メルセデス・ベンツが、全顧客に高音質音楽ストリーミングサービス「TIDAL HiFi」の年間アカウントを提供すると発表しました。公式のポータルサイトMercedes meに登録しているメルセデスオーナーなら誰でも1年間、車内だけでなくスマートフォンでもCDロスレス音質であらゆる音楽を楽しめます。
このサービスはメルセデスとTIDALの長期パートナーシップにによって提供され、音楽だけでなくPVなどの動画コンテンツもストリーミング可能です。メルセデスのマーケティング担当VP、Jens Thiemer博士は「TIDALとのパートナーシップによって、Mercedes meにユニークなエンターテインメント体験を提供することでお客様のライフスタイルを強化します。お客様は自宅でも外出先でも無制限に音楽やビデオを視聴できます」とコメントしています。
ところでこのサービス、音楽好きの視点から見るとメルセデスがTIDALを誘ったのか、それともTIDAL側からのラブコールにメルセデスが応えたのかが少々気になるところ。TIDALはラッパーのジェイ・Zが買収した2015年以降実質的経営陣が安定せず、2年間でCEOが3度も入れ替わる状態。さらにラッパーやミュージシャン仲間で構成される共同オーナーの1人、カニエ・ウェストはPV制作費でジェイ・Zと揉め、TIDALから抜けると言い出すなどゴタゴタが続いています。
一方メルセデスと言えば、一般にはどちらかといえばお堅いイメージであり、サービス提供国数もユーザー数も桁違いのSpotifyやApple Musicに比べると小粒と言わざるをえないTIDALをわざわざ選んだ理由が気になるところ。印象的には、これまでにマイバッハをはじめメルセデスを何台も所有してきたジェイZのほうからメルセデスに話が持ちかけられたような気がしてなりません。
もちろん、TIDAL HiFiが提供する44kHz/16bit FLAC形式のCDロスレス音質配信が決め手になった可能性は考えられます。またTIDALにはハイレゾ音質のストリーミング対応フォーマットMQAを使った「Masters」プランもあり、車とともに最上級の音を求めるセレブたちを満足させるオプションも提供できるので現実的にはそういったことかもしれません。
なお、メルセデスとTIDALはフランクフルト・モーターショー期間中の9月15日、そのフランクフルトでおこなわれる会員イベントMe Conventionでコンサートを開催します。出演アーティストはもうすぐ発表の予定ですが、おそらくTIDAL共同オーナー陣も参加するはず。そこに(昔はジェイ・ZとともにPVでマイバッハを台無しにしていた)カニエがいるのかも注目です。
ちなみに、TIDALは日本ではサービスを提供していません。
メルセデスベンツ、全顧客に「TIDAL HiFi」年間契約を無償提供。車内でもスマホでも高音質で音楽聴き放題
長い試用期間
連載
注目記事
「中国企業が品質で信頼されるには、多大な努力が必要」--ファーウェイCQOが語る
iPad Pro + 純正キーボードの「弱点」を守る背面ケース、AndMeshが発売(半額クーポン配布中)
Xperiaハウス誕生へ。ソニモバ・東電がホームIoT「TEPCOスマートホーム」提供開始
人気記事
「苦労して買ったニンテンドースイッチに傷が」の悲劇を防ぐ、改めての保護フィルムのススメ
最高に便利な都心の赤チャリ「ちよくる」で「強化された人間」感を満喫する:情熱のミーム 清水亮
ソニー初の完全ワイヤレス「WF-1000X」は10月7日国内発売。市場推定価格2万5000円