9651785米国の小売業界をアマゾン・ドット・コムが席巻し、実店舗を展開する百貨店から衣料・生鮮食品店までが相次いで苦境に陥っている。買い物をネットで済ます消費者が増えているためで「アマゾン１強」の様相を呈し始めた。急激な変化に業界からは「パニック状態」との悲鳴が・・



米小売業界、アマゾンが席巻＝店舗苦境「パニック状態」


「健康に良いオーガニック食品をすべての人の手に届く価格にする」。

アマゾンは１３７億ドルで買収した自然食品スーパー大手ホールフーズ・マーケットで先月２８日からバナナやアボカド、サケなど生鮮食品の値下げを実施。
ネットと実店舗の融合を目指すアマゾンが仕掛けた「価格戦争」に、スーパー業界に戦慄（せんりつ）が走った。

食品スーパー最大手クローガーのマクマレン最高経営責任者（ＣＥＯ）は「消費者の行動がこれまでになく劇的に変化している」と警戒を強めた。８日発表した四半期決算は８％減益。同社の株価は年初から約４割下落している。

ネット通販の普及で客足が遠のく百貨店のＪＣペニーは、３カ月間で１２７の不採算店を閉鎖。エリソンＣＥＯは「このような大量の店舗を一度に閉鎖するのはかつてない」と嘆いた。


Amazon 自然食品スーパー大手 ホールフーズ・マーケットを１３７億ドルで買収




調査会社カウエンによると、２０１７年のアマゾンの衣料品売上高は２８０億ドルに達し、百貨店メーシーズを抜いて全米１位となるという。

カジュアル衣料品では、アメリカンアパレルやエアロポステールなどが相次ぎ破綻し、ギャップは６日、約２００店の閉鎖を発表した。

衣料品のネット通販は試着ができないのが弱点とされてきたが、アマゾンは有料会員向けに、届いた衣料品を試着し、手元に残すと決めた商品にだけ代金が請求され、残りは無料で返品可能な仕組みを試験的に始めた・・














Amazon 全米最大のスーパーチェーン「クローガー」に対抗