【ガヴドロSS】聖ガヴ「駄ガヴ、寂しくなんてありませんよ。私はいつでもあなたの中にいます」
- 2017年09月16日 23:40
- SS、ガヴリールドロップアウト
- 0 コメント
- Tweet
ガヴ「むにゃむにゃ。後五分……」zzz
???「駄目ですよ、学校に遅れてしまいます。起きて下さい!!」
ガヴ「眠い……。え? 誰?」
???「私ですか? 私は……」
ガヴ「その顔……」
???「私はあなたです」
ガヴ「え? え!? えーー!!!」
ガヴ「って、事があったんだ!!」
ラフィ「はぁ。でも二人ともガヴちゃんでは呼ぶときにややこしいですね」
ガヴ「問題はそこじゃないんだよ!! どうして昔の私がいるのか不思議がれよ!!」
ヴィーネ「とりあえず、そのガヴは聖ガヴって呼びましょう」
サターニャ「ならこのガヴリールは駄ガヴリールね」
駄ガヴ「何だとコラ!!!」
ヴィーネ「冗談はこの辺にして、どうして聖ガヴがいたのよ?」
駄ガヴ「聞いてみたんだけど、答えてくれないんだよ!!」
駄ガヴ「うわ! どうしているんだよ! 私が二人いるなんて皆に知れたらめんどくさい事になるだろ!!」コソコソ
聖ガヴ「大丈夫です。すごい天使の力で悪魔と天使の皆さん以外には見えないようになっていますから」
ヴィーネ「すごいわね、ゼルエルさんみたいだわ」
サターニャ「もしかしていきなり現れたのももしかして神足通?」
聖ガヴ「そうです」
サターニャ「すごいわね~。どこかの誰かさんとは大違い」
駄ガヴ「うるさいな。っていうかもう一人の私、何しに来たんだよ」
ヴィーネ「聖ガヴ、でしょ」
ガヴ「……聖ガヴ何しに来たんだよ」
聖ガヴ「駄ガヴが学校でちゃんとやってるかと思いまして」
駄ガヴ「ちゃんとやってるから帰れよ」
聖ガヴ「そうですか。ではこれは持って行ってもいいですよね」
駄ガヴ「あー! 私のゲーム機返せ!!」
聖ガヴ「皆さん、また会いましょうね」
ピュン
ラフィ「行っちゃっいましたね」
サターニャ「中々面白そうな奴だったじゃない!」
聖ガヴ「面白くない!」
ヴィーネ「ねぇ、聖ガヴ。どうして駄ガヴの所に来たの?」
聖ガヴ「すいませんが、お答できません。いつか話すのでそれまで待っていてください」
駄ガヴ「何でだよ。早く教えろよ。っていうか早く帰れよ」
聖ガヴ「そういうわけにもいきませんので」
ヴィーネ「聖ガヴはこれからどうするつもりなの? 学校にはまた来る?」
聖ガヴ「駄ガヴがまた変な事しなければ、来ませんよ。家で家事をしています」
駄ガヴ「早く帰れ!!!」
聖ガヴ「ご飯出来ましたよ」
駄ガヴ「うん」モグモグ
聖ガヴ「味はどうですか? 一応味見はしたのですが……」
駄ガヴ「うん、普通においしい」モグモグ
聖ガヴ「お粗末様です。後で宿題教えてあげますからね」
駄ガヴ「えー」
聖ガヴ「あと、明後日の土曜日にどこか出かけましょう。もっとお洒落な服が欲しいですね」
駄ガヴ「いらない。私なら私がオシャレしないことくらい知ってるだろ」
聖ガヴ「一緒に行きましょうよぉ~」グイ
駄ガヴ「(ウザったいな)」
サターニャ「ヴィネット! 宿題教えて!!」
ヴィーネ「ちょっと待って。ガヴも呼んでくるから」
駄ガヴ「私はもうやってある」
サターニャ「え!? もしかして聖ガヴリールと関係あるの?」
駄ガヴ「うん。教えてもらった」
ヴィーネ「へぇ」
サターニャ「聖ガヴリール、便利ね」
駄ガヴ「やろうか?」
サターニャ「いらないわっ! 綺麗なガヴリールなんて気持ち悪いじゃない」
駄ガヴ「……」チッ
ヴィーネ「不満そうな顔しないの!!」
聖ガヴ「いっぱい服が買えましたね」
駄ガヴ「こんなにいらない。どこにしまうんだよ」
聖ガヴ「部屋をもっと片付ければしまえますよ。ほら、何か食べに行きましょう。ラーメンが良いですね」
駄ガヴ「ラーメン?」
聖ガヴ「そうですよ、早くラーメン食べに行きましょう!!」
駄ガヴ「意外と美味しいな」モグモグ
ズルズルズル
聖ガヴ「初めて地上のラーメンを食べましたが、美味しいですね。癖になりそうです」
駄ガヴ「まぁ……また食べたいかも」
聖ガヴ「明日、みんなを誘ってまた食べに来ましょうか!?」
駄ガヴ「え、急に!? また明日も来るの!?」
聖ガヴ「もちろんですよ!! こんな美味しい物二人で食べるのはもったいないです」
駄ガヴ「えー。めんど」
ズルズルズル
サターニャ「美味しい! なにこれ美味しいわ!!」
ヴィーネ「うっぷ。私もういいわ、アブラーメン」
ラフィ「私もです。気持ち悪い」
ズルズルズル
聖ガヴ「こんなに美味しいのにもったいないですね」
ズルズルズル
駄ガヴ「うん」
サターニャ「私が食べてあげるわ! 寄こしなさい!!」
聖ガヴ「ちょっと! それは私のラーメンですよ!! もう!」
ズルズルズル
駄ガヴ「美味しい」
聖ガヴ「また来てよかったですか?」
駄ガヴ「……」コクン
ズルズルズル
サターニャ「美味しい!!!」
ヴィーネ「うっぷ。まだ気持ち悪いわ……」
ラフィ「次はあっさり系のラーメンが食べたいです……」
聖ガヴ「なら、私が作りますよ! 今晩私達の家に来て下さい!!」
ヴィーネ「でも、ガヴ達は昨日もラーメン食べたんでしょ。またいいの?」
駄ガヴ「聖ガヴが食べたいならいいよ。それよりさ、なぁ」
聖ガヴ「なんですか?」
駄ガヴ「もうそろそろ聖ガヴが私の所に現れたのかを話してもいいんじゃないか?」
ヴィーネ「ちょっと、駄ガヴ! 聖ガヴ、無理に話さなくていいのよ。話したい時に話してね」
聖ガヴ「いいえ、いいんですよ。今日ラーメンを食べた後に話しましょう」
ラフィ「本当にいいんですか?」
聖ガヴ「いいんですよ。今日……話さなければと思っていました」
チュルチュルチュル
ヴィーネ「美味しい! 味もあっさり系でとってもおいしいわ!!」
チュルチュルチュル
ラフィ「食べやすいですね」
チュルチュルチュル
サターニャ「なかなかいけるじゃない! 褒めてあげるわ!!」
チュルチュルチュル
駄ガヴ「おかわり!」
聖ガヴ「はいはい。今持って行きますよ」
チュルチュルチュル
ヴィーネ「どうやって作ったの? もしかして今日家に帰ってから?」
聖ガヴ「はい。豚骨や鶏ガラで出汁を取る時間はなかったので、昆布と鰹節で取ったんです。喜んで貰って良かったです」
チュルチュルチュル
サターニャ「おかわり!! また作りなさいよね!」
聖がヴ「……はい」
ラフィ「ちょっと食べ過ぎちゃいましたね」
サターニャ「私はもっと食べられるわよ!!」
駄ガヴ「ああ。麺がなくなったのが残念だな」
聖ガヴ「それで、どうして私が駄ガヴの所に現れたのかという話なんですが」
駄ガヴ「別に話さなくていいよ。もうどうでもよくなった」
聖ガヴ「いいえ。そんなわけにはいきません!!」
ラフィ「急に大きな声を出してどうしたんですか?」
聖ガヴ「すいません。……でも、これは話さなければいけない事なんです。駄ガヴに促されなくても今日話していました。いえ、もっと早く話さなければいけなかったんです」
駄ガヴ「一体どういう事だよ? 何を話す気なんだよ!?」
聖ガヴ「これは、私達がまだ一人の天使だった頃、次の神を決める推薦状が私の家に届いたのです」
ラフィ「え!?」
駄ガヴ「そんな事覚えてないぞ!! 一体どういう事なんだよ」
ヴィーネ「駄ガヴ落ち着いて。きっと今から話すわ」
聖ガヴ「はい。私は光栄な事だと思い、喜んで神様の所に行きました。しかし、神にこんな事を言われたのです。『あなたの心の中にはまだ僅かに邪悪な心が残っている。その心を切り離さない限り次の神にすることは出来ない』と」
サターニャ「まさか……」
聖ガヴ「はい、そのまさかです。神に邪悪な心を切り離された存在が私で、邪悪な心が切り離された際に生まれたのが駄ガヴです」
ヴィーネ「駄ガヴは邪悪な存在なんかじゃないわよ!!」
ラフィ「そうです! 確かに駄ガヴちゃんは悪い事しますが……決して邪悪ではないです!!」
聖ガヴ「はい、それは十分分かっています。本来、駄ガヴはピッコロ大魔王のように封印するはずでした。しかし、駄ガヴの中に小さな善の心を感じた私は地上に再び下ろす事を提案したのです」
駄ガヴ「小さな?」
聖ガヴ「神はもちろん拒否しました。ですが、私は押し切る形で駄ガヴを地上に送ったのです。地上で平和に暮らしてもらうために推薦状等の記憶は消させていただきました」
駄ガヴ「そんな……。なら、どうして聖ガヴは地上に来たんだ?」
サターニャ「もしかして駄ガヴリールを封印するつもり!? 駄目よ!!」
聖ガヴ「……。地上の駄ガヴの堕落っぷりを見た神は駄ガヴを封印する事を決定しました。しかし、安心してください、そんな事しません。」
サターニャ「本当!?」
聖ガヴ「私は神を必死に止めたのですが、神は自らの意見を曲げようとしませんでした。そこで、私は言ったのです、『駄ガヴを封印するなら私は時期神候補を降り、一人のガヴリールに戻ります』と」
駄ガヴ「そんな……」
ヴィーネ「なら、聖ガヴが地上に現れて理由って」
聖ガヴ「はい。また一人のガヴリールに戻りましょう、駄ガヴ。あ、性格や見た目のベースは駄ガヴに合わせるので安心してくださいね。合体と言うより駄ガヴに私が吸収されるようなものです。例えるなら、私がネイルで駄ガヴがピッコロですね」
駄ガヴ「そんな……嫌だ。私はずっと聖ガヴと一緒にいたい!!」
サターニャ「そうよ!! またラーメン作りなさいよ!!!」
聖ガヴ「駄目ですよ。神候補を降りてしまった私はもう二人でいる必要はありません。そもそも私が二人もいる事がおかしいんです。元に戻るだけです」
駄ガヴ「なんとか……ならないのか?」
聖ガヴ「駄ガヴ、わがままを言ってはいけませんよ」ギュウ
聖ガヴ「後、数秒程です」
ヴィーネ「数秒!?!?」
サターニャ「どうしてもっと早く言わなかったのよ!!」
聖ガヴ「すいません……。すいません。正確に言うと、明日の零時丁度に元に戻る約束なのです。すいません、もっと早く言えば皆さんともっと濃厚な時間を過ごせたのかもしれないのに……」
ヴィーネ「ともかく、後数秒悔いのないように過ごしましょう」
サターニャ「ちょっと! そんな冷静に言って、ヴィネットは悲しくないの!!」
ヴィーネ「悲しくなくないわけないでしょ!! 悲しくないわけ……」ウルウル
聖ガヴ「ヴィーネ……」
駄ガヴ「聖ガヴ……聖ガヴ…………」ポロポロ
聖ガヴ「駄ガヴ、寂しくなんてありませんよ。私はいつでもあなたの中にいます」ニコ
駄ガヴ「聖ガヴ……」ポロポロ
聖ガヴ「皆さん、これからも駄……いえ、ガヴリールの友達でいて下さいね」
ラフィ「もちろんですよ」ポロポロ
ヴィーネ「ええ」ボロボロ
サターニャ「誰が……ガヴリールと……友達なんかぁ……」ボロボロ
聖ガヴ「ありがとう、ガヴリール。今まですいませんでした、ガヴリール。そして、これからよろしくお願いします、ガヴリール」ニコ
ピカァ
ガヴ「ふぁあ~あ。眠ぅ」
ヴィーネ「ガヴ、大丈夫?」
ラフィ「ちゃんと眠れてないようですね。大丈夫ですか?」
ガヴ「大丈夫だって。元に戻るだけって昨日も言ってただろ。私は何も変わってない」
サターニャ「ガヴリールっ!」
ガヴ「ん?」
サターニャ「ガヴリール、大丈ぶふっ!」ドタ
パラパラパラ
ヴィーネ「サターニャ大丈夫!?」
ラフィ「胸ポケットから何か落ちましたね」
ガヴ「サターニャ、これは何だ?」ヒラヒラ
サターニャ「それは……」
ガヴ「どうして私の裸の写真をサターニャが持ってるんだよ!!」
サターニャ「ガヴリール、返してよ!!」
ガヴ「誰が返すか!! これは没収だ」
サターニャ「そんな…… 返して!!」グィ
ガヴ「うわ!」ドタ
ガヴ「痛った……。サターニャ、何するんだよ」
サターニャ「……? なにこれ?」
ヴィーネ「聖ガヴと駄ガヴが一緒に映ってる写真ね」
ガヴ「返せよ!!」
サターニャ「嫌よ!! なら私の写真も返しなさい!」
ラフィ「やっぱりガヴちゃん寂しかったんですね」
ヴィーネ「素直に言えば良かったのに、どうして意地張るのよ」
サターニャ「私の写真を返しなさい」
ガヴ「寂しくないし、写真も返さない!!」
サターニャ「返してよ!!」
ヴィーネ「意地貼っても仕方がないでしょ。またあのアブラーメン屋行ってあげるから、ね」
ラフィ「ガヴちゃん、安心して下さい。寂しくても私達が付いています」
ガヴ「だから寂しくないって言ってるだろ」
サターニャ「どうしてよ?」
聖ガヴ『駄ガヴ、寂しくなんてありませんよ。私はいつでもあなたの中にいます』ニコ
ガヴ「だって、あいつは私の中にいるんだから」
サターニャ「うわぁ!」
ヴィーネ「聖ガヴ……なの?」
ラフィ「え!? え、いったいどういう事なんですか!?」
聖ガヴ「それが、融合に失敗していまして……。神様に呆れられてしまいました。ナメック星人の方々はすごいですね」
ラフィ「本当に何も変わってないと思ったら、そういう事だったんですか」
駄ガヴ「これから……どうするんだ?」
聖ガヴ「融合は出来ませんし……。神様には呆れられてしまいましたし……。このままでいるしかありませんね」
駄ガヴ「聖ガヴリールっ!」ギュ
聖ガヴ「よしよし。これからはずっと一緒ですよ」ナデナデ
サターニャ「ラーメンも作ってくれる?」ギュ
聖ガヴ「もちろんです」ナデナデ
ヴィーネ「複雑だけど、良かったわ。また一緒にお買い物とか料理とかしましょうね」
ガヴ「はい。またどこか行きましょう」
ラフィ「聖ガヴちゃん」
聖ガヴ「何ですか、ラフィエル」
ラフィ「…………。何でもありません」
聖ガヴ「ラフィエル……。さ、授業が始まってしまいますよ。席に座って下さい」
聖ガヴ「そうですね……。今度校長先生に事情を話しておきます」
サターニャ「なら、新しい名前が必要ね……。そうだ! サタリールなんてどう?」
ヴィーネ「何よ、そのガヴとサターニャが合体したみたいな名前は」
聖ガヴ「いいかもしれないですね」
サターニャ「本当!?」
聖ガヴ「冗談です」
サターニャ「むぅ……」
ヴィーネ「もしかして、聖ガヴってS?」
聖ガヴ「さぁ、どうでしょうね?」
ラフィ「私とキャラが被ってしまいますね。これからどうしましょうか?」
駄ガヴ「聖ガヴ……」
聖ガヴ「何ですか?」
駄ガヴ「私とずっと一緒にいてくれるか?」
聖ガヴ「もちろんですよ、駄ガヴ」ニコ
完
これは融合失敗してむしろ正解だったなw
神様は融通利かないっぽいし、呆れられてても良いんじゃないかな
聖ガヴが消えて二度と会えなくなるとかの終わり方じゃなくて安心したわ
本当は23で終わる予定だったんですが、書き終わった後に寂しくなったので書き足しました。
やっぱりハッピーエンドが好きですね。
元スレ
【ガヴドロSS】聖ガヴ「駄ガヴ、寂しくなんてありませんよ。私はいつでもあなたの中にいます」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1505566428/
【ガヴドロSS】聖ガヴ「駄ガヴ、寂しくなんてありませんよ。私はいつでもあなたの中にいます」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1505566428/
「SS」カテゴリのおすすめ
「ランダム」カテゴリのおすすめ
今週
先週
先々週
スポンサードリンク
デイリーランキング
ウィークリーランキング
マンスリーランキング
新着コメント
掲示板サイト
アンテナサイト
最新記事
LINE読者登録QRコード
スポンサードリンク