image credit:Joschua Knuppe/Uppsala University
目と鼻の先にありながらなかなか発掘されなかった新種は案外多い。
1億9,000万年前のジュラ紀の海にひしめいていたと思われる海の怪獣アルミニサウルス・シュベルティ(Arminisaurus schuberti)もその1つだ。
哀れなアルミニサウルスは気の毒な旅路を経験した。その化石が最初に発見されたのは、1980年代初頭のことだった。
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1人の熱心なアマチュア古生物学者が復元を試みる
発見現場はドイツ、ビーレフェルト近郊の粘土採掘場であった。だが骨は採掘機によってバラバラにされ、回収できたのは全体の40パーセントのみであった。
それはしばらく乱雑な状態にあった。その復元を試みたのは、熱心なアマチュア古生物学者ジークフリート・シューベルトのみである。彼は苦心して骨を洗い、2015年にその標本をビーレフェルト自然博物館(Naturkunde-Museum Bielefeld)に送った。
こうしてシューベルトとドイツの英雄的族長アルミニウスの名にちなんだ名が授けれらた。
image credit:Joschua Knuppe/Uppsala University
小さくても優秀な海の捕食者だった
アルミニサウルスは恐竜の時代において最も成功した海洋の捕食者だったと専門家のスヴェン・サックスは説明する。
有名なリオプレウロドンのような大型の首長竜は15メートルあった。これらは当時の海において食物連鎖の頂点にいたと考えられており、現代におけるホホジロザメやシャチに相当する。
だがアルミニサウルスは3、4メートルで、おそらく魚やイカのような小型の獲物を狙っていた。ところが、ほぼ完全な肩甲骨には、ジュラ紀に続く白亜紀の首長竜に共通する肩甲骨棚(scapular shelf)という特徴があるのである。
via:uu / deakinなど/ translated by hiroching / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
>ビーレフェルト
はい嘘確定
2. 匿名処理班
発見者の名前がすごい
3. 匿名処理班
さらっと書いてて驚いたけど
リオプレウロドンやクロノサウルスも首長竜なんね
長くないじゃん!って調べたらマジでした
4. 匿名処理班
ジークフリート・シューベルトだと・・・
名前がすでに、なんか勝利者の響き。
5. 匿名処理班
テラフォーマーズには出なさそう
6. 匿名処理班
>>ビーレフェルト
存在しない街の近郊とな!?
すまん、記事読んで一番最初に重たことだわw
7. 匿名処理班
硬そう