俺「クソッ!また二郎食いたい病が……」
- 2017年10月02日 17:10
- SS、神話・民話・不思議な話
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俺「うお…っぷぇ……ご、ごめんなさい……」
店主「いえ、大丈夫ですよ~」
俺「」
俺(二度と来るかこんな店!)
俺(たくさん並んだわりにはそこまで旨くない…どうしてこんなんが人気なんだ?)
俺(まぁ……チャーシューは旨かったけど……)
ネット民『あんなん豚の餌』
ネット民『ラーメンじゃないです…本当に大食いの人の食べ物です』
ネット民『ジ口リアンは味覚ガイジの集まり』
俺「…そうだよな…」
『ヤサイマシ……ニンニクマシマシ……アブラマシ……』
俺「」
俺(なんだこの胸騒ぎは……)
『チャーシューは旨かった……豚入りでチャーシューを食らいたい……』
俺「」
友「学食行こうぜ」
俺「あ、あぁ……」
俺(チャーシューだろ?わかってるよ)
俺「はい」
友「お、今日はラーメンか」
俺「まぁね……」
友「それじゃ食うか」
俺「おう」
俺「……」
友「どうした?」
俺「い、いや……なんかチャーシューがさ……なんかこう…」
友「まぁ業務用の奴だからな、いらんなら俺が貰うけど」
俺「いや…いい……食うよ」
俺(うん、ありきたりな普通のインスタントラーメンだ……)
『マシ……マシ……』
俺「」ビクッ
『ヤサイマシマシ……アブラマシ………ニンニクマシマシ……』
『インスパでは魚粉,ネギ,ショウガのマシマシ……』
『こんな中途半端なジャンク具合で満足はしないだろ……?』
友「ど、どうした…?」
俺「…パンじゃ足りないだろ…ラーメン食いかけで良ければやるよ……」
友「え?いいのか?」
俺「…あぁ…腹が…いっぱいになった」
友「そんじゃいただきま~す、あとで金寄越せとか言うなよ」
俺「あぁ……」
『お前が……』
俺「っ!」
『お前が食いたいのはこれ……
』
『朝食を控えめに…昼食もおやつも取らず完食したい……』
『もやしの山を攻略したい………そうだろ……?』
俺「っ…違う違う!」
俺「700円も払ってどうしてあんな苦行をしなきゃいけないんだ!!」
俺「あんなラーメンかうどんかわからん物を食べたいなんて!」
ヒソヒソ
友「ど、どうしたんだ……急に……」
俺「」
友「お、おう……」
俺「」スタスタ
俺(ヤサイ…マシマシ……ニンニクマシマシ……)
俺(もやし2袋……にんにく……キャベツ1/4……)
俺(うどん生麺……しょうゆスープの素……)
俺(背油は…面倒くさいけど作るしかないな……)
俺(チャーシュー……仕方ない、このパックチャーシューを使うか……)
店員「お会計478円でございます」
俺「とりあえず背油を仕込むか……えっと」スマホポチポチ
俺「」グツグツ
俺「」ギュルーン
俺「」
俺「家でもできるもんなんだな背油って」
俺「…明日の昼…万全な状態で食おう」
俺(こうやって二郎っぽいラーメンを食えばあんな声もう聞こえなくなるだろう)
俺「」グー
俺「よし!作るか!!!」
俺「」テキパキテキパキ
俺「」グツグツ
俺「」パッパッ
俺「よし、いただきます!」
俺「」パクパク
俺「」ズルズル
俺「」モグモグ
俺「」ズルズル
俺「」ハフハフ
俺「」モグモグ
俺「」
俺「やっぱうどんじゃあな……」
俺「」
俺「」ビクッ
俺「ハァハァ」
『お前が食いたいのはこれだろ?
』
俺「っく!」
『これを…後先考えず飛び込みたいんだろ?』
俺「…違う!違う違う違う違う違う!」
『否定しようが、ジ口リアンの門をくぐちまったんだ!』
俺「っく…ああああああああああああああああ」バタン
俺「ああああああああああああああああああ」ガチャガチャン
俺「ああああああああああああああ」自転車キコキコ
俺「ヤサイマシ…ニンニクマシマシ…豚入りW……」
ラーメン二郎「本日定休日」
俺「」
俺「ハァ~~~~」
俺「」
『あともう少しだったのに……』
俺「」
『まぁまた次の機会だな……』
友「いやぁ~お前と一緒に頼光軒来るの久しぶりだな」
俺「そうだね……」
友「大将!俺、ニラとんこつと餃子!」
大将「あいよ」
大将「あいよ」
俺「マシマシで……」
大将「…なんだ?マシ…?大盛りか?」
俺「っ!あ!いや…普通ので……」
大将「おう!」
『お前が食いたいのはこんな小奇麗なラーメンじゃないだろ?』
俺「」モグモグ
『もういい加減素直になれよ……』
俺「」
俺「」
『二郎の事しか考えられないんだろ?勉強しているときもゲームしている時も』
俺「あぁ…そうだな」
友「どうした?」
俺「いや、なんでもない……」
俺「」
豚たち「」ゾロゾロ
俺(ラーメン小っと…)
『こっちの豚が食いたいんだろ?たった100円しか違わないんだ』
俺「」
『大丈夫、お前は朝は食パン1枚で昼抜き、絶妙なコンディションだ』
俺「」
俺「固めで……」
店長「はい、固めですね」
俺「」ウズウズ
俺「」
俺(この期待と緊張感からくる高揚感……堪らない……テーマパークの開店前の気分だ)
店長「はいトッピングをどうぞ」
俺「……」
俺「ニンニクマシマシヤサイチョイマシで……」
店長「はい」テキパキ
店長「どうぞヤサイチョイマシアブラマシのニンニクマシマシ」
俺「」ゴクリ
俺(食いすぎると体をほろぼしかねないニンニク…怪しくテカりながら、塩分たっぷりのスープ…普通じゃ考えられない極太麺)
俺(この背徳を…この身に刻みたい……いくぞ)
俺「」パクパク
俺(そしてこのチャーシュー、普通のラーメン店じゃお目にかかれないこのフォルムと旨み!)
俺(このブニュブニュのアブラがまたラーメンにコクを与える…!)
俺「」パクパク
俺(やっと麺にご対面だ…ほどよく満腹感が出てきたのにこの極太麺!)
俺(ラーメンなのにうどんのような麺!だけどうどんとは違う何か別の麺!)
俺(今までヤサイ攻略のために待たせてしまったせいでほどよくスープの味を吸い、絡みついている)ズルズル
俺(あぁ!ヤサイのシャキシャキ感を脳に刻んだのに急に来るモチモチ感!)
俺(旨くはないが、脳が口にこの新しい別の感触を味わえと命令し続ける!)ズルズル
俺(止まらない!)ズルズル
俺(そしてもうこれしかない…あんなにキチガイな量を渡されたのにもうここまで来た)
俺(この達成感と高揚感!それを脳に刻みながら丼の麺ともやしを口に注ぎ込む!)パクパク
俺「」
俺「ふぅ~」ゴトン
俺「」フキフキ
俺「ごちそうさまでした」ニコッ
店長「はい、ありがとうございました~」
俺(今日のコンディションだったらヤサイはマシでも大丈夫そうだったな)
俺(あ~満足満足、リベンジも果たせたし二郎の魅力もわかったしもうあのモヤモヤ感と声に悩まされる必要はないな)
俺「」
俺(でも冷静に考えたら体に悪いし、ラーメンとしては友と行く頼光軒のが旨いな)
俺(ふっ、もう二度と来ることはないだろうな)
教授「で、あるから……」
俺「」ボー
「おい、これ終わったら日高屋行こうぜ」
「そうだな」
俺「ラーメンか……」
『ヤサイマシ……』
俺「」ビクッ
『全マシ……豚トリプル……』
友「ん?」
俺「久しぶりに頼光いかね?」
友「そうだな…行くか」
俺「」ズルズル
俺(旨い、ここのラーメンは本当に隠れた名店だ……餃子も旨いし)
『だけど違う……』
俺「」ビクッ
俺「」ズルズル
『あのガサツでがっつりのラーメンに飛び込みたいんだろ?』
俺「」
『あの完食した後の後悔混じりの高揚感を味わいたいんだろ?』
俺「……」
店長「はいトッピングをどうぞ」
俺「ぜ、全マシで……」
店長「はい」ゴトッ
俺「」
俺「ごちそうさんです」フキフキ
店長「はいどうも」
俺「ふぅ~」
俺(やっぱ冷静に味わうと美味しいとは言えないんだよな……)
俺(まぁヤサイマシを攻略したんだしもう……)
俺「」ボー
『
』
俺「」ビクッ
『そろそろ二郎が恋しくなってきただろ……』
俺「」スタスタ
俺「……」
『血圧?健康?大丈夫だ……そんなの気にするな……』
俺「」
『マシマシマシマシマシマシマシマシマシマシマシマシマシマシマシマシ』
俺「っく…あああああああああああああああああ」
店長「食券お預かりします」
俺「」
店長「豚Wと別で豚ですね~」
俺「ニンニクマシマシ、アブラカラメマシとヤサイで」
店長「はいどうぞ」
俺「」ズルズルハフハフ
店長「ありがとうございます」
俺「」
俺「ふぅ」
俺「あんだけ豚を食らったんだ…もう満足だ……」
俺「」
俺「」ポチポチ
『マシ……豚……』
俺「っく……」
俺(もうわかっている…一度二郎欲の声が出たらどう足掻いても食うまで払拭できない事は)
俺(だけど不思議だ……あんなラーメンにどうしてここまで魅入られてしまったのか……)
俺(よし行くか……)
二郎行く→後悔→でもまた二郎行きたい欲が出る→二郎行く→後悔→
のループなんだけどさどうしたら抜け出せるの(´;ω;`)
お前のせいで二郎行きたくなったじゃねーか
いってこい
だけどあの欲の声が定期的に聞こえるんだよ(´;ω;`)
行きつけの普通のラーメン屋行ったり、似非物作っても収まらないし、それどころか進行するんだよ(´;ω;`)
お前ら、二郎はヤバいぞ(´;ω;`)
今日は天一の日だよ
元スレ
俺「クソッ!また二郎食いたい病が……」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1506823318/
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コメント一覧
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- 2017年10月02日 17:14
- あれ(写真のラーメン)がうまそうに見えるってんだからデブって頭おかしいわ
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- 2017年10月02日 17:34
- 二郎の前にはいかなる理屈も通用しない。ギャートルズのマンモス肉に惹かれるようなもんだ。
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- 2017年10月02日 17:36
- いつも行こう行こうと思って写真のラーメン見て、やっぱりや~めたのくりかえし
一度行ってもし食べたらこのSSの作者のように二郎中毒になりそうで怖いや
体には確実に悪いだろうし
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- 2017年10月02日 17:39
- 二郎食べたくなってきたじゃねえかふざけんな!
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- 2017年10月02日 17:52
- 普通に食う分には別に言うほど嫌いじゃないが、
マシマシのやつは食欲失せるレベルでドン引きするわ
見た目が汚い
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- 2017年10月02日 18:03
- 池袋はまずい
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- 2017年10月02日 18:38
- 太麺嫌い
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- 2017年10月02日 18:43
- 大食いごときでなぜかひと仕事終えたって感じになるからな
ぶっちゃけ老害みたいな思考してると思うよ
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- 2017年10月02日 18:51
- 良からぬおクスリ入ってそう
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- 2017年10月02日 18:56
- なんちゃら二郎ってのが地方で増えてるけど偽物なんだよな?
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- 2017年10月02日 20:24
- ※10
二郎リスペクトだから本物かどうかはけっこう微妙
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- 2017年10月02日 20:26
- 数分て
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- 2017年10月02日 20:32
- 金出してゴミを食べるの?
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- 2017年10月02日 20:37
- 割りと通うようになると途中からそんなに食べたさに苛まれなくなる。近く通りかかったりすると食ってくかーってなるけど
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- 2017年10月02日 20:38
- 二郎好きは二郎が好きなのではない
二郎を食べることができる自分が好きなのだ
という至言を置いていくよ
あれを苦行と思わずに楽しめる人が行けばよい
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- 2017年10月02日 20:40
- 二郎と天一は中毒性が高い
シナそば屋はうまいが何か違う
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- 2017年10月02日 21:21
- 焼肉食べ放題でも似たような現象が起こったりする
けど麺も食いたいときにはこっちにいっちゃうよね
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- 2017年10月02日 21:37
- 二郎のチャーシューってダシガラなんだが・・・
量はあるが美味くはないだろ
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- 2017年10月02日 21:54
- 無性に食いたくなっていざ入ったら食ってる途中ですでに後悔する
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