我が国の予言者を語るにあたって、
出口王仁三郎は避けがたき人物である。
※出口王仁三郎1871‐1948(明治4‐昭和23) 明治時代のカリスマ宗教家。新宗教「大本教」2大教祖の一人。肩書きは「教主輔」、尊称は「聖師」。もう一人の教祖(肩書きは「開祖」)は、出口なお(直)。神秘体験を重ねて病気治しの布教活動をはじめ,稲荷講社で霊学や神がかりの行法を学んだ。同年出口なおと出会い,翌99年なおを教主とする大本教へ入り,宗教組織金明霊学会をつくり,会長となった。https://ja.wikipedia.org/wiki/出口王仁三郎 彼の著作である
霊界物語の15巻には興味深い一節がある。
「昔のように今日の時代は、毛筆や、鉛筆や、万年筆など必要ありませぬ。ただ指先をもって空中に七十五声の文字を記せば、配達夫はただちに配達してくれますよ(中略)さあ、これで手紙を書きました。文字が音声を発する時代となってきました」これなどは現在
我々がパソコンやスマホにてメールを書いて送る描写に似ている。最近では目の不自由な人のために、メールを読み上げるプログラムがあるが、それなどは「文字が音声を発する〜」に該当するだろう。
こればかりではない。王仁三郎は
その人生そのものが日本の運命と巧妙にリンクしているのだ。
昭和10年12月8日、宍道湖(しんじこ)にある出雲の松江別院で、王仁三郎は300名もの武装警官の奇襲を受けた。そしてその後、これと全く同じことが日本国に振りかかる。昭和16年12月8日、大日本帝国は「しんじ湖」ならぬ「しんじゅ湾」攻撃を敢行し、第二次世界大戦が始まった。
昭和11年4月18日には全国の大本教の施設が次々と国家権力により破壊された。これまた6年後の昭和17年4月18日、アメリカによる日本の空爆が始まる。昭和20年9月8日、王仁三郎は不敬罪において無罪を言い渡される。そして6年後の昭和26年9月8日、サンフランシスコ平和条約が締結。これにて日本の戦争状態が完全に解消される。
いかがであろうか。
王仁三郎の人生は日本国の運命と6年違いでリンクしているのだ。
そして、もともと日本には国学者大石凝真素美らが提唱したとされる
ひな形思想というものがある。
王仁三郎はこれを教義として、自身の大本教に取り入れていた。
※日本雛形論日本雛型論(日本雛形論)または雛型理論(雛形理論)とは、日本ないし日本列島が世界の縮図を為しているとする説論である。
大本神歌の中で王仁三郎は以下のように語っている。
「日出る国の日の本は、全く世界のひな型ぞ、
わが九州はアフリカに、
北海道は北米に、
台湾島は南米に、
四国の島は豪州に、
わが本州は広くして欧亜大陸そのままの、
地形をとどむるも千早ぶる」このように日本は世界地図を縮小した形になっているのだ。
つまり、日本で起こることは世界で起こる。
日本を舞台にした局地的な第三次世界大戦の前哨戦は、来たるべく未来の世界戦争を表示しているのかもしれない。
では、いつ頃このような事態が起きるのか。神は年代を明らかにしないことが多い。したがって、大本系の予言には明確な期日の表記がない。唯一それらしい表記があるのが「
日月神示」である。
※日月神示
日月神示(ひつきしんじ、ひつくしんじ)は、神典研究家で画家でもあった岡本天明が、自動書記によって記述したとされる文書である。内容は漢数字やかな文字、記号などが多く、書いた当初は本人も読めなかった。大本教の信者でもあった天明はその後、仲間の霊能力者の助け等を得て、これが国常立尊と呼ばれている高級心霊による神示だと判明したという。
なんと日月神示には「子の歳真中にして前後十年が正念場」と記載されているのだ。これを考えてみると、2020年が次のねずみ年になる。この年を真ん中にして前後10年というと、
2015年から2025年がその惨事の起きる時期と推定される。
では一体どのような惨事が起きるのだろうか。日月神示の一部を引用する。
「北から来るぞ。神は気(け)もない時から知らせておくから、よくこの神示、心にしめておれよ」これは北朝鮮やロシアが日本に何かしかけてくるという事を示しているのだろうか。
大本教の霊統を次ぐと思われる泉田瑞顕の『続・瑞能神歌(ぞくみずのしんか)』によると、
「シベリア狐は死にたれど 醜(しこ)の曲霊は種々に
妖雲呼んで東天は 北から攻め入る非道さよ」この記述からは
ロシアが攻め入る印象がある。
現実に照らしてみると、現在北朝鮮とアメリカの仲裁にロシアが入ろうとしているが、このロシアが怪しい動きをする可能性はある。もしくは、そもそも北朝鮮の動きそのものがロシアの謀略であったとしたらどうであろうか。今後、むしろ北朝鮮よりもロシアの動きに注意を払っていくのがいいかもしれない。
しかしここで、日本が世界のひな形であるというところに立ち戻ってみよう。
日本にミサイルが飛来するとしたら、同じことが世界で起きる可能性もある。だとしたら、極東で起こった出来事がそのまま世界で起きる可能性も高いと考える。
以上から、ずばり
北朝鮮のミサイルは関西に落ちるのではないかと推測している。
というのは、現在ひな形思想において関西に該当する中東の国イランが、核兵器を開発しているらしい。ミサイルへの核兵器の搭載能力も持っているとされており、予断がならない状態だ。そうなると、
イランを中軸に核戦争が起こる可能性がある。
そして極東での第三次世界大戦前哨戦が行われた場合、ロシアの意を受けた北朝鮮による攻撃は、関西に及ぶ。それが
ひな形として世界に拡散し、
第三次世界大戦の本戦が中東で行われるという筋書きだ。
これらはあくまで、日本の新派神道の神示や予言を元にした推測にすぎない。しかし実は、世界にも本説を補強するような同様の予言が存在する。
例えばキリスト教の数学者
デビッド・ミードは、8月にミサイルを発射する前に「戦争は北朝鮮から始まる」と予言している。
さらに旧約聖書の書物の一つである『
エゼキエル書』には、
ロシアがイスラエルへ侵攻するような描写があるという説もあるのだ。
それでは、もはや日本が第三次世界大戦に巻き込まれることは不可避なのだろうか?
しかし、最後に一つ申し上げたい。
我々日本人の中には、首の皮一枚で勝つ神一厘の考え方がある。ロシアや北朝鮮に打ちのめされることが合ったとしても、
日本は神一厘の差で打ち勝つ可能性が残されているのだ。
大難を小難にする考え方もあるように、日本は致命傷を軽傷に変えることができる。ひとりでも多くの日本人が奮起し、このような国難に当たるべきである。
Text by 山口敏太郎