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死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『解剖』『呼び寄せたモノ』 | 不思議.net

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死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『解剖』『呼び寄せたモノ』

2017年10月14日:23:00

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コメント( 1 )

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12: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/10(木) 01:58
ベンチに座る女

とある公園のベンチに毎朝決まって1人の女が通りに背中を向ける形で座っていた。
女はどんな悪天候の日にも公園のベンチに座る事をかかさない。
雨が降っても傘もささず、レインコートもまとっていない。
顔を見たことはないが、まだ若い女のようで、着ているものも高価そうだが、相当ひどい雨に濡れても平気らしい。
女に誰かが近寄ったり、話しかけたりする光景は見たことがない。
そして、帰宅する時には、ベンチから女の姿は無くなっていた。

やがて季節は変わり、木枯らしが吹き抜けるようになっても、相変わらず女は早朝のベンチに座っている。
服装もたいして変わっていない。
そんな女を横目で見ながら1人のサラリーマンが通りを歩いていると、
彼が首に巻いていたマフラーが突風にもぎとられて、公園の中に入り、女のすぐそばへ落下した。
その女がちょっと普通でない事を知っている彼は、すばやくマフラーを拾って、さっさとその場を離れるつもりでいた。
しかし、この時ちらりと視線を女のほうへと走らせてしまった。
(…!!)
彼は腰が抜けそうになった。
その女には顔が無かったのだ。その顔面は刃物でえぐられて黒い穴と化していた。
しかし、絶叫しそうになった彼は、もう一度女をよく見てみた。
(…マネキン?)
そう、それは惨殺死体でもなんでもなく、顔のえぐられたマネキン人形だったのだ。
長い間奇妙な女だと思っていたのはただのつくりものであったと知って彼はあっけにとられた。
しかし、公園から出て行く際に振り返ると、そこにいるのが人形だと分かっても、
いまにも動き出しそうな本当の女に見えたという。
そして、翌日からベンチから女の姿は消えていた。
まるで誰かが、一部始終を見ていたかのように…。

人形は1人では歩けない。
精密なマネキンを用意して顔をめちゃくちゃにした上、毎朝公園のベンチに運び込んだのは誰なのだろう?
そしてそれらの行為に何の意味があったのだろうか?
それとも何の意味もないのだろうか?

その以来、その公園に、女が腰掛けている光景は全く見なくなった。
しかし、公園なんて何処にでもあるものだ。
誰かがベンチに腰掛けている公園なんて何処にでも…。
※洒落怖の名作はこちら(一話)

神に愛されるという事【洒落怖】
http://world-fusigi.net/archives/8695933.html




13: 名無しさん 2001/05/10(木) 02:58
>12
おお、初めてのパターンだ。やりますな。

14: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/10(木) 06:27
だから人形って怖いの!



21: 暗がりの女 2001/05/11(金) 00:06
暗がりの女

 飲み会が終わり、一人で繁華街を歩いていたら、背中に視線を感じた。
 振り向くと、暗がりで女が壁から右半分だけ顔を出してこっちをじーっと
見ている。変なのと思ったけど、酔ってていい気分だったので無視を
決め込んだ。しばらくして、さっきの女が別の暗がりからこっちを見
てるのに気付いた。ひょっとしてストーカーか?と思ったけど、気に
しないことにした。
 でもそれが数日続くとさすがに鬱陶しくなってきた。半分だけ顔出して
なんて、ひょっとして恥じらってるつもりか?俺は文句を言ってやろうと
女にずかずか近づいていった。
 女は右半分しかなかった。

57: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/13(日) 18:05
電車

京都までJR湖西線新快速に乗ったその日はうまく座席が空いていて
出発してまもなくうとうとしだした。ずっと目をつぶっていたがアナ
ウンスからして大津駅にさしかかった頃、両膝に何かがのしかかった。
大きさとそのちからからして丁度こどもが手で体重をかけたと同じ
なので電車が混んで来て子供が自分の股の間にはいったようになった
のかとじゃけんに膝を動かさずにしばらくそのままにしていた。
もうすぐ京都駅なので目をあけて確かめようとしたらなんと自分の
前には誰もいない。しかし膝には誰かが触っている感触が確かにある。
思わず氷ついた一瞬であった。

62: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/13(日) 21:08
憑依していた何か

ただ送るだけではなんだから、オレが小学生の時のはなしでも。
当時微妙に「こっくりさん」が流行っていて、うちも例に漏れず
こっくりさんをやっていた。
ある時、私の姉の学年で、昼休みに女子がこっくりさんを行っていた。
ところが、儀式が長引きすぎて、昼休みでは終わらず、
5時間目が始まるからと先生に無理矢理止めさせられた。
行き場のないこっくりさんは、女の子の体を媒体に暴走した。

63: 62の続き 2001/05/13(日) 21:11
5時間目は「図画工作」、その日は彫刻刀をもちいて巨大な蝋燭に飾り模様を
入れるという単元であった。
刃物というのは、たやすく人を殺せるため、それ相応の分別がある人間でなくては
あまりに危険すぎる。
そして惨劇は起こるべくして起こった。

64: 62の続き 2001/05/13(日) 21:15
昼休みにこっくりさんをやっていた女の子の1人が突如立ち上がり、
前の席の子の背中に思い切り突き刺したのだ。
先生も相当狼狽したらしく、何にどう対処していいか分からなかったが、
先ずは刺した子を抑えて、児童の1人に保健の先生を呼びに行かせた。
すぐさま救急車が学校に到着、刺された子は病院に搬送された。

65: 62の続き 2001/05/13(日) 21:18
以来、オレ達は興味本位でこっくりさんをやることを止めた。
「こっくりさん」の話題を出すことさえ憚られた。
今になって心配なのは、そのとき誰も「憑依していた何か」を
払って(鎮めて)いないことだ。
幸いにも、今のところこの話には後日談はないが。

110: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:02
帰省

少し書き込みをしにくい雰囲気ですが、こういった場で書き込みをすることで、
何か自分中にある心の痞えが少しでもなくなる気がするので、
板汚しとは思いますが、去年の夏に約十年ぶりに実家へ帰省したときのことを書きます。
長くなると思いますので、少し読んでみて興味のわかない方は、どうぞ飛ばしてください。

私は現在二十八歳で、二十歳までに霊体験をしなければ、
その先そういったことを経験することはないなんて言われていますが、
今まで霊を見たりなにか霊的な体験をしたりということはありませんでした。
そして、これからお話することも、霊とは無縁のことなのかもしれません。
ただ、私の人生の中でもっとも怖い、何か得体の知れない恐れを感じた出来事で、
いまなお、ときおり私の心を悩ますきっかけとなっているのです。

111: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:06
私の実家は新潟にあり、代々農家を営んできた旧家です。
本家を継ぐのは必ず長男なのですが、私の父は三男にもかかわらず本家を継ぎました。
なぜそのようになったかというと、父の兄が二人とも、痴れものというのでしょうか、
知恵遅れだったのです。
長男は、言葉はまともに話すことができるのですが、
頭のほうが子供のまま一向に成長せず、成すこともキチガイじみたことばかりだったようです。
次男にいたっては、頭だけでなく身体も弱く幼いうちに病気で亡くなったとききました。
そのとき、私の曽祖父にあたる人は幼くして死んだ孫に向けて
「この子は良い子だ、ほんとうに親孝行な子だ」と言ったそうです。
そういったわけで、父が本家を継ぐことになりました。
私も一人っ子なので、いずれ本家を継がなければいけないのではないかと思っていたのですが、
不思議と父はそういったことをまったく私に対して言いません。

112: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:10
早くに亡くなった祖父は、名と家を守るために私に本家を継がせるよう言っていたようですが、
祖父の死後、家云々の話は誰も言わなくなりました。
それどころか、父は私を家から離したがっているようにも思えるのです。
私は中学卒業を期に東京の高校へと入学させられました。
寮に入って高校に通い、そのまま大学も東京の学校に入りました。
その間一度も実家には帰りませんでした。
なにかあると必ず両親が東京にきて、用を済ませたのです。
大学卒業後、私はそれほど名の知れていない電気製品のメーカに就職しました。
それからも、盆にも正月にも帰省することなくあっという間に五年の月日が経ちました。
私が実家に帰ろうかと、電話で告げると、そのたびに父が、
「いや、帰ってこなくて良い、おまえは自分のことをしっかりやっておけば良い」と言うのです。
変に思いながらも、私自身東京での生活が忙しく、
父の言葉に甘えて十年近く実家に帰らぬままになっていました。

113: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:14
それがなぜ、突然去年の夏帰省することになったかというと、
二年ほど付き合っていた彼女が、そろそろちゃんと両親に会って、
挨拶をしておきたいと言ったのです。
私のほうはすでに彼女の両親に会って、
真剣にお嬢さんと付き合いをさせてもらっていると、挨拶を済ませていました。
彼女との結婚も考えていた私は、この際良い機会だし、
いろいろ具体的な話が進む前に両親に紹介しておくのが筋だと思い、
彼女をつれて実家に帰ることを決めました。
電話で父にその旨を告げると、
明らかに戸惑いを感じる口調ながらも分かったと言ってくれました。
会社が盆休みに入るとすぐに、私は彼女と共に実家へ向かいまし

114: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:16
電車に乗っている間、彼女は私にいろいろなことを尋ねてきました。
実家がどんなところにあるのか、私の家族についてなど、
私は彼女の質問に答えていくうちに、ずっと昔に忘れていた、
実家で暮らしていた記憶がぼんやりとながら蘇ってくるのを感じました。
そしてそれは電車の揺れと呼応するように私の中で揺らいでいるようで、
何かあまり心地の良い感覚ではありませんでした。

私が実家に住んでいたときの思い出で、ひとつこんなことがあります。
今はもう亡くなっているのですが、
父の兄で長男の、つまり私にとって伯父にあたる人のことです。
伯父さんは成人する前から分家にやられ、
あまり本家のほうには顔を出さなかったのですが、
ある日なにか機嫌の良さそうな様子でふらりと本家にやってきました。

115: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:18
挨拶も適当に、伯父さんはまっすぐ私の部屋にきて、
将棋をやろうと小脇に抱えていた将棋盤を広げました。
断る雰囲気でもなく、良いよ、と言って将棋をはじめました。
すると、当時私は小学校の高学年でしたが、
あっさりと伯父さんに勝ってしまったのです。
それで終わればよかったのですが、小学生の私は何を思ったのか、
おそらく幼かった所為でしょう、あまりに伯父さんが弱かったので、
伯父さんのことを馬鹿にして笑ってしまったのです。
具体的に何を言ったのかは覚えていません。
みるみる目の前の伯父さんの顔色が変わっていき、
ウーと唸りながらすっと立ち上がったかと思うと、
どこかへと走りだして行ってしまいました。

116: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:21
伯父さんの尋常ではない様子に怖くなった私は両親がいる部屋まで行き、
様子を伺っていました。どうやら伯父さんは納屋のほうに行ったようで、
がたがたと物音がした後、庭先から玄関のほうへと伯父さんが駆け抜けていくのがわかりました。
恐る恐る玄関のほうを見ると、伯父さんは農耕機用のガソリンが入った一斗缶を
家の前のアスファルトの道路の上にばら撒いているのです。
そこへ火を放って、興奮してなにか叫んでいると、
私の父が駆けつけて「おまえなにやってるんだ」
そう言いながらボコボコに伯父さんを殴りつけていました。
それ以来、少なくとも私が実家にいる間、伯父さんが本家へやってくることはなくなりました。

117: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:24
電車の中でそういった昔の記憶を思い出しながら、
彼女と話しているうちに実家のある駅に着きました。
開発から取り残されたようで、まったく昔と変わりない風景が広がっています。
駅から一歩一歩実家に近づいていくと共に、
私の中で何か懐かしさ以外の感情が生まれるのがわかりました。
口の中が乾いて、鼓動も早くなっていくのです。
身体が拒否反応を示しているかのようで、
私は漠然とした恐怖をこの時点で感じました。
しかし、久しぶりの実家で緊張しているだけだと自分に言い聞かせ、
彼女の手を引いて足を速めました。
このとき彼女の手もなぜか汗でびっしょりと濡れていました。
家の門を前にして、
それまでの漠然とした恐怖がまったくのリアルなものへと変わりました。

118: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:25
空気がおかしいのです。家を包む空気が澱んでいるようで、
自分がかつてこのようなところに暮らしていたのかと思うほどでした。
迎えに出てくれた父の顔も暗くどんよりとしたもので、
私の心にあった父のイメージとかけ離れていました。
家の中に入っても、澱んだような空気は変わらず、
むしろより強くなっているようです。
古井戸の底の空気というのはこういったものなのかもしれません。
彼女を両親に紹介したのですが、なんだかお互い口数も少なく、
ほんとうに形だけのやり取りのように済まされました。
私以上に、彼女のほうが何かを強く感じているようで、
いつもの明るい彼女とは別人のようでした。
しきりにこめかみを押さえたり、周囲を気にしたり、落ち着きの無い様子で、
私が話しかけても俯いたまま聞き取れないような小さな声で何事かつぶやくだけなのです。

119: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:28
私自身、家の中の何か異様でただならぬ空気を感じていたので、
彼女に対してもう少し明るく振舞ってくれなど言えませんでした。
ただ、これ以上気まずい雰囲気にならなければと思っていました。
夕食のときも、お互い積もる話があるはずなのに、
誰の口からも言葉が出ることなく、
食べ物を咀嚼する音だけが静かな部屋に響いていました。
食後、私の母が彼女にお風呂を勧めたのですが、
彼女は体調が優れないのでと断り、私が入ろうとしたときも、
一人で部屋に残るのが心細いのか、早く戻ってきてと言いました。
その様子があまりに真剣なので、私も不安になり、
いやな予感もしたので風呂に入るのをやめて、
そのまま母が敷いてくれた蒲団につき、早々と寝ることにしました。

120: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:33
電車に長時間乗っていた疲れもあってか、
彼女は明かりを消すとすぐに寝ついたようで、
安らかな寝息が私の傍らから聞こえはじめました。
普段から寝つきの悪い私はいつもと違う枕と蒲団の中で、
さまざまな事柄が頭の中でちらついてなかなか眠れませんでした。
この家全体に満ちている澱んだ空気、断片的に思い出される記憶、
私は落ち着き無く寝返りを繰り返し、いろいろなことを考えていました。
家の前にガソリンをばら撒いて火を放った伯父さん、
あれから一度も姿をみせず、何年後かに亡くなったと聞かされたが実感が無かった、
葬式も無く、ただ死んだときかされた。
幼いうちに死んだもう一人の伯父さんはちゃんとお葬式をしてもらえたのだろうか、
そんなことを考えているうちに、
私はこの家に漂う澱んだ空気を吸うことさえ厭な気がしてきました。

121: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:35
家の外、庭先で鳴く虫の声に混じって聞こえる木々のあいだを縫う風の音は、
何か人の呻き声のようにも聞こえます。
その音にじっと耳を傾けると、
それが外からではなく家の中から聞こえるようにさえ感じました。
不安感と共に、私は蒲団のなかで身体から滲む汗に不快感を抱きながら
いつのまにか眠りに落ちていました。
夢を見ました。恐ろしい夢でした。夢の中には私がいました。
幼いころの私です。その私の首を父が絞めているのです。
その後ろには祖父もいました。
私は恐怖を感じましたが、不思議と苦しくはありませんでした。

122: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:38
翌朝目覚めると、隣で真っ青な顔した彼女が蒲団をきちんとたたんで、
帰り支度をしていました。
寝汗を吸い込んだTシャツを脱ぎながら、
私は彼女にどうしたのとか尋ねました。
彼女はただ、帰る、とだけ言いました。
昨日きたばかりなのに……と言葉を濁していると、
あなたが残るなら、それは仕方がないわ、でもわたしは一人でも帰る、
そう青ざめた顔のまま言いました。
はっきり言って私もそれ以上実家にいたいとは思っていませんでした。
しかし、両親になんと言えばいいのか分からないです。
なんと説明すれば良いのか、そんなことを考えていると、
昨夜の夢が脳裏にちらつきました。幼い私の首を絞める父。
とにかく私も蒲団をたたみ、着替えを済ませてから、居間に向かいました。

123: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:42
大きなテーブルの上座に腰掛けた父は新聞を広げていました。
再び悪夢が脳裏を掠めます。わずかな時間に私はいろいろと考えてから、
口を開いて、彼女の体調があまり優れないし、今日、もう帰ろうと思うんだ、
そう言いました。言ってから何かおかしなことを言っているなと思いました。
体調が悪いのにまた電車に乗って長いあいだ移動するなんて。
しかし、父は深く一度ため息をついてから、
そうか、そうしなさい、あのお嬢さんをつれて東京に戻りなさい、
そう言ったのです。なにか呆然となりました。
自分のわからない事柄が自分の知らないところで勝手に起こって進んでいる、
そして自分はその周りでわずかな何かを感じているに過ぎない、そんな気持ちです。
居間を後にして、部屋に戻ると彼女はもう帰り支度をすべて終えて、
今にも部屋から出ようとしているところでした。

124: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:44
私は彼女に少しだけ待ってくれと言い、自分も急いで帰り支度をして、
彼女といっしょに両親のもとへ行きました。
父も母も元気でとだけ言い、それ以上何も言いませんでした。
私は何かを言わなければ、何か訊いておかなければいけないことがある、
そう思いましたが、それが何かわからない、そんな状態でした。
彼女の一刻も早くこの家から離れたいというのが、
その様子から見て取れたので、私はお決まりの別れ言葉を残し、家を出ました。
家から出ただけで、あの澱んだ空気から開放された感があり、
私はずいぶんと気が楽になりました。
しかし、彼女は駅に着き電車に乗るまで、何一つしゃべりませんでした。
一度も振り返ることなく足早に歩いて、少しでも家から遠くに、そんな感じです。

125: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:45
電車に乗ってから、私は彼女の様子が落ち着くのを見計らって、
大丈夫、どうかしたのか、尋ねました。
彼女はしばらくのあいだ下を向いて、なにやら考え込むようなしぐさを見せ、
それから話し始めました。
「ごめんなさいね、本当に悪いことをしたと思ってるわ、
せっかく久しぶりの帰省なのにね、
それにわたしから挨拶しておきたいなんて言っておいて、
ほんとうにごめんなさい、ちゃんと説明してほしいって思ってるでしょ、
でもね、できないと思うの、
わたしがあの家にいるあいだに感じたことや経験したことを、
わたしからあなたに伝えることが、わたしにはできないの、ごめんなさい」
彼女はそう言って、溢れ出しそうになる涙を手の甲でおさえました。

126: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:49
私も泣き出しそうでした。
何か分からない、彼女がなにを言っているのかよくわからない、
でも、私自身あの家にいるあいだに、確かに澱んだ何かを感じたのを覚えています。
だから、私には彼女を責めることはできませんでした。
涙をおさえながら彼女はもう一度「ごめんね」と言い、
私の名をその後に付け加えました。
そのときです。私は、あることに気がつきました。
どうして、今まで一度もそのことを疑問に思わなかったのでしょう、
信じられないくらいです、いまま何度となく、
いろいろな場でペンを手にとり書いたこともあり、
自分の声で言葉に出したこともあるのに、
なぜ一度も疑問に思わなかったのでしょうか、
私は一人っ子であるにもかかわらず、
なぜ「勇二」という名前なのだろう。

127: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:50
もちろんそれだけで、何かが変わるわけではないでしょう。
しかし、私はよみがえって来たさまざまな記憶と、
あの家で感じた空気、そして彼女の怯えたような様子、
そして何より、私があの夜に見た悪夢、
幼い私が首を絞められていると思っていましたが、
よく思いだしてみると、微妙に幼いころの私と違うような気がするのです。

あれから一年近く経ちました。
彼女とは、東京に戻ってから、時と共に疎遠になってしまいました。
どちらからというわけでもないのです。
お互い、何か避けるように、自然と会わなくなってしまったのです。

128: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:52
私は彼女を愛していましたが、
自分が、もう決して幸せというものに近づくことができないような気がしています、
それで彼女と面と向かうことができません。
今でもたまに、電話がかかってくることがありますが、
彼女はあれからも、あの家でのことを話してはくれませんし、
私からも何もいえません。
話はこれで終わりです。よくわからないと思われるかもしれませんが、
私は自分の思っていることすべてを書くことができませんでした、
怖いのです、彼女があの家であったことを話すことができないように、
私も、自分の家、自分の生について思っていることすべてを語ることはできません。

最後まで読んでくださった方にはこの場でお礼を申し上げておきます。

129: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/17(木) 01:53
うーむ、不思議というか心に残る話だ。

132: 奈々氏 2001/05/17(木) 02:06
なんだか、これがホントに本当の話だとしたら、
とても辛いなぁ。
頑張ってねっていうのもおかしいけど…。
確かに心に残る話ですね。

133: 名無しさん 2001/05/17(木) 02:43
なんだか含みのある話ですね

138: あまり怖くないかな 2001/05/17(木) 20:24
8月12日

昨年の8月12日、午後6時に羽田を発つ大阪行の日航便に乗った。520名が命を
落としたあの御巣鷹山の事故からちょうど15年たった同じ時刻の同じ便である。
機内は満席で、誰もあの事故のことなど忘れているようだった。

機が離陸し、私は例の事故を思いながら、ぼーっと窓から外の景色を見ていた。
と、そのとき、翼の上に大勢の人が車座になり楽しそうに話しているのである。
中年の男もいたし、子供もいた。そんなはずがあるわけがないと正気に戻り、
スチュワーデスを呼ぼうとしたが体が動かない。金縛りである。

どれくらいたってからだろう。スチュワーデスに起こされた。
大阪に着陸した後のようだった。もう周りには誰もいなかった。
「相当、お疲れのようですね」
この出来事をスチュワーデスに話した。
「今日でしたよね。あの事故は・・・。
私も似たような経験をよくするんですけど、気にしないようにしてます」

141: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/18(金) 00:02
日航機事故で思い出したが、遺体処理の作業をした人の体験。

初めて遺体処理をした日。
ホテルの部屋に戻ると、いつもはバタンと閉まるはずのドアが半開きのまま
閉まらない。何かがついて来てしまったんだろうか。無理に閉めるのも怖い気が
して、そのままにしておいた。ベッドに横になり、おいおい勘弁してくれよ
おれについてこないでくれよ、と念じたら、ドアがバタンっと閉まった。

187: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/19(土) 04:40
流された赤ちゃん

オカルトじゃないんだけど、某航空会社に勤めていた友達から聞いた話。
飛行機の中で、母親が赤ちゃんを連れてトイレに行った。
ところが、運悪く乱気流に巻き込まれて、
抱いていた赤ちゃんを便器に落としちゃったそうだ。
で、赤ちゃんが流されちゃったんだけど、
さすがに飛行中に救助する訳にもいかず、着陸後に調べて見たら、
赤ちゃんはトイレの消毒液で真っ青に染まっていたという。
聞いた時こえーと思ったけど、今にして思えば、

1、錯乱したであろう母親にどう対処したのか
2、保障問題はどうなったのか
3、そもそも赤ちゃんがあんな小さい便器に流されるのか

など疑問点が浮かび上がる。これって、都市伝説?

210: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/21(月) 03:12
めんね

私がまだ4~5歳の頃の話です。
当時家には風呂が無く、よく母親と銭湯に行っていました。
ある日銭湯の帰り道、ある公営住宅が立ち並んでいる場所を通りかかると
ある家の玄関先に警官が2人居て、女性が何かを大声でまくしたてているのです。
なんだろう?と訝しんだものの、まぁ警察が居るのだから大丈夫と私たちは帰宅しました。
次の日、昨日の件の家の隣の住人が母親の知り合いらしく話を聞いてきたのでした。
それによると、昨日の女性はその住宅に越して来てまだ一週間足らずだったのですが
引っ越して三日目辺りから、寝室にしていた和室で変なことが起こりはじめたそうです。
夜中、人の気配で目を覚ました。なんだか子供が騒いでいるような気配だった。
キャッキャという子供の笑い声。同時に畳をみしみし踏む様子がハッキリわかった。
部屋には霧のようなものが漂い、その中を3人の子供がはしゃぎまわっているのだそうです。
そしてさらに母親とおぼしき女性の声が「ごめんね、ごめんね・・・」とボソボソ言っている。
目をこらしてみると、部屋の隅の方に女性が正座をしてひたすら頭を下げている・・・・
その女性がハッとしたように顔を上げ、こちらを向いたそうです。そのギラギラした目と
視線が合った瞬間、その住人は気を失ったのだそうです。
次の日、ヒドい悪夢だったと半ば思い込んだのだそうです。
しかしそれは次の日にも、さらには三日目に現われた。
そして次の日、まだ深夜でもない時間に部屋が妙に霧がかかったように霞始めた。
住人は堪らず半ば半狂乱になって警察を呼んだのでした。
後日、詳しい経緯は知らされませんでしたが、その住宅の前の住人が逮捕されたのでした。
そして立会いの元、その寝室の床下が掘り返されたところ・・・・案の定、発見されたんでした。
合計4体、バラバラだったそうです。
怖かったのは、その犯人は「家族は実家に帰した」と触れ回り、自分は一人で住み込みで働いて
いたのです。私たちがいつも行っていた風呂屋でした。

223: 205 2001/05/21(月) 20:56
解剖

 『新「超」怖い話』より
**人氷**
解剖は、どんな医師でもできるわけではない。解剖には解剖資格を取る事が義務づけられている。

長野のある山で遭難事件が起きた。真冬のことだったので、遺体はかなり凍っていた。藤原氏が大学病院の解剖室で死因を確定することになったのだが、山岳警備隊が運んできた遺体はガチガチで、解剖台の上に置くとゴトリと音がした。

「大丈夫ですか」助手を買って出たインターンが器具を用意しながら聞いた。

運ばれてきたのは、まだ二十歳を過ぎたばかりという青年だった。
吹雪でルートを見失い、そのまま森の奥で倒れていた。

防寒のために何重にもなった服をハサミで切断すると触診を始めた。

まるで氷だった。

「だめだな」藤原氏は凍ったままでは解剖することはできないと判断し、病院のスタッフにお湯を持ってこさせると次々に遺体へそれをかけた。

「おい、君はマッサージだ」何をするのか藤原氏の意図を測れないインターンは、ぼうっとしているところを叱咤された。そのうちにバケツでお湯を汲んできた看護婦に『お湯掛け』を任せると藤原氏もインターンと共に遺体のマッサージを始めた。

「本当は熱い風呂に入れるのが一番なんだけど、さすがにいくら知り合いの病院でも、そこまでは無理だったな」

小一時間、マッサージを続けたところ少し硬直がやわらいできた。

すると遺体がクックッと唇から声を漏らしたのである。

ギョッとしたインターンに「今のマッサージで肺が刺激されたんだ」と告げると、さらにマッサージを続ける。

「先生、ちょっと休憩しましょう」ブッ続けでマッサージをしていた彼等の顔にも疲労が濃く浮かんでいた。藤原氏は、そうするかと頷いた。

224: 205 2001/05/21(月) 20:56
しばらく腰を落ち着けていると、解剖室でゴツッという音が響いた。
見に行くと遺体が解剖室から落ちていた。藤原氏はインターンとふたりで遺体を引き揚げると再び、解剖台の上に置いた。そのとき、心なしか体位が変わっているような気がした。

「たぶん、落下のショックだろうと思ったけど、もともと遺体が解剖台から落ちること自体、ほとんど無い事なんだ」

ふたりはマッサージを続けた。すると、インターンが喉の奥で悲鳴を上げた。見ると遺体の手元を凝視している。

「手がな、上がってきたんだよ。温まって硬直したのが下がるのは理屈だけど、上がるのはな・・・」と藤原氏は言った。しかし彼は「単なる筋反射だ」と告げたという。「目から十円玉くらいの氷が出てきたな。たぶん、瞳に張り付いてできた氷だと思うけど」

結局、解剖を始める事ができたのは夜九時を回っていた。
翌朝には地元の警察に死因を報告しなければならないということで、解剖はその晩に行わなければならなかった。

「まず触診してから、身体の正中線を切り、肋骨のカバーを取り外すんだ。肺と心の重さと色を調べてから、胃と腸、頭蓋をノコで削って脳味噌に向かうんだな」

大方の臓器を調べ、生タコのように取り留めもなく動く小腸を調べているとインターンがゲーッと声を上げた。気分が悪くなったのかと思った藤原さんは、「我慢しろ」と言ったが顔を上げるとインターンの白衣の裾が遺体に握られていた。

「俺も今まで三千体ほど解剖したけど、あんなことは初めてだった」

藤原さんは「硬直だ。ビクビクするな」と言ったが、ふたりとも一度硬直が外れた死体が立て続けに硬直することなんか理論的にないということを知っていた。

「その直後だよ」

225: 205 2001/05/21(月) 20:57
気管も食道ごと抜いてる遺体の頭蓋を閉めようと脳を戻し、縫合をしようとした瞬間、

「ゲラゲラゲラッって笑いやがった」

誰が?チャックを閉められたようになった遺体がである。

驚いたインターンが手を話すと、パックリ頭蓋が口を開けてしまい、脳が床に落ちてしまった。紙のように白くなったインターンの顔があった。

「奴は無言のまま、廊下に出るとストーブの前で座りこんでしまった。
追いかけて行って、『おい、今のは単にガスが声帯を揺らしただけななんだぞ!何でもないよくあることだ』って声を掛けたけど、無理だとわかったよ。俺の声自体ブルブル震えてたからな」

結局、明るくなるのを待って解剖は続けられた。ふたりは解剖室の前の廊下で『仮通夜』をした。

「翌朝、電話で解剖の許可を取り付けてもらっておいた家族が玄関を入ってきたときに、アッって声を上げそうになった。ソックリの兄貴がいたんだな。インターンの奴なんか今にもブッ倒れちまいそうだった。兄貴が『昨日、夢に弟が出てきて、ふたりでゲームをしたり冗談を言い合ったりして、しっかり別れを済ませてきました』って言うんだな。これぐらいかな、変な話は」

藤原さんは、今も長野で暮らしている。

226: 205 2001/05/21(月) 20:59

あれ?あげてみると意外と短いのね・・・
もっと他にも読みたい方いらっしゃったら
ゆってくださいねー
がんばってまた写します~

228: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/21(月) 22:01
>>226
ご苦労様。
実は仮死で、まだ生きているのに解剖されたというオチだと思ったんだけど…。
夢枕オチだと何となく恐怖心が薄れてしまった(笑

229: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/21(月) 22:31
>>226
また、書いてー。
超怖い話って本買おうと思って、
探してるけどどこにも置いてなくて買えないんだ。

234: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/22(火) 01:38
呼び寄せたモノ

地名という物は不思議なもので、その名前の由来を知らずに、単に語呂のみでのイメージで勝手に類推して、何かしら招いてしまうようである。

流石に”三瀬”という名前では、強引な気もするが、”血洗島”然り”人首”然り。

ある場所でふと立ち止まり、交差点にあるそういった地名を目にしたがために、必ず嫌な思いを連鎖してきた。


私が以前、所用で頻繁に通っていた街道は”涅槃”から”菩薩”という地名を繋げていた。
菩薩はともかく涅槃はなんとも嫌な感じである。

しかも、真偽が定かでないが、斬首場が在ったと言われる河の道路橋に連なる道である。

そうなると、退屈な車上にあって、勝手に私は妄想してしまう。

『この路は、その首切り場に至るまでの引き回しの際に、罪人に覚悟を決めさせる為に名付けられたのではないのか。

菩薩、という名称が残る所をみると、そこに救いがあり、煉獄に落ち行く者が迷わないように、予行練習をさせているのではないだろうか。

・・・そうする事によって介錯人も、罪人に祟られる心配が無くなるのだろう。』と

235: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/22(火) 01:38
『そうゆう勝手な思い込みは、関係ないモノを呼び寄せるぞ。』
と、以前忠告を受けたことがあるが、今回の事は、気付いてしまったり、考えてしまったが為に起きた経験かもしれない。

236: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/22(火) 01:38
その街道のとある交差点に差し掛かると、時折、「ガリッ」っと車の底を削ったような感触を味わう時がある。
ハンドルから掌に、硬くもあり、弾力もある何とも嫌な種類の振動が伝わるのである。

都内を走っていると滅多に無いが、その路は大型トラックが頻繁に往来する為か、時折とんでもない”わだち”がある。
とっさに私は、それをまたいだと思った。

オイルでも漏れていたら大変である。

車を路肩に停めて慌てて車の下、そして通った道筋を50m程辿り見るが、底を擦るような”わだち”や石、落下した積載物の類はない。

一通り確認した後、私は安心してそこを後にするのであるが、そんな事をすっかり忘れてしまった頃、また、同じような現象が起きるのである。

237: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/22(火) 01:38
その日の夕暮れより少し前、私は単車で、件の街道を走っていた。
どうもチェーンが伸びて、ばたついている感じがする。
走行に特別支障があるとは思えないが、それでも少々気にしながら軽く流していた。

ギュゥゥウン・・・。

その交差点に差し掛かった時、急激にリアタイヤが重くなった気がする。
不意にエンジンブレーキが利いた感じだ。

『パンクかな?』始めはそう思った。が、タイヤのグリップが失われているような感触は無い。
空気抜け特有の「ぐにゅう」っとした感覚がハンドルに伝わってこないのだ。
私は交差点を少し越えて、路肩に単車を止めて、タイヤを確認した。

特に異状は見られない。

ほっと安心して、出発しようと後方を確認すると、不意にそれは訪れた。

238: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/22(火) 01:38
急激に辺りの色彩が失われたのだ。

単車や自動車で事故を起こした人ならば経験があろうが、事故の瞬間、周りがスローモーションになったかのように錯覚する事がある。

何かのTV番組での話によると、緊急時に生命維持の為の行動に迅速に移れるように、余分な色彩や音等の情報処理を遮断・省略してしまう為らしい。

それ似た状態に陥ったのだ。

239: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/22(火) 01:39
道路・・・交差点・・・。反対車線には車は無い。
歩道を行く歩行者は止まっているかのようだ。
モノクロームの世界は恐ろしく静かだ。と、交差点の真中に、何かある。

私は、それを凝視する。

人の後姿がみえる。

しかし・・・人ではない。なぜなら首から下が無い。
首と、長く垂れ下がった髪の毛が、宙に浮いているのだ。

提灯のように、風鈴のように、それはふらふらと揺れている、少し回っているようだ。

まわって・・・その首がこちらを向く。
その首の左半分は、髪の毛ごとごっそりと削り取られていた。

首が、射抜くように私を睨んでいる。

血で真っ赤に染まった顔で私を睨んでいる・・・。

240: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/22(火) 01:39
血の色・・・その瞬間、私の色彩は戻った。それと同時に、キュイィィ~ガギャギャッ、と凄まじいブレーキ音。

交差点直前で急ブレーキをかけた大型トラックが私の眼前を通り過ぎ、少し先で停止したのだ。
首は「パツン」とそのトラックに弾かれて消えた。


トラックの運転手は、慌てて飛び降り交差点の方に走りよってきて、蒼白な面持ちで、交差点を難度も確認している。

しかし、そこには何の痕跡も無い。

明らかに得心の行かない様子で運転手は、私の方に視線を投げかける。
何かを言いたげだったが、そのまま自分の車に戻り、行ってしまった。

241: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/22(火) 01:39
私は、気を取り直すために一服して、その場を後にした。
『あれは一体なんだったのだろう。』そう思いながらしばらく行くと、先ほどの急ブレーキを掛けたあのトラックが前方に見える。

追い越すには車線幅が狭い。私は仕方なく左後方に付くと、トラックが何かを引きずっているのに気が付いた。


トラックは、ぼろ布のように、弾み転がる、首の千切れた人間を引きずっていた。
それは、車の振動に合わせながら、時折、削れて血塗られた白い足を覗かせて
弾んでいる。

ばたばたと操り人形のように、力なく引きずられている。

本物の人体でないのは、霞んで時折薄く消える様からも判る。

私は、それ以上トラックに追従して走る事は出来ずに、その日は家に引き返すことにした。

242: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/22(火) 01:39
数日間、単車にまたがる気力を無くしたが、それならばと、少し整備をしておこうと考えた。

私は、まずは気になっていたチェーンを伸ばす為に、リアタイヤを見ると、車軸にごみが絡み付いている。

よくよく見ると、それは、長い髪の毛だった。

244: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/22(火) 01:45
怖すぎですよ・・・>髪の毛

246: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/22(火) 01:50
キャァァァーーー

262: あなたのうしろに 2001/05/22(火) 21:21
写るはずが無い物

皆さんは写真に写るはずが無い物と言ったら何を思い浮かべるでしょうか?

心霊写真とかは別に写ってもおかしい物ではないと思います。
私は心霊写真が写らない方がおかしいと思います。
理由は心霊はこの世にいるからです。 本題に入ります。

10月3日の夜8時頃、私は彼女と2人で家で食事をしていました。
私の家には子猫が2匹いて、彼女が 「上京している姉に子猫の写真を送ってあげたい」と言うことで、 私がカメラを持ち彼女が子猫を抱いている写真を数枚撮りました。
その写真を撮った時は心霊?が写っている事に気づきませんでした。

ポラロイドカメラって霊が写りやすいって言いますよね。
その日は家に彼女を置いて私1人で夜遊びに行きました。
夜遊びから帰って来た時の事です。

彼女が「変な物が写真に写ってるから怖かった」と言ってきました。
私は心霊系は好きなのでウキウキして例の写真を見ようとしたら、
彼女が一言 「ヒロ(私)が写ってるんだよね」と言いました。

私はゾッとしました。
理由は私が写真撮ったのに、私が写るはずが無いからです。

私がおそるおそる写真を除いてみると、 そこには予想もしなかった、まぎれも無く私の姿が写ってました。
顔が紫色でねじれており、首のあたりに火のような物が付き、叫んでいるような私の顔でした。

299: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/28(月) 13:00
タコ

野生生物板から転載


1 名前:朔太郎 投稿日:2001/05/27(日) 22:50 ID:nWz3hOzk
萩原朔太郎という詩人の作品の中で「死なないタコ」というものがあります。
これは飢餓状態のタコが自分の足を食べ、内蔵を食べ、最後は体が全部なくなっちゃうんですが、そのタコはそこに永遠に生き続ける・・・
という話です。

そこで皆さんに質問ですがなぜそのタコは自分の体が消滅するまで自分の体を食べる事が出来たのだと思いますか??
また、最後まで残っていたのは体のどの部分なんでしょうか??


2 名前:死んだ蛸 投稿日:2001/05/28(月) 11:35 ID:OPgJPf4Q
死なない蛸

或る水族館の水槽で、ひさしい間、飢ゑた蛸が飼はれてゐた。地下の薄暗い岩の影で、青ざめた玻璃天井の光線が、いつも悲しげに漂つてゐた。

だれも人人は、その薄暗い水槽を忘れてゐた。もう久しい以前に、蛸は死んだと思はれてゐた。そして腐つた海水だけが、埃つぽい日ざしの中で、いつも硝子窓の槽にたまつてゐた。

けれども動物は死ななかつた。蛸は岩影にかくれて居たのだ。そして彼が目を覚ました時、不幸な、忘れられた槽の中で、幾日も幾日も、おそろしい飢餓を忍ばねばならなかつた。

どこにも餌がなく、食物が全く尽きてしまつた時、彼は自分の足をもいで食つた。まづその一本を。それから次の一本を。それから、最後に、それがすつかりおしまひになつた時、今度は胴を裏がへして、内臓の一部を食ひはじめた。少しづつ他の一部から一部へと。順順に。

かくして蛸は、彼の身体全体を食ひつくしてしまつた。外皮から、脳髄から、胃袋から。
どこもかしこも、すべて残る隈なく。完全に。

或る朝、ふと番人がそこに来た時、水槽の中は空つぽになつてゐた。曇つた埃つぽい硝子の中で、藍色の透き通つた潮水と、なよなよした海草とが動いてゐた。そしてどこの岩の隅隅にも、もはや生物の姿は見えなかつた。蛸は実際に、すつかり消滅してしまつたのである。

けれども蛸は死ななかつた。彼が消えてしまつた後ですらも、尚ほ且つ永遠にそこに生きてゐた。古ぼけた、空つぽの、忘れられた水族館の槽の中で。永遠に――おそらくは幾世紀の間を通じて――或る物すごい欠乏と不満をもつた、人の目に見えない動物が生きてゐた。

300: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/05/28(月) 13:05
う~ん怖いこた怖いが
蛸だしねぇ・・・

328: 名無し 2001/05/31(木) 16:52
アイアンクロー

僕が小学3~4年の頃の実話なんですけど、

その頃横浜に住んでいて、
友達5~6人と、その母親達で遊園地に行きました。

で、子供達だけで『おばけ屋敷(正式名称は不明)』
に入りました。

そこは小さいトコで、中もあまり暗くなく、
おばけも被りモノの兄ちゃん達がコンニャクを投げたりという、
なんか学芸会のビックリハウスみたいなモノだったので、
全然怖くりませんでした。

僕達はなめてかかって、
キーキー笑いながら暴れまわっていました。

すると、僕の顔に突然コンニャクが飛んで来ました。
僕は笑いながら、コンニャクを投げた兄ちゃんに、
ソレを投げ返しました。

すると突然、その兄ちゃんが、

『こっのクソガキ、、、。』

と呟くと、僕の顔にアイアンクローをかましてきました。
今考えても、あのアイアンクローは、
子供相手にふざけてやる程度の力ではありませんでした。
野郎、潰す気でした。

おそらく顔を掴んだ右手のリストをグリップしていたのでは、、。

僕は泣きべそをかきながら逃げのびました。
その時は、
『僕が投げ返したから怒られたんだ、、、。』
としか思わず、あまり怖くはありませんでした。

今となっては怖いです。

412: 朝からおカルト 2001/06/07(木) 07:54
家族でとある島に旅行に行った時の事なんだけど…
左が海で断崖右が山で絶壁つー道を車で走ってたのね。
車のライトはもう付いてた時間に宿に向かってたんだけど
父が運転してて、母は助手席。オレは母の後ろの席で
(つまり海側)その隣で妹がオレの膝枕で眠ってた。
オレはずっと海の漁火を眺めてたんだけど、妹が寝返りを
打って座席からずり落ちそうになったんで慌てて元に戻した。
すると急に母が「ねぇ、今の…」と言い、父が続けて
「足、あったよな…?」と言った。何の事だか分からなくて
車外を見たが、何も見えない。両親に聞いても答えてくれない。
(続く)

413: 朝からおカルト 2001/06/07(木) 07:55
宿に着いて部屋での食事も終わり、仲居さんが片付けて
くれている時、父と妹が風呂に行ったので母と仲居さんで
談笑を始めた。「今日どこへ行かれたんですか?」との問いに
色々答えていた母がふと、「○○の辺りを通った時に…」
と話を始めた。さっきの「足あったよな」の会話があった場所だ。
母によると、暗い道で民家も見当たらず、停まっている車も
なかったのに、車道のガードレールのトコロに女の子と男の子が
海側を見て立っていたらしい。そしてウチの車が通りかかる時
首だけをこちらに向けて、ゆっくりと会釈をしたと…。

その話を聞いた仲居さんが「ああ、あの辺は出るらしいですよ。
ハイヤー(当時これってタクシーの事だって知らなかったオレ)の
運転手なんかは夜通りたくないって言ってますよ。」と
ケロっと答えていたのが印象深かったな~。
ちなみにウチの父は冗談も言わないような厳格な人間なワリに
怖い話が苦手なので、母は父の前ではむし返さなかったらしい。
(それにしても何でオレは見れなかったんだろ?)

414: レンコン 2001/06/07(木) 08:06
>>412
そんなに怖くないけど、本物の子供だったとしたら・・・
夜に誰も居ない崖のそばで車に向かっておじぎする子は
あんまり居ないわよね。
「乗せてちょうだい」って挨拶だったのかも?

415: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/06/07(木) 08:28
最近また面白くなってきたage

419: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/06/07(木) 18:18
読心術

三年ほど前の夏の話。
友人の部屋で大学の講義をさぼり、何するでもなくダラダラしていた。
他愛も無い馬鹿話、その中で友人がふとこんな事を口にした。
「なあ、もしこの世に読心術できる奴がいてさあ、俺が今読心術の出来る奴って
いるのかなあって考えてる事も読んでるって考えてるのも読んでるのかなあ?」
…人間、暇になると何て非生産的な事を考えるんだとその場は苦笑していたのだが、
翌日からそいつが音信不通になった。
落とせないゼミにも顔を出さず、一緒だったバイトも無断欠勤した。携帯も通じない。
そんな事が三日ばかり続き、さすがに何かあったかと部屋を訪ねて行った。

部屋の前まで来ると、中から妙な音が聞こえる。人の歌のような、機械音のような音。
思いきって開けたドアの向こうに彼はいた。カーテンを締め切った真夏の部屋。
その真中で彼は歌っていた。直立で、一点を見たまま声を枯らして。


放心している彼を何やかやとなだめすかし、事の次第を聞いた。
私と馬鹿話をした日の夜だったという。寝いりばなに電話が来たのだという。
「あの…」聞いたことの無い、掠れた女の声だったという。声が小さくてよく聞こえない。
「…ない…よ」はぁ?「きょう…だれ…」どなた?「…おも…じゃな…」
同じような言葉をニ三度繰り返した後、沈黙が流れた。
気持ち悪くなった彼が受話器をおこうとした時、はっきりとした声で女が言った。

「あなたが今日思った事、誰にも言うんじゃないよ」

それから三日、何も頭に浮かべないように、歌い続けていたのだという。

420: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/06/07(木) 20:14
ある日、女子高生のAさんが、学校帰りに駅で列車を待っていると、
反対側のホームに同じ学校の制服を着た子がいるのに気づいた。
顔を見ると、同じクラスのBさんだと分かった。
しかし、その日Bさんは体調が悪いとかで学校を休んでいたはずだった。
よく見ると、うつろな表情でぼんやりとしており、こちらに気づいた様子も無い。
Aさんは、さほどBさんと親しいわけでは無かったが、
学校を休んだ子が制服を着てぼんやりと立っているのはさすがに気になり、
声をかけてみようと思ったが、Bさんのいるホームにはすでに列車が入ってきていた。
Bさんはその列車に乗ってしまうのだろうから、もう間に合わないとAさんが思ったその瞬間、
うつろな表情のBさんは、ホームに入ってきた列車に飛び込もうとした。
「あっ!」とAさんが思った時には、すでにBさんの足はホームから離れていた。
もう助けられるわけもないが、Aさんは思わず身を乗り出した。
・・・と、その時、Aさんはドン!と何か凄い力によって突き飛ばされた。
ただでさえホームの端で態勢を崩していたAさんは線路に向かって飛んでいった。
Aさんの目に飛び込んできたのは、猛スピードで向かってくる列車と、
引きつった表情で急ブレーキをかけようとする運転手の姿だった・・・。

421: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 2001/06/07(木) 20:15
投身自殺

さて、問題となるのはここからである。
線路に飛びこんだAさんだったが、凄い力で飛ばされた為、
列車の入ってきた線路を飛び越えて、線路の向こう側に落ちた為、列車にはぶつからなかった。
その為、肉体的な怪我は骨折だけで済み、命に別状は無かった。
駅員や警察の調べでも、「普通の女子高生が助走もつけずにこんなに飛べるわけが無い」との事で、
誰かが彼女を押したに違いないと言っているが、調べた限りではそんな人物は見当たらない。

そして、Aさんが見たというBさんの投身自殺。
これはそもそも、その時間、反対側のホームに入ってきた列車自体が存在しなかったという。
仮にそんな列車が入ってきていたのなら、反対側の線路に落ちたAさんは、
間違い無くその列車にぶつかっていたはずである。
それだけなら、Aさんはありもしない同級生の自殺を見たという事になるが、
実は、Aさんが線路に落ちたまったく同じ時刻に8つ離れた駅でBさんは自殺を図り、
助からなかった・・・という事が、その後まもなく分かった。
つまりAさんは、遠く離れた駅で起きた同級生の自殺を目の前で見て、
さらに自分も列車に飛び込む羽目になったという事である。

その後もその路線の駅では人身事故が相次いでいるという。
その大半が自殺として片付けられているらしいが・・・。









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コメント

1  不思議な名無しさん :2017年10月15日 00:00 ID:FaYMs.De0*
洒落怖とかいう嘘松のすくつ

 
 
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