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蘇った名機、手のひらサイズのオールインワンコンピューター「PasocomMini MZ-80C」実機レビュー - Engadget 日本版

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蘇った名機、手のひらサイズのオールインワンコンピューター「PasocomMini MZ-80C」実機レビュー

昔々あるところに……

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シャープの往年の名機であるオールインワンタイプのクリーン設計コンピューター「MZ-80C」を、手のひらサイズの超小型コンピューターとして蘇らせたハル研究所の「PasocomMini MZ-80C」がついに10月14日に発売されました。6月1日の予約開始時に速攻予約したワタシのもとにも到着したので、実機レビューをお届けします。MZ-80Cの詳細についてはWikipediaをご覧ください。

PasocomMini MZ-80CはSBC(Single Board Computer/シングルボードコンピューター)として「Raspberry Pi A+」を採用し、MZ-80Cを1/4化した筐体に詰め込んだ手のひらサイズの超小型PC。HD表示・フルカラーに強化されたプログラミング環境「SmileBasic」、当時の機械語が動作する「MZ-80Emulator」、当時人気だったゲーム5本などがソフトウェア環境として用意されています。

がっかりしないように先にお伝えしておきますが、ディスプレイ、キーボード、カセットデッキはダミーなので、別途ディスプレイ、キーボード、マウスは必要となります。

さて、まずはパッケージから見てみましょう。




うーん。懐かしい! ......と言いたいところなのですが、実はワタシが初めて買ったコンピューターは後継機種に当たる「MZ-2000」。MZ-80Cのパッケージは見たことありません。広大なネットの海でもMZ-80Cのパッケージ写真は見つけられませんでした。でも上蓋が両開きするかのようなデザインが施されているので、当時のパッケージを踏襲している可能性が高いですね。

ちなみにこのパッケージ写真をFacebookに投稿したら、神様・山田達司さんから、プログラム文が5行ごとに繰り返していること、「FOR I=1 T0」がオーではなくゼロになっているとの指摘がすかさず入りました。さすがです。



パッケージには、取り扱い説明書、Raspberry Pi取り扱い注意書、本体、支持パーツ、観賞用パーツ(大・小)、microSDカード、カセットぶた、ミニチュアカセット、画面裏板、画面用紙、画面フィルター、カセットシールなどが入っています。あまりの細かさにビックリです。


ミニチュアカセットはシールを貼って完成


初期状態ではダミーディスプレイから中身が見えるので、モニターフードをいったん外して、画面裏板、画面用紙、モニターフード、画面フィルターの順番に取り付けます


観賞用パーツは下からスライドして取り付けますが、本体上側を閉めている状態では取り付けにくいです。本体上側を開いて、内側から指をあてがいながら観賞用パーツを取り付けましょう



というわけで外観は完成。すさまじい再現度です。キートップの刻印までしっかり印字されています。ちなみにキートップを押してみたらひとつずつ押せなくはないサイズ感です。まったく実用的ではないですが、キーボード、ディスプレイが実際に使えたらなーとぜいたくなことを思わずにはいられません。

それではここからが本番。火を入れてみましょう。



本物のMZ-80Cと同様に、上側がカパッと開いて、なかから基板が現われます。本物は拡張RAMなどを増設できたりしたのですが、PasocomMini MZ-80Cでは付属のmicroSDカードを装着します。なおこのmicroSDカード内のデータが破損した場合、販売店で有償修理となるので、できればバックアップを作成し、バックアップのmicroSDカードで運用したほうがいいです。



そしてPasocomMini MZ-80CにUSBキーボード(今回はワイヤレスタイプを使いました)を挿し、HDMIケーブルでディスプレイと接続したら、最後にmicroUSBケーブルで給電します。USB電源は1~1.5Aが推奨されているので、モバイルバッテリーなどでも動作します。

......というわけで。


キタ!

いやなんかもう、よくわからない絵面ですね。左下にあるのがPasocomMini MZ-80Cで、今回は43インチディスプレイに接続してみました。で、入力デバイスが手前にあるワイヤレスキーボードです。この時点でマウスを接続していませんが、マウスは最初から用意しておきましょう。必須ではないですが、懐かしゲームを選択する際にマウスがあると便利です。

ここからはキャプチャー画面を掲載します。PasocomMini MZ-80Cは下記のように画面が遷移します。


ブート画面


SB(SmileBasic)ダイレクトモード

ブート画面は15秒、SBダイレクトモードの画面は20秒ぐらいで表示されます。カセットテープでBASICを起動したときに比べれば、光速に等しい早さですね! MZ-2000のときはゲームを起動するまでにコーヒーが飲めました。

さて、このSBダイレクトモードからは、「ALT+E/ALT+1~3」で「SB(SmileBasic)エディタモード」、「F12キー」で「EMUモード」に切り替えられます。ちなみにSBエディタモードからSBダイレクトモードに切り替える際は「Alt+D」を押します。


SBエディタモード


EMUモード

こう見るとちょっとややこしいですが、要はSBダイレクトモードからSBエディタモードとEMUモードにショートカットまたはファンクションキーで切り替えられるわけです。

プリインストールされているゲームはEMUモードから起動します。



EMUモードで「LD」と入力してリターンキーを押せば、上のようにロード画面が表示されます。ここから全おっさん感涙の懐かしのゲームが遊あしgめmす。あ、すいません。涙でキーボードが見えませんでした。


平安京エイリアン


JUPITER LANDER


ZELDIS


地底最大の作戦


ZEPLIS

いやあギザ懐かしすデスネ(原稿執筆時の自分の年齢設定がゴチャゴチャになってきました)。平成生まれの方々には「なにこれ?」という感じかもしれませんが、おっさん世代には緑色に発光するブラウン管のなかに広大に広がる迷宮、瞬く星空、巨大宇宙船、襲い掛かる大蛇などが、確かに見えたんですよ。あれ、ワタシだけですか? おかしいなあ。

でもマジメな話、老眼でもドットを視認できるモノクログラフィックでも、小説を読んで情景を思い浮かべるのと同じように、多くの人が脳内変換できていたとワタシは思います。


SmileBasicでプログラムも楽しめますよ

「愛でて、作って、実行して、遊べる」がコンセプトのPasocomMini MZ-80Cはただいま2次予約を受け付け中です(税別1万9800円)。おっさんホイホイにまんまと真っ先に釣られたワタシが言うのもなんですが、ぜひできるだけ若い人に楽しんでほしいですね。チープなゲームや、制限ある開発環境を体験することは、想像力や発想力を刺激したり、育むことにきっと役立つはずです。

なお、子どもに与える最初のコンピューターにはマジ最適だと思います。ネットつながらないですし、モータルコンバットも動かないので。


関連キーワード: computer, emulator, MZ-80C, PC, retoro
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