いけさんフロムエル : 「腹ペコのマリー」～マリーを待ちわびて！帰って来た日常と帰って来た少女！！

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週刊少年ジャンプ連載「腹ペコのマリー」第３２回・最終回です。

皆が見ている前でマリー・アントワネットの凶刃に倒れてしまったタイガ。
かつてのマリーの夢を見たタイガだったが、そんな彼女の案内で現実に帰還する。
重傷のままフェルゼンをキック一発で仕留めてしまったタイガ。
意識がなくなる中、再びマリーの声を聞いたタイガだったのだが…！？

数ヶ月が経過し、再びいつもと変わらない日常が戻って来たタイガたち。
朝から互いに罵倒し合うタイガの祖母と鷺宮神父ですけど、騒いだのは最初だけですし、何やら今更感さえします（笑）。
一方、ちょっといい感じになったハズのタイガとアンナだが、また微妙な距離に戻ってしまったらしい。
一緒に学校には行っている様ですけど、結局タイガは聖アントワーヌ学院に正式に転入した事になったのかも知れません。

学祭が近い為、自転車で早く行って準備しようとしていたタイガ。
どうやら普段は一緒に歩いて登校している様ですけど、タイガの存在自体ワクワクリアル乙女ゲーム以来学校では有名なハズですし、マリーと代わってそんな彼と行動を共にしているアンナを周囲がどう思っているのかは気になるところですね。

マリー・アントワネットに刺され、一度は死んだというタイガ。
だが、復活したマリー・テレーズが残りの力を全て使ってタイガをこの世に呼び戻したのだという。
その為、病院で目を覚ました時、もうマリーの姿はなかったというタイガ。
それ以来何となく互いに距離を縮める気にならなかったというタイガですけど、マリーはタイガが好きで恋の魔法の件も考えるとマリー不在だからと簡単に吹っ切れるものでもないのかも知れません。

学祭の準備をしながらいなくなった女ではなくアンナへの告白を勧めるマモル。
すでに２０人にアタックして全部切り返されたというマモルだが、チャラ男の体質はいまだ変わらない様子。
「マリーさん　帰ってくるといいな！！」
そんなタイガに反対の事を言うマモルですけど、結局他人の事なんてどうでもいいのかな？（笑）

作業を続けるタイガに対してお化け屋敷の芸を見せる凛々須。
「それお化けじゃなくて手品っス」
クラスが違うのに勝手に乗り込んで来た凛々須ですけど、思えば学園編以降完全に空気でしたね。
マリーに負けて立場を失くした凛々須ですけど、大勢の配下ばかり注目されて彼女自身にあまりスポットライトが当たらなかったのはちょっと勿体なかったかも知れません。

マリーがどうなったのか何も聞いていないのか、彼女の帰還を待ち望む凛々須。
一方でマリーを求めて無駄に騒ぐ男たちですけど、名堀あたりは最終決戦で残っていても良かった気がしますね。

アンナとタイガに声をかけ、２人が良く知る転校生が来た事を知らせた蘭城。
それが何処かに消えてしまい、捜しに行ったふたりだが、すでに予感はあった様子。
学校中を走り回り、マリーが来ているという情報だけをばら撒いたタイガたち。
そんな中、校舎の屋上でそれらしき姿を見つけたタイガたちだったのだが…。
何と、それは子供の姿のマリーだった！？？

「まったくお主らは妾がおらんとてんでダメじゃの」
「心配で帰ってきてしもうたわ」
子供の姿になったマリーに困惑したタイガたち。
一緒にロゼも現れたのだが、力を使い果たした為、この年齢まで戻すだけでもかなり苦労したのだという。
すっかりやつれてしまったロゼですけど、結局今までずっとマリーの側にいたのかな？
今まで消息不明だった訳ですけど、やはり強硬派の「受肉」による復活を進めたのでしょうか？

「トリックオアトリートじゃ　おかしをくれなきゃイタズラしまくるぞ」
「妾は腹ペコじゃ」
季節がら少し早いハロウィンネタで締めくくったマリー。
結局、これで最終回という事で色々ハンパな事になってしまいましたけど、入れ替わりをネタにしたのはあまり効果的ではなかった気がします。
格闘＋ＴＳというと「らんま１／２」という成功例がありますけど、主人公は女になっても変に胸を隠そうとはしませんでしたし、そのあたりは外してはならないとでも思っているのか、しっかり描いている感じがしました。
最近だと「山田くんと７人の魔女」という成功例もありますが、こっちは入れ替わった女性が自分の体で男が女湯に入ってもお構いなしというスタイルで、男性読者の目をかなり意識して描いている気がしました。
一方で、この作品は冒頭でタイガがマリーになっても服が脱げない設定だったり、入れ替わり設定から逃げてる感じがしたんですよね。
作者が逃げている時点で推して知るべしですけど、初期設定を捨ててマリーがタイガと別に動ける様になってからの方が調子が出て来た様な気もします。

結局全４巻という短命な結果になってしまった「腹ペコのマリー」。
最後に色々書きましたけど、話作りはやはり面白いですし、次回作には期待したいところですね。

それでは田村先生お疲れさまでした。

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