https://youtu.be/9B1HP0fXyWk 2017年3月に米国テキサス州のオースティンで開催されたインタラクティブテクノロジーの総合カンファレンス「South by Southwest 2017」(SXSW)で日本初のアワード(Student Innovation)を受賞したのが、
ロボット技術を応用した電動アシスト付きの義足「SuKnee」。
さらに10月には「ジェームズ ダイソン アワード2017」の「国際TOP20」にも選出された。有名なテック系アワードで高く評価されたSuKneeとはどのようなものか。
SuKneeを開発したのは東京大学の大学院生や若手研究者で構成される開発チーム「BionicM」だ。
リーダーで中国出身の孫小軍さん(東京大学大学院 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻)も子どもの頃から義足を利用しており、その運動性能については多くの課題があると実感していた。
現在の義足は動力を持たないものが主流で、膝関節の自律的な屈伸ができず、つまずいたりすると転んでしまう場合もあるという。
きれいに歩く、楽に歩く、早く歩く、そして走る――利用者の期待に応える義足はまだ登場していない。
SuKnee開発のきっかけは、同大学で30年にわたり研究されてきたヒューマノイド型ロボットの技術。
人間に近い歩行を実現しているロボットの仕組みを利用すれば高性能の義足ができるかもしれない。
しかし、モーターとギアで駆動するロボットの膝関節は電力消費が大きく、バッテリーが大きくなると義足自体も重くなってしまうデメリットがあった。
そこでBionicMが考え出したのが、ロボットに使われるアクチュエーターを応用すること。
人間の膝関節は、主に大腿四頭筋と大腿二頭筋という2つの筋肉によって屈曲や伸展をしている。
その筋肉を模倣するアクチュエーターを開発し、人間の歩行に合わせた制御を行えば、自然な動きの義足ができる。
3Dプリンターなどを駆使してプロトタイプの1号機を作り上げたが、同時にさまざまな課題も浮き彫りにした。
問題が生じるたびに設計からやり直し、試作も繰り返す。試行錯誤の末に完成したプロトタイプ2号機が現在のSuKneeだ。
http://www.itmedia.co.jp/news/spv/1710/21/news014.html