一通り読んでもらえれば、有名クラブのだいたいの戦術と中心選手は分かるし試合見ても面白くなると思う。
ぜひぜひお気に入りのクラブを見つけて応援してみてくれ
サッカー興味出てきてる人のために世界の有名クラブの概要、戦術、有名選手紹介していこーかなって思って
晩酌カマしながらダラっと書いてくんでのんびりみて欲しい
※前回立てたけど途中で落ちたのでやり直し
引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1507435497
所属:セリエA 本拠地:イタリア・ミラノ 監督:スパレッティ
1908年にACミランから分離して創設。
イタリア人を中心にしようとするミラン派に対し、外国人を積極的に受け入れようとする国際派が集まり、インターナショナルを名乗った。
ホームスタジアムはスタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ (ミランと共有、通称『サンシーロ』)。
セリエビッグ3(白黒・赤黒・青黒)の一つであり、これまでにリーグ優勝18回、欧州チャンピオンズリーグ優勝を3回成し遂げている名門だが、ここ数年は低迷気味。
2005-2010年にリーグ五連覇を達成している。
2004年にマンチーニを監督に招聘、翌年にカルチョスキャンダル事件を仕掛けてユベントスから1位を剥奪し、ミランを2位から引き摺り下ろして繰り上げ優勝を果たすと、
失格でセリエBに降格したユベントスからイブラヒモビッチとヴィエラを引き抜いて2006年-07年と続けて優勝、
さらに2008年には名将モウリーニョを監督に呼び優勝、09年にはエトー、ミリート、スナイデル、チアゴ・モッタを獲得してリーグ戦優勝、国内カップ戦優勝、CL優勝のセリエ史上初となる三冠を達成した。
ナガトモいて笑った
他2クラブ、特にユベントスファンとの対立は根深いが、2010-11のインテルは間違いなくヨーロッパ最強のチームだった。
*****
2013年にインドネシア資本、2015年に中国資本がクラブを買い上げ、外資クラブとなる。
今季より鬼軍曹スパレッティが監督に就任。
基本的な戦術は、重心を低くとってDF陣が並ぶ最終ラインをかなり後ろに設定し、ボールを奪取した途端に素早いパスで縦へ縦へとボールを運ぶ典型的なカウンターサッカー。
「みんなで後ろを守って相手からボール奪うから、そしたらすぐに走ってなんとかして点決めてきて」というクソ戦略だが、前線に三枚ワールドクラスがいるので実際なんとかなる寸法。
とにかくボールを渡しておけばなんとかなる世界屈指の地蔵(=動かない)センターフォワード・イカルディ、
ドリブルからのクロス精度では今や世界三本の指に入る左ウイング・ペリシッチ、長年イタリア代表でクロスあげマシーンとして君臨し続けてきた右ウイング・カンドレーヴァ。
しっかりと守備固めから入り、攻撃は個人の能力頼みという戦略は、イタリアらしいといえばイタリアらしい。
守備構築に長けるスパレッティ監督と、スロバキア代表の若手CBシュクリニアルの獲得で守備が安定したインテルは、現時点でセリエ最少失点と、鉄壁を誇っている。長友もSBのスタメンとして絶賛貢献中だ。
最終ラインを前に前にと高く上げる戦略が世界的にフツウな中、インテルの守備ラインは最後方にあるので、守備陣も後ろを気にせず安心して守れるのはメンタル的に大きいのかもしれない。
■インテル 2016-17
■今季の基本フォーメーション4-2-3-1
詳しく説明してくれてありがとう
インテルは世界最悪の八尾長クラブだよ
FW 左ウイング、サイドアタッカー
かつてドルトムントに在籍していただけに、走って走って走りまくれるスピードドリブラー。
ゴール前へ切り込んでいく時、相手DFの骨盤の動きを見切ることができるため、逆をついて簡単に振り切ることが出来る。1対1にクソ強い。
クロスマシンだが、得点能力も高く、187センチのフィジカルを存分に活かしたボールキープやヘディングは性能抜群。
◆ユウト・ナガトモ/日本代表
DF サイドバック
インテル在籍日数6年と半年、現在クラブ最古参のユウト・ナガトモ先輩。
スタミナお化けとしてリーグでも有名で、三十路に入ってもフィールド上を走りまくっている。
これまでインテルは長友以降に、
ブラジル人SBのジョナサン、ウルグアイ代表ペレイラ、ローマから来たブラジル人ドド、チェルシーから来たウォラス、
バルセロナから来たモントーヤ、ニューカッスルから加入したイタリア代表サントン、ポルトから加入したブラジル人アレックステレス、フェネルバフチェから加入したトルコ代表エルキン、アルゼンチン代表アンサルディ、
今季もバレンシアからポルトガル代表カンセロ、ニースからブラジル人ダウベルトなどをクラブに迎え入れているが、
その誰もが結局は長友とのスタメン争いに敗れていき、今年も鬼軍曹スパレッティに気に入られた長友はインテルの左サイドバックのファーストチョイスになっている。
所属:プレミアリーグ 本拠地:英国・ロンドン 監督:ベンゲル
1886年に軍需工場で働く労働者のクラブとして生まれたため、チームの愛称はガナーズ(Gunners, 砲撃手)。チームエンブレムにも大砲が描かれている。
もともとは守備的に1-0を狙うチーム戦術が有名だったが、1996年にベンゲルが監督に就任して以来、華麗なパスサッカーを武器とする攻撃的な戦術("パス&ムーブ")を採用して生まれ変わった。
2003-04シーズンには一度も負ける事なく無敗優勝を果たし、その時のメンバー(アンリ、ベルカンプ、ヴィエラなど)は「The Invincibles」と呼ばれ、伝説となった。
しかしそれ以降補強費を出し渋ったことで次第にリーグの優勝争いから遠ざかり、すっかり噛ませ犬ポジションに落ち着いてしまった。
CL出場圏内にギリギリ収まる「4位力」が毎シーズン凄まじく、好調のシーズンは終盤になると失速し4位フィニッシュ、
ヤバいシーズンでも最終節付近に謎に勝利を積み上げて4位に滑り込む神通力を持っている。
(なお、昨シーズンはまーたどうせ4位フィニッシュいけるやろとタカをくくっていたところ5位に終わりCL出場権を逃すこととなった)
ちなみにCLでは「ベスト16力」を持っており、これより上にも下にも行けない。ちょっとでも調子にのると格上チームに容赦なくボコられてしまう。昨季もバイエルンに10-2で大敗した。
13年から出し渋っていたカネを掛けはじめ、クラブレコードの移籍金でドイツ代表メスト・エジルをレアルマドリーから獲得。
その翌年14年にはアレクシス・サンチェスをバルセロナから獲得。さらに今季はフランスで得点を量産したラカゼットを獲得し、
俺たちはアーセナル的な(=金もかからず派手さもないが労働者的で地味にイイ)選手しかとらないぜ 的な方針を大きくねじ曲げ、札束の力でクラブブランド復活を目指している。
同じパスサッカーでもペップバルサほど機械的でシステマティックではなく(チーム全体でパスからゴールまでの道筋イメージの共有がない)、その場その場の個人のフィーリングでボールを繋ぐため、ドタバタした意外性(笑)がある。
ペップバルサほど横パスは使わず、ひたすら縦に縦にとボールを送り、パスサッカーっぽいことをしてカッコつけつつ、結局脳筋野郎達がフィジカルでゴリ推してゴールを決める。20年間続いたベンゲル政権だが、マンネリが極みに極まってきている。
アーセナル2016-17
今季の基本フォーメーション
◆メスト・エジル/ドイツ代表
MF サイドアタッカー
ドイツ代表のファンタジスタ。
ロングパスの優雅な曲線は見るものを痺れさせる。パスは精確で、適切な方向、適切な強さで完璧に味方にパスを供給することができる。
どんなときでも独力ではボールを運ばず、味方を生かすパスを選択する。たとえゴール前であったとしてもシュートよりはショートパス。生粋のパサーとしてゴールを演出していく。
弱点といえば、守備はしっかりとやるものの、アジリティや積極性に欠ける点。スタミナ、運動量が無く後半にバテる点。ゴール前へと飛び出していくような攻撃性を感じない点が挙げられる。 徹底的に舞台袖から主役FWを引き立て、演出する役。
FW センターフォワード
14年にバルセロナから移籍し、あっという間にプレミアリーグ屈指のストライカーへと成長した。 抜群のスピードに多彩な攻撃能力、正確で決定力のあるシュート、ピッチの状況を瞬時に把握する頭脳、前線からのチェイシングなど攻守におけるハードワークを特徴とする。
破壊的な攻撃力を支えているのはやはりドリブル能力の高さ。
169cmと小柄ではあるが、体幹がめちゃくちゃ強いため驚異的な腰の粘りを持ち、脅威の切り返しを見せる。
瞬間的に進行方向を90度以上変えることができ、DFの腰を砕いて突破する。
◆アレクサンドル・ラカゼット/フランス代表
FW センターフォワード
フランスで毎シーズン30得点付近を積み上げる怪物。シュートセンスに優れる大砲。左右両サイドどちらからも正確にゴールを狙い、離れた場所からもミドルを突き刺す。
下半身を大きくしならせるようにしてぶち込むシュートは身体能力の高さや天性のバネを感じさせる。
スピードとボディバランスに優れ、身長は無いながらもフィジカルが強くゴール前で鬼キープができるため、そこにサンチェスなどを走りこませて連携がとれると驚異になる。
ACミランとバルセロナが層が薄すぎて驚いた
ネイマールがいた時ですら世界三本の指に入るか怪しかったのに抜けた今バルサは絶対ないだろ(笑)
所属:プレミアリーグ 本拠地:英国・リバプール 監督:ユルゲン・クロップ
1892年創設と世界で最も古いクラブチームの一つ。英国リーグ優勝回数がマンUに次いで歴代2位。
かつてはイングランドのチームといえばリバプールで、CC・CL合わせてヨーロッパ制覇を5度成し遂げている(バイエルンと同回数)。
You'll never walk alone(オマエは一人じゃないぜ)とかいうアツイ歌も持っている。
まあ2005年に大逆転の末ミランを破ってCL制覇して以降、ここ10年くらいヨーロッパの舞台では低迷気味だが、
それでもフェルナンドトーレスの獲得(2009)やスアレスのブレイク(2013)など定期的に復活の予感を感じさせてくれるエンタメ性がある。
ジェラード引退(2015)以降の闇は深いが、ドルトムントで監督やってたクロップを招聘して復調の兆し。今季はサラーとマネの通称サラ金コンビに期待大だ。
支援するぞ
速攻前線から攻撃的で激しいハイプレスを行い、ボールをすぐに奪い返してカウンターを掛けるという「走・走・走」のサッカーを繰り出す。
これやりたいがために「あえて相手にボールを渡す」なんて事もする。
とにかく無茶にでも前線にボールを送り(当然無茶なパスは相手DFにすぐカットされる、)
相手ボールになったところでハイプレスを仕掛けてゴール前でボールを奪い、チャンスへと転換する。
はじめから奪われる前提(ミスしてOK)だからこそ、ガンガン攻めるメンタルが育つ。
一時期のバルサみたいなパスサッカー
(できるだけ相手にボールを取られることなく自分達でボールを保持する、ミスはダメ)
とはメンタリティが真逆なので、観てる側からしたらかなり面白い。
選手を走らせるサッカー過ぎて問題点も多くある。①走り疲れた年明けからかならずチームが失速する。②プレイヤーの故障率ハンパない。
クロップはこの辺なんとかしような。
■リバプール 2016-17
■今季の基本フォーメーション4-1-4-1
◆フィリペ・コウチーニョ/ブラジル代表
MF サイドアタッカー
南米サッカーの全てを体現したようなプレイヤー。フットサル的なボールタッチの細かさ・繊細さ・足裏の使い方。
緩急を使うプレーが上手く、狭いエリアを俊敏に小回りを利かせてひょいひょいスルスルと突破していく。
バルセロナがめっちゃ狙ってる。まあプレミアでもドリブルは1,2を争うウマさだし。
イングランドを席巻してるクロップサッカー舐められすぎだろ・・・
サッカーとか言う
相手に反則取らせるのが目的みたいな
フェアプレイのかけらも無い球技ほんと糞糞糞
所属:ブンデスリーガ 本拠地:ドイツ・ザクセン州ライプツィヒ 監督:ラルフ・ハッセンヒュッテル
ドイツに爆誕したレッドブル資本のチーム。
ドイツリーグ4部から、わずか4年で1部リーグへ昇格を果たすと、開幕から13試合無敗。
一時は首位に立ったりと、昨季はまさに快進撃の一年で、初年度にしてバイエルンに次ぐドイツリーグ2位にまで昇りつめた。
レッドブルはオーストリア企業だが、ドイツサッカーリーグに本格参入。クラブ名に「レッドブル」を使おうとしたがリーグのお偉いさんにダメと言われたので省略して「RB」を付けた。
クラブの紋章からしてレッドブルだし、本拠地スタジアムはレッドブルアリーナ。レッドブルの潤沢な資金を生かして優秀な若手をかき集め、ジュニアチームで育成するという方針を取っている。
2016-17年シーズン、ついにその才能を開花させた若手軍団がドイツトップリーグを蹂躙した。
チームの戦い方はまさにレッドブル。フォーメーションは4-2-2-2、ホイッスルが鳴った瞬間から闘牛のようにフルスロットルでゴールへと粉塵舞いあげて突き進む。
闘牛軍団には「前」しか見えない。サイドパスやバックパスをほとんど使わず、ひたすら縦へ縦へとパスを送る。
がむしゃらに突っ込み、ゴール前でバタバタといろんな選手がシュートを押し込むプレーはウイイレ初心者のゲーム操作かよとツッコミたくなる。
強烈なプレッシングでボールを奪うと、ひたすら全員でゴールまでダッシュ。攻撃的で爽快なプレーはファンを巻き込み、刺激的なアドレナリン全開サッカーで魅了する。
■2016-17シーズンのライプツィヒ
■今季の基本フォーメーション4-2-2-2
◆エミル・フォルスベリ/スウェーデン代表
MF サイドアタッカー
特徴はボディバランスの高さ。
卓越したボディコントロールで接触プレーになっても体制を崩さずフィニッシュやラストパスに持ち込める。
前線に一瞬生じたスペースに鋭く飛び込んでボールを受け、すぐさまゴールやアシストを決める。
キック精度が高く、FKでは無回転シュートを蹴る。
◆ナビ・ケイタ/ギニア代表
MF セントラルMF
3列目からの効果的な上がりが得意。前線の動きに引っ張られ、敵ディフェンスが空けたスペースに侵入し、シュートを決める。
体格はそこまでなく、スキルが豊富なわけでもない。だがボール保持能力がすこぶる高く、相手に奪われずにボールを長い距離運ぶことができる。
豊富な運動量を生かして、どんな攻撃パターンにも必ず顔を出して参加する。
FW センターフォワード
「まるでロケットみたいな超速」
by ドイツ代表監督レーヴ
めちゃくちゃ速い快速ストライカー。
足の速さを生かしてゴール前に走り込み点を決める点取り屋、昨季22得点。
それだけではない。ヘディングの巧さがハンパない。ゴール前で競り合うには決して大柄ではないが、素早く落下点に回り込み最適なタイミングでジャンプできるので、空中戦に打ち勝つことができる。(「まるでグレネード(手榴弾)だ」by レーヴ)
さらには、果敢な仕掛けやオフ・ザ・ボールの動きも抜け目がなく、前線にスペースを生み出す能力が高い。
相手プレイヤーを嘲笑うかのような切れ味抜群のドリブル突破。素早く飛び出し、高く飛べる。
センターフォワード不足のドイツ代表において、レーヴ監督の期待を大きく背負う、新時代のドイツを引っ張る21歳の若き逸材だ。
所属:リーガエスパニョーラ 本拠地: スペイン・アンダルシア州セビリア 監督:エドゥアルド・ベリッソ
スペイン3強(レアル・バルサ・アトレ)に次ぐ存在。昨冬まで清武が所属してたとこ。この夏来日した。チャンピオンズリーグに出られなかったクラブが集まるヨーロッパリーグで三連覇を成し遂げたEL番長。
昨シーズンは、コパ・アメリカ(南米選手権)で名だたる強国を抑えてチリ代表を優勝に導いたホルヘ・サンパオリを新監督に。
エメリ監督が率いた、いままでのバランス重視の手堅いプレイスタイルから一転。ハイプレス&ポゼッションを両輪とする攻撃的サッカーを始めた。
守備ラインを高く設定し、献身的な走りとパワープレイで泥臭くボール奪取。奪った後は選手が波のようにゴール前に押し寄せてシュートを決める。
・・・という戦術を組んでいるくせに、昨シーズンは元フランス代表ナスリの謎の王様システムだった。才能は抜群にあるがやりたい放題の問題児で献身的なプレーからは程遠いナスリがチームの真ん中で王様として構えた。
全員守備・全員攻撃の戦術のセビージャだが、ナスリが王様となって真ん中に構えることで謎にバランスが取れた。
ナスリ以外の全員が筋肉となって動き、ナスリはそれに電気信号を流して刺激を与えるスイッチ役。
これがうまくハマり、躍動したチームはスペインメガ3強に次ぐ4位でリーグを終えた。
今シーズンはその王様ナスリが退団したものの、チーム戦術は継続中。
アグレッシブで泥臭い、選手が波のようにゴール前に押し寄せる連続パンチ戦術を繰り出す。
チームの心臓である世界最高峰のボランチ・エンゾンジに指揮権が戻ったが、彼は守備に孤軍奮闘、絶賛過労死中だ。
■セビージャ 2016-17
■今季の基本フォーメーション4-1-4-1
◆スティーヴン・エンゾンジ/フランス
MF 守備的ミッドフィルダー(ボランチ)
セビージャの屋台骨。
中盤の底にズンと構えて守備をガチガチに引き締める。黒人らしい190センチのフィジカルを存分に活かした広く分厚い守備、空中戦の強さ。
身体能力で前へ前へ運ぶドリブル。ヴィエラの再来であり、最終ラインが頼りないから中盤で守備を引き締めてくれる人いないかなぁとお困りのチームはまずこの人に頼むといい。
◆ヘスス・ナバス/スペイン代表
MF サイドアタッカー
この夏イギリスから育った地セビージャへと帰還したドリブラー。
持ち味は一級品の精確なクロス。
スピードを生かしてサイドを縦に走り抜き、切り替えて中に少し入り、キュッと縦にいってクロスをあげる・・・このワンパターンのみをひたすら磨き上げている。
このワンパターンを試合中何度も繰り返し、いいとこにボールを上げ続ける。こういう存在、ストライカーからしたらマジで有難い。
◆ノリート/スペイン代表
FW ウイング
今シーズン加入の、サイドを起点としながら独力でフィニッシュまで持ち込める突破力が売りの、遅咲きストライカー。
J.ナバスのようにサイドからクロスを上げるというよりは、自分でドリブルしてシュートまで持ち込みたいタイプ。
セビージャの攻撃牽引に期待がかかる。
来日したけどチケット売れ残ったもんな~
どうせ見るならNFLとかアメスポの方が面白いぞ
所属:プレミアリーグ 本拠地:英国・ロンドン 監督:ジョゼモウリーニョ
“赤い悪魔”の呼び名を持つ通称「マンU」。偉大なるファーガソン監督の引退(2013)を機に、世界に名を轟かせたプレミアリーグNo.1チームは低迷。
名将モウリーニョ監督のもと復権に力を注いでいるが、
「カネにモノを言わせて他チームで活躍した大物選手を自分のチームに合うかどうか考慮せずに引っこ抜きまくる」という補強方針のせいで一向にチームとしてまとまる気配がない。
昨季は怪物イブラヒモビッチをトップに据え、そのデッカい電柱にひたすらボールを放り込みつつ、こぼれ球をムヒタリアンやマタが押し込んだり、
相手の守備をイマイチ崩せないときは遠いとこからとりあえずミドルシュートをブチ込んでいくというマッチョなクソサッカーを展開。
ユナイテッドといえば英国フットボールの典型だった。ファーガソン時代からチーム一丸となってとにかく守りを堅くし、足の速いウイングがサイド攻撃を仕掛け、
前線が個人技を炸裂させて点を取るという大味でプレミアらしいラグビーサッカーで有名なチームだったが、
ルーニーの劣化で中盤と前線を繋ぐギアを失い、中盤を支えた功労者・スコールズのエンジンをなくしたマンUは
ファーガソンによって完成させられたラグビー戦術をもはや再現することはできず、空回りするパワープレイだけに特化するようになる。
今季、新たなセンターフォワードとして脳筋ストライカーのルカクを獲得し、中盤にガチムチプレイヤーのマティッチを据える。2017年、ついに全ラグビーファンが待ち望んだ完璧な脳筋布陣が完成した。
■2016-2017のマンU
■今季の基本フォーメーション4-2-3-1
◆ポール・ポグバ/フランス代表
MF 攻撃的センターハーフ
一言で言えば “フィジカルとテクニックの融合”。
190センチの体を生かしたアフリカ系特有のゴリゴリ身体能力と、フランスで磨き上げられた柔らかいテクニックの融合。
ヴィエラとマケレレをミックスしたかのようなプレイヤー。
現在、趣味のバスケのしすぎで体を痛めて離脱中だが、今シーズンは中盤でコンビを組むマティッチが守備を支えることで
後ろを気にせずダイナミックに前へ前へと進むプレーが大迫力で楽しかっただけに、早く戻って来てほしい。
◆ロメル・ルカク/ベルギー代表
FW センターフォワード
昨季25得点、今季も大爆発中の身長193センチ体重100キロの脳筋ガチムチゴリラ。
このフィジカルにスピードを兼ね備えているため、相手DFからすれば非常に厄介な存在。
一度前に飛び出されるとゴツい腕とデカイ体に押さえられ、そのままゴールを許す他ない。
◆ヘンリク・ムヒタリアン/アルメニア代表
MF サイドアタッカー
ドルトムントで15-16シーズンに公式戦52試合で23ゴール・32アシストを記録し、鳴り物入りでマンUに加入したカウンター特化アタッカー。
パスも得意だが特に得点力に定評があり、重心が低く(=取られにくい)キレのあるドリブルを仕掛け、クッソ強烈なシュートをゴールに突きさす。
怪我で離脱中
まあもう35だからね、、戻って来たら交代の切り札的な使い方がされると思う
所属:プレミアリーグ 本拠地:英国・ロンドン 監督:ポチェッティーノ
チーム愛称はスパーズ。ライバル関係のアーセナルと強烈な争いを繰り広げる。2年連続でプレミアリーグの優勝争いに最後まで絡むなど、ここ数年のプレミアを席巻する若手軍団。
監督ポチェッティーノのもとでハイプレス戦術を浸透させ、ボールを素早く奪い獲るために、高い位置からのプレッシングを仕掛ける。ボールを奪われたらすぐさま全員で駆け寄り、相手の攻撃を高い位置で封殺する。
そして高い位置でボールを奪うと、前線のテクニシャンたちにボールが渡る。
エリクセンとデレアリというリーグトップレベルのボールコントロール能力を持つ選手のドリブルを止めることは容易ではなく、
相手が食らいつこうと最終ライン総動員でプレッシャーを掛けにいった途端、ゴールゲッターのケインがDFの裏に抜け出し、シュートを決める。
相手にボールを持たせない、パス回しをさせない、考える暇を与えない。相手の良さを消し、まともにサッカーをさせないシャットアウト戦術からの前線3人衆の速攻。
これが効果的に作用し、数々の強敵を飲み込んだ。
トッテナム 2016-17
今季の基本フォーメーション3-4-2-1
◆ハリー・ケイン/イングランド代表
FW センターフォワード
英国で「ハリケーン」を巻き起こす、今季29得点のプレミアNo.1フォワード。
そしてイングランド全国民が待ち望んだ生粋のイングランド人ストライカー。
現代サッカーのセンターフォワードに必要なものは全て持ち合わせている。「蹴ればかならず決める」、世界屈指の得点率を誇るシュート精度の高さ。ゴール前でのDFが嫌がる危険なポジショニング。前線からの激しいディフェンス。
近年世界的に流行りの、ウイングかストライカーか分からないタイプの快速系CFではなく、確かなシュート技術とポジショニングで戦う王道FW。
とりあえずゴールまで爆走して引っかけられてPKでも狙うか、ではなく「ここで俺が決める」という意識を持って、確かな一発をブチ込んでいく。
◆デレ・アリ/イングランド代表
MF センターハーフ
イングランド国民待望の、ジェラード・ランパードを継ぐ存在、中盤を支える20歳のワールドクラスMF。
188センチと大柄で、フィジカルを生かした豪快でダイナミックなプレーをするイングリッシュフットボーラーである一方、繊細なボールコントロール技術を持ち、プレー的にはフランスのポグバに近い。
中盤からの豪快なミドルシュートやダイレクトプレーで自ら得点を奪うこともでき、守備でもダイナミックに中盤を制圧する姿はたしかにジェラード・ランパードの面影が重なる。
◆クリスティアン・エリクセン/デンマーク代表
デンマークの神童。トッテナムの攻撃位を指揮している。
足の速いスナイデルという感じで、常にチームの“預けどころ”になるようなポジショニングを意識しつつ、自らの動きで相手選手を引きつけることで味方へのスペースメイクをも行う。
海外日本人選手ばかりを追っているミーハーな俺には凄く勉強になるスレ
続けたまへ
所属:セリエA 本拠地: イタリア・ローマ 監督: ディ・フランチェスコ
オオカミのエンブレムは古代ローマ帝国の建国神話、ロムルス・レムス兄弟の逸話に由来する。かつては中田英寿も在籍して活躍した。
昨シーズンは40歳のレジェンド・トッティが「今年限り」と現役引退を表明。なんとか優勝してトッティにスクデットを掲げさせたいローマだったが、またもやユーベが立ちふさがり、勝ち点4差で2位に終わった。
それでもチームは最後まで優勝争いを繰り広げ、クラブ史上最多勝ち点87、史上最多ゴール数90得点を記録。ASローマ史上に残るシーズンとなった。
基本的にローマは攻撃を重視するチームだ。「カテナツィオ」を掲げて守備に全精力を注ぐ"セリエ的"なチームは年々減り、ローマやナポリのような攻撃的なチームがたくさん出てきているのが近年のセリエの潮流。
それでもチーム全体としての組織戦術をどのイタリアのチームも持っており、「こうなった時はこう動く」という細かい決まりごとが浸透していないチームは勝てないのがセリエだ。
ローマの戦術としては、とにかく速攻を重視。そして「トップ下・もしくは高めのインサイドハーフにナインゴラン」、これがローマの肝となる。
戦術ナインゴラン。トップ下にテクニカルなアタッカーではなく、フィジカルと機動力に優れた「当たり屋」MFのナインゴランを置く。
ナインゴランは身体の強さを生かして激しく相手にぶつかり、DFラインを押し潰して前線に飛び出すプレーが得意。
最前線にはセリエ得点王のジェコが破壊的な攻撃力を携えて控えており、両翼にはスピードに優れた陸上選手系ウイングが「位置についてヨーイ」の体制で飛び出しの笛を待っているだけに、
ナインゴランみたいな奴がトップ下を元気に走り回ってるのは相手DFからしたら恐怖でしかない。
ローマの守備とは攻撃。
守備のプライオリティは「攻撃にいかにうまく繋げるか」というトランジションの意識からきている。
奪われたら、その場で素早く奪い返す。守からへ攻へ転じるテンポの向上が近年のローマ躍進の秘密だ。
攻撃時のコンパクトな4-3のライン形成とチーム全員のトランジションへの強い意識。やられてる最中にやり返し方を考えるヤンキー思考。常に相手を殴る体勢で90分間ゲームをやるのがローマというチームだ。
2016-17シーズン
今季の基本フォーメーション4-3-3
◆ラジャ・ナインゴラン/ベルギー代表
MF トップ下 インサイドハーフ
世界でも屈指の「当たり屋」。
暴走ダンプはフィールド場を縦横無尽に走り回り、テクニックに優れるMFに仕事をさせず、DFラインを轢き殺して、ゴール前に味方が突っ込んでくるスペースをポッカリと空ける。
つねにポジションを移動させるため、ただトップ下にいるのではなく、いまプレスを掛けるべき相手は誰かを判断して中央にもサイドにも移動する。
得点の基本はゴール前への飛び出しからのものだが、世界屈指の強烈なミドルも持ち合わせており、離れた場所からでもゴールをこじ開けることができる。
タックルや「潰し」に優れているため、守備力も抜群で、オールラウンドにフィールドを走り回る万能MF。
FW センターフォワード
昨季圧巻の29ゴールとキャリアハイを達成し、セリエA得点王に。今季も6試合7得点と爆発中の、現在世界屈指のストライカーだ。
フィジカルを生かして相手を寄せ付けず、悠々とした優雅な動きから、無慈悲なシュートをブチ込む。
193センチの長身で、空中戦に滅法強く、ゴールまで競り勝てる一方、高い献身性を持ち、積極的に中盤まで降りてきて、後方からの組み立てに加わる。
最終ラインの選手がボールを持つと、中盤まで降りてスペース(パスコース)を生み出す。そしてサイドを走るペロッティやエルシャラウィに縦パスを送る。
スピードはないが、サイドのアタッカーにボールを運ぶ役割を担わせ、攻撃面ではゴール前からのシュートに専念することでポテンシャルが開花し、リーグ最強の破壊力を炸裂させた。
◆ダニエレ・デ・ロッシ/イタリア代表
MF ボランチ
ローマのアンカー(中盤の一番後ろにいるMF)にドッシリと構える。
相手の攻撃をディフェンスラインの一歩前で見張り、抜け道をついて突破してきた相手の攻撃を摘み取る役割だ。センターバックの2人を相手フォワードに張り付かせることで、ボールを奪うとデ・ロッシを経由して即座に攻撃にスイッチが切り替えられる。
センターバック並みの守備力を持ちながら、いまだ衰えぬ豊富な運動量で中盤を走り回るダイナモとして活躍。攻撃参加や、前線へのキラーパスも出せる。
トッティ無きローマのリーダーとしてチームをまとめあげている。
ごめんね
所属: プリメイラリーガ 本拠地: ポルトガル・リスボン 監督: ルイ・ヴィトーリア
ポルトガルリーグで史上初の4連覇を達成。FCポルト、スポルティング・リスボンとともにポルトガルビッグ3とされ、リーグ優勝32回を誇るポルトガル最強・最大の名門、SLベンフィカ。
才能の宝庫として有名で、近年ではディ・マリアやダヴィドルイス、コエントラン、ヴィツェル、マティッチ、ベルナルド・シルヴァ、オブラク、ロドリゴ、ガイタン、アンドレゴメス、レナトサンチェスなどの逸材を次々と育て上げた。
今季はCBリンデロフをマンUへ、GKエデルソンをマンCへ、SBセメドをバルサへ輩出。
昨年はCL準々決勝でバイエルンを手こずらせるもベスト8敗退、今年もCLベスト16に進出し、ドルトムントに一度は辛酸を味あわせるなど、欧州の舞台でも安定した強さを発揮している。
ジェズス政権から2年前にチームを引き継いだ監督ルイヴィトーリアだが、好調を継続。
しっかりと組織されたコンパクトで堅固な4-4-2フォーメーションが行うハイラインのプレス、隙をついて繰り出されるカウンターの一撃。
そして攻撃から守りの展開に転じた瞬間、即座に最終ラインを整えて相手を抑え込む。
「ベンフィカ的」なサッカーをリーグだけでなく欧州の強豪相手にもやってのけられるのは、ポルトガル王者のメンタリティゆえである。
ベンフィカ 2016-17
今季の基本フォーメーション4-4-2
センス無さすぎる・・・
でも実際試合見てたら強いし実績もあるし。。。
所属: リーグアン(フランスリーグ) 本拠地: モナコ公国・モナコ 監督: レオナルド・ジャルディム
PSGを抑えてのフランスリーグ優勝、
アーセナル、マンチェスターC、ドルトムントを撃破してのチャンピオンズリーグベスト4と、今年は輝かしい成績を収めた。
モナコ公国のクラブだが、フランスサッカー連盟に加盟し、フランスリーグに参加している。1994年と2004年にCL準優勝したものの、経営に苦しみ低迷。2部リーグ降格の憂き目にあう。
2011年にロシア人実業家によって買収される。
13-14シーズンにファルカオ、ハメスロドリゲス、ジョアン・モウティーニョ、リカルド・カルバーリョ、ジェレミー・トゥララン、エリック・アビダル、ジェフリーコンドグビアといった才能を高額で一挙に獲得。
しかし間も無く方針転換し、実力ある若手を買って育て、メガクラブに売却する方向へ舵を切った。
その後はハメスロドリゲス、ファルカオ、レマル、マルシャル、アブデヌールなどを次々にビッグクラブに移籍させ、得た高額移籍金を次世代の若手獲得に注ぎ込んだ。
昨シーズンはCLで奮闘し欧州ベスト4まで上り詰めた。
このことで欧州中のクラブから注目され、今季はすでに22歳のドリブラー・ベルナルドシウバを86億円でマンCに、
23歳のサイドバック・メンディも75億円でマンCに、22歳のボランチ・バカヨコを60億円でチェルシーに、次世代のアンリ・ムバッペを200億でパリ・サンジェルマンに移籍させたが、
まだまだポテンシャルを持つ選手は大勢控えており、ワールドクラスの若き才能が集結する欧州1のアツいクラブとなっている。
戦術としては、何と言っても圧倒的な「攻撃」のメンタリティ。
リーグ戦38試合107ゴールという驚異的なゴール数はもちろんヨーロッパNo.1で、とにかくゴールをたくさん奪うことによって試合の流れを支配する。
縦に速い攻撃を仕掛け、ボールを鋭く前線へと運び、ドリブラーがゴールへと特攻する。次から次へとアタッカーが湧き出てきて
シュートを撃つ波状攻撃を得意とし、CB以外は全員攻撃センスを持ち合わせているので、ピッチのどこからでも仕掛けられる。
守備では可変型DFラインを用いて、守るときは5バックで徹底的に守り、攻める時は4バックに変化させる戦術を取る。
攻撃時にはSBを大きく前にあげているため、たびたび後ろをセンターバック二人で守っているような状況となり、ポッカリ後ろにスペースができてしまうのが弱点か。
しかし上半身が殴り続ることで相手に反撃の隙を与えず下半身ノーガードでも昨季は実際ヤられなかったわけである。戦術上の弱点があることと、実際にそこを突けるかは別だ。
ASモナコ 2016-17シーズン
今季の基本フォーメーション4-4-2
◆ラダメル・ファルカオ/コロンビア代表
FW センターフォワード
「エル・ティグレ」(虎という意味) の異名を持つ。
名将グアルディオラに「ペナルティエリアの中では世界一の選手」と言わしめた、天性のゴールゲッター。
ドリブルは苦手だがハンパない得点嗅覚を発揮してのポジショニング、飛び込みが得意で、「今ここにいたら点取れる!」というところにいつもファルカオはいる。
そしてDFとの一瞬の勝負に勝ち、ボールの芯をしっかりと捉えたハズレのないシュートをゴールに突き刺す。
今季8試合12得点とメガトン級の大暴れ、ヨーロッパで一番ゴールを決めている化け物FWだ。
◆トマ・レマル/フランス代表
MF サイドアタッカー
モナコの左サイド突破を一手に担うフランスの新星21歳。柔らかいボールタッチから繰り出される、瞬発力のある俊敏なドリブル突破が武器だ。
キレまくった抜き去りをひと試合の中で幾度となく見せてくれるので、観客を興奮させてくれる。
速いが軽く、すぐに吹き飛ばされるようなドリブラーではなく、身体の重心がめちゃくちゃ低いので、しっかり地面を足で蹴ってスイスイ抜いていく。
モナコではプレースキッカーも任されており、無回転FKを蹴ることもできる。
今季アーセナルとリバプールがともに75億円前後で獲得オファーを出したが、モナコはこれを退け、クラブの至宝を死守した。
◆ケイタ・バルデ・ディアオ/セネガル代表
FW 左ウイング
今季ラツィオから50億円で加入した、超速弾丸無鉄砲・突貫オナニードリブル野郎。
もともとバルセロナのユース育ちだが、脳みそのコマンドにはダッシュ、ドリブル、シュートの三つしかなく、
パスする気がほぼないのでバルサのパスサッカーでは使えないと判断され、ラツィオへと放出された。
尋常じゃない高速ドリブルによる縦への突っ込みが最大の持ち味で、
加速性能が凄まじく、体のバネを生かして二歩目からあっという間にトップスピードに到達するため、
セリエの名だたるDF陣でさえ振り切られてしまい、昨季は誰にも止められなかった。
「ボールを受けたらとりあえず前にドリブルで突っ込む、相手に囲まれたら、それからどうするか考える」というタイプで、
そんな場面でもパスよりシュートが好きなため、どん詰まりでも無関係にバカスコ豪快なシュートを撃つ。
当然真ん前のDFにブチ当たり、度々選手を悶絶させる。
所属: ブンデスリーガ 本拠地: ドイツ・ノルトライン=ヴェストファーレン州ドルトムント 監督: ピーター・ボス
香川真司が所属するドイツの強豪。略称はBVB(ベーファウベー)。
2010-11、2011-12シーズンの2年連続ブンデスリーガ優勝、2012-13シーズンのCL準優勝(優勝はバイエルン)など、偉大なる成績を残したクロップ無き後、15-16シーズンよりトゥヘル監督が指揮をとった二年間。
リーグ優勝こそ無かったものの、CLベスト8に2年連続で入り、DFBポカール(リーグカップ)でバイエルンを破り優勝を果たした。
トゥヘル体制一年目はオーバメヤン、ムヒタリヤン、ロイス、香川の4人で構成される「ファンタスチィック4」の大活躍で幕を切った。
しかし2年目はムヒタリアン、ギュンドアンが移籍し、デンベレ、ゲレイロ、ゲッツェ、シュールレらが続々加入。
新戦力を加え、「個」優先で行くのかチーム優先で行くのか少しまとめきれずに終わってしまった印象だ。
ドルトムントの戦術は何と言ってもクロップが残したゲーゲンプレス。
今季から就任しているピーター・ボス新監督は「さらなるハイプレスの徹底」を戦術テーマに掲げており、この方針をさらに強化しようと試みている。
その戦術としては、自チームは多少無理をしてでも相手陣地に突撃する。そして無理がたたり相手にボールを奪われた瞬間、相手チームに全体で一斉にプレスを掛ける。
相手陣地やゴール前で相手からボールを再び奪い返し、相手のディフェンスラインが崩れて焦ったところをチャンスとし、一撃を突き刺す。
一次攻撃が刺さらなければ、セカンドボールを高確率で回収し、二次攻撃、三次攻撃を仕掛ける。ひとたびクロスが上がれば、かならず3~4人がペナルティエリアに走りこむ。
それが出来るように世界でも選りすぐりに足の速い奴らを前線に揃えてある。
ゲーゲンプレスは「奪われる」前提の攻撃戦術であり、「ミスをしない」ことを第一にしているチームとはそのメンタリティが違う。突っ込めるところはどんどん突っ込む、この積極性が観るものを楽しませるスペクタクルなサッカーを生み出した。
全員で前を向き、全員でハードワークを行い、全員で走りきり、全員でゴールを目指す。トゥヘル体制となり相手に対応して細かく戦術をいじり過ぎたフシもあるが、チームに流れる戦術の基本スピリットはこれである。
■2016-17シーズン
■今季の基本フォーメーション4-2-3-1
◆ピエール=エメリク・オーバメヤン/ガボン代表
FW センターフォワード
ただでさえ顔がピーナッツ型で細長いのに、ヘアスタイルも顔が縦に強調される系のヤツにしてまで空気抵抗を減らし、スピードを上げている。
徹底して「速さ」にこだわり続けるワールドクラスのスピードスターだ。
ドルトムントの速い攻撃を象徴するような韋駄天FWで、そのスピードは世界No.1。30m走で「3.7秒」を記録し、これはボルトが世界記録を出したレースでの30メートル地点通過タイムよりも速い。
トップ陸上選手並みのスピードでDFを置き去りにして裏に飛び出す。圧倒的なスピードで抜け出してからのGKをあざ笑うかのようなループシュート。
また身長が187センチとフィジカルにも優れており、センターフォワードとしてのポストプレーも出来、ゴール前での競り合いにも強い。
全てを兼ね備えたブンデスリーガ得点王。その得点数は、あのレヴァンドフスキをさえ凌駕する驚愕のシーズン31得点だ。
FW ウイング
今季新加入だが、早速フィットし、デンベレが抜けたドルトムントの右サイドをしっかりと埋め合わせている。
今季第5節のハンブルガー戦では香川との相性抜群のコンビネーションプレーを炸裂させた。
ドルの歴代ウイングのようなスピード系ではないが、フィジカルが強くボールキープができるので、前線におけるボールの収まりどころになれる。
クロス精度、パス精度、フィジカル、サッカー脳はデンベレより高いので、ただ前に突っ走るだけでないドルトムントの新たな攻撃の形を予感させる存在となっている。
◆マルコ・ロイス/ドイツ代表
MF サイドアタッカー
最大の長所は、その一瞬のスピード、瞬発力。100メートル11秒というスピードを、 試合中幾度と無く要所で発揮出来る爆発力が最大の武器。
常に相手DFの裏を狙い、ピッチ上を動きまわり機を伺う。
近距離でも、遠距離でも正確にゴールを狙う。精度も非常に高く、少しでもマークを離せば、躊躇なく正確なシュートを打ってくる。
左右を限定せずにプレー出来るユーティリティ性を持つ。攻撃的ポジションなら前線から中盤まで幅広くこなせる。
スペ(故障しまくり)なのが難点だが、ガラスのエースは試合に出れば眩いばかりの輝きを放つ。
所属: セリエA 本拠地: イタリア・ナポリ 監督: マウレティオ・サッリ
マラドーナが所属した南イタリアの名門。
かつてのカバーニ・ハムシク・ラベッシのスペクタクルな前線が織りなす攻撃サッカーは
イタリアのクラブのカテナチオ(守備を第一とする守りのサッカー)を完全に破壊し、
セリエAに衝撃を与え、トレンドを一気に変えた。
36得点とセリエ史上最多得点を叩き出したイグアインがユベントスに移籍した昨季、
その攻撃力の低下が危ぶまれたが、
銀行員出身で緻密な戦術家として知られるサッリ監督は引き続き、厚みのある攻撃を武器とする火力のあるチームを作り上げた。
ボールを保持すると選手が三角形のパスコースをつくり、素早くショートパスをつなぎ、相手を翻弄する。
そして前向きに走る選手に素早くボールを配給する。
鋭い攻撃を行うためカウンターサッカーと誤解されがちだが、ナポリはポゼッションサッカー(ボールをできるだけ長く保有し、パスで崩す)のチームだ。
CFメルテンスを偽9番として使い、中盤に下がったり、右や左に流れて相手をかき回すことで、マークの掛け違いを引き起こし、生まれたギャップを利用してゴール前へとボールを侵入させる。
右と左の役割が非対称なのが特徴的で、基本的にハムシクのいる左サイドにボールを集め、左サイドのみで崩し、下がり目だった右サイドからカジェホンが飛び出してきて、決める。
「自分がここにいることで、スペースがそこにできる」「じゃあ俺はそこを使うから、ボールを渡したらあっちで待っててくれ」というイメージを攻撃陣が阿吽の呼吸で共有しており、
はじめからイメージが統一されているからこそ、その場その場で考えて動く相手の守備陣よりも一歩早くプレーを展開し、チャンスを作ることができる。
三角にとか基本に忠実だな
やっぱり基本は強いって事か
最終ラインの4枚は、狭い感覚を保ちながら、ロープでつながれているかのように常に整列され、綺麗にスライドする。
日頃の練習からドローンを空に放ち、上空からの映像で守備ラインにズレがあると即座に指摘するやり方を採用しているらしく、驚きだ。
ボールの位置のみを守備の基準としており、敵の選手が入ってきても整列されたラインを崩して掴まえたりはしない。
徹底的にマンマークを行わず、完全なゾーンディフェンスを保って守る。
ディフェンスラインの位置は極端に高く、DF4枚がハーフラインから前、相手陣地内でプレーをすることも多い。
ボールを奪われるとしても出来るだけ相手ゴールに近い位置で、つまり、奪い返せばチャンスになる位置で、プレーする。
スペイン的なパス回しからの痛快な攻撃サッカーと、イタリア的な「決まりごと」で固められた構築された守備の融合。
ヨーロッパで唯一二桁得点が4人(メルテンス28点、インシーニェ18点、カジェホン13点、ハムシク12点)いる、
まさに「どこからでも決められる」前線のスペクタクルなカルテットが生み出す攻撃によって、今季も7試合25得点と得点を量産中。セリエでユーベを振り切り単独首位に立っているナポリだが、今年こそユベントスの連覇を止められるか。注目したい。
2016-17シーズン
今季の基本フォーメーション4-3-3
◆ドリース・メルテンス/ベルギー代表
FW センターフォワード 偽9番
今季、シーズン途中からの起用であったにもかかわらず28得点。今季も7試合7得点と絶好調の、現在世界屈指のドリブラー兼ストライカーだ。
本職はウィンガーで、圧巻のドリブル技術を持ち味とする。スペースのあるサイドでボールを受け相手との一対一でカットイン、外へ流れてクロス、俊敏な動きを生かしてDFラインの背後を狙ったり、
はたまた下りてきてパスをもらいそのままドリブルでバイタルまで駆け上がりシュートを打つなどCF出身でないからこその自由な動きが可能で、さまざまな角度からアプローチを仕掛ける。
偽9番(センターフォワード起用だが、トップ下のような動きをする、メッシやトッティがやっていた役割)に適したプレースタイルなため、メルテンスを真ん中に置くことで、ナポリの持ち味であるサイドアタッカーが躍動する。
中盤に下がることでインシーニェ、カジェホンのスペースを作り出し、より密に連動してゴールを生み出すことが出来る。
イグアインがいた去年までよりもむしろ連携が上がり、チームとしてのクオリティが増した印象だ。
MF サイドハーフ
ナポリ一筋10年のモヒカン司令塔。
足は両利きで、広い視野を持ち、一撃必殺のラストパスを前線に供給する。
緩急自在のドリブルを持ち、自らペナルティーエリアに侵入し、ゴールを決めることもできる(昨季12得点)。
また、ボールを持っていないときのオフ・ザ・ボールの動きにも優れ、フィールド全体を上空から俯瞰しているかのように、いて欲しいところにかならずいる。
サッカー脳が優れており、無尽蔵のスタミナとインテリジェンスを武器に相手陣内で危険なエリアに顔を出し続ける相手にとっては非常に厄介なプレイヤー。
◆ロレンツォ・インシーニェ/イタリア代表
FW 左ウイング
イタリア代表10番。
163cmと小柄だが、それをカバーするだけのアジリティと非凡なサッカーセンスを持ち合わせている。
切れ味抜群のドリブルからの抜群の精度を誇る長短のパス・クロス。チャンスメークセンスの塊だ。
サイドから圧巻のスピードを持った細かいタッチのドリブルで侵攻し、左斜め45度からのカットイン。イタリア代表のファンタジスタはデルピエロゾーンから観客を魅了する。
“漢”ボヌッチが見せたキャプテンシー…試合前、仲間へ語った言葉とは?
練習していた選手とコーチ全員を集めて円陣を組ませたボヌッチは、静かに語り始める。
「これから新しい冒険が始まる。俺たちはどうやって乗り越える? みんなが一緒になることを心に刻み込め。
チーム全員が当事者だ。ミランの栄光の歴史を今この瞬間から取り戻すぞ。ACミランはビッグクラブだ。
俺たちにはクリスティアン・サパタがいる。フランク・ケシエがいる。スソがいる。
エマヌエル・マッラ(フィジカルコーチ)もいる。ニコラ・カッチャ(コーチ)もいる。俺たちは強い」
「俺たちは日に日に強くなっていっている。でも、さらに結束する必要がある。チーム全員でプレーしなければいけない。全試合、チームとしてプレーするんだ。チームのために戦い、勝つ!行くぞ!」
所属: プレミアリーグ 本拠地: 英国・ロンドン 監督: ジョゼップ・グアルディオラ
1880年創立。世界中・英国中にファンがいるマンチェスター・ユナイテッドに対し「真のマンチェスター市民のクラブ」といわれる、マンチェスターをホームタウンとするクラブ。サポーターはCityzensと呼ばれる。
アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビにあるオイルマネー基盤の投資会社がオーナーとなって金満化し、金にモノを言わせて高額移籍金で選手をかき集めている。
バルセロナやバイエルンを率いた稀代の戦術家・ペップグアルディオラを監督に迎えて一年目。この監督らしくポゼッションへのこだわりと厳しくシステマティックに統制された守備の意識を選手に植え付けた。
システムは3-2-2-3が基本で、ショートパスを繋いで攻め上がる。
デブルイネとダビド・シルバの10番タイプの2人(ペップは10番タイプを2人以上併行して起用するのが好きだ、) のために全員で協力してスペースを開け、この2人に自由を与えることで前線までパスを供給し、最後はアグエロが決める。
かき集めたワールドクラスの攻撃陣はやはり圧巻で、サネやジェズスといった新星も台頭し、非常に見応えがあった。
問題点としては、
戦術通りに綺麗に崩し過ぎようとするあまり、雑目で力ごり押しの特攻をしなくなってしまう→ダイレクトなプレーやロングボールが減り、チャンスを逃したこと、
さらには、偽インテリオール (攻撃時にサイドバックをインサイドのMFに変化させ、中央に人数をかけてパス回しをする、
あるいはサイドバックがウイングの内側をオーバーラップすることで相手のマークにずれを発生させ、混乱させる) がうまく機能しなかったことなどが挙げられる。
いずれも戦術ありきのペップのチームではよく起こることであり、
作戦上では勝っていても、実戦では選手がその高いレベルの戦術をうまく遂行できず、負けてしまう。(ex. CLでモナコと6-6で撃ちあった挙句の敗北)
2年目の今シーズン、ペップシティがココをいかに改善してくるかに期待だ。
2016-17シーズン
今季の基本フォーメーション4-3-3
所属: プレミアリーグ 本拠地: 英国・ロンドン (チェルシー地域) 監督: アントニオ・コンテ
愛称は「ブルーズ」(The Blues)。同じロンドンのアーセナルが労働者クラブなのに対し、こちらは中流層が支持層となってきた歴史がある。
2003年、ロシア・オイルマネーで莫大な富を得た大富豪アブラモヴィッチが降臨し、クラブのオーナーとなった。
それ以降チェルシーは金満化し、世界中からスターを集めた。"青の革命"のはじまりだった。クラブは右往左往を経て2012年にCLを制覇し、欧州トップの座を占めた。
モウリーニョ解任を経て今季からはユベントスやEUROでイタリア代表を率いたコンテが監督に就任。
序盤はチェルシーというチームに馴染む4-3-3を用いて調子が悪かったが、これでは勝てないと即座に諦めて方向転換、ユベントスとイタリア代表で扱いなれており得意とする3バック(3-4-2-1) へとフォーメーションを変化させた。
この「1トップ2シャドー」フォーメーションがスランプに喘いでいたチーム随一のエース・アザールを見事に復活させた。
左のトップ下に入り、サイドではなく中央でプレーするようになったアザールは、周囲との連携を取り戻し、才能を遺憾無く発揮した。
また、チーム全体の戦術としても、低めに設定した最終ラインからのパス回しで敵を前に引き出し、そこから一気に縦に展開してゴール前へとボールをワープさせる、"中盤省略"のビルドアップは圧巻。
左右のウイングバックを高い位置まで張り出すことで敵の最終ラインを押し広げ、それによって生まれた中央のギャップ(ズレ)を突く崩し。
カンテなどを中心に、アグレッシブなハイプレスを行うべき場面、コンパクトなブロックを築きロープレスを行うべき場面を選手が全員で判断し、ハイ&ローを使い分ける守備。
今シーズンはマティッチに代わり機動力のあるバカヨコが中盤の底のケアを一手に担うため、カンテはより前方でボール奪取を仕掛けることができ、より高い位置での攻撃的な守備が可能になっている。
戦術の国・イタリア屈指の名将が低迷していたチェルシーにかけた魔法は、全世界に驚きを与えた。
2016-17シーズン
今季の基本フォーメーション3-4-2-1
MF トップ下
サッカーボールを持っているにもかかわらず、ボールを持っていないかのようにコートを動き回るドリブルができる。
ボールを持っていない時と持っている時の動きのスピードが変わらない!驚き。
どちらかといえばベイルのような「純粋な速さ」ではなく、「素早さ」に長けたプレイヤー。極限の瞬発力を生かして緩急のあるドリブルを仕掛ける。
ターン、切り返し、足さばき、隙を見つけた時の急加速、すべて正真正銘のワールドクラスだ。
独特のテンポとステップにトリッキーなフェイント、細かいタッチを織り交ぜたドリブルは、相手にとってとにかく脅威となる。
サイドから独力での突破を仕掛け、単独でのチャンスメークをする、または単独で得点まで持ち込んでしまう。
身長170センチだがボディバランスがめちゃくちゃあるので、ドリブル中に巨体のDFに当たりにこられても崩れることがない。 次世代のバロンドール候補。
MF セントラル ボランチ
2015-16シーズンにレスターで大活躍し、チームの優勝に大きく貢献した。
アフリカのマリにルーツを持つ。169センチと体躯は無いが、フィールドを縦横無尽に走り回る圧倒的な運動量と、刈り取るようなボール奪取能力が圧倒的。
フィールドプレイヤー2人分どころか3人分くらいの動きをするため、「カンテはどこにでもいる」とたびたびコラのネタにされたり、
「カンテがいるチームは数人多く選手を使っているに等しいのだから勝つに決まってる」と敗北の方便に使われたりする。
現代サッカーNo.1のボール奪取能力はマケレレを彷彿とさせ、豊富な運動量はガットゥーゾを思い起こさせる。まだ若く、これからどこまで成長するのかが楽しみな選手だ。
◆アルバロ・モラタ/スペイン代表
FW センターフォワード
監督とド派手に喧嘩して消えたディエゴコスタの代わりにCFを務めることになったチェルシーの新エース。
荒くれ者の不良が消えたと思ったら、同じポジションにレアル育ちのこの上ない優等生がやってきて不良を上回る活躍を見せ、全チェルシーファンは嬉しくてたまらないことだろう
優れたフィニッシャーで、サッカー脳を生かして戦術理解度が高く、指揮官の指示通りに動く優等生。チームがやりたいことを即座に理解し、
スペースを作ったり、みずからがマークを引きつけ囮になったり、タイミングよくスペースに飛び込んでボールを呼び込みシュートを決めたりと、オフ・ザ・ボール(ボールを持っていない時)の動きが完璧。
現在離脱中だが、新加入にもかかわらずチームに無くては欠かせない存在になってしまったので、早く帰ってきてくれないとチェルシーはピンチだ。
所属: リーグアン 本拠地: フランス・パリ 監督: ウナイ・エメリ
カタール国王がオーナーであり、カタール投資庁が国庫から運営費を出すオイルマネー金満クラブの帝王。
フランスNo.1の強豪であり、2012-13シーズンよりリーグ四連覇を達成し、チャンピオンズリーグでもベスト8入りを四年連続で達成していたが、今季は国内リーグ優勝をモナコに譲り、CLもベスト16で敗退することとなった。
それでも国内リーグでは勝ち点87ポイントをもぎ取っており、3連覇達成時とほとんど変わらない勝ち点は確保した。
CLでも一度は4-0でバルセロナに圧勝(2nd legで1-6で敗北、逆転される)しており、着実にフランスNo.1クラブとして欧州のトップクラブ群とも存分に渡り合える力をつけてきている。
今季も早速CL予選リーグでバイエルンに対して真正面の力押しで圧勝しており、とてつもないパワーを持ったクラブになったなという印象だ。
パリの戦術は前任のブラン監督が構築したポゼッションだ。とにかくパスをたくさん繋ぐ。ヴェラッティやマトゥイディなど中盤にボール保持能力とパス能力に優れたメンツが揃っていることも、ポゼッション力向上に大きく貢献している。
攻撃では、相手のブロック外にたくさんの選手を配置することで、ボールポゼッションを安定させる。ブロック外に数的優位を作り、相手のブロックを囲み舐め回すようにパスを回す。
最前線には強烈な個人技を持つアタッカーを数人配置する。これがこれまではイブラ、ディマリア、ルーカスなどで、今季はカバーニ、ムバッペ、ネイマールだったりするわけだ。
数的優位のブロック外から楔のパスを出し、相手のブロック内にいるアタッカー達に時間とスペースを供給する。
ボールの受け手に個人技を炸裂させやすい状況を何度も生み出し、思う存分力を発揮させる。そして前線のアタッカーにマークが集中して動けないときは、サイドバックが飛び出す。ロングパスを鋭く突き刺すのは司令塔ヴェラッティだ。
そういった従来のポゼッションに、エメリはカウンター要素を付け加えた。強烈なプレスからのショートカウンターというオプションはCL対バルサ初戦で何度も光り、観客を沸かせた。
しかし、「戦術イブラ」の後遺症は強く残っており、前線のアタッカーの個人技に頼るサッカーからいまだに脱却出来る気配がない。攻撃において前線のアタッカーに大きく自由を与えているので、ポジショニングが流動的になりがちだ。
ゆえにトランジションやボールを奪われた時、ポジションが狂っていやすく、スムーズに守備体制に移行できない。
だからそこを相手に突かれると弱く、ディマリアが前線から降りてきてヘルプに走り回る状況も多く見受けられた。
ネイマールとムバッペという強烈な「個」が入った今季、この傾向が加速しないように願うばかり。
※エッフェル塔もネイマール仕様に。「Bienvenue Neymar(ようこそ、ネイマール)」の文字が表示され、パリは諸手を挙げての歓迎ぶり。
パリ・サンジェルマン2016-17シーズン
今季の基本フォーメーション4-3-3
◆エディンソン・カバーニ/ウルグアイ代表
FW センターフォワード
パリが誇る世界屈指のセンターフォワード。昨季は怒涛の35ゴールを上げ、フランスリーグ得点王となった。 今季も8試合8得点とまだまだ爆発中だ。
フィジカル、スピード、テクニックを高いレベルで兼ね備えているストライカー。右足から放たれるキックは超強力かつ超精確。ゴリゴリに前線からの守備をする献身的なフォワード。
最大の強みはボールの受け方とゴール前でのポジショニングの巧さ。ペナルティエリア内での一瞬の動きで相手のマークを外し、ワンタッチでシュートする。
ドリブル技術はそこまでなため、一人で局面を切り開いて進む力はない。抜群のパサーを後方に配置してもらい、エリア内フィニッシャーに特化させてこそ輝ける。
だからこそ、周りから質のいいクロスやパスがたくさんやってくるパリの環境は彼にとって最高だ。
◆キリアン・ムバッペ/フランス代表
FW セカンドトップ、ウイング
16歳でモナコのトップチームデビューを果たした天才、現在18歳。同じモナコで活躍したアンリの後継者と言われており、レアルマドリーが230億で獲得を狙う次世代のNo.1スター。
最大の武器は変幻自在のドリブル突破で、驚異的な加速力とトップスピードで相手を置き去りにしたかと思えば、ほぼ止まった状態からの仕掛けでも、キックフェイント、シザーズなどを使ったり、鋭い切り返しを何回も行い、相手DFラインを無力化することが可能。
ボールタッチが非常にやわらかく、DFからすれば足を出すタイミングが掴みにくい。重心が低く、時折瞬間移動したかのような動きを見せる
FW 左ウイング・センターフォワード
この夏何かとメディアを騒がせた男。
2億2200万ユーロ(約290億円)というサッカー史上最高額でバルセロナからパリ・サンジェルマンに移籍した次世代のバロンドール。 今シーズン6試合6得点とフランスに行っても絶好調だ。
フットサル出身ならではの、ボールを足裏で舐めるようなドリブルが特徴で、右足の裏で舐めて左足でプッシュし、両足を使い分けることでテンポをずらし相手を抜き去る。
他にもシザース、エラシコ、シャペウとあらゆるフェイントを駆使する。
そしてもちろんブラジル人特有の天性のリズム感も持っている。
ブラジル人はサンバのリズムとカポエラから発祥したジンガという魔法のステップを生まれながらにして兼ね備えていると言われ、
低い重心から特有の上半身のゆらぎにより相手を揺さぶり、逆をついて相手を置き去りにするプレーはまさにブラジルのアタッカーの姿そのもの。
前線の攻撃ポジションであれば、どこであってもプレーでき、スピードを生かして裏からトップスピードで飛び出し、突撃する。
また、アウトサイドシュートの強烈な威力も大きな武器。
「ネイマール王様システム」のブラジル代表ではゴールを量産し続け、とてもイキイキとしている。PSGでもネイマールを中心の役割に据えたチーム戦術が是非とも見てみたい。
本拠地: ドイツ・バイエルン州ミュンヘン
ドイツサッカー史上最も成功したクラブであり、ブンデスリーガを26回、チャンピオンズリーグを5回制覇している。
元会長のフランツ・ベッケンバウアー、現代表取締役のカール=ハインツ・ルンメニゲ、前会長のウリ・ヘーネスをはじめ、
ゲルト・ミュラー、ローター・マテウス、ユルゲン・クリンスマン、アンドレアス・ブレーメ、オリバー・カーンなど、
ドイツサッカー史に残るビッグネームの多くが所属したクラブであり、創設から主将を務めたのはマルク・ファン・ボメルを除き全員がドイツ人選手。
ドイツ民族のアイデンティティとプライドが乗っかったメガクラブだ。
2012-13シーズンのハインケス監督が率いたバイエルンは、シーズンでわずか一敗のみ。勝ち点91を積み上げ圧巻の国内優勝を遂げた。
史上最多勝ち点、史上最速優勝、史上最多勝利、史上最多連勝、史上最少失点と大量にリーグ記録を更新し、
国外でも当時最強とされたバルセロナを2戦合計7-0と叩き潰し、「ヨーロッパ最強」の称号を手に入れた。
*********
この史上最強のハインケスバイエルンの幻影が、以降のバイエルンにはつねに覆いかぶさっていた。
後任のグアルディオラはバルサで構築したポゼッションサッカーをバイエルンに導入し、スパルタで鍛えた。
「0バック」「CBの位置に落ちるアンカー」「SBの2ボランチ化」などサッカーIQの高いチーム戦術を取り入れ、
ラームやアラバなどテクニックのあるSBを中盤のパス回しに組み込んだり、逆にキミッヒなどテクニックのあるMFにSBやCBをやらせたりした。
それでも欧州ではCLベスト4が最高成績。ハインケスの影はクラブを満足させなかった。
そのチームを昨季後継したアンチェロッティは、ペップバルサの戦術を引き継ぎ、守備組織構築に力を注いだ。
基本的なチーム戦術は、限界まで自分たちのボール保持率を高め、ボールを失った時は素早くプレスを掛けて取り戻すポゼッションサッカーだ。
ビルドアップはパスに優れたCBのフンメルスから始まる。攻撃時の最終ラインには相手のプレッシャーがかかりにくく、CBは後方から落ち着いてロングパスを前線に出すことができる。
前線にボールが渡ると、選手たちはポジションチェンジを繰り返し、敵の守備網を混乱させる。特にロッベンとミュラーのコンビネーションは凄い。
ポジションは目まぐるしくかわり、前線は流動的に動く。中盤だけでなくサイドバックもそれに加わって、相手を撹乱し、生まれた隙に付け入りゴールを決める。
アンチェロッティはこの戦術でリーグ優勝を成し遂げ、CLベスト8まで導いたものの、レアルマドリーの前には敗れさった。
またもやハインケスの影か。
不甲斐ない結果に、今季はとうとう選手から信頼を失ってしまう。バイエルンの「個」は強烈だった。ミュラー・ロッベン・リベリー・ボアテング・フンメルスら中心選手5人組の造反に遭い、チームの崩壊を恐れたフロントから解任を言い渡された。
昨晩、バイエルンは後任にハインケスを再び迎え入れることを発表。果たしてバイエルンは欧州の頂点の座を取り戻すことができるのか?
72歳のおじいちゃんの前線復帰。あの「伝説」がついに帰ってくる。
■2016-17シーズン
■今季の基本フォーメーション4-2-3-1
このハインケス監督はなぜ続投されなかったの?こんなに圧倒的なチームにしたのに
色々あるんだろうけど
ふつうに勇退だよ。
全てをやりきってしまったんだろうね。
勇退(ゆうたい)とは、高い功績を残した者が潔く役職を辞する事や、あるいは後進に道を譲る事などを目的にその役職から自ら引退する事である。
MF トップ下 シャドーストライカー
「ミュラースペース」と呼ばれる変態ポジションをとる。一応トップ下と言われるが、トップ下のセオリー通りにはポジショニングせず、
ただ9番レヴァンドフスキの後方、中盤と前線との間をフラフラと90分間浮遊する。
9番(センターフォワード)の影に隠れた、見えない攻撃。役割としてはまさしくシャドーストライカーだ。
味方を利用して相手守備陣のラインコントロールのギャップを突き、"見えた"スペースに飛び込む。本人の言葉を引用しよう。
「フットボールの試合では危険なスペースというのがあって、僕はちょっとプレーしていると、どうすれば相手の守備の痛い所を突けるかがわかるんだ。
それは多くの場合、ちょうどいいタイミングでちょうどいいスペースを見つけてゴール前に切り込んでいくことなんだ。
そういうプレーは確かにいつも僕の最大の強みの一つだったよ。ボールを持っていない時のスペースでのポジショニングや、敵陣の胸元へ飛び込んでいくことがね」
FW 右ウイング
ハゲ界の至宝。100メートルを10秒台で走れる爆発的なスピードと高度なテクニックを併せ持ったウインガーだ。
その速さについてこられなくなった髪は次第に削ぎ落とされ、現在の完全体ロッベンの姿へと進化を遂げた。
2014年W杯では対スペイン戦で"サッカー史上最速"の時速37キロを記録した。ただ走るのでなくドリブルしながら走っているのだからまさに脅威という他ない。
ほとんどのタッチを左足1本のみで行う。緩急を駆使したドリブルは独特のリズムを刻み、対面するDFを無力化する。局面打開能力は世界トップクラス。
ボールを持たせると、あっという間に右サイドからペナルティエリアに進入してくる。侵入パターンは一つしかない。わかっている。
わかっているけど、完璧に磨き上げられたその動きは止められない。正確なクロスを上げられまくってしまう。
シュートも強烈で、特にペナルティーエリア近く、右45度辺りからのシュートは相手の脅威となる。彼のシュートはほぼこの位置から行われる。もはや誰もが知っている。わかっているけど、止められない。
「個」としての能力は間違いなく最高クラス。チーム戦術の外側に位置するプレーヤーだ。チームにロッベンがいる限り、相手チームは「いかにしてロッベンを止めるか」が最大の問題になる。
ロッベン最大の弱点がケガだ。爆発的なスプリント能力の代償として筋肉系のケガが多い。だが年を重ねるごとに身体のうまい使い方を身につけ、それも少なくなっている。
両手を広げながら走る独特なフォームはたびたび「女の子走り」ではないかと指摘されるが、
そのたびにロッベンは「これが一番バランスの取れる走り方なんだ」と反論している。すべてのサッカー選手に勧めるとのこと。
◆ハメス・ロドリゲス/コロンビア代表
MF トップ下、インサイドハーフ、ウイング
今季アンチェロッティの要望でレアル時代の指揮官とバイエルンで再会したハメドリ。
パス、ドリブル、アシスト、シュートとどれも高いレベルでこなせる万能型選手で、繊細なタッチと強烈なパンチ力を併せ持つ"魔法の左足"から繰り出されるテンポの良いプレーにはつねに驚かされる。
ゴリゴリのハメドリブルで仕掛けることも出来れば、トリッキーな発想で相手の裏をかくハメスパスも出せる。味方をイかすプレーも出来れば自分がイかされるプレーも得意。
バイエルンではロッベンがいたので10番を貰えなかったが、夜になるともちろん10番を背負う。股間の司令塔は躍動し、フィールド上だけでなくベッド上においてもしっかりとハードワークを惜しまない。
「彼女に誘われたらどんな男も断れない」と言われる絶品ボディモデルに言い寄られ、ロドリゲス不倫してしまったハメスだが、6年間の結婚生活に終止符を打つとともに、新たなハメ活力を得て、バイエルンで再おっ起してくれることを願う。
ロドリゲスがハメスしてしまったロシア人モデル、ヘルガ・ロヴェカティ
所属:リーガエスパニョーラ 本拠地:スペイン・マドリード 監督:シメオネ
スペイン3強のひとつ。毎年レアル・マドリードやバルセロナと激しく互角の戦いを繰り広げる。
「アトレティコ」は「総合スポーツ (Athletic) 」の意味。
ラ・リーガ(国内リーグ)優勝10回、国王杯優勝10回、これまでに通算3回のCL準優勝記録を持つ。
。
同じマドリードを本拠とするライバルのレアル・マドリードが主にスペイン王室を始め富裕層の支持と支援を受けるクラブであったのに対し、
アトレティコはおもに労働者階級の支持を受けて発展してきたクラブで、サポーターは世界屈指のアツさ・激しさで有名。
トーレス、アグエロ、フォルラン、ファルカオ、ジエゴコスタなど世界屈指のストライカーたちを育てたクラブで、シメオネ監督の就任とともにここ5~10年で急激に強くなったクラブだ。
2012-13シーズンは当時のCL王者チェルシーをUEFAスーパーカップで粉砕し、国内カップ決勝でレアル・マドリーとのダービー戦に14年ぶりに勝利。
もうその勢いは止まらなかった。13-14シーズンは最終節にバルセロナとアウェーで引き分け、ついに国内リーグ優勝を果たす。
CLでもベスト16で08年王者のミランを倒すと、ベスト8で06,09,11年王者のバルセロナを破る。
準決勝では12年王者のチェルシーをまたもや粉砕し、レアル・マドリードとのCL決勝に進出。延長までもつれ込むも惜しくも敗れる。
レアルとの因縁はおわらない。
14-15シーズンも接戦を演じたもののレアルに敗れCLベスト8敗退。国内リーグでは幾度となくレアルに勝っているものの、ヨーロッパの舞台では大きな壁となって立ちはだかった。
15-16シーズンもレアル、バルサと国内の覇権を熾烈に争いつつ、CLでは決勝進出。またもやレアルマドリードとの対戦となり、徹底的な堅守で延長までもつれ込んだもののPK戦でまたもやレアルの前にCL優勝を逃す。
16-17シーズン、レアル、バルサと優勝争いを演じつつ国内三位。もはやデジャブかと思うほどだが、またもやレアルとベスト4で衝突し、敗北してしまった。
この夏にアトレティコの新スタジアムワンダ・メトロポリターノが完成した。クラブの新たな伝説の始まりを予感させる。
就任6年目のシメオネ監督は2020年までクラブとの契約を延長。チームにハードワークとFor the teamの精神を浸透させ、「堅守速攻」をそのまま体現するようなチーム作りを進める。
For the teamの意識とは守備の意識だ。チームの一員として、全員がハードワークして守備をする。
スター選手は自らのゴールに繋がらない守備での貢献を嫌がるものだが、シメオネはそれを一喝。
点が入りにくいサッカーというスポーツにおいては、徹底した守備こそが勝利への道だと強く訴え続け、騙されたと思ってやってみろと言う。
実際に巨人レアルマドリードを打ち破り、バルセロナの攻撃を封じるという結果を出してみせたことで、選手たちを納得させた。
高い守備意識とハードワークこそがシメオネイズム。中盤と最終ラインに強固な守備ブロックを形成し、反則スレスレの身体をぶつけにいくような強烈なプレスを仕掛ける。
ダーティワークもぶっちゃけ勝利のためにはアリ。強烈でアグレッシブな守備により、相手はパス回しを冷静に行えなくなり、そこにミスが生まれてくる。相手が怯んだ瞬間、すぐさまボール奪取へ。
そうして中盤と最終ラインで奪ったボールを攻撃陣に渡す。攻撃陣はソリッドな速攻を仕掛け、それを後ろもフォローする。攻撃に失敗すれば、すぐさま自陣に戻り、引きこもる。
まさに世界最強の堅守・速攻チームだ。アトレティコは、フィールドプレイヤー10人全員が走り回ってハードワークと守備をするチームというものの恐ろしさ、強さを痛感させてくれる。
サボる奴が誰もいない。この一体感が、選手のクオリティで劣るアトレティコがレアルマドリードやバルセロナと毎年互角に闘えるシンプルかつ最大の理由だ。
■2016-17シーズン
■今シーズンの基本フォーメーション4-4-2
FW センターフォワード、ウイング
近年のリーガエスパニョーラにおいて、クリロナ、メッシに続くストライカー。
ドリブル突破能力が高く、更にシュートレンジも広くその左足から放たれる威力も絶大。ペナルティエリア内でボールを合わせるのもまた巧く、ウイングからセンターへのコンバートで元々持っていたスコアラーとしての能力が開花した。
サイドアタッカー出身だけにサイドに流れるのが好きだが、トップ下など中央でのプレーも得意としており、
最終ラインと中盤がしっかりと守備ブロックを形成するアトレティコにおいて、
トップの役割の他にウイングや中盤と前線を繋ぐドリブラーの役割も兼任するスーパーマンである。
攻撃時のチャンスにはほとんどの機会でボールに絡む。
自ら点を決めるだけでなく、一歩先の展開を瞬時に読む判断能力でチャンスメイクにも多く貢献し、堅守速攻による勝利を掲げるアトレティコで、少ないチャンスを逃さず必ずキメてくる一撃必殺マン。
MF サイドアタッカー、ボランチ、インサイドハーフ
フィールドを前から後ろまで走り回るハードワーカー。
激しいプレスの守備とパスの散らし、中盤の組み立てを好むというプレースタイル、能力的には本来ボランチやセントラルMFに置くのが相応しい選手なのだが、シメオネは彼をサイドで起用する。
アトレティコは二列目と三列目で4-4の守備ブロックを組むため、サイドであろうと守備やハードワークができないウィンガータイプよりも、
ハードワークと守備能力に優れたボランチタイプを置きたいというシメオネの意向だ。(サイドアタッカーがインターセプトしまくるのは不思議な光景だ)
よって彼はサイドアタッカーにも関わらずドリブル能力には長けているわけではない。
しかしボランチ的な視野の広さ、司令塔的なパスセンスの高さを生かして、中盤とのパス交換、SBとのワンツーで華麗に相手を抜き去っていく。
すきを見てディフェンダーの隙間をつく鋭いパスを前線へ出す。これがトーレスなりグリーズマンなりに渡ると、そのまま決定機となり、貴重な一点に。アトレティコにとって欠かせない心臓選手だ。
◆カラスコ/ベルギー代表
MF サイドアタッカー、ウイング、セカンドトップ
足が速く、加速性能にも優れている。ボールを持つとすぐさまスピードに乗り、前へ前へとドリブルを仕掛けまくる。
シャペウやマルセイユルーレットなどトリッキーなフェイントを駆使して相手DFを翻弄する様は見ていてとても楽しい。
レアルやバルサの守備陣相手だろうと、ひとり単騎特攻でボールを持ったままペナルティエリアへ簡単に入り込めるため、アトレティコの攻撃の飛び道具として機能する。
しかし、守備の局面ではハードワークももちろん行い、チームに貢献する。こういうドリブラータイプでここまで献身的に動けるのはアトレティコのシメオネイズムが浸透している証か。
所属リーグ:リーガエスパニョーラ 本拠地:スペイン・カタルーニャ州バルセロナ 監督:バルベルデ
FCバルセロナのユニフォームの首には、「クラブ以上の存在(MÉS QUE UN CLUB)」と書いてある。
そう、このクラブはカタルーニャ国民にとってのアイデンティティ、スペイン中央政府の支配(VSレアルマドリード)に対抗するというメタファーを帯びたサッカークラブなのだ。
「カタルーニャ国民のクラブ」らしく、その運営は会員制だ。全世界で20万人にもおよぶクラブ会員から会費を集め、その資金をクラブ運営に使っている。
これまで国内リーグで24回優勝を成し遂げており、通算5回CL優勝を果たして欧州の頂点に立っている。
フロントもファンも「スペクタルクルなサッカー」を標榜しており、パスを繋いで相手を崩す"美しいサッカー"のようなサッカー言説はすべてこのクラブの戦術を拠り所としている。
その始まりはクラブのレジェンド、クライフが掲げた「トータルフットボール」にある。全員攻撃・全員守備を掲げて「ポジション」という概念を取り払い、「スペース」を重要視する。
役割分担ではなくDFだろうと攻撃の組み立てに参加する、FWだろうと守備に協力する。ポジションに縛られるのではなく、全選手が流動的に自分のいるスペースに応じた動きをする。
その後ファン・ハールやライカールトなどによりポゼッションサッカーが確立され、グアルディオラにより、かの有名な「ティキ・タカ」戦術が完成する。
ワンタッチでリズミカルに次々とボールを回すパスサッカー。
サッカー経験者なら誰もが練習でやったことのある「鳥かご」を極限まで磨き上げ、試合でのパス回しに導入する。
カウンターサッカーとは違い、縦ではなく主に横方向にボールを回していく。中盤~最終ラインを広く使い、選手たちはポジションを入れ替えながら短いパスをリズミカルに繰り返す。
そうして相手の視点(注目)を目まぐるしく動かし、徐々に崩れてくる相手の守備陣形の間に「スペース」を見つけて縦パスを出し、チェスのように攻め込んでいく。
他にもグアルディオラの戦術にはクライフからのスタイルである、前線からの激しいプレスがある。
「5秒ルール」と呼ばれる守備で、相手にボールを奪われたらどんな時もかならず5秒間は全員で囲んで奪い返しにいく。
5秒を過ぎれば、さっと諦めて下がり、守備陣形をしっかりと整える。
なんにせよ、バルサのスタイルはポゼッション。ボールを適当に蹴るな。GKから最後のFWのシュートまで、完璧に自分たちがプレーを支配する。
無理なパスを出して相手にボールを奪われるくらいなら、一旦後ろに下げる。相手にボールをもたせない。「鳥かご」が完璧にこなせれば試合でもそれが可能だ、という理論だ。
しかし、後任のエンリケが率いたMSN(メッシ・スアレス・ネイマール)時代のバルサは、前線に「世界最強の矛」を手に入れたことで、中盤と最終ラインの横を幅広く使ったパス回しの意識よりも、縦へ縦へと仕掛ける攻撃を好み始める。
とりあえず、前3人にボールを渡しておけば決めてくれるので、中盤のパス回しの質が下がっていたことは否めない。
しかし今季、ネイマールがパリに引き抜かれるという大事件が発生。
今年就任したバルベルデ監督は、クライフ-グアルディオラのポゼッションサッカーを本格的に取り戻すことを宣言。さらには、それに「メッシ王様システム」をゴリゴリに推していくことも決めた。
伝統の4-3-3システムを放棄し、フォーメーションを4-3-1-2へ。左のトップにCFのスアレス、右のトップにはウイングタイプのデンベレやデウロフェウを配置。メッシはスアレスの半歩後ろのゴール正面に配置された。
中盤はパスサッカーを取り戻す。ティキタカのアイデンティティは、まだバルサの選手から消えてはいなかった。メッシもそれに加わりつつ、ペナルティエリアへの突撃役を一手に担う。
これが功を奏し、バルセロナはメッシを中心に得点力が爆発。「メッシシステム」のバルサは現在リーガエスパニョーラで首位を独走している。
■2016-17シーズン
■今季の基本フォーメーション
本当にハンパないよ
メッシシステム機能しすぎw
CF センターフォワード、トップ下、ウイング
人間の姿をした神。
身長169㎝、体重67㎏とその身体は日本人標準体型とたいして変わりがない。
だが彼こそがサッカー史上最もサッカーの上手いプレイヤー。もう完全に全盛期のマラドーナを超えている。
フォワードの基礎技術であるドリブル、パス、シュート。すべてMAX値。だがその中でも特筆すべきは絶対的なドリブル力。
密集地帯でのドリブルの加速力が異次元。
もちろん、世界の超一流のドリブラーなら、邪魔する相手がおらずスペースが広く空いたようなエリアであればメッシよりも速くドリブルを出来る選手はいる。クリスティアーノロナウドもその一人。
だがメッシは相手選手ががっちり守備を固めてきてスペースのない密集エリアにおいてもトップスビードでドリブルを行うことができる。
インステップ、インサイド、アウトサイドで行う普通のドリブルに、つま先のトーキックを織り交ぜて行われるメッシ流ドリブルは世界でも彼しか行えない。
ドリブル中、足から殆ど離れないボール。信じられないスピードとクイックネスでペナルティエリアに向けて侵入する様はDFが何人張り付いても止められない。
そうやって相手DFを引きつけておいてとどめはネイマールやスアレスへの正確なパス。アシストを量産している。
◆ルイス・スアレス/ウルグアイ代表
CF センターフォワード
ときには相手DFへの噛みつきも厭わない、ウルグアイ産の猛獣。点を取ることへの嗅覚が世界一。
ボールが目の前に転がった瞬間、飛びつき、打てる!と感じた瞬間にはもう打っている、天性の点取り屋。
シュートレンジはめちゃくちゃ広く、どの角度から、どんなシュートが放たれるのか、誰にも全く予想出来ない。
噛み付いてしまうのはあくまで本能。決して馬鹿ではなくサッカーIQはめちゃくちゃ高い。センターフォワードとしてのスペースメイク、ビルドアップ、チェイシング。全て高いレベルでこなせる。
チームの歯車として、効率よく効果的にプレーが出来る選手。個人でドリブルなどで打開する技術もトップレベルではあるが、組織の一員として攻撃を回すことができる能力がある。 バルサ加入3年で合計119ゴールを上げる怪物だ。
MF インサイドハーフ、トップ下
現代サッカー界において、間違いなく最もテクニックのある選手のひとり。
170センチ65キロのおっさん(33)が繰り出す華麗なプレーは驚愕の一言。
バルサの中盤を作る役割を請け負い、チーム全体のパス回しを円滑にする。「ココにパス出せばいい形が作れるな」という陣形崩しの形をフィールド上にいながら
まるでテレビ中継で上からサッカーを見てるかのように俯瞰して見ることができ、その通りにチームを動かしていく。パスセンスは史上最強レベルだ。
それに加えて抜群のボールキープ力を兼ね備える。ボールコントロール能力が高いのでボールを取られない。そこから、どんな狭い場所、相手に囲まれたとしても、滑り込むようにスキマを抜き去る事が出来るドリブルテクニックがある。
イニエスタは相手のアクションをひたすら待ち、出方を伺う。相手の一瞬の重心の揺らぎを見逃さず、翻弄するようにかわして行く。
試合の状況を素早く察知するサッカーIQの高さがあり、それを信頼して、周囲の選手は彼のコマとなって動く。優れた判断力によって最も適切なプレーを一瞬一瞬で判断し、みずから実行し、チームに実行させる天才。
所属:セリエA 本拠地:イタリア・トリノ 監督:アッレグリ
クラブ名の「ユベントス」はラテン語で「若者」を意味する。
その始まりは、1890年代後半に、18人の高校生が創設したサッカーチームだった。
高校生がサッカーをしていたトリノのアルミ広場(Piazza d`armi)にはイレアーナという名のおばあさんが住んでおり、
このおばあさんは、いきいきと遊んでいた18人の子どもたちを見るのが大好きで、土日に若者の試合がある時に彼らの食べ物や飲み物を用意していた。
この「最初のファン」から、今でもこのクラブのファンは「老貴婦人(“ヴェッキア・シニョーラ”)」と呼ばれている。
クラブのカラーは白と黒(ビアンコネッロ)。ここからチームキャラクターはシマウマになっている。
クラブのレジェンドは多くいるが、1984-85年に欧州制覇を果たしたチームの中心プラティニ、1990年代初頭のバッジョ、
1994年以降のリッピ政権でバンディエラ(旗振り役)として欧州制覇に貢献したデルピエロ、90年代後半にCL決勝までチームを導いたジダンなどは誰もが知る伝説か。
2000年代にはトレゼゲ、ネドベドなどのスターが活躍し、02-03シーズンにはACミランとのイタリア対決のCL決勝でPK戦の末惜しくも敗れた。
その後カルチョスキャンダルの憂き目に遭い優勝を剥奪されセリエBへと追放されたものの、デルピエロ、ブッフォン、トレゼゲ、ネドベドなどはクラブに忠誠を誓い、残留。
クラブは見事復活し、2010年にコンテが監督に就任。ここからピルロ、ビダル、ポグバ、テベスなどをクラブに加えつつ、怒涛のセリエA連覇が始まる。
監督をアッレグリに引き継ぎ、至宝ディバラ、マンジュキッチ、イグアインなどを迎え入れ、セリエAは昨シーズンで7連覇達成。
ヨーロッパの舞台でもあらゆる強豪を打ち破って勝ち進み、近年3シーズンで2回の決勝進出(バルサ、レアルに一回ずつ破れる)を果たしている。
クラブの戦術としては、「BBBC」(ブッフォン-ボヌッチ-バルザーリ-キエッリーニ)という世界最強の守備ユニットが最大の売り。今シーズンボヌッチがACミランに引き抜かれたが、
それでも次世代イタリア代表CBのルガーニ、シャルケのキャプテンドイツ代表のヘーヴェデスなどを用いて最終ラインの穴を塞ぎ、中盤に世界屈指のCMFマテュイディを加えるなど、守備力は低下していない。
コンテ時代から、イタリア伝統の「カテナチオ」がこのクラブの基本方針だ。EUROイタリア代表でも披露したコンテの「3-5-2システム」はユベントスのアイデンティティとなった。
相手がボールを持って攻め込んできたら、サイドの二人は完全にDFと化し、フォーメーションは「5-3-2」になる。
最終ラインを綺麗に揃えてまず中央へのパスコースを消し、Uの字でボールを回させるよう誘導する。
ディフェンスラインとMF陣が一体となって上下動を行い、相手のプレースペースを消していく。
FW2人にも守備意識を持たせ、サイドにボールが出た際にはプレスに尽力させる。
攻撃時にはピルロを中心に、縦方向への長いキラーパスを展開。相手は必死にこのレジスタにプレスを掛けようとするが、そこは一つ後ろのボヌッチの出番。ピルロと同じ役割を、精確なフィードを用いて行う。
後ろのディフェンスをしっかりと固めて、ロングパスを後方から前方に飛ばしていく。
まるで古代ローマのファランクス戦術のように、デカイ盾をどっしりと構えたまま長い槍で突き刺す、
または上から弓を撃ちこむような、相手からしてみれば反撃不可能の戦術でセリエAで無双した。
守備時の5バックは5人が自陣の最後方に引きこもるが、サイドを相手のウイングとSBのオーバーラップに攻め立てられると、単純にサイドが1:2の数的不利に陥ってしまう。
引き継いだアッレグリはここを問題認識し、大胆な改革を始める。
まず3-5-2はそのまま移行するも、守備時には5バックというよりはスライドによって4バックになる陣形を整えた。中盤と合わせて4-4のブロックを敷き、相手のサイド攻撃に対応。
そして昨季からは3-5-2を捨て去り、4-2-3-1を採用している。両サイドに守備に奔走できるマンジュキッチとクアドラードの両ウイング。
攻め込まれる際には自陣に下がってきて守備のできるハードワーカーだ。
特に、電柱CF・マンジュキッチのウイング起用は世界を驚かせた。ウイングとマッチアップする相手は背の低いサイドバックだ。
これにより空中戦を9割勝利できるので、前線のターゲットとして機能。浮き玉をマンジュキッチの方に向かってブチ込んでおけば、簡単に前線にボールが渡ることになる。
「ゴール前のCFではなく、サイドにポストプレーをさせる」のは素晴らしい試みだった。
利点はもう一つある。クアドラード、もしくは今季獲得したダグラスコスタの右サイド突破から、ゴール前へクロスが飛ぶが、
それにCFのゴールゲッターイグアインに加え、奥からマンジュキッチも頭を合わせてくる。
これは相手DFからすると非常に守りにくく、怖い。
ボヌッチを失ったいま、アッレグリは中盤のセリエ最強の天才パサー・ピャニッチのピルロ化を急ピッチで進めている。
それをフォローするのは、相方のマトゥイディ、もしくはケディラだ。中盤を走り回り、フィジカルで圧倒し、ピャニッチが安定してパスを出せる環境を保障する。
トップ下でゴール前の崩しを任されているユベントスの宝石・ディバラの覚醒も相まって、今季もユヴェントスのサッカーには眼を見張るものがある。
■2016-17シーズン
■今季の基本フォーメーション4-2-3-1
FW セカンドトップ、トップ下、ウイング
23歳にしてユベントスの至宝でありエース、次世代のバロンドール。
プレースタイルは、ほぼメッシ。
ボールを受けてからの加速性能が高く、トップスピードに乗ったままボールを止まっている時と同じように扱える。これはメッシだ。
繊細なタッチと独特のリズムのドリブルで止めようとする相手を細かいターンでひらりひらりとかわすため、捕まえることができない。これはメッシだ。
中盤やバイタルエリアでボールを受け、ドリブルや周囲との連携によりあっという間にペナルティーエリアに進入できる。これはメッシだ。
身長は177センチとけして高くはないが周りを生かすポストプレーもできる。これもメッシだ。
タイミングのバツグンな鋭い裏への飛び出しでボールを受けてゴールを決めることができる。これもメッシ。
ボールの芯をしっかり捕えることで、小さなモーション(足の振り)から強烈で精度抜群のシュートを打ち込める。バイタルエリアに侵入されたら相手DF陣は1点を覚悟しないといけない。これもメッシだ。
直接FKの精度が高く、離れた場所からでもボールをカーブさせてGKの手の届かないゴールの隅へシュートを打ちこめる。これもメッシだ。
ユベントスが誇る次世代のメッシは今シーズン7試合10得点。いったいどこまでゴールを量産するのか、目が離せない。
DF センターバック、サイドバック
圧倒的なフィジカルとボディバランスにものをいわせた体当たりなディフェンス!!
プジョルやヴィディッチ型の「絶対にここは通さない!」的なアツい気持ちと強烈な気迫でプレイする熱血センターバックの現役代表。
パスカットや1対1にも強いが、一番の売りは何と言っても対人プレー。対人能力は世界一。フィールド上や空中戦などのコンタクトプレーで競り負けることは絶対にない。
ところどころ気持ちだけで攻め上がる。足元のテクニックはないが異常なほどの気迫でゴリ押しする。
そして気持ちが入りすぎて定期的に守備を忘れる。裏を抜かれるとハッと我に帰り必死に追いかけ全身でアタックしてブチ止める。
「優雅なプレー」「フィード能力」「足元のうまさと中盤のパス回し・ビルドアップへの参加」などがCBにさえ求められる時代になってきたが、馬鹿野郎。
ディフェンスに必要なのは守備力だ。絶対にここは通さねえというアツイ気持ちだ!という思いが伝わってくるようなエネルギッシュさを持ったプレーをする。
ユヴェントスはシュートシーンで体を投げ出して相手の前に滑り込む彼の鉄壁ディフェンスに幾度となく救われてきた。
◆ジャンルイジ・ブッフォン/イタリア代表
GK
誰もが知るサッカー史上最高のGK。
17歳の時にイタリアのパルマでトップリーグデビューし、翌シーズンには正GKポジを確保。2001年にユベントス移籍。
2006年のドイツW杯中にイタリアが戦った7試合でゴールマウスを割らせたのはPKとオウンゴールの2ゴールのみ。
相手が流れの中から放ったシュートはすべてセーブして、イタリアのW杯優勝に貢献。その後も活躍を続け、15-16シーズンには974分というセリエ史上最長の無失点記録を達成。
一つの特徴に絶対的なポジショニングの確かさ。ゴールを防ぐ確率が一番高いところにポジショニングを取り、シュートを止める。
しかしそれに限らず、キーパーとしての能力すべてに穴がない。セービング、キャッチング、ポジショニング、ハイボール処理、安定感、全てのスキルが最高水準だ。
DFのコーチング能力も特筆に値する。後方からの指導で守備ブロックをつねに適切な位置に配置し、そこから漏れ出たシュートを自らが確実に処理する。
40歳になり、今年がラストシーズンと宣言。ユヴェントスは、いまだCL優勝の経験がないブッフォンの花道を作ることができるか。
所属:リーガエスパニョーラ 本拠地:スペイン・マドリード 監督:ジダン
Real MadridのRealとは英訳すればRoyalであり、「王室の~」「王立の~」という意味がある。これはスペイン国王アルフォンソ13世から拝領した称号であり、
クラブエンブレムの上にはスペインのブルボン王家を象徴する王冠がかぶせられている。
中央政府や王室との繋がりも度々指摘されており、スペインで国内内戦が勃発した際にはスペイン政府からのスポンサー資金(=税金)投入で運営資金を賄っていたことも確認されている。
いずれにせよ「ヨーロッパ最強のレアル・マドリード」を維持することはスペイン政府・国民のプライドにも関わるところであり、
単なるサッカークラブの枠を超え、スペインという国全体に影響を及ぼすクラブとなっている。
1902年に創立。33回のリーグ優勝記録、CU・CL合わせて12回の欧州制覇記録を持つ。詳しい実績はあまりに多すぎて書ききれないのでここでは割愛。
クラブの愛称は、純白のユニフォームを纏うことからエル・ブランコ(El Blanco)、つねに世界最強の選手がいることから銀河系軍団(Los Galacticos)と呼ばれる。
いつの時代でも、最高クラスのアタッカーを擁するスター軍団で、1950年代にはディ・ステファノとプスカシュ、60年代はアマンシオ、70年代サンティリャーナ、
80年代はブトラゲーニョとウーゴ・サンチェス、90年代はラウール、その後はブラジル人のほうのロナウド。
いつの時代もレアルの会長は多額の移籍金と「レアル所属」という栄誉で、世界のスター達を一手に集め続ける。
会長が常にスターを取ってくるので、前線にはいつも世界屈指のストライカー達が揃えられる。
ゆえにクラブの指揮を任される監督にとっては、いつも最大の問題は守備となる。
しかしカペッロなど守備戦術をチームの基本としようとした監督は、「レアルらしくない」と会長から即座に解任される。
最近で攻守のバランスをうまく取ったのはデル・ボスケ監督で、ジダン、フィーゴ、ロナウド、ラウール、ロベルト・カルロスと「攻撃大好き・守備大嫌い!」なメンバーを大勢揃えながらも、なんとか後ろをうまくまとめて常勝軍団を作った。
モウリーニョ監督時代も前線に豪華メンバーは揃っていたものの、当時のバルセロナは強すぎた。当然モウリーニョはバルサに対して「弱者の戦略」、
つまり「自分たちのサッカー」をやる相手に対して守備を鍛え、その弱点を突くようなカメレオンスタイルで臨んだものの、「レアルのスタイルはスペクタクルな攻撃だ」とこれまた解任されてしまう。
アンチェロッティ時代には、当時唯一バルサを打ち破ることができたアトレティコの4-4-2戦術を取り入れて、バルサに対抗することに成功する。
前線からのプレスを選手達に浸透させ、堅守速攻。単なる引きこもりではなく「最強のカウンターアタックだ」という言い訳で守備的戦術を嫌う会長を納得させ、ハードワーカーのディマリアを酷使することで素早い攻守の切り替えを機能させた。
そしてとうとうクラブのレジェンド、ジネディーヌ・ジダンが一昨年から就任する。
ジダンは圧倒的なカリスマ性でエゴの強い選手たちをひとつにまとめあげ、
「個」の力を最大まで引き出して、「個人技+個人技+個人技+・・・=チームパワー」の単純な足し算でレアルというクラブの力を史上最大化することに成功する。
1+1を3や4にするようなチームプレーではない。圧倒的な「個」を持つレアルは、1+1を2にするだけで十分に強かった。これまではそれが1.5になっていただけのこと。
就任後まもなく、呆気なくジダンは欧州チャンピオンの座を手にすることになった。
ジダン=レアル2年目の昨シーズンは使い勝手のいいカゼミロが生きて、4-3-3、4-4-2、3-5-2と多くのフォーメーションを場合によって使いわけることに成功した。
戦術のオプションが増えたことで多彩な戦い方ができるようになり、相手のフォーメーションに合わせてレアルはフォーメーションを変更した。
攻撃は多彩で、サイドを起点に崩すことも出来れば、個人技同士を合わせたコンビネーションで真正面から相手の守備陣形を崩すこともできる。
前線の個人能力を活かした伝家の宝刀の切れ味鋭いカウンターアタックは健在だが、
ドイツ代表クロースやクロアチア代表モドリッチなど中盤にも世界No.1クラスの選手が揃っており、
十分にパスサッカーへの適性も高いため、ボールを保持し続け、相手をジリジリと追い詰めるポゼッションサッカーを行う場面もある。
ウイング・ベイルの怪我とトップ下・イスコの覚醒時期が重なり、ジダンは初めて、かつてACミランが用いて欧州を席巻した4-3-1-2の新システムをレアルに採用。
これが大当たりで、今シーズンからはこのフォーメーションを軸にリーグ戦を戦っている。
クリスチアーノロナウドの相棒としては相性のいいベンゼマが起用され続けているが、
アセンシオなど若手のワールドクラスFWも着々と育ってきており、マンネリ気味の最強前線に新たな風を吹き込む存在の登場は楽しみすぎる。
■2016-17シーズン
■今季の基本フォーメーション
◆イスコ/スペイン代表
MF トップ下、サイドアタッカー
ボールコントロールの柔らかさ・上手さが異次元。ボールを触ることに長けたスペイン人プレイヤーの中でも、ちょっと抜けてるかなというレベル。ジダンの生まれ変わりかもしれない。
イニエスタ的な、視野の広さとかプレー選択が良いサッカーIQ型の上手さというよりは、単純にボールコントロール能力が高く、巧い。
サッカー経験者は誰もが「ボールと友達になれ」と教えられたことがあると思うけど、こいつの場合はもはやボールとセックスしてる。それもだいぶマニアックで内容の濃いやつ。
ゆえに依然はクレクレ君で、ボールを一度貰ったらだれが声かけても離したがらない感じがあり、それがレアルでスタメン起用されない理由の一つにもなっていたが、ここ一年で球離れが飛躍的に改善。
大人になって恋人とつねにくっついていなくても安心できるようになった。
周囲をうまく使えるようになったことで、その評価には磨きがかかり、いまや世界最高のトップ下の名を欲しいままにしている天才の、今後の成長に目が離せない。
MF インサイドハーフ、レジスタ
攻守にわたってすべてが万能。
出来ないプレーが思い浮かばない。
中盤の底でチームを落ち着かせ、そこから長短のパスでボールを散らす事ができるし、機を見てバイタルエリアに侵入すると、
チャンスメイクをしまくる。
普通の選手であれば奪われてしまうような場面でも相手を交わせたり、普通なら通せないようなパスをいとも簡単に通してしまう。
特に、アウトフロントから繰り出すサイドチェンジのパスは絶品。インステップでパスを出そうとすれば1テンポ遅れてしまうところを、
足元からアウトにかけた精確なパスを出せるから、チームの攻撃はおのずとスピードアップする。
ドリブル、パス、シュートとすべてにおいてこれほど精度が高い選手は世界に存在しない。小さい体から、強力なミドルを打つから驚かされる。
守備面も、ケディラのような激しさを出さないパスカットが非常に巧い。
相手のパスコースを読む予測能力、ボールが危険なエリアに出たときの発揮する危機察知能力は世界最高峰。
1対1の対人の守備でも、当たりに行くような激しさはないが、抜かれない堅実な守備でブロック形成に貢献する。ボール奪取力は世界でもトップレベルと言っていい。
守備において自らボールを奪い、チームを即座に攻撃へと切り替える。これこそがカウンターを武器とするレアルの核となるプレー。
身体能力をバリバリに生かすようなタイプではない。ドリブルも、加速力はあるがトップスピードはそれほど無い。
"巧い"選手。すべてこの一言で表現できる。けっして単騎特攻できるようなタイプではない。が、チームとしては欠かすことができない。チームの潤滑油。
FW ウイング、センターフォワード
ウイングとCFの究極の融合系。攻撃的ポジションに必要とされるあらゆる能力を極限まで高めたプレーヤー。
引き技、シザーズ、切り返し、股抜きなどを組み合わせたドリブルを得意とし、縦へのスピードも持ち合わせる。
長身にも関わらずドリブルの重心が低く、ストライドが小さい分足の回転が速いのが特徴であり、スピードの緩急や方向転換などの能力も高い。
体幹が強いため左右に動いてもバランスを崩さず、背筋が伸びたドリブル姿勢によりドリブルと同じ歩幅でシュートを放つことができ、さらに広範囲を見渡せるため、ドリブル中でも質の高いパスを送ることができる。
ドリブル突破からのクロスも質が高く、高いクロスよりも低くて速いクロスを送る傾向がある。また、両足で同レベルのプレーをすることができ、あらゆる方向にプレーを展開させることが可能。
マンU時代はドリブルをはじめとしたトリックプレーで魅せる事に執着し、球離れも良くはなかったが、
レアルに来てからはとにかくフィニッシュに全力を注いでいる。化け物レベルにまで育った決定力によって欧州主要リーグでの通算得点が今季に370点の大台に乗り、ヨーロッパ史上最も得点を多く決めた選手となっている。
興味出てきたらぜひ自分の好きなクラブ見つけて応援して見てね。
おすすめサイト最新記事一覧
コメント
1.名無しAtoZ:2017年10月21日 22:29 ▽このコメントに返信
こういうランキング形式で教えてやる系ってたいてい自分の嫌いをモロにのせてくるよな。基本性格悪いんだろうなあこいつも。
2.あ:2017年10月21日 22:45 ▽このコメントに返信
読んだけど詳しいとは思えない。。
というか情報が古い
3.774R:2017年10月21日 22:51 ▽このコメントに返信
海外厨
4.名無しAtoZ:2017年10月21日 22:59 ▽このコメントに返信
文章が面白いわ。楽しかった
5.あ:2017年10月21日 23:04 ▽このコメントに返信
にわかやんこいつ
6.名無し:2017年10月21日 23:05 ▽このコメントに返信
※3
低レベルJリーグガイジ死ね
7.名無しAtoZ:2017年10月21日 23:07 ▽このコメントに返信
いやよく書いたなコレ
8.:2017年10月21日 23:10 ▽このコメントに返信
スパーズがマンUより上位だったりローマ、ベンフィカ、モナコ、セビージャのような今期大きく戦力ダウンしたクラブをランク入りさせてる時点でお子様の妄想ランキングとバレるw
ローマ、セビージャ好きって「俺マイナークラブも知ってるぜ?」厨なんだよなw
9.チャン:2017年10月21日 23:22 ▽このコメントに返信
素晴らしい
一緒に酒飲みながらサッカー見たい
10.名無しさん:2017年10月21日 23:37 ▽このコメントに返信
イカルディの掴み好き
11.名無しにかわりまして妹Vがお送りします:2017年10月21日 23:40 ▽このコメントに返信
さすがにユーベ二位はないわ
12.あ:2017年10月22日 00:00 ▽このコメントに返信
三年間で決勝二回行ってるユーベは二位で妥当だよ。
ユーベをけなしてる奴は実績無視して印象やイメージだけで強い弱いを判断してるでしょ