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スマホから119番でドローン発進、周囲に「助けて!」救命の未来。SwiftやエアロセンスらがVTOLドローン実験(動画) - Engadget 日本版

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スマホから119番でドローン発進、周囲に「助けて!」救命の未来。SwiftやエアロセンスらがVTOLドローン実験(動画)

課題山積みかもですが、ドローンで助かる命もあるかなと

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垂直離着陸が可能な固定翼ドローン、いわゆるVTOLドローンを使った実証実験を取材しました。千葉県で行われた今回の実験は、救命医療の未来を見据えたプロジェクトです。動画と文章でお伝えします。まずは動画をどうぞ。


119番の緊急通報から実際に救急車が到着するまでに、全国平均で約8.6分かかります。ただ、心肺停止した人を発見しすぐに通報したとしても、心停止後1分経過ごとにその救命率は7〜10%低下すると言われています。

それはつまり、救急車が到着するまでの心肺蘇生措置によって、救えたかもしれない命があった、ということを意味します。

総務省消防庁 平成28年版 救急・救助の現況(PDF)
http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/houdou/h28/12/281220_houdou_2.pdf
東京都中央区 心停止からの時間経過と救命率の関係
http://www.city.chuo.lg.jp/kenko/iryo/aedkasidasi/kyuumeiritu.html

日本AED財団よると、国内では1日に約200人が心臓の突然死で命を失っています。心臓マッサージの有無で救命率は約2倍の開きがあり、さらにAEDによる電気ショックの有無によって約6倍の命が救えるとしています。

ちなみに、AEDは自動体外式除細動器のこと。心臓の血液を流すポンプがけいれんして機能を失った際、身体に電気ショックを与えて正常なリズムを取り戻す医療機器です。医療免許を持たない人でも使え、現在、地方自治体や公共性の高い施設、企業などでの導入が拡大しています。

と、いうのが今回の前知識。要約すれば救急車の到着までにできることを増やす必要がある、ということです。


日本AED財団 AEDの知識
http://www.aed-zaidan.jp/knowledge/
日本心臓財団 AEDの販売台数推移
http://www.jhf.or.jp/aed/spread.html




今回の実験では、Coaido119アプリを利用しています。このアプリを簡単に言うと、119番通報と共に周囲の人にSOSを呼びかけるアプリ、といったところでしょうか。

通報とともに、位置情報も通知、映像と音声チャットで現場の情報を伝えます。なお情報は消防指令センターだけでなく、アプリを登録するボランティアにも伝わります。このボランティアとは、医療有資格者や救命講習受講者、施設の安全管理者、AEDの設置者などで、発見者の周辺の経験者に連絡が行く仕組み。

Coaido119は現在、豊島区の人口密集エリアである池袋で実証実験を行っています。

突然の心停止、119番にあわせ周りに助けて!呼びかけ。池袋にiPhone向け緊急情報共有アプリCoaido119導入
http://japanese.engadget.com/2017/08/18/119-coaido119/


今回の実験ではこれらCoaido119にドローンを連携させています。119番通報とともに、AEDを載せたVTOLドローンも現場に急行するというもので、AEDが近くにない地域など、人口密集エリア外を想定したもの。

また、災害時など現場に救急隊がすぐに駆けつけられない場合などの薬品の運搬なども想定しているそうです。




実験では、米Swiftとエアロセンスの2機のVTOLドローンがデモフライトを行いました。いずれも垂直離着陸が可能な固定翼ドローンです。

VTOLドローンは、マルチコプター型と飛行機型のドローンのメリットを兼ね備えたモデルです。一般にマルチコプター型はコンパクトで扱いやすく積載性が良い一方で、飛行時間が短く飛行が安定しにくいと言います。



飛行機型、つまり固定翼のドローンは飛行時間や飛行距離に優れ、強風での安定性も高いと言われています。仮にモーターが壊れても軟着陸しやすい設計も特徴といえるかもしれません。しかし空港と同じく、飛び立ち着陸するための滑走路に準ずるものが必要です。

メリットを兼ね備えたVTOLドローンであれば、災害エリアに救急隊が向かえない、そんな時でも医療物資を災害エリアにピンポイントで運び込めるかもしれません。


ただ、さまざまなニュースで取り上げられている通り、ドローンの事故は各地で起こっています。2017年4月以降、国土交通省が把握しているだけでも11月までに発生件数は35件にのぼります。事故は個人に限らず、空撮事業者や行政機関なども起こしているのが現状。

ドローンについては課題が多く、まして医療機器や薬品の運搬までを実現するには技術面、制度面、社会認知の面で乗り越えなければならない障壁があるのも事実でしょう。しかしながら、それでも救える命が増えるという意味では、救命の可能性を拡げる一歩に繋がると言えるのかもしれません。


国交省 無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール
http://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html
国交省 平成29年度無人航空機に係る事故等の一覧(PDF)
http://www.mlit.go.jp/common/001209264.pdf


関連キーワード: aerosense, coaido, coaido119, drone, Swift 020, VTOL
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