高木「それでみんな、光彦君が事件に巻き込まれた可能性も含めて、何か心当たりは？」

元太「そんなものねえよ！」

歩美「そうだよ、光彦くんがこんな目にあう理由なんて私分からないよ……」

コナン「いや、案外あるのかも知れねえぜ、光彦が狙われる理由ってやつがな」

灰原「私たちは色々な事件に遭遇してきたわ」

灰原「犯罪者たちやそのの関係者に、知らぬうちに怨みを抱かれていてもおかしくは無い」

高木「そういえば阿笠博士といっしょによく事件現場に出くわすよね君たち」

コナン（おっちゃんについていく先々で事件が起こる俺に比べりゃマシだろうけどな）

灰原「でも特定できない以上は何の価値も無いただの憶測よ」

これ全員共犯だろ

悲しんでやれよｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ

コナン「――――そういうことなんだけど、博士の方にも連絡きてるか？」

阿笠「ああ、下手な親戚よりもわしの方が光彦君の顔を見慣れておるからのお」

阿笠「かわいそうに、あの歳でどうしてあんな死に方をせねばならんかったのか……」

コナン「博士にも動機は見えないんだな」

阿笠「新一が分からんのに、ワシが分かるワケあるまいて」

阿笠「……殺人事件の全てに同情できる原因があると考えるのは間違いじゃ」

阿笠「他人には理解できない、蜘蛛の糸のようにか細い糸がぷつりと切れるようにヒトは殺人を犯す」

阿笠「とても些細なこと、例えばハンガーを投げつけられたなどという程度で」

阿笠「それまで耐え忍び、心の底に澱のように沈めてきた殺意は沸騰して湧き上がる」

阿笠「溢れだした殺意は因果など無視し、無関係の人間にまでその脅威を及ぼす」

阿笠「あるいは本人にしか理解できない明確な理由からくる必然なのかも知れぬが……」

阿笠「兎に角、光彦君が殺された、これは認めざるを得ない事実じゃ」

阿笠「アレを自殺として処理するほど警察も無能ではあるまい」

コナン「つまり……犯人は存在する」

阿笠「そしてワシらはその犯人の手が届く範囲に未だいるということじゃ」

光彦の腐った臭いがした

コナン「博士、それって……」

阿笠「光彦君が狙われる理由として『少年探偵団の一員だから』ということが挙げられる」

阿笠「ただの小学生である光彦君の肉体をあれほど執拗に破壊する狂気」

阿笠「怨恨だとすれば、君たちが解決した事件で被害を被った人間……というのが筋じゃろう」

コナン「俺たちを恨むなんて筋違いもいいところだろ！」

阿笠「だが当人にとってはそれが確固たる事実なのじゃ」

阿笠「悪いのは君たちで、自分には正当な復讐の理由があると思い込んでおる」

コナン「くそっ、早く光彦を殺した犯人を捕まえねえと」

阿笠「落ち着くのじゃ新一、お前さんに今できることなど無いに等しい」

阿笠「トリックを暴き立てることで犯人が自白し大人しく捕まる」

阿笠「そんなことはごく限定的な状況下でしか発生しない、肝に銘じておくのじゃぞ」

コナン「……そんなこと俺にだって分かっているさ、博士」

ネタスレかと思えばシリアスだと！？

なんてこった

――――吉田歩美の死体が発見されたのは、それから一週間後のことだった。

コナン「歩美に会わせてくれ、高木刑事！！」

高木「コナンくん……いや、今回は駄目だ」

高木「そもそも、光彦君の遺体を君たちに確認させたこと自体が異例だったんだ」

コナン「ならせめて情報だけでも教えてくれ！！」

コナン「光彦が殺されて次は歩美……」

コナン「同一犯の犯行に決まってる！！」

灰原「落ち着きなさい江戸川君」

高木「いいんだよ哀ちゃん、コナンくんの気持ちは僕にもよく分かるから」

高木「……後悔しないね？」

コナン「ああ、光彦と歩美の無念を晴らすためにも……頼む」

コナン「これは……っ！！」

灰原「酷い……」

高木「歩美ちゃんの首は切断され、切り開かれた子宮に納められていた」

高木「更に眼球は抉り出され、空いた眼窩には変わりに卵巣が詰められていた」

高木「検死解剖の結果、子宮を切り開き卵巣を摘出したときにはまだ歩美ちゃんは生きていたことが分かった」

灰原「狂ってる……眩暈がするわ」

高木「歩美ちゃんの四肢は生きたまま解体されて骨から筋肉がこそげ落された」

高木「そうして剥ぎとった皮膚と筋肉から脂肪を選りだして、未発達の胸と臀部に注入した」

高木「アンバランスに膨らんだシルエットはそうして作られたんだ」

高木「そしてこの施術すらも、生きている間に行われたことが分かっている」

灰原「生命への冒涜ね、人体を玩具にする幼稚な悪趣味さを隠そうともしない」

コナン「光彦のときと同じ、残虐行為に快楽を覚える異常者の仕業だな」

コナン「改めて確信したよ、これは同一犯による犯行だって」

下手なホラーよりも狂気なんですけど

コナン「光彦だけでなく歩美まで……いったい犯人は誰なんだ！」

阿笠「そうえいば元太君はどうしておるんじゃ、姿を見んが……」

コナン「歩美が死んだって聞いてから不登校になったよ」

コナン「どうやら自分の部屋にずっと引き籠ってるらしい」

阿笠「元太君でさえ理解しておるのじゃな、今度は自分が殺される番かも知れぬと」

コナン「クソッ、早くどうにかしねえと……」

阿笠「前にもいったじゃろう新一、お前さんにできることなど高が知れている」

阿笠「自分がただの小学一年生に過ぎんという自覚をもっと持つべきじゃ」

阿笠「ワシの発明品が無ければ大人である凶悪犯に立ち向かうことすらできぬ」

コナン「……そうだよな、博士の言う通りだ」

元太君でさえ

阿笠「少しは冷静になったかのう？」

コナン「ああ、俺だけではどうすることもできない」

コナン「だから……他人を頼ろうと思う」

阿笠「誰に頼るつもりじゃ？」

阿笠「お前さんの正体を知っとる人物は限られると思うが」

コナン「服部が一番だろう、離れた土地から呼び出すのは迷惑だとは思うが……」

prrrrrrr

コナン「服部、突然で悪いんだが」

和葉「……コナンくん？」

コナン「か、和葉お姉ちゃん？」

服部ぃぃぃ！！

コナン「平次お兄ちゃんはどうしたの？」

和葉『それがな、事件やゆうて突然飛び出してもう一週間以上帰ってこないんよ』

コナン「どうして平次お兄ちゃんの携帯を和葉お姉ちゃんが？」

和葉『平次のやつ、携帯も忘れて行ってしもうて……今頃どこをほっつき歩いとんのやら』

コナン「そうなんだ……ありがとう」

和葉『コナンくんも元気でなー』ﾋﾟｯ

阿笠「当てが外れたようじゃの」

コナン「仕方ねえよ、でもこうなった以上他の方法を考えねえと……」

阿笠「自分の領分をしっかり弁えるのじゃぞ」

コナン「そんなこと分かってるって」

阿笠「このまま連続殺人が続くとも限らないのじゃ、自ら危険に身を晒さんでも良い」

コナン「……だといいんだけどな」

――――三日後、小嶋元太が失踪した。

　　　　　一週間後に発見されたとき、少年はまだ生きていた。

コナン「発見されたときはまだ生きてたんだろ！？」

コナン「なんで元太は死んじまったんだよ！！」

コナン「どうして……助けられなかったんだ……」

高木「……教えて欲しいのかい？」

コナン「当たり前だ！！」

高木「後悔しないね？」

コナン「これ以上、何に絶望すりゃいいっていうんだ！！」

コナン「俺には知る義務があるんだ……」

コナン「元太が残してくれた手がかりを知る義務が……犯人を追いつめるためにも」

高木「わかった、哀ちゃんもそれでいいね？」

灰原「ええ、頼むわ」

コナン「なんだ……これは？」

高木「欠損している指や耳や鼻や眼球や性器、抉られた腹部の脂肪組織は彼の胃袋の中から見つかっている」

高木「炭化しない程度に熱変成して、岩塩と粒胡椒を纏ってね」

高木「皮を剥いで、塩と胡椒を擦り込んで、火で炙って生きたまま調理したんだよ」

高木「そしてそれを切り取って本人に食わせた」

高木「胃袋からは更に元太君本人の肝臓や腎臓や肺、そして脳の一部までもが見つかっている」

コナン「自分の脳を……食べさせた？」

高木「頭蓋は切り開かれていた、だが発見当時まだ元太君の意識は残っていたようだ」

コナン「そんなことが可能なのか！？」

灰原「脳外科の高度な知識があれば不可能ではないかも知れない……でもこんなこと馬鹿げてる」

高木「終には元太君の肛門は切り開かれ、腸管を引きずり出され、その先端を口に縫い付けられていた」

高木「食べさせる部位が無くなって、最後に肛門を口に直接つないだようだみたいだね」

コナン「なんでそんなことを！？」

高木「自らの排泄物を食べさせるために、この残酷な肉体改造は施されたんだろうと見られている」

灰原「犯人の狂気がここまで極まっていたとはね……理解不能だわ」

高木「まだ元太君の直接の死因について説明して無かったね」

高木「恐ろしいことに……窒息死だったんだ」

コナン「こんな状態にされて、死因が窒息死……？」

高木「肛門を口に繋げられ、垂れ流しの自らの排泄物を食らわされていた元太君は、胃が限界を迎えて吐いたんだ」

高木「そして逆流した吐瀉物は行き場を失って気管に流れ込み、詰まらせた」

高木「発見まで辛うじて生き続けていた元太君は、そうして病院への搬送中に死んだんだ」

高木「いや、生き残っていたとしても脳すら欠損してしまった元太君はもうまともには生きられなかった」

高木「これが彼に残された救いだったかも……」

コナン「ふざけるな！！」

灰原「江戸川君……」

コナン「死が救いだと……？」

コナン「犯人がそもそもこんなことをしなければ元太は死なずに済んだんだ！！」

コナン「平穏に生き続けることができたんだ……」

怖すぎてワロエナイ

コナン「なあ博士、ホントに俺には何もできないのか？」

阿笠「思い上がるのではない新一や」

阿笠「確かに光彦君に歩美ちゃん、元太君の死は辛いじゃろう」

阿笠「しかしそれを捜査し犯人を見つけ出すのは警察の仕事じゃ」

コナン「だけどッ！！」

阿笠「何度も言うが新一、今の君はただの小学一年生じゃ」

阿笠「毛利君の陰に隠れて事件を解決していい気になっておるようじゃが、そのことを忘れてはいけない」

コナン「くそっ、せめて高校生の体なら……」

コナン「そうだ博士、一時的にでも元の体に戻れる解毒薬を」

阿笠「今までの解毒薬には耐性がついてしまって使えんことはお前さんも理解しとるじゃろ」

阿笠「焦って視野が狭くなっておるな、少し休んだらどうじゃ」

コナン「畜生、俺は、俺は……」

怖いのにもっと読みたい

発想がやべぇ

コナン（親父たちに連絡をとるか……いや、それは無理だな）

コナン（いくら名声と推理力があろうとも親父たちも一般人、殺人鬼にはどうしようもない）

コナン（最悪、ただ悪戯に事件に巻き込んで犠牲者を増やす羽目になりかねない）

コナン（流石に猟奇的な殺人事件といえどもＦＢＩに個人のコネで捜査を依頼なんてできないだろうし）

コナン（ここは毒を以て毒を制す、同じ犯罪者である黒の組織なら犯人の尻尾をつかんでいる可能性も……）

コナン（いや、いくら恩を売っているとはいえベルモットに協力を仰ぐなんて有り得ない）

コナン（冷静になれ俺、クールになるんだ）

コナン（八方塞りだが考えることを止めてはダメだ！）

コナン（何か、ただの小学一年生に過ぎない俺にもできることは……）

マジかよ光彦最低
じゃなかった

蘭「コナンくん、今日も学校はお休みするの？」

コナン「うん……ごめんね蘭姉ちゃん」

蘭「いいのよ、光彦くんたちがあんなことになって」

コナン「……」

蘭「ご、ごめんねコナンくん、いやなこと思い出させちゃったね」

蘭「お父さん、あとはコナンくんのこと頼んだわよ」

蘭「それじゃあ行ってきます」

小五郎「……はぁ、ったくよお」

コナン「……ぼく、部屋に戻るね」

小五郎「好きにしとけ」

コナン（無理だ……俺は無力だ……）

コナン（考えるなんて言いながら、自分が殺される危険から逃げようとしているだけだ）

コナン（だけどそれ以外に何ができるっていうんだ）

コナン（何が……）

prrrrrrrrr

コナン「ヒイッ！！」

コナン「なんだ、電話か……博士から？」

コナン「もしもし、博士か？」ﾋﾟｯ

阿笠『新一、落ち着いて聞いてくれ』

阿笠『哀君が行方不明になった』

コナン「……え？」

阿笠『この時刻になっても帰ってこんし、連絡も取れんのじゃ』

阿笠『状況が状況だけに不安でな……新一の方にはいっとらんかのお？』

コナン「そんな、灰原が……」

コナン（あの灰原がそう簡単に捕まるわけがない）

コナン（いや……あいつも俺と同じように悩んで、何か行動を起こそうとしていたとしたら？）

コナン（そして俺とは違い、実際に灰原は行動に移した）

コナン（俺たち少年探偵団の共通の接点としてまず最初に調査すべきは……）

コナン「――――学校だ」

阿笠『新一？』

コナン「俺は先に行ってるから、博士もすぐに追いかけてきてくれ！」ﾌﾟﾂｯ

阿笠『おい、新一！！新一！？』ﾂｰﾂｰﾂｰ……

コナン「校門が開いてる……それにこれは灰原の自転車」

コナン「やっぱりあいつはこの中に」

コナン「……俺たちの教室から見ていくか」

コナン「無事でいてくれよ、灰原！」

1狂ってるだろ

今晩トイレにすら行けないんだが？

俺のその願いは簡単に裏切られることとなる。

暗くなった教室の床、月明かりに照らされる無機質なリノリウム。

その上で耳障りな機械の振動音に合わせて灰原の体が力なく跳ねる。

彼女の小さな性器と肛門には、何本ものバイブレーターが突き刺さり、限界を超えて肉ひだは千切れ鮮血を流し続けている。

口も限界まで開かれ――顎が外れているかも知れない――その口内を埋め尽くす醜悪な男性器の模造品の隙間からとめどなく涎を零している。

そして二の腕に、太腿に、腹に、眼窩に。

刃で切り裂かれ、或いは貫通した傷口を押し広げ、振動子や張子が突き刺さり、恥辱と激痛を与えていた。

それでもまだ彼女は生きていた。

だから『そいつ』は再び灰原の体に刃を突き刺し、抉った傷口に樹脂製の肉棒を挿してゆく。

彼女の死が、その醜悪なオブジェを完成させるまで、きっと『そいつ』はこの凶行を続けるつもりなのだろう。

気づいたときには、叫んでいた。

これは……

コナン「何をしてるんだ――――光彦ッ！！」




コナンの叫び声を受けて、光彦は行為を一時中断し、胡乱げな表情で立ち上がる。

マジかよ光彦最低だな

やっぱり最低だった

あぁ…なるほど

マジかよ光秀最低だな…

その瞳には、想定された愉悦や狂喜の光は無く、ただ茫漠とした深い闇色を湛えるだけだった。

光彦が口を開く。

光彦「待っててくださいよ、次は阿笠博士、最後にコナンくんなんですから」

コナン「そうか、一家全員が蒸発した時点で疑っておくべきだったぜ」

コナン「お前は、自分の父親の死体を利用して入れ替わりトリックを」

光彦「はぁ……コナンくん、その程度で名探偵気取りですか？」

コナン「んだと！？」

光彦「いくらなんでも、成長しきった大人と小学一年生の体を取り違えるなんて無理があります」

コナン「じゃ、じゃあ姉の方の死体を……」

光彦「確かに性器は焼き潰しておきましたが、その程度で性別が誤魔化せるワケないでしょう？」

光彦「そんなことも分からない程度の知識量だったなんて、ガッカリですよ」

マジかよ光彦最低だな

光彦最低だな

コナン「じゃあ、アレは一体誰の死体だったんだ……？」

光彦「いいですかコナンくん」

光彦「DNA鑑定といっても、一般的な分析で得られるのはせいぜい７６０パターン程度の差です」

光彦「この程度でも、事件容疑者という狭い範囲では偶然の一致などなかなか起きません」

光彦「だから実際の捜査ではこの程度の精度でも十分信頼できるんですよ」

光彦「しかし、逆に同じパターンの人間を探し出すとしたらどうでしょう？」

光彦「それだけなら簡単に思えませんか？」

コナン「おい……まさか……」

光彦「血のつながりは関係なく、パターンが一致する偶然で見染められた、大人ではない男性」

光彦「コナンくんの知り合いの失踪者の中でそれに当てはまる人物がいるはずですよ」

なんやて工藤

せやかて工藤

そんなアホな

>>60
服部…

コナン「服部……なのか……？」

光彦「やっと正解に辿りつきましたね」

コナン「でも、あの顔は確かに……」

光彦「ソバカス程度で誤認できるなんて、本当におめでたい人たちですね」

コナン「そんな……服部、お前本当に……」

服部の顔にそばかすがそんなに…　

俺たちは光彦が不幸になるのを見たいんだ！

コナン「おい、まてよ？」

コナン「それじゃ、蒸発したっていうお前の家族は」

光彦「ああ、それはちゃんと皆殺しにしましたよ」

コナン「ッ！？」

光彦「ボクの苦しみを見て見ぬふりをしていた罰です」

コナン「光彦……お前、なんでこんなことを……」

光彦「博士に与えられたこの『眼』のせいですよ！！」

コナン「『眼』……？」

阿笠「そうじゃな新一や、君にも『眼』を与えてやろう」

コナン「博士、いつの間に！？」

阿笠「なーに、量子揺らぎによる可能性の観測、並列世界の断片を覗き見る程度のモノじゃよ」

コナン「やめろ、やめてくれ博士……」

阿笠「君はどのように染まってくれるのお？」

コナン「うわあああああああああああああああああああああああ！！！」

なんやて光彦！？

平行世界やて！？

なんやて博士

視界で光彦が爆ぜた。

小学生の肉体にこれほどの量が詰まっていたのかと驚くほどの血液を周囲に撒き散らし、赤い雨が降る。

雨に濡れて歩美が笑っている。

元太も、灰原も笑っていた。

血だまりに反射した俺の顔も、また笑っていた。

真犯人の博士先にやれやw

光彦を巨大な機械に閉じ込めた。

最初の光彦はプレス機だった。

ゆっくりと押し潰されてゆく光彦の歪んだ表情を見ては笑い、限界を超えて血が弾けた時には喝采が起きた。

次の光彦はジューサーだった。

生きたまま下半身から刃に砕かれて液状化してゆく光彦の絶望した表情に歓喜した。

最後にそれを飲み干す元太の姿をみて、また笑った。

光彦を生きたまま解体する。

涙を流し止めてくれと懇願する光彦を嘲笑いながら刃を進める。

切断した性器を、腑分けした内臓を、元太が恍惚の表情で頬張った。

夢中で刃を振るう内に、いつの間にか光彦の目から光が消えていた。

元太ェ

俺は並行世界の住民だった…？

光彦「『視』ましたか？」

コナン「……」

光彦「『視』ましたよね？」

コナン「お前は……あんなものを……」

光彦「ええ、被害者の立場からずっと『視』ていました」

光彦「いや、正確に言えば今も『視』えています」

光彦「おかげでみんなをどう殺すのが一番なのか分かりましたし」

光彦「その為の知識も得ることができましたけどね」

光彦「コナンくんも『視』えたというなら」

光彦「己の過ちを悔いたなら、大人しくボクに復讐されてくださいよ」

コナン「……関係ねえじゃねえか」

光彦「なんですって？」

コナン「この世界の俺らにとっちゃ関係ねえじゃねえか！！」

コナン「どこの世界の光景か知らねえけど、俺たちは普通に平和に暮らしてきただろ！？」

コナン「なんでお前が復讐なんかしなきゃならねえんだよ！！！」

光彦「……はあ、この期に及んでそんな言い分ですか」

光彦「所詮は加害者側、改心を期待するなんて高望みでしたかね」

コナン「うるせえ……」

コナン「やっぱり要らねえよ――――テメェ」ｺﾞｽｯ

光彦「ガハッ！？」

コナン「俺と同じ小学一年生が相手なら話は早い」

コナン「俺でも勝てる、みんなの復讐ができる」

光彦「復讐……ですって……？」

光彦「なら……なんでそんな嬉しそうな表情をしているんですか、コナンくん？」

コナン「……バーロー」

コナン「知っちまったら、もう引き返せるワケねえだろうが」

キック力増強シューズの脚力で、笑いながら光彦を蹴り続けるコナンを、

阿笠博士は興味深そうに眺めつづけていた。

コナンは哄笑とともに休むことなく血まみれの光彦を蹴り続けた。

いつまでも、いつまでも――――

(終)

狂気

やっぱり阿笠博士が黒幕か

終わらない夏休みかよ

面白かった

乙

全然覚えてないけど雫を思い出した

続きがありそうな終わり方

なかなかの文章で面白かった
乙