人里離れたイギリスの田舎町の農場に古びたイギリスのジェット機が放置されている。この小さな農場にある機体の多くは1950年代のものだ。
これらの機体の持ち主である男性は20年来の航空機マニアであり、こういった機体がスクラップに回されてしまわないように守っているのだという。
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しかしながら、これらの機体を全て収納する為のスペースが農場には無いようで、数機は放置されたままとなっている。機体は風化し時間の流れを感じさせる。
デ・ハヴィランド・ヴァンパイアT11
image credit:Dave Harding
ホーカー・ハンターF6
image credit:Dave Harding
グロスター・ミーティアT7
image credit:Dave Harding
長い野外放置の結果、2機あるヴァンパイアT11の内の1機に搭載されている木製コックピットはその面影すらなくなってしまったようだ。
機体からコックピットを取り外せざるを得なくなった。当時はスペアパーツでの補強が行われたそうだが、2012年には破損によりスクラップに回すしか無かったようである。しかし今でも数多くのジェット機が農場で修理を待っている状態にあるという。
残骸と化したデ・ハヴィランド・ヴァンパイアT11
image credit:Dave Harding
image credit:Dave Harding
これらの機体に愛着を持つ多くのコレクターらは、きちんとした保存と修復を望んでいるようで、機体の買い取りを申し出たが、持ち主は決して売ろうとしなかったという。
シーホーカーのコックピット
image credit:Dave Harding
ハンティング・ジェットプロヴォスト
image credit:Dave Harding
野外放置に見かねたボランティアの修復団体が持ち主と連絡を取り、最近になってやっとジェット機が修復されつつあるという。農場一体の土地は綺麗に整備され、ジェット機も少しずつ当時の面影が戻って来たそうだ。
デ・ハヴィランド・ヴァンパイアT11
image credit:Dave Harding
少なくともミーティアとジェットプロヴォストの2機はエンジンを搭載したままの状態で修復が進んでいるという。
ボランティアたちは、将来的には再度飛行する事が可能になる状態まで持っていきたいそうだ。同時に行われる土地の整備により、全ての機体を収納するだけのスペースも確保できるようだ。
ジェットプロヴォストのジェットパイプ
image credit:Dave Harding
ミーティアのエンジン
image credit:Dave Harding
ハンターF6機の翼から生える草木
image credit:Dave Harding
via:urbanghostsmedia/ translated riki7119 / edited by parumoあわせて読みたい
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コメント
1. 匿名処理班
ミーティアだ!
2. 匿名処理班
人類は滅んだ後のようだ
3. 匿名処理班
放置しておくといずれ自然に帰るんだろうね
4. 匿名処理班
グロスター・ミーティアが残骸でもまだあるんだね。
me262と同時期の連合軍ジェット推進機。
調べたらT7は初期F型の発展系だった。
5. 匿名処理班
ジェット機の修復ってレシプロ機の比にならないぐらい大変なんだけど、世の中金持ちって居るんだなぁ…
そう言えばアメリカにも「個人で」ファントムを修復して所有している「元・海兵隊航空部隊」の退役軍人さんが居ましたね。当時のコ・パイロットと一緒に今でも航空ショーで飛んでるけど、燃料代金が半端ないとか。
6. 匿名処理班
イギリスにもいるんだね。日本にもこんな御仁は、いらっしゃいますね。