洗濯物たたみ機『ランドロイド』、発売延期は「苦手な衣類が見つかった」から。2018年度には発売したい
すべすべだったりゴワゴワとかたいのは難しいのだとか
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2017年の出荷予定だった全自動衣類折りたたみ機「ランドロイド(laundroid)」ですが、その発売が"2018年度内"に延期されたのは9月のことでした。その理由について、開発元のセブンドリーマーズの阪根信一氏(代表取締役社長)が語りました。
ランドロイドは、衣類の山を放り込むだけで全自動で折り畳み、種類ごとに仕分けまでしてこなす衣類畳ロボットです。開発元のセブンドリーマーズには、パナソニックと大和ハウスが出資しています。さらに、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO)が助成金を出しています。
製造には家電大手のパナソニックが協力。「衣類を折り畳むという非常に複雑なことを、シンプルな構造で実現している」(阪根社長)というロボティクスのほか、衣類の認識と畳み方の判断には、画像解析やディープラーニングなどの技術も活用しているといいます。
●ツルツルした衣類、硬い衣類が苦手
このランドロイドはCEATEC 2015でプロトタイプが披露され、発売は2017年度の予定でした。しかし、ことし9月には2018年度への発売延期を発表していました。その理由について「ランドロイドの苦手領域が明らかになった」と阪根社長は語ります。
「当初、(滑りやすい)シルクの衣料は対象外としていましたが、そうこうしているうちに、U社のAという製品(ユニクロのエアリズム)が登場してきたんです。しかも、わりと売れているらしい。人間だと衣類を畳む時には台の上で作業するので、畳んでいる時に衣類が落ちるという問題は起きません。でも、ランドロイドは落ちてしまいます。アームが掴んだ衣類を離すという工程があって、ツルツルとした衣類は滑り落ちてしまうんですね。ソフトウェアのマイナーチェンジも試しましたが、なかなか改善するのが難しかったんです」(阪根社長)
このほか糊がきいた生デニムのような「手で畳むのも難しい硬いジーンズ」も苦手であるとのこと。阪根社長は「(ランドロイドは)ソフトウェアアップデートによってAIが賢くなっていく仕様ですが、当然ながらハードウェアは不変です。出荷したら3年ほどはハードウェアを変えるつもりはありません。先程の苦手領域はソフトウェアでは解決できないなと思い、機能の変更を判断しました」と語ります。
阪根社長は、改良版のランドロイドについて「2018年度の末までには必ず発売されるようにしたい」と意気込みを見せています。