今年は12月3日からアドヴェントに入った。アドヴェントとは、待降節、降臨節などと訳され、西方のキリスト教会において、救い主の生誕を待つ期間である。
つまり、クリスマスを待ち望み、準備を楽しむ時季なのだ。
というわけでニュージーランドでは、クリスマスのとあるイベントに向けての準備に盛り上がっている。「シークレット・サンタ」だ。
このイベントに参加すると、あなたは秘密のサンタとなり、見知らぬ誰かにプレゼントを贈ることができる。そしてまた、見知らぬ誰かからプレゼントをもらうこともできるのだ。
クリスマス期間中は常に下を向き、コンビニでもなるべくクリスマス棚に近寄らず、誰からもプレゼントをもらえない地獄を続けてきた人にとってこのイベントはかなり胸が高鳴るものとなるかもしれない。って私のことかよ。
スポンサードリンク
見知らぬ誰かにプレゼントを贈りあう「シークレット・サンタ」
「シークレット・サンタ」は、日本ではあまり聞かない。イベントそのものに馴染みがない人もいるだろう。これは、その名の通り、自分が誰かにとっての「秘密のサンタ」になるイベントなのだ。
主催者は、集まった参加者の名前を、くじ引き等でランダムに別の参加者に振り分ける。参加者は、自分が受け取った名前の人に贈るクリスマス・プレゼントを準備するのだ。用意したプレゼントは主催者のもとに集められ、改めて配られる。
単なるプレゼント交換と違うのは、参加者は、そのプレゼントを準備してくれたのが誰なのか、一切知らされない、という点である。
イベント中はもちろんのこと、イベントが終わってからも、サンタの秘密は守られなくてはならない。「君へのプレゼントは、実は僕が用意したんだ」などと口走ってはならないのだ。
つまり、参加者は、ランダムに決められた誰かへのプレゼントを用意し、クリスマスには、匿名のサンタからプレゼントをもらうことになる。
一体誰の手に渡るのだろう?プレゼントを選ぶ楽しみが味わえる
ニュージーランドでは、2010年からこのイベントが開催されており、2013年からは郵便事業者のニュージーランド・ポストが主催者となっている。文字通り、国の端から端まで網羅したイベントだ。今年の参加者は3.623人だそうだ。
しかし、ここで問題がある。友達や同僚といったグループでやるならともかく、国の反対の端に住んでいる顔も知らない相手へのプレゼントなんて、どうやって選べばいいのだ?
それが楽しいのだ。プレゼントをもらう楽しみももちろんあるが、贈る相手のことを考えて準備することをも楽しむイベントなのだ。
プレゼントを贈る相手のヒントは与えられる
だがまったく情報がないとなると何を贈っていいかわからない。そこで参加者にはプレゼントを贈る相手についてのヒントが与えられる。
ツイッターだ。参加者は、贈る相手のツイッターのアカウントを知ることができる。そのつぶやきから、相手が喜ぶプレゼントについて思い巡らすのである。
更に主催者側はツイッター上でこのような質問をして、教えてもらったツイッターアカウントの参加者がどんなレスをしてくるのかを知らせることでプレゼントのヒントをつくっている。
5) You have $1,000 a 24 hours to use it. You must spend it on yourself. How would you spend your day? #nzsecretsanta #2017question5 pic.twitter.com/TBDi8gAlvN
— NZ Secret Santa (@nzsecretsanta) 2017年11月22日
24時間で1,000ドルを使い切るとしたら、何をしますか?
ただし、自分自身のために使わなくてはなりません。
ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相もこのシークレット・サンタに参加している。その立場上、彼女についての情報は溢れるほどにあるが、プレゼントを贈る相手としては、実は一番難しいのではないだろうか?
So you may have noticed I don't tweet especially often (I just lurk) but as a ridiculous lover of Christmas, I couldn't miss the chance to join the @nzsecretsanta movement. Registration ends tomorrow so feel free to join in my over the top Christmas cheer
— Jacinda Ardern (@jacindaardern) 2017年11月21日
私はあまり度々はツイートしませんが(隠れてるんです)、実は滑稽な位のクリスマスのファンだということに、そろそろ皆さん気づいてるんじゃないでしょうか。シークレット・サンタに参加するチャンスを見逃すわけにはいきません。この上ないクリスマスの喜びを分かち合いましょう。
なおイベントのプレゼントの送付締切りは12月10日らしい。参加者の皆さん、頑張って。っていうか日本にもこのイベントあるといいのにな。
So my #nzsecretsanta likes to retweet a lot but not so much tweeting themselves, well this will be fun ?? pic.twitter.com/Uo9eyd1Fmr
— Damien Spurdle (@DamienSpurdle) 2017年11月23日
僕のシークレット・サンタの相手は、山のようにリツイートするけど、自分のことはあまりツイートしないらしい。さて…。
via: Mashable / NZ Twitter Secret Santa など / translated by K.Y.K. / edited by parumo
あわせて読みたい
聴覚障害を患う6歳の少女にサンタが手話で話しかける感動のメリークリスマス!
中の人はサンタ以上の最高のサンタだった!心温まる7つのサンタクロース物語
そのサンタは奇跡を起こす。飛行機の搭乗客全員に笑顔と幸せを呼び込んだ青色のサンタクロース
倉庫がおもちゃでいっぱい!サッカー元イングランド代表のリオ・ファーディナンドが子供たちに総額7400万円のクリスマスプレゼント
クリスマスプレゼントに最適。猫をラッピングする方法
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
いいね!しよう
カラパイアの最新記事をお届けします
「知る」カテゴリの最新記事
「歴史・文化」カテゴリの最新記事
この記事をシェア :
人気記事
最新週間ランキング
1位 2886 points | 下半身だけダビデ像になれる。リアリティが突出した騙し絵的レギンスと水泳パンツがナウオンセール! | |
2位 1726 points | 映画「ブレードランナー2049」に使用されたミニチュアビルの精巧さがすごい! | |
3位 1555 points | 1本の手が3本に!サイボーグ感満載のダブルバイオニックアームが販売中 | |
4位 1032 points | アフガニスタンで大勢の人を救ってきた軍用犬が、任務後安楽死の危機に直面。兵士らが犬たちを救うための嘆願書を提出(イギリス) | |
5位 862 points | 人の気分を変える”マインドコントロール”AIチップの脳移植実験が開始される(米国防高等研究計画局) |
スポンサードリンク
コメント
1. 匿名処理班
ガンダムオタク「誰だよ家の前に本物のガンダム
置いていったの!例え話だよ!」
鉄オタ 「家の前にドクターイエローおいていかれても…」
2. 匿名処理班
サンタの心を受け継いで
これからは君たちがサンタになるんだよ。
「サンタなんか実際いないよ」なんてことをまるで自分は知識人?
常識人であるふうに言うやつには、正面から向かって、目をみて言ってやれ!
「俺がサンタだ!」と。
「私がサンタなんだ!」と。
みんなサンタになろうよ。でかい、でかいサンタになれ。
ー島本和彦
3. 匿名処理班
すべての参加者が善人であることを願う
プレゼントの中身は主催者側でチェックしてるのかな?
4. 匿名処理班
最近のパルモ氏の自虐芸、鋭さを増してない?(痛む胸を押さえながら
まぁ、ほら、アレだよ自分へのご褒美という技があるじゃないか
5. 匿名処理班
これは楽しそうなイベント!
人見知りで対人関係が下手くそな自分だが、プレゼントを選んだり、誰かに喜んでもらえるのは大好きだ\(^o^)/
日本だと案外難しいかもしれないけど、わくわく出来ていいね‼
6. 匿名処理班
成田美奈子の漫画CIPHERで読んだな(スピンオフのほうだったかな?)
大学内の自由イベントで、くじで当たった相手に直接プレゼントを渡していた
それで誰かが誰かのサンタになり…カップルが…っていう
7. 匿名処理班
これめっちゃええやん!
8. 匿名処理班
いいなあ、、
私もほしい
9. 匿名処理班
シークレットサンタ自体は海外には前からあるし、サークル、職場、仲良しグループといったコミュニティの内輪で行われる、本来ならむしろボッチはおよびじゃないリア充イベントなんだよね。でも、このNZのみたいに公共で広範囲にやってくれるとボッチも救済されるからいいね。
10. 匿名処理班
「ペイ・イット・ホーワード」って映画であったよね。それ。