Project Tangoは2014年に発表され、カメラに写る物体の大きさを測定したり、現実世界の高低や遠近などを正確に捉えたAR機能を実現できることなどが話題を集めました。ただしTangoを利用するには深度センサーが必要で、Tango対応のためにわざわざそれを搭載して一般販売に至ったのは「Lenovo Phab2 Pro」と「ASUS ZenFone AR」だけでした。
一方でAppleは今年6月、iOS 11とともにその目玉機能の一つとして「ARKit」を発表。深度センサーを使わずとも実現可能なモバイル向けのAR技術は、iOS 11がリリースされれば世界中のiOSデバイスでそれがすぐ利用可能になるということもあり、開発者の大きな注目を集めました。
その後8月には、GoogleもまたARのために特別なセンサーを必要としないARプラットフォーム「ARCore」を発表しました。このときの説明文には、ARCoreがTangoの過去3年の取り組みのうえに構築されたと説明されており、いずれはTangoをARCoreに引き継ぐ方針を示していました。
そして12月15日、GoogleはARCoreのDeveloper Preview 2を公開し、同時にTango公式が「過去3年間にわたり、驚くべきTangoの進歩に貢献してくれた開発者の皆さんに感謝します」、「ARCoreであなたと旅を続けることを楽しみにしています」とツイート。2018年3月でのサポート終了を明らかにしました。
なお、ARCoreはまだ開発者向けのリリース。一般ユーザーがARCore対応アプリなどを試すには、"数か月以内"にリリース予定の正式版を待たなければなりません。