『コミックガルド』連載、「とんでもスキルで異世界放浪メシ」の1巻です。
現在4巻まで出ている同名ラノベのコミカライズ。原作は「小説家になろう」で年間ランキング1位、累計ランキング10位という好成績だそうです。

27歳のしがないサラリーマン・向田剛志は、この手の作品では当たり前のように異世界に召喚されてしまった。召喚師は国を護る三人の勇者を召喚したつもりだったのですが、向田は巻き添えで召喚されたに過ぎず4人目のポジション。しかるに固有スキルも戦いには全く向かない「ネットスーパー」というシロモノでした。

王様は国の危機を救ってくれと勇者たちに頼むも、丸々と肥った身体で装飾品も豪華なことから胡散臭さが大爆発。後から知るけど、自国の領土拡大のために戦争を起こすつもりらしい。ヤバさを感じた向田は、自分では力になれないとして出奔。国外脱出を図ることに。

ところで「ネットスーパー」とは元の世界から商品を通販で購入できる能力。頼めば即座に目の前にダンボール箱が現れて、中に商品が入っているという便利ぶりなんです。これなら例え海のド真ん中だろうが、砂漠のド真ん中であってもすぐに飲食物なり サバイバルアイテムの購入が可能。かなり使える能力だとムコーダ(現地の人は向田ではなく こう呼びます)は満足気。

国境を超えるため護衛として冒険者たちを雇い、いざ隣国へ。道中の食事はムコーダが受け持ち、これが大好評。そりゃこの国には存在しない調味料を持っているのだから美味しいのは当然でしょう。でもあまりに美味しいため、匂いに吊られて とんでもないモノが来てしまいます。

それは伝説級の魔獣・フェンリルでした。冒険者たちは恐れおののき手が出ません。それを食わせろとのことで差し出し、更に満足するまで作り続けるムコーダ。満腹となったフェンリルはムコーダを気に入ったようで従魔としての契約を願い出た。もっとも、ムコーダの料理をこの先もずっと食べたいがために契約を願ったんだけどね！
こうしてフェンリルは従魔となり、名前も新たにフェルと名付けられるのでした。

さて、この作品の見どころはやはり食事シーン。いかにも美味しそうに食べる姿にこっちも食べたくなっちゃいますよ。やはりこの世界には存在しない調味料がこの世界の人には大好評。同じ肉でも〇〇味のソースとか使い分けることでバリエーションが生まれて、選ぶ楽しさも味わえるようだ。

また「ネットスーパー」の威力を見せつけられたのがこのエピソード。

元の世界では何でもない塩とコショウが、この世界では超一級のグレード品質だった。そこでギルドマスターが是非 買い取りたいとのこと。最初は金貨4枚との提示があれよあれよと吊り上がって17枚に。元値が銀貨1枚だったものが金貨17枚に化けようとはムコーダだって予想外。これにより この手を使っての"貿易"で稼ぐ方法が見つかったのだけど…見栄えが悪いのであまり使わないかもね。

とんでもスキルで異世界放浪メシ 1 (ガルドコミックス)
とんでもスキルで異世界放浪メシ 1 (ガルドコミックス)　Kindle版