1954年、アメリカ・アラバマ州タラディーガ郡シラコーガ郊外のオークグローブに隕石が落下した。のちにホッジズ隕石と呼ばれるその隕石は民家を直撃。
屋根を突き抜け、カウチに座って昼寝をしていたアン・エリザベス・ホッジス夫人(当時34歳)に命中した。
幸いにも隕石は、彼女の腰回りから左太腿(ふともも)にかけて大きなアザを残しただけで、命に別状はなかった。
隕石が人に直接あたったという記録は他にも存在するが、これほど明確に状況証拠を備えたケースはないという。
宇宙から突然隕石が落ちてきて直撃するって、高額宝くじに当たるよりも確率が低いので、めったに起きることではない。だがそれでもゼロではないのだ。
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Struck by Bad Luck: Meet the Woman Whose Life Was Ruined by a Cursed Meteorite!
隕石はある日突然に
1954年11月30日12時46分頃、ホッジズはアラバマ州の自宅でカウチに座って昼寝をしていた。四方を囲む壁の外側で起きていることなど露も知らなかった。それはそうだ。隕石が凄まじい勢いで地球に突入し、ばらばらになって落下してくるなど予測できるはずもない。
目撃証言によると、その火球は3つの州から観測できるほど明るく輝いていたという。地球の大気圏は甲斐甲斐しくも岩石を浄化してくれたが、ソフトボール大の破片だけはそのまま落下を続けた。
それは加速しながら、アラバマ州シラコーガへ向かって突き進んだ。その先にホッジズの自宅があった。
image credit:youtube
屋根を突き破り、リビングルームの中を跳ね回り木製のラジオを破壊した。更に眠っている彼女の体に命中。左腕と腰回りを打撲した。
太もも上部には酷いアザが残ったが、命に別状はなかった。
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マスコミで大々的に報じられ好奇の目にさらされる
この隕石はシラコーガ一体に降ってきた隕石のうちのひとつで、大きさが18cm×13cm、質量 約3.9kgの破片であった。
ホッジズに当たったことからこの隕石の破片は「ホッジス隕石」と呼ばれるようになった。ホッジスはマスコミからの好奇の目に悩まされた。テレビや新聞で取り上げられ、LIFE誌にも大々的に記事が掲載された。更に宇宙から飛来した隕石を手に入れようと、野次馬が集まった。
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ホッジス隕石の所有をめぐって騒動が起きる
空軍の諜報機関は隕石が他国のスパイ機器でないことを確認したがった。スミソニアン博物館は研究用の標本として欲しがった。
しかし夫に言われて、売り渡すことを拒絶。だが、まもなく大家が訴訟を起こすという面倒に巻き込まれる。
大家は自分の土地に落下した物体の所有権は自分にあると主張した。残念なことに、訴訟が長引いたおかげで、隕石の価値は暴落。結局、ホッジズは勝訴したが、隕石をアラバマ州自然史博物館に寄付することにした。
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隕石はホッジスから大切なものを奪っていった
隕石の襲来から奇跡的に生き延びたホッジズであったが、裁判沙汰に巻き込まれ、マスコミの好奇の目にも晒され、踏んだり蹴ったりだった。
このせいで体調を崩し、夫婦関係にまでヒビが入った。やがて長年連れ添った夫と離婚し、それから数年後、腎不全で52歳で亡くなった。
アン・ホッジズは現在に至るまで確実な記録が残っている唯一の隕石の被害者である。だが歴史は繰り返す。
隕石を発見する精度が上がったといっても万全ではない。この話から学ぶことがあるとすれば、いつどこで何がおきて、それがその後の人生にどう影響をもたらすかはまるでわからないということだ。
■その他隕石で負傷した人の記録References:factswt / modernnotion / ua.edu / wikipediaなど/ translated by hiroching / edited by parumo
・1677年:イタリア北部トルトーナで、ミラノ人の托鉢修道士が隕石と思われるものに当たって死んだという記述あり。
・1992年:ウガンダに落ちたムバレ隕石の3グラムほどの小さな破片が少年に当たったが木にあたり勢いが落ちていたため負傷はしなかった。
・2009年:ドイツ・エッセンに住む14歳の少年が、登校途中に激しい光を見た後隕石が体に当たったと主張。豆粒ほどの大きさで、少年の腕をかすめて長いやけどの跡を作ったというが、実際の隕石落下かどうかは確認されていない。
・2013年:ロシアに落下したチェリャビンスク隕石では、隕石の破片の1つが52歳の女性に衝突し、頸椎を骨折する怪我を負ったという。
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コメント
1. 匿名処理班
もののけ姫でジコ坊が言ってた台詞思い出した
人間の欲がなんたらってやつ
2. 匿名処理班
最後の、その他の記録がおっかねぇ。こんなに居るって、ぜんぜん珍しくねーじゃんよw
3. 匿名処理班
そういう運の使い方は…難しいだろうなぁ。
4. 匿名処理班
この手のものって売り時期ミスるとたいてい悲劇で終わる
さっさと潔く売ってしまうのが一番
5.
6. 匿名処理班
なんの小説だったか、保健会社員のキャラが作品中で死亡保険金の支払い条件の一つに隕石が当たってがあった。
あと、神戸の方で家人が在宅中に隕石が落ちたケースも。
意外に珍しくもないんだな。
7. 匿名処理班
うん、防御能力の高そうなアーマーだ
8. 匿名処理班
モノクロで静止画ではイマイチ納得し難い
9. 匿名処理班
昼の12時?それとも夜??
10. 匿名処理班
よくアザだけですんだな
11. 匿名処理班
ルパンにそんな話あったよね。八点鐘だっけ?
12. 匿名処理班
※2
まず、下の4つは確実な証拠が残ってないぞ。
そのうえ地球上に隕石が落ちる確率も落ちた隕石が人をかすめる確率も天文学的なものだから、珍しいどころの話じゃない。人が住んでる地域なんてごくごく一部だからな。
もしこれが全部ほんとだったとしてもこの1000年間に相当密集してるってこった。
13. 匿名処理班
悪いことをすべて隕石のせいにしているだけ
何も学ぶものなぞ無い
14. 匿名処理班
せっかく隕石に当たって助かったのに
悲しい結末だなあ
15. 匿名処理班
家突き抜けて威力が落ちて、尚且つ頭とかじゃなくて分厚い脂肪のある所だったのが良かったんだろうな
こう言うの見ると、どれも単なる確率だと判ってても運使い切っちゃったかとつい思っちゃうわ