MWC 2018会場より。ソニーモバイルの最新スマートフォン「Xperia XZ2」の実機インプレをお届けします。
Xperia XZ2は、5.7インチの18:9液晶を搭載したフラグシップスマートフォンです。海外では3月に発売予定、日本でも各キャリアの夏モデルとしての発売が予想されます。
いざ実機を前にすると、従来モデルからの変貌ぶりに驚きます。側面にあった指紋センサーは背面に移り、背面は金属ではなくガラスに。また、背面は光の角度によってさまざまな色合いとなり、従来モデルと比べて高級感は大きく増した印象です。
▲背面にガラスを採用したことで、金属のひんやり感がなくなった▲背面は中央部分が盛り上がっており、手のひらの形状にフィットする▲ガラス背面の採用で、金属背面では困難なワイヤレス充電に対応した
ディスプレイはフルHD+(2160 x 1080)解像度で、サイズは5.7インチです。5.7インチと聞くと『あのXperia XZ Premium(5.5インチ)より巨大?』と驚くかもしれませんが、それは誤解です。というのも、アスペクト比は18:9で、Xperia XZ1と同等の横幅を保ちながら、縦方向に大画面化しています。このため、片手も楽に操作できます。
▲アスペクト比 18:9の縦長液晶は、縦スクロールのWEBやSNSと相性抜群▲フロント側もエッジの角が滑らかで、溶けかけの飴のような外観が印象的
短い試用のためカメラ機能は十分に試せていませんが、960fpsのスーパースローモーション撮影はフルHD解像度に対応。さらに、スマートフォン史上初となる4KでのHDR撮影機能も搭載します。
▲カメラ機能についてはマイナーな変更に留まった
なおソニーはMWC 2018のプレスカンファレンスで、ISO感度5万超えのスマートフォン向け2眼カメラシステムを開発していると発表。カメラの大幅な刷新は次期モデル以降に持ち越しとなるようです。
▲カメラの大幅な刷新は次期モデル以降に期待
また、気に入ったのが「ダイナミック・バイブレーションシステム」です。これは、映像コンテンツに本体が振動することで、映像に臨場感を与える新機能です。
▲「ダイナミック・バイブレーションシステム」は、Xperia XZ2を手にしたらぜひ試してほしい機能だ
実際に試してみると、再生される映像に合わせて、本体が小刻みに震えます。その振動は手にもしっかり伝わり、例えるなら重低音のサウンド流れる空間で、体が音波に押されて振動するあの感じに似ています。ソニーモバイルの担当者によると、この実装にあわせて振動アクチュエーターを大型化。さらに、重低音風の振動を再現できるのアクチュエーターを選んだといいます。この振動機能は、YouTubeなど全ての動画サービスで利用できます。
Xperiaシリーズは、日本で絶大な人気を誇る一方、半年おきに発表されるフラグシップの進化は小幅。18: 9液晶の採用も他社に比べて遅れるなど、ここ1、2年の新端末はどこか変わり映えのしない印象がありました。今回発表されたXperia XZ2は、そんな"変わらないXperia"に終止符を打つ大刷新ぶりで、久々のソニー野心作と言えそうです。