先生「卒業証書を渡す…呼ばれた者は前へ、呼ばれなかった者は別室へ」
先生「残念な事に今年度から成績下位の者は卒業できない事になった」
男子生徒「!?」
女子生徒「どうして急に…?」
先生「国の方針でな…少子化対策が想像以上に成功した結果君達の世代は増えすぎたんだ」
先生「そう、君達二人には死んでもらう」
男子生徒「増えすぎたって言っても何で二人だけなんですか!?」
先生「他のクラスの生徒は過半数が死ぬ事になったが私のクラスの生徒は優秀でね…二人だけが残ったという訳さ」
女子生徒「そんな…!」
男子生徒「俺だってやりたい事がまだある…夢だって…!」
先生「そうは言われてもね、上が決めた事なんだ
この国の方針に従わないと私も生きていけないんだよ」
男子生徒「何か助かる道はないんですか?」
男子生徒・女子生徒「!?」
先生「先生からの最後の宿題です、この部屋の酸素がなくなる前に抜け出しなさい」
男子生徒「はあ……!?オイこら出せよ!」
女子生徒「うあぁ………」
男子生徒「ふざけんなよ…!」
先生「精一杯悩みたまえ」
ガシャン!
男子生徒「おい!逃げんな!待てよ!!」
女子生徒「うっ…うう…」グスグス
女子生徒「だって…」グスグス
男子生徒「酸素が減るだろ!早く死にたいのか!!」
女子生徒「ひっ…死にたくない」
男子生徒「落ち着こう」
女子生徒「う、うん」
女子生徒「そうね…話すのも最低限に控えましょう」
男子生徒「だな…」
女子生徒「紙と鉛筆はある…?」
男子生徒「…」ガサガサ
男子生徒『筆談しようか』カキカキ
女子生徒「…」コクッ
成績低いってレベルじゃねーぞ!
男子生徒『了解』
女子生徒(…鍵穴はないしパスコードを入力する基盤もない)
男子生徒(外側からロックがかけられている?
壁に穴を開けて配線をいじくるか…?)
コンコン…
男子生徒(でも材質はコンクリートだ…)
女子生徒「あっ…」
男子生徒「?」
女子生徒「これ」スッ
男子生徒(なんでナイフと銃が…)
男子生徒『ナイフは道具として使い道があるのかもしれない…』
女子生徒「…」
男子生徒「…」
女子生徒『銃は私達が苦しまない為の救済なのかな…?』
男子生徒『いや後ろ向きに考えるのはよそう、貸して』
女子生徒「…無理だよ」
男子生徒「どうして…?」
男子生徒「そんな事考えてないよ!」
女子生徒「そんな言葉だけで信用できないよ…」
男子生徒「わかった…じゃあ貸さなくていい…女さんが持ってて
俺はナイフを持つよ、これでいい?」
女子生徒「わ、わかった」
ゴポッザザザザザ
男子生徒「!?」
女子生徒「…水が」
ザザザザザ
男子生徒「天井からだ!小さい穴から流れてる!」
女子生徒「隙間があるって事…?」
男子生徒「そうだ…!あの穴を広げれば脱出できるかもしれない」
女子生徒「でもどうやって…」
女子生徒「水がずっと出っぱなしになったら溺れて死ぬんじゃ…」
男子生徒「あっ…」
ゴポッ…………
女子生徒「あっ」
男子生徒「ナイフ噛ませてればよかったんだよ…!」
男子生徒「ごめんじゃねえよ…死ぬかもしれないってのに」
女子生徒「…次回まで待ちましょう…」
男子生徒「…ああ」イライラ
女子生徒「…」
女子生徒「そんな…」
男子生徒「当たり前だろ!一瞬判断が遅れただけでお陀仏だぞ」
女子生徒「…成績悪いのが悪いんじゃん…」
男子生徒「何だとてめえもういっぺん言ってみろよ」
女子生徒「アホなのが悪いんじゃん!私も!男君も!」
男子生徒「…うるせえよクソマ○コ」
女子生徒「なっ…」
男子生徒「犯すぞ」
女子生徒「近寄ったら撃つから…」チャッ
男子生徒「お前が引き金引く前にナイフでぶっ殺してやるよ」
女子生徒「ミニ五右衛門野郎が…」
男子生徒「しね」
男子生徒「ごめん」
女子生徒「…こちらこそごめん…やめよう」
男子生徒「すぐナイフが噛ませられるように足場作ろう」
女子生徒「そうね、教卓を動かしましょう」
ドドドドドド
男子生徒「よし…できた」ガチャッ
女子生徒「…どう?」
男子生徒「ここの上に部屋があるみたいだ」
女子生徒「じゃあここを通れれば…」
男子生徒「うん…でも穴広がらなさそう」
女子生徒「通れないじゃん…」
女子生徒「そこまで登れないと思う…」
男子生徒「手伝うからさ」
女子生徒「…あ、ありがとう」
一時間後
男子生徒(女さんのケツが引っかかって引っ張っても抜けなかった)
男子生徒(今天井に下半身だけぶら下がった女さんが排水を防いでくれてる)
男子生徒(このまま緩やかな死を待つしかないのか)
男子生徒(いや…なんかもういいや)
男子生徒(首切って死のう……)
プシューッ
先生「おめでとうございます」
男「!?」
男「はっ…えっ扉…なんで」
先生「極限状態で取り乱しながらも仲間と協力しどうにかしようと模索する精神力」
男「…は?」
男「…え…え…」
先生「貴方には今から突撃兵として新たな使命を与えられました」
男「…」
先生「さあ…共に戦場に向かいましょう」
男「やっぱ死のう」
終わり
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コメント一覧
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- 2018年03月20日 18:51
- 1GET!
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- 2018年03月20日 18:52
- なんか昔週刊ストーリーランドで似たようなのあったな
確か企業の面接で急に1時間後に自社で面接です(ギリギリの距離)って面接志望者に連絡して、自社の息がかかった仕掛人を道に配置して、困ったフリをする仕掛人を面接志望者が助けるかテストする話
その面接志望者は全ての仕掛人を見捨てて会社にまで辿り着いたので、戦場ジャーナリスト?的な仕事に回されることになる
-
- 2018年03月20日 19:25
- は??
てっきり殺し合い始まるかと思ったのに
-
- 2018年03月20日 19:44
- 飽きただろこれ
-
- 2018年03月20日 19:49
- ※3
あの話好き
脱出ゲームかな
-
- 2018年03月20日 20:55
- ※3、※6
それ面白そう
どんな話?
-
- 2018年03月20日 21:09
- ※7
いや俺が※3で書いた通りの内容でこれ以上続編とかは無いよ、週刊ストーリーランド自体が基本短編集アニメだからね(シリーズものはあるが)
その短編名は調べたら「最終面接」というタイトルらしい
※6わかる人いたか嬉しい、ナカーマ
-
- 2018年03月20日 21:47
- ???「こと教育に限り虚偽は一切言わぬ 渡す・・・・・・!渡すが・・・・・・
今回 まだその時と指定まではしていない
そのことをどうか諸君らも思い出していただきたい
つまり・・・・我々がその気になれば卒業証書の受け渡しは
10年20年後ということも可能だろう・・・・・・・・・・ということ・・・・!」
-
- 2018年03月20日 22:02
- そこで、
卒業斬〇式です
-
- 2018年03月20日 22:13
- 注水と排水を間違えてない?読んでてちょっと混乱した
-
- 2018年03月20日 23:21
- センスあるなぁ
この打ちきり感にまだストーリー展開求めるなんて、精々脳内で自作してみたらって感じ
-
- 2018年03月20日 23:23
- ※8
あ、そうなのか
そこから何か始まるのかと思ってたわ。
ストーリーテラーって怖い話とかのやつだっけ
-
- 2018年03月20日 23:34
- なにこの中二未満感?
-
- 2018年03月20日 23:55
- パンツ丸見えだし、とりあえず色々楽しめよ
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