0 :ハムスター速報 2018年4月20日 22:30 ID:hamusoku
インド人に軟禁されてて夜逃げしてきた笑
むっちゃ疲れた笑






【1日目】インド ゴア 集団宝石運び屋詐欺事件

登場人物
俺:一人旅初心者でインド初上陸。アラサー日本人男性。

Lavy(レイビー):主犯格。自称、宝石などを輸出入する会社の経営者、46歳。身なりは綺麗で少し小太り。性格は陽気で時折下ネタなどを話すが、話すべきところはしっかりと話すし、こちらの拙い英語もきっちりと聞き取ろうとする。写真は撮らせてもらえなかった。


Lukan(ラカン):23歳インド人。下の写真に映るインド人青年。俺に対してとても優しい。この犯罪グループの中では一番年下だからなのか雑用を任されている。最終的に俺の付き人のような形になるが実際は監視役。


Raj(ラジ):27歳インド人。体格はかなりがっちりして身長も高い。なかなかイカツイ。反面、かなり陽気な性格。下ネタをこよなく愛している。勢いで話しがちだがこの犯罪組織の中では、ムードメーカー的存在。ドイツにあるレイビーの子会社で働いている。レイビーや他の仲間たちをとても尊敬し大切にしているらしい。


Rama(ラマ):27歳インド人。ラジのいとこ。体格は少しぽっちゃり、高身長。特技は、料理。性格は、他のインド人に比べれば冷静に物事を見ている印象。フランスにあるレイビーの子会社で働いている。フランス人の彼女がいる。


Cristy(クリスティ):ラマの彼女。年齢不詳のフランス人女性。ラマとはフランスで出会って今回、Ramaに会うためインドに遊びに来ている。歌手。

Luksh(ラカッシュ):24歳インド人。小柄で飄々とした雰囲気。この犯罪組織の中でもっとも嘘が下手くそだと感じた。空気が読めなくて、普通にうざい。必死に周りを真似て俺と仲良くなろうとするもうまくいかない。にも関わらずに決して諦めずに話しかけて来る男。詐欺師には向いてない。




俺が一人旅をしていることを話すと「俺も昔は一人旅をしていたから気持ちがよくわかる。大変だがとても貴重な体験だ。そんな旅をしている君を尊敬するよ。」と話してくれた。

また、「あまり大声では言いたくないんだが、、、実は俺は鉱石やら宝石やらを輸出入する会社を経営していてお金には余裕があるんだ。よかったら一緒にビールでも飲まないか?それか、今からパーティに行くつもりなんだが一緒にこないか?」と誘って来た。

sagind
全文はこちら http://beginner-backpacker-blog.com/india-jewelry-fraud-1877




Embassy of Japan in India:What's New - Japanese
アグラ、ジャイプール等ではクレジットカードを利用した宝石詐欺や絨毯詐欺で邦人旅行者が騙されています。オートリキシャやタクシーで宝石店、絨毯屋に連れて行かれ、日本まで商品を運んで、指定する店まで届けて欲しいと依頼されます。無事届けば、礼金を払うが、取りあえず、クレジットカードでその支払いをして欲しいとか、無事に届けば、その支払いをキャンセルした上に支払額の数倍の金額にして返すことを約束する等の手口で支払いを迫ります。これを断ると脅かされたりする場合もあります。



運び屋を引き受けること自体が犯罪行為になり得ますし、クレジットカードの支払いで一度自分の意志でサインをしてしまうとキャンセルすることは出来ません。日本人の中にはハッキリ断らない為悪い方へ引きずられてしまう人が後を絶ちません。安易にクレジットカードでサインすることは避けましょう。オートリキシャやタクシーの運転手等から勧められても一緒について行かないことが肝心です。




2日目

「そんなの関係ねえ!!そんなの関係ねえ!!!はい、オッパッピー!!!」



背後で誰かが小島よしおのギャグをし始めた。


ラカンだった。


「ハーイ、また会えたね、ブラザー!」

ハイタッチを求められ、苦笑いとともに応答する。


「なぜこのギャグを知ってるんだ?」と問うも

「インド人の友達が日本に長い間いて教えてもらったのさ。日本語は他にも知ってるぞ!ち○こ!ち○こ!」と放送禁止ワードを言い始めた。



内心、「あ、なんかこれ怪しいやつやな。」と思うもレイビーの元へ連れていかれた。



本題がちらついた。

「今、空いている部屋があるんだが、よければ泊まらないか?私はゴアに5つも家を所有してて余ってるんだ。」

流石に出会って2日目の人の家に泊まるのは怖かったため、「明日、実は別のビーチに移動する予定でもう新しいホステルで2泊分予約してしまいました。」と伝えた。

事実、予約していた。

すると、ラジが「おお!明日俺もここからそのビーチに移動するんだ!一緒にタクシーに乗らないか?そして、俺たちの家に来てくれよ。チャイをご馳走するぜ!」

実際、インドのゴアではUberも使えなかったし観光客用のタクシーも見かけなかったのでこの提案はありがたかった。

(タクシーに乗せてもらうだけなら良いか。)

「じゃあ、お願いするよ。」



どんどんと足が沼に沈んでいっていたのに全く気付かなかった。

全文はこちら http://beginner-backpacker-blog.com/india-jewelry-fraud-2nd-1935





3日目

「人生の目標は何だ?」という話になった。インド人はこの話が好きだ。

ラマは、「俺は昔、孤児たちを援助するNPOで活動していた。その経験から孤児院を作りたいと思っている。」

立派なものだと思った。

ラジは、「宗教、人種関係のないお寺を作って皆が集えるような暖かい場所を作りたい。」

これまた立派なものだと思った。



レイビーから人生の先輩として俺たちに指導が入る。

「良いか?自分の人生に嘘はつくな。嘘は嘘を生み出すだけだ。真実が一番重要だ。」

今思えば、よくこのセリフが言えたものだと思う。



「どうしてここまで親切にしてくれるの?」

という質問をすると、

「さっきも言っただろう?死ぬときは、私たちは全ての所有物を天国に持っていけない。それならば、君とシェアして、君がハッピーになれば私もハッピーなのさ。そして、これがインド人のホスピタリティだよ。



夜遅くまでお酒を酌み交わした。

日を跨いだ頃にレイビーから長旅で疲れているだろうし、そろそろラカンのバイクの後ろに乗ってホステルへ帰ると良いと提案を受けた。

俺は、美味しい料理や楽しい時間を提供してくれたことに感謝を告げた。

あなた方のホスピタリティに感謝します。

心からそう思った。



「明日は、私がチキンカレーを作る予定だ。また夜においで。」とレイビーが言った。



帰り道、ラカンの背中につかまりながら「何度も送り迎えさせて悪いね。」と言うと

「俺は、女兄弟しかいないから、本当の兄弟がいるようで嬉しいんだ。気にしないでよ。それにラジやラマと違って俺のことを気にかけてくれるから本当に優しい。俺は本当に嬉しいよ。尊敬する親に日本人の友達ができたと伝えたい。」



俺は、この時ラカンは本当に良いやつだなと思っていた。

今思えば、もう膝まで沼に浸かっていた。

全文はこちら http://beginner-backpacker-blog.com/india-jewelry-fraud-3rd-1942




4日目

そして落ち着いた頃、レイビーから

「明日で君は今いるホステルを出ていかなければならないんじゃなかったか?空いている部屋があるから是非おいで。部屋の鍵を渡すから。」と誘いを受けた。



この提案は決して強引なものではなく、こちらに断る余地があった。



しかし、俺はこの時点でレイビーが本当にお金持ちの一種の富豪だと信じ込んでいた為、空いているなら泊めさせてもらおうと思い、誘いに乗った。



「明日の朝のチェックアウトごろにラカンと私の専属タクシードライバーに迎えに行かせるよ。それでは、おやすみ。今日も楽しかった。」



帰り道、(こんな人達に出会えて俺は本当にラッキーだな)とラカンの背中にしがみつきながら思っていた。

(実際は、バイク)



この夜、ベッドでネットをチェックしているときに日本で地震が起こったニュースを見た。大したことなさそうだった。

そして、よくよく考えればこれを最後にネットが制限された。

全文はこちら http://beginner-backpacker-blog.com/india-jewelry-fraud-4th-1948




5日目

他愛ないいつも通りの軽い会話が進む。

「次に行く国はどこだったっかな?」とレイビーが俺に尋ねる。

「インドの次は、イラン。その後は、ヨーロッパですよ。」と応えた。



ここから突如本題に入った。

「そういえば、今度イギリスで展示会があってね。イギリスに宝石を運びたいんだが、手伝わないか?私が会社として運ぶと多額の税金がかかって仕方ないんだよ。君が私の会社から宝石を買って、それをイギリスに送ってくれれば良いだけだ。もし承諾してくれるなら40パーセントの分け前を君にあげるよ。



なるほど、いわゆる税金逃れか。



俺は、「その取引をするにあたっての最低金額はいくらですか?」と聞いた。



「200万円だな。クレジットカードの上限をいっぱいにすれば払えるだろう?さっき40パーセントって言ったけど、やっぱり50パーセントにするよ。200万運んでくれたら100万円を君にあげよう。ちなみにこれは私が君を信じているからできる提案だ。もし君を信じていなければ、君が宝石を持ち逃げするかもしれないからできない。」



恥ずかしながら俺はこの話に食いついた。

宝石を運ぶだけで100万もらえるなら悪い話ではない。

しかし、決して警戒心を忘れてはいなかった。



手順は以下の通り。

インドにて、俺がクレジットカードを使ってレイビーから200万円の宝石を買う。この際、購入する書類を書く必要がある。
宝石をインドからイギリスに俺の名義で送る。この際、紛失などの時のために保険に入る必要がある。
イギリスに到着後、レイビーと落ち合い俺が宝石を受け取る。
受け取った宝石をレイビーに渡し、それと同時にレイビーから300万円が俺に支払われる。



最終的に、

「まあ、君の出国まで時間はあるし悩んでくれればいい。やるかやらないかは君に任せるよ。やらなかったとしても君は私の友達なことには変わりないんだから。」



今思えばレイビーはやはり他の詐欺師とは一味違う。



こちらに猶予を持たせる。決してゴリ押ししない。

ゴリ押ししないことで、リアルに見える。



みんなこのお金持ちを尊敬していて、各々が話すことの辻褄も概ね合っている。

何度も食事を振舞ってくれたし、何度も送り迎えをしてくれた。

俺一人を騙すことに、全員でここまでするだろうか?





などなどと色々と葛藤していたが、それ以前に思うことがあった。



ネットに繋ぎたい。





ネットに繋いで調べたいことがある。



海外で同様の詐欺が起こっていないだろうか?

起こっていないにしても、

本当にインドから宝石を輸出することに高額の税金がかかるだろうか?

また、

信頼できる友達にも相談したい。



まずはこれら下調べをしてからでないと取引はできない。



ラカンに「Simカードが欲しいんだけど、買いに行ってもいいか?」と尋ねる。

「今はマーケットが終わってお昼ご飯を食べる時間帯だから16時頃行くのが良いよ。それまでは映画でもみよう。」とのことだった。

この時、14時頃だった。よくわからん理由づけだったがとりあえず従うことにした。

ラカン、ラカッシュと三人で映画を見た。

ラカンが途中で飲み物などの買い出しに行った。



ラカッシュが空気を持たせるために質問してきた。

「なんでそんなにSimカードが欲しいんだ?インドにはあと10日ほどしかいないならSimカード買わないほうがよくないか?」

流石に、『君達の尊敬するレイビーが言っていることが本当かどうか確かめる為だよ。』とは言えない。

「あ〜、、、ニューデリー着いた時に使うからさ。」

「ニューデリー着いたらホステルのWifi使えるじゃん。」

「ホステルたどり着くためにネットがあった方が便利だろ?

「ふ〜ん、そうかな〜。」

何だか不服そうだった。



「ラカッシュは、レイビーの支社ではどんな仕事をしてるの?」

「ダイヤモンドをカットしているのさ!インドの〇〇という地域さ!〇〇知らないの?インドの中でも、とっっっても有名だぜ〜???」

(レイビーの話と辻褄は合うか。しかし、うざいなこいつは。)

「あ、そういえば俺は日本の歌を知ってるぜ!シアワセナラテヲタタコウ♪シアワセナラテヲタタコウ♪どうだ?すごいだろう?へーい!



ハイタッチを求められる。うざい。

「どこでその歌知ったんだ?」

「兄貴の彼女が日本人なのさ!」

「兄貴とその彼女の写真見せてよ。」

「、、、あ〜、あったら見せるよ。携帯をレイビーの部屋に忘れて持ってないからあとで探すよ。。。」

「そうか、ところで、レイビーの会社名ってわかるか?」

「俺は支社勤務だから、よくわからないな、、、。」

「支社勤務でも流石に本社の名前ぐらいわかるだろ?」

「いや、ちょっと待ってちょっと待って、聞いて!俺は、支社なの!支社はさっきも言った通り〇〇にあるの!〇〇はデリーから400kmなの!ね!わかった?わかったよね!?」

「いや、だから俺は本社の名前聞いてるんやけど、、、!!




俺は、マンションについてしばらく自分の部屋で大人しくしていたが、

「やっぱり日本にいる友達が心配でならない!今からバーに行ってWifiを繋いでくる!バイクのキーを貸してくれ!」と言った。

「でも、もう夜遅いし、もうすぐご飯を食べにいかなきゃ。」とラカンが言う。

「いや、どうしても今つなぎたい!心配だ!」

「友達に何があったというんだ?」とアホ面のラカッシュが笑いながら口を挟んでくる。

ラカンがヒンディー語で日本での地震の旨を説明する。

それを聞くとラカッシュは

「そうなのか!君は本当にラッキーガイだ!インドにいて地震を避けることができたのだから!ラッキー!ラッキー!」

日本での地震は大きいものではなかったし、怪我している友達も嘘だったのだがコイツのこの発言は俺をとても苛立たせた。

挙句、「シアワセナラテヲタタコウ♪だな!」と歌い始めた。

ラカンがラカッシュに対してやめろと注意する。

ラカッシュがラカンに「なぜ?」と問う。



このいざこざに乗じて半ば強引にバイクのキーを借りた。

「絶対に1時間以内には帰って来て」とラカンに言われてバーに向かう。



バーについてWifiに繋ぎ、まずは日本の信頼できる友達に今の状況を説明するラインを送った。

その後、自分で同様の詐欺がないか調べる。

「海外 宝石 詐欺」

「宝石 輸出入 税金 詐欺」

「インド 宝石詐欺」



ドンピシャで引っかかった。

♪Bacchusを捜して ~世界一周跡~

なんと今置かれている自分の状況とほぼ同様の詐欺事件にかかった人のブログ記事を見つけた。



俺の疑念は確信に変わった。

そして、ここから俺の目的が変わった。

どうやってコイツらから逃げようか。

色々考えた挙句、俺は決めた。





今夜、夜逃げしよう。


全文はこちら http://beginner-backpacker-blog.com/india-jewelry-fraud-5th-1952





最終日 

5時を過ぎるまでただ待った。待つ時間は長く感じた。

このままではダメだ。グダグダしていても仕方がない。夜があけて奴らが起きてしまったら計画は失敗だ。

俺は20kgの荷物を抱えてラカンの側を通ってリビングを通り抜けることに決めた。



もはやこの時点で俺はある種、興奮状態にあった。

やってやる。



まずは、荷物を抱えずにリビングに出て玄関ドアを開けることにした。もしかしたら外から鍵がかかっているかもしれないし、ドアがすごい軋むかもしれない。

重い荷物を持ったまま玄関ドアを開けようとするのは、危険だ。



ゆっくりと本当にゆっくりと自分の寝室のドアを開けた。

ギギ、、と音がかすかになる。



この時点でラカンが起きても、「トイレに行く」や「気分が悪いから散歩する」と言い訳ができる。

ラカンはまだ仰向けで寝ている。



幸い、リビングでは大きな扇風機が回っているため足音はそれほど気にならない。身軽な状態でひっそりと玄関ドアに近づく。

ラカンを起こしてはならない。

緊張と興奮が体中に駆け巡っていた。時折、ラカンが寝ているかを確認する。



無事、玄関ドアにたどり着くと内側から2重の鍵がかけられていた。音が鳴らないようにゆっくりと開錠する。

玄関ドアが開いた。



そのまま少しだけ玄関ドアを開けたままにする。

階段の踊り場の灯りが差し込んでくる為、全開にはできない。

幸運にも玄関ドアに軋みはなさそうだ。音もなくスムーズに開閉できた。





抜き足差し足、ベッドルームに戻り重たいカバンを背負いこむ。



ここからが勝負だ。

ここからはもう言い訳できない。



重たい荷物を背負い込み、ゴクリと唾を飲んで部屋を出た。



さっきはラカンのいる方向を確認しながら進んだが、もうラカンの方は一切見なかった。



ただ音を立てないように歩き、音を立てないようにドアを開けて外に出る。

それだけに全神経を尖らせた。



カバンを手で支えながら、ゆっくりと進む。

慎重にドアノブに手をかざし、決して音がならないように力を込めてゆっくりと回す。



バックパックは大きい。

踊り場の灯りの関係でドアを大きく開きたくはないが、あまりに小さい開き具合だとカバンがドアにつっかえる。



必要最小限。

必要最小限にドアを開けた。



決してバックパックがドアにぶつからないように体をすり抜けさせる。



外に出た。



ドアをゆっくりと閉める。

小さくガチャリと音がなった。



出れた。



軟禁からは脱した。

俺はドタバタと音がならない程度に小走りで階段を降りた。



喜ぶの早い。

どうやってこの陸の孤島から出るか。

まだまだ外は暗い。

思ったより夜明けは遅いようだ。

全文はこちら http://beginner-backpacker-blog.com/india-jewelry-fraud-last-1977




スリランカでの冒険はこちら
知る人ぞ知るスリランカのポディマハッタヤさんのフルネームはW・A ポディマハッタヤwwwwwww:ハムスター速報
http://hamusoku.com/archives/9803580.html





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