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『リズと青い鳥』感想レビュー 青春の一部を切り取った青春映画に、心打たれた(ネタバレあり):なんだかおもしろい

    『リズと青い鳥』感想レビュー 青春の一部を切り取った青春映画に、心打たれた(ネタバレあり)

    『リズと青い鳥』感想レビュー 青春の一部を切り取った青春映画に、心打たれた

    『リズと青い鳥』ロングPVより

    ついに公開されました…京都アニメーションが送る吹奏楽アニメ「リズと青い鳥」が、2018年4月21日(土)より全国の劇場にて公開です。「響け!ユーフォニアム」シリーズの続編にして、主人公が黄前久美子ではなく1年先輩の鎧塚みぞれと傘木希美を中心に、3年生として高校最後のコンクールに挑む中、葛藤しながらも青春を謳歌する女子高生が描かれています。

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    公開初日に全力疾走で見てきました(前日の夜は岩手にいて夜中高速道路を突っ走って…)。早速感想レビューをしたいと思います。こちらでは主にネタバレなしとネタバレありの2つのレビューを書きますので、もしネタバレが嫌という方は読むのは控えてもらえるといいかと思います。…が、すごいいい映画だったと思うので見に行きましょうね!

    『リズと青い鳥』とは

    『リズと青い鳥』ロングPV

    TVアニメで放送された「響け!ユーフォニアム」より1年…学年がひとつ上がり、3年生になった鎧塚みぞれと傘木希美を中心に描いた青春作品です。原作は小説「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章」ですね。

    アニメ作品には、山田尚子監督は吉田玲子さん脚本、西尾太志さんキャラクターデザイン、牛尾憲輔さん音楽など、2016年に公開された京都アニメーション制作の映画「聲の形」のスタッフが集結しています。

    アニメ「聲の形」は素晴らしい作品だったと思います。しかし、素晴らしい作品であるがゆえ、原作の漫画では描かれていない人間の汚さといいますが、そういうものがあまり描かれていなかったことに違和感を覚えました。アニメから入った人が原作読んだら大丈夫なのだろうか…って思ったんですよね。

    なので、原作知らずに見る人には最高の作品だけど、原作知ってて見る人にはどう見えるのだろうか…なんて変な不安を感じてしまったのが本音です。原作読んで「あああああああああああああああああああああああ」って枕を顔に当てて叫んだあの辛さというか葛藤というか、そういうものは…って、話がそれてましたね、すいません。

    それでは、感想レビューを書きたいと思います。

    『リズと青い鳥』ネタバレなしレビュー

    『リズと青い鳥』感想レビュー_113407

    まあすごく簡単に言えば、非常に繊細な作品。高校生って、こんな感じだったんだなぁって。高校時代に部活をやっていない自分からするとすごいキレイな青春だったと感じたんですけど、逆に3年間部活に没頭した人だったら、懐かしい青春だったなぁって思ったんじゃないでしょうか。…いや、予想だけど。

    では、いくつか箇条書きで気になった点などをまとめてみます。

    TVアニメ知ってないといけない!?いや知らなくても全然見れるでしょ!

    『リズと青い鳥』感想レビュー_113504

    まさにこれ。「響け!ユーフォニアムって2期もTVアニメ化したんだよね?知らないと見れないんじゃないの?」と最初から抵抗のある人に言いたい…むしろここから見てもいいんでない!?

    もちろん、人間関係とかある程度理解していたほうがわかりやすいとは思うんですけど、「リズと青い鳥」については、人間関係に深く考えなくていいと思います。こういう3年生がいて、こんなこと思ってるんだー…って。

    1年前…鎧塚みぞれと傘木希美が2年だったころのことは忘れていいと思います。…って思ったんだけど、一部だけ、一部だけちょっと絡んでくるところあるので、やっぱ見ておいたほうがいいのかな…いややっぱみなくていいか!いやでも見て!見てみてみてよ!…あ、こうしよう、見る余裕ある人はTVアニメから見て!無理ならここから見て!

    京都アニメーション制作の映像がまさに劇場向き!

    昔からずっと思ってるんですけど、京都アニメーションが描くアニメ映画ってすごいんですよ。これ、TVの画面で見るのと劇場で見るのとでは、大きく違います。それほど京アニの映画って、すごいと思うんですよ。

    作画が良いとかそういうのはもう当たり前。そこから1歩…いや2歩3歩、いやもう10歩くらい進んでるんじゃないでしょうか。

    とくに「リズと青い鳥」って、大きな変化があるような描写というよりも、ちょっとした仕草をじっくりと描いていたと思うんですよね。アレとかアレとか。そこがとんでもなく良かったと思いました。

    繊細なアニメ描写に感動

    『リズと青い鳥』感想レビュー_113940

    作画だー作画だーと言われている京都アニメーションで、自分もまさにそうだと思うんですけど…作画というよりも繊細な描写がすごいのですよ。今回だとみぞれと希美がね、ホントに美しく繊細に描かれているのですよ。ここ、注目してほしい。

    膝くらいまで長いスカートがなびくシーン、永遠に見てられます。

    前作から成長を感じられる

    TVアニメ「響け!ユーフォニアム」から1年、みぞれや希美たちは2年から3年へ学年が上がっていて、昔だと田中あすかと同じように後輩たちを支えていく世代になったんですよね。その様子が見れて、すごくうれしかった…。

    『リズと青い鳥』ネタバレありレビュー

    ここから、「リズと青い鳥」のネタバレありのレビューを書きます。とはいえ、見たのは1回だけで見逃した部分もあると思います。

    リズと青い鳥、立場が逆ということの衝撃

    『リズと青い鳥』感想レビュー_113629

    これを聞かされたとき、ハッとした。そしてそれに気づいたとき、なんかすごいスッキリとした。

    リズと青い鳥…コンクールで披露する曲であり、その重要なオーボエとフルートのパートをみぞれと希美が演奏することになった。その繋がりもありつつ、話のストーリーもどこかみぞれと希美に似ていると感じたんですよ。少女=みぞれ、青い鳥=希美って。ただ、みぞれはその少女の行動に納得してなかったんですよね。納得してなくて、それが演奏でも足かせになっていた。

    だけど考え方を変えて、少女は希美で、青い鳥はみぞれだと考えてみたら…この結果、みぞれは今までにないすごい演奏ができるようになった。そこの演奏シーン、あまりにもすごくてしびれたぜ…。希美やほかの吹奏楽のメンバーも、驚いたでしょうね。ただ希美に関しては、すごかったというよりも自分に合わせていたんだなってちょっと嫉妬したみたいで…。

    希美については、ここだけでなく前からみぞれに嫉妬していた。仲がよい2人だけども、みぞれだけ音大を先生から紹介されたりして、対抗して自分も音大へ行くんだーって思って。みぞれに嫉妬する希美、希美のために行動するみぞれ…ちょっと病んでる感はあるけども、リアルな高校生の気持ちな気がします。

    2年の出来事が蘇ってくる‥

    「TVアニメ知ってないといけない!?いや知らなくても全然見れるでしょ!というか知らないからこそ見てもいいんでない!?」ってネタバレなしレビューで書いたんですけど、2年というかかつてみぞれと希美、吹奏楽部で起きた出来事が今回のキモになってきます。

    TVアニメでも話題にあった、本作アニメから2年前に起きた退部事件。やる気満々だった希美たちが、やる気のなかった当時の3年生と激突したんですけど、このときに希美が一度退部したんですよね。

    希美自体はTVアニメ第2期から登場し、復帰。そのときにみぞれとの関係や、復帰後の2人の様子などが描かれているんですけど、ここが本作でキモになってきます。みぞれ、再び希美と離れ離れになるのが嫌だからね…。

    優子、天使

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    気づきましたか?吉川優子という天使に。現在部長の優子で、大量退部事件のときに残留を決意した人物。そのとき一緒に残留したみぞれの気持ちをよく理解している人物。

    希美はみぞれに対して振り回しているところがあるので、それを見て怒るところは本当にすげェいい部長だと思います。…そういえばTVアニメ第2期のとき、みぞれのことをこんなに想っているのにみぞれが希美一筋だから…どうして…みたいなこと、思ったっけなぁ…。

    剣崎梨々花という1年生

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    この子、有望ですよ。同じ楽器同士集まって交流するのが吹奏楽。希美は「のぞ先輩」と呼ばれて後輩からすごく慕われていたんだけど、みぞれは元々表情を表に出さなくて、なおかつ人と交流はあまりしない。オーボエ担当だった1年の剣崎梨々花は、「みぞ先輩」と一緒に練習したり、もっと交流したかったんだろうなぁって。

    ギスギスした関係になるのではと不安になったんだけど、剣崎は最初からみぞれの魅力に気づいていたんだろうな…積極的に交流をして、みぞれと少しずつだけど打ち解けられるようになった。そのシーンを見て、なんかすげェうれしくなったよ。…まあ、希美はその様子を見てちょっと嫉妬した感じもあったけども。

    是非とも、コンクールラストまでの続編、見たいなぁ。みぞれが剣崎ともっと交流を持って、仲良くなるシーンが見たいなぁ。

    黄前久美子、美人すぎ問題

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    一瞬「誰だこの美人は…」と思いました。もし北宇治高校で美少女コンテストみたいなことをしたら、1位になるんじゃないかと…それくらい、黄前久美子が美しかったです。

    いや、元々美人要素はたっぷりあったので、髪型をあのほんわかからちょっとショート寄りに変更しただけかもしれませんが、もうホント…惚れました。麗奈と塚本はとっくの昔に気づいていたんだろうなぁ…久美子の魅力に。

    ただ、久美子って今回主人公じゃないんですよね。なので出番はあんまりありません。それどころかフレームに収まらず顔半分カットとか、遠くに麗奈と一緒に練習してるシーンとかで…ピントのあった久美子が見たい、見たいんだ…ただこれは今後の楽しみにとっておきましょうか。次回作、期待しています。

    葉月ちゃん出番あった!?

    …と後半くらいまで不安だったんですけど、なんとか出番ありました。良かったね1

    フグ、可愛すぎ問題

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    アニメに出てくる、みぞれがいつも見守っていた魚3匹…フグですね。このフグがすごく可愛かったのですよ。

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    映画を見終わったとき、「ミドリフグかなぁ…」って思ったんですけど、ミドリフグって15センチ以上になるみたいで、なおかつ熱帯魚なんですよね。ヒーターはあったように見えたんですけど、でも熱帯魚を高校の理科室で育てるか!?と感じたので、今は淡水フグでペットとして人気のアベニー・パファーじゃないかと思います。

    …それはそれとして、学校で育てているとはいえ水槽の中にヒーター?とエアポンプしかないってのは寂しすぎませんかね…。ちょっっと隠れ蓑を作ってあげても良かったのでは…?

    『リズと青い鳥』感想レビューのまとめ

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    京アニ関連だと、1月に公開された「映画 中二病でも恋がしたい! -Take On Me-」の感想レビューを書いたんですけど、とにかく最初から最後まで元気だった中二病と比べると、「リズと青い鳥」は終始大きな展開があったわけではないです。話だって、おそらく6月~7月にかけての短い期間、コンクールもまだ始まっていないです。なんてことない日常の4~5日分を描いたにすぎません。

    そのわずかな期間に描かれた、みぞれと希美を中心に描いた気持ちの揺れ具合とか、なんか素敵でした。部活やってなくて今心が病んでる人間の意見ですが、浄化されたっていうのが一番ピッタリだったんじゃないでしょうか。

    みぞれと希美のハグシーン、自分が死ぬ前に一度思い出して、「いい人生だった」って言いそう。自分が経験したわけじゃないけど、それくらいいいハグでした。いい、映画でした。

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