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こちらはコメントにて当サイトに直接投稿いただきました記事です
【名無しの鬼女】 さんありがとうございます!

[投稿日時] 2018年04月12日 12:53
■体験談

私は双子の片割れだった。でも祖母が双子は畜生腹だと嫌い、両親は私を遠い親戚の養子にした。それも分別も付かない赤ん坊の時じゃ無くて、幼稚園児になってからの養子縁組。それは私と片割れ、どっちの方が優秀なのかを見極める為だったらしい。

お蔭で私は今でもあの時の修羅場をはっきり覚えている。無表情の両親(もうこの頃既に母は精神を病んでたようだ。父は私なんてどうでも良かったらしい)から養父母を紹介され「これからはお前のパパママになるから」とだけ言うと奥に引っ込んでしまった。
両親に捨てられた、私は愛されてなかったと言う現実はアホな幼稚園児でも理解出来る。泣くだけ泣いて涙が枯れた時に養父母が私をギュッと抱きしめてくれた。それでやっと現実を受け止めた。私は身も心も養父母の子供になれた。







養父母は貧しいながらも私を慈しんでくれた(養父母とは書きたくないが便宜上そのまま)貧乏は貧乏なりに工夫し、時には笑いに替えて3人で楽しく暮らした。時々片割れの裕福な生活ぶりも漏れ聞こえて来たが、最後に見せた実親のあの冷たい顔を思えば、片割れが羨ましいとは思わなかった。
私は働きながら夜間高校に通い、そこで今の旦那と知り合い卒業後に結婚。義実家にも子供にも恵まれ、私の養父母は「私子が娘で本当に幸せだった」と言い残して2人共鬼籍に入った。

義実家同居で貧乏だったけど、旦那ウトメはいい人だったし、私の子供の頃から培った貧乏を笑いに変える能力で家の中は笑いが絶えなかった。

しかしその幸せが終わりを告げる時が来た。
ある時私の片割れが突然私の家に来た。私と顔はそっくりだったからすぐに片割れと判った。彼女は貧乏人の私が見ても悪趣味な成金姿だった。そして自分は如何に金持ちで、幸せであるかという事をとうとうと話し、私の貧乏生活を散々嘲笑って帰っていった。ウトメは「あの人は絶対今不幸なんだ。本当に幸せならわざわざここまで来て言いに来ない筈」と片割れの言動を看破していたが、旦那はそうとは思えなかったようだ。

それ以降旦那は貧乏暮らしから脱却できないのは貧乏神のお前のせいだと私を責め始め、私は身の回りのものだけ持って家を出るしかなかった。子供はその時既に私と同じく夜間高校に通ってたので、あと1年とちょっと、卒業するまでは家に残り(すぐに転校・転職は難しい)卒業後に私と合流する事にした。

子供も元が付いた旦那に時々嫌がらせされてたようだがそこは男子、逆に元旦那にやり返して切り抜けて卒業後私と合流。高校の先生と勤め先のご厚意で私も正社員で雇ってくれる会社を紹介され再就職。子供と2馬力で働いてやっと人並な生活になった。

そこで元ウトメと連絡を取ろうとしたら、元義実家全員行方不明で家は更地になってた。近所の人に話を聞いたら、元旦那は「一山当てたる!」と言って家を出てから行方不明。「元旦那はヤバい仕事に手を出して893に消された」と噂されるようになり、元ウトメはそこに居づらくなり家土地売ってどこかに引っ越してしまったそうだ。あの幸せだった家族は完全にバラバラになってしまったかと思うと居たたまれなかった。

片割れをとっちめたいけど、幼稚園児で養子に行ってからは一度も帰ってないから、本当の実家の正確な住所も連絡先も分からないし、実際今片割れがどこにいるのかもわからない。興信所や弁護士雇う金銭的余裕もない。ナイナイ尽しの私には泣き寝入りするしかない。

ただ元ウトメの「あの人(片割れ)は絶対不幸だ。本当に幸せだったらわざわざ言いに来ない」と言う言葉を信じて、心の中で片割れを呪いながら過ごすしかない。


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