任天堂の古川新社長がスイッチ依存の脱却を図り、スマホに力を入れて3倍以上の売り上げを目指す姿勢に反対だとしたコラム記事が掲載中。今まで頑なに守ってきた伝統とゲームのあり方、価値感を一変させそうで、任天堂の個性が没落するのではと危惧しますね。
任天堂は長らく山内社長がファミコン、スーファミ、N64の途中まで、その後は岩田氏がGC、wii、wiiUときて、君島氏がニンテンドースイッチの途中までという中で、スイッチで任天堂が復活したのはいう間でもなく、さぁこれからというタイミングで社長交代となり、古川新社長が抜擢されます。46歳と若いファミコン世代の社長ですが、今までの任天堂社長とどこか違っています。まず、第一に『スイッチ依存』という言葉を使ったのが気に入りません。
ファミコンの頃はファミコン1本である意味博打のようなビジネスを展開していた任天堂が、時代と共にそれが移り変わったという意味合いもありそうですが、それでもスイッチをより磐石にして、スイッチの比率を高めることが第一だと思うんですが、それをあえて『依存している』と主張したのがちょっと理解できないですね。
そして、『任天堂を変えたい』という発言の真意はどこにあるのかといいたいですね。今の任天堂は十分変化に対応してきているのに、ここで大きな舵取りをして、スマホメーカーに張り合うようにスマホでガチャ課金ゲーを次々と出す気でいるのかといえそうです。はっきりいって自分はスマホゲーが嫌いです。
というか課金ゲーが好きではないんですね。基本プレイ無料だから我慢しろとか、課金しなければ満足に遊べない、もしくは勝てない、ガチャというシステムに依存して、ランダムのように見せかけた操り方など気に入らない点満載です。だから今の家庭用ゲームビジネスが好きですし、ハードを購入して初めて遊べるスタイルが任天堂が守り通すものだと思っていたんですね。
ところがこの古川新社長はそうではないようです。よく言えば柔軟に時代に対応している、悪く言えば任天堂を壊しにかかりそうだというものであって、『リスク回避』という言葉遣いも残念ながら任天堂でずっと働いていた社員はちょっと違うんじゃないのと感じると思います。
確かにリスクはあるんですが、wiiUのような失敗を繰り返すのもある意味ビジネスですから、それを回避したいのは逃げ道を作りたいだけではないのかと思うんですね。それを恐れているのがうすうす感じられる発言に聴こえるのは自分だけでしょうか?今までの任天堂の歴代社長はしっかりとした信念があり、そして、確固たる思いで受け入れてきた社長業が何か軽くなってしまった感があって、はっきりいって初めて発言を聞いたときから期待が出来ないのではないかという思いが強いです。
又かつての山内氏のようなトップダウン型ではない、複数の人間によって決定権を持つスタイルにするそうですが、ここでも保守的になったり、任天堂らしい大胆さが失われて社長だからこその『個性がない』人に見えてしまうのは任天堂という超一流企業において問題を感じる気がします。みなさんは古川新社長をどう思いますか?