『月刊ヒーローズ』新連載、「東島丹三郎は仮面ライダーになりたい」の1話
昭和40年後半の第二次特撮ブームで育った私にとっては、この手の話を応援せずにはいられない! このブームは「変身ブーム」とも言い、仮面ライダーがその牽引役だったのは語るまでもありません。それまでの特撮ヒーローはウルトラマンに代表されるように"巨大"だったのに対してライダーは"等身大"。それだけリアルに、身近に感じられるヒーローだったわけです。変身ポーズをとるだけで「ライダーになった気分になれた」のも人気を得た理由の一つでしょうね。
40歳にして無職の東島丹三郎(とうじま たんざぶろう)は今日も山籠もりをしている。なぜか? それは仮面ライダーになりたいから! 東島は子供の頃からライダーが好きで、二十歳を越えて大人になっても尚、ライダーになる夢を捨てずにひたすら身体を鍛え続けた。
いくら鍛えたところでライダーになれないのは知っている。ライダーもショッカーもテレビの番組だからだ。けれど「仮面ライダーになりたい」夢はどうしても捨てることができず ひたすら鍛えた結果、野生の熊と互角に戦えるほどの強さを身に付けてしまいます。
ショッカーよ 俺を改造してくれー!!!
いくら叫んだところでその声は空しく山々に響くしかなかった────
そんな折、一瞬ギョッとするニュースが飛び込んできた。それは「ショッカー現る!!」のタイトル。でも読み続ければ何てことない、単なる目出し帽を被った三人組が「イーッ」と叫びながらコンビニ強盗を働いたということ。けれどこの強盗と東島が接触することになろうとは!
とある男はショッカー好きが原因でヤクザになり、子分たちを戦闘員に見立てて強盗をさせたのだ。今度は"脅し"というわけで、縁日の屋台のタコ焼き屋を強襲。たぶん みかじめ料を払わなかったことでの報復でしょう。
これを目の前で見た東島は心の奥底に火が点いた。これはショッカー強盗であって本当のショッカーではない。でも「イーッ」と叫びながら破壊活動をしているならば、仮面ライダーになるしかないじゃないか! お面の店でライダーのお面を買い、「変身!」と叫びながら三人の前に現れた。
あ? 何だテメ…
か…かめん…仮面… 仮面ライダー
言葉がドモってしまったのは恥ずかしいからではない。泣いているからだ。子供の頃から憧れていたヒーローになれた(本人にとっては完全にその気分)ことに、涙が溢れて溢れて止まりません。
東島は涙声で続ける。
俺のは「仮面ライダーごっこ」じゃないから…本気だから…
いくぞショッカー!!!!
万感の思いを込めながら、熊と互角の腕での本気パンチで二人を即KO! 残る一人はライダー最強の必殺技であるライダーキックを食らわして、一方的に圧勝です。ま、ショッカー強盗を「やらされていた」子分に対して、東島は本気そのものだったので勝って当たり前なんですけど。
翌日、誰かがこの様子をケータイで撮っていたいたのだろう、ライダーキックが決まった瞬間の写真を使って「仮面ライダー現る!!! ショッカーを倒す!!!」との見出しでニュースになってました。これを見た ある女性が声を上げた。
えーーコレ 私が最初に… やろうとしたのに…
「ショッカー強盗」を最初に倒すのは… 私だったのに…
それはタックルのコスをした少女。何者か知らないけれど、お面だけでライダーの名を語るとは冗談じゃないと憤慨してます。たぶんバッチリ決めないと許せない性格なんでしょう。ってか、タックルは仮面ライダーじゃないだろ。V3はライダーマンに仮面ライダー4号の名を贈ったけれど、ストロンガーはタックルをライダーにしませんでした。以後、初の女性ライダーは龍騎に登場した「仮面ライダーファム」まで約27年待たねばなりません。
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私は別にハゲじゃないけど、禿げ上がるほど同意 「とある科学の超電磁砲」 情報を知るにも痛みを伴うこともある↑
そうだよ
たまに同人の片鱗を垣間見れるのが面白いw名無し真!!男塾 江田島が日本の代表となり、ソ連と中国の代表と領土を賭けた戦いへてっきり、中国代表は王大人かと思ったけれど、王大人と同じ八竜の入れ墨を持つ男が参戦か。
暁で大人には双子の兄弟がいることが語られていたけれど、ファンキーにかぶれ名無し「とある科学の超電磁砲」 情報を知るにも痛みを伴うこともある冬川てもともと薄い本系だっけ?
JCの佐天さんも妙に色気がある名無し「とある科学の超電磁砲」 情報を知るにも痛みを伴うこともある近江さんのアナるが…
身体が小さいと穴も小さいし強烈だったろうな名無し「とある科学の超電磁砲」 情報を知るにも痛みを伴うこともある近江オバサンにちょっと興奮してしまった・・・名無し真!!男塾 江田島が日本の代表となり、ソ連と中国の代表と領土を賭けた戦いへブラックエンジェルズの続編にも似た展開があったな名無し