692 名前:1/2[sage] 投稿日:04/05/23 02:52 ID:P9eBBTz5
スレ違いかもしれないが690がんがれってことで、
結構悲惨な生活を大逆転させた話でも。
長文カキコ失礼。
うちの近所のじいさんの話です。

そのじいさん、若いころは国鉄(今はJRですが)の保線区に勤めていた。
当時の国鉄は組合活動も激しく、職場で面白くないことも多かったそうだ。
まだ、酒も飲めないような男は男じゃないっていう気風も残っていたころだ。
どんどん酒量が増えて、いつのまにやら飲み屋街で「ライオン」とあだ名のつく
大酒のみになってしまった。

仕事だけはプライドもあってきっちりと行くが、仕事があけると飲み屋へ直行。
ケンカはしないがわーわーと大騒ぎをして(だからライオンなわけね)
すぐに店を何件もハシゴする。
これを毎日やっていたら給料なんてあっというま。増えるのは借金だけ。
奥さんが朝から晩まで働いて家計を支えてもおいつかない。
ついに国鉄官舎に差し押さえがやってきた。
そしてじいさんは精神病院に入院。


693 名前:2/2[sage] 投稿日:04/05/23 02:53 ID:P9eBBTz5
40過ぎたいい男が酒で精神病院おくりになれば
普通はそこで解雇で人生終りなんだが
当時のじいさんの上司が情のある人だったんですね。
「あそこはまだ小さい男の子が三人もいる。国鉄を辞めさせられたら住む家もなくなる。」
といって、国鉄の年金組合にかけあって年金で借金清算の算段をつけてくれた。

さすがに飲み助のじいさんもこれにはこたえた。
なんとか酒をやめなくてはと反省日記を提出していた。
(断酒の教育指導として病院では日記をかかせていたそうです)
それをみた医者が「あなたは筆まめですね」と、ずいぶんとほめた。
ノセ上手な医者だったんでしょうね。
「だって俺国鉄だもの。日報はヘタな字でも毎日書くし、時間をきっちり守らないと仕事にならない。」
というと、医者は大喜びで(演技力のある医者だったんじゃないかと思うんですが・・・ある意味名医かも)
「あなた、この地区に断酒会をつくりませんか。私が手伝いますから。あなたが会長で。」

恩人にむくいるためにも家族のためにも酒をやめなくちゃいけない。
断酒会の会長になればまさか飲むわけにもいかないだろう。よし、やります、ということになった。

そうしたら全国の断酒会から激励の手紙やカンパがおくられてくる。
同じような境遇から立ち直った人からの手紙が涙がでるほどありがたかったそうだ。

そういうわけでじいさんは酒をすっぱりと断った。
国鉄を退職してじじいになった今でも、断酒会だ町内会だ老人会だと毎日が忙しい。
家族とも仲良く元気でやっている。