誰もがいくつかの怖い話を知っているだろう。先人から語り継がれた怖い話は、少しずつその姿を変えながら今日まで語り継がれていく。
その地域や時代に適応しながら生き続ける「怖い話」はまさにある種の生命体のようで、インターネットの時代となり、怖い話の伝搬速度も急速にアップした。
子どもが絡んだ怖い話というのはいつの時代でも注目を集めている。純真無垢で残酷なところもある子どもたちには、見えざるものとの接点が多いのかもしれない。
ということで、前編に引き続き子どもが絡んだ怖い話シリーズの後編だ。
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1. シャーリーが救ってくれた
ブレンダ・Sの妹シャーリーは、生まれた時から心臓と動脈壁に穴があいていて、2歳のときに合併症を起こして死んだという。その2年後、弟のジェラルドが生まれた。
さらに2年が過ぎたときのこと。ブレンダの母親が屋根裏部屋を片付けていて、父親が地下室で作業していた。そのとき母親は、屋根裏部屋の中で誰かが叫んだかのように「パパ! ママ!」という声をはっきり聞いたという。
母親は亡きシャーリーが助けを求めていると思い、慌ててそれを夫に伝えに走ったが、奇妙なことに父親も同じ頃、同じ声を聞いていて、やはりシャーリーが助けを呼んでいると思って地下を飛び出してきた。
キッチンにいたブレンダにはなにも聞こえなかったという。ジェラルドが昼寝をしている部屋の前で鉢合わせした両親が息子の様子を確認すると、顔にビニール袋が巻きついていて、もう少しで窒息しそうになっていたという。
ジェラルドは真っ青になっていたが、間一髪間に合った。ブレンダの両親は今だに涙なしではこの話を語ることができない。ふたりにはわかっていたのだ。シャーリーが弟の命を救ってくれたことを。
2. シャドーピープルからミッションを受けた少女
シャドーピープルは、世界各地で目撃されている、人間の影のような真っ黒な人型のものが現れる怪奇現象の1つだ。多次元を行き来する旅行者から悪魔までさまざまな説があるが、その正体は謎に包まれている。
しかし、ギャビー・Tは、彼らのことを知っているだけでなく、彼女が5歳の頃から彼らとコミュニケートしているという。
彼らは別の次元からやってきた存在で、間違いを正すためにわたしたちの世界にやってきているのだという。間違いとはなにか? わたしたち自身のことだろうか。
わたしたちは、確かにあらゆる自然資源を枯渇させつつあり、ゆっくりと消滅へと向かっている。彼らはそれをなんとかしようと努めているという。
ギャビーによると、彼らはわたしたちを集めて、別の宇宙に移動させようとしているという。シャドーピープルが誰かのところに現われるのは、ときが来たとき、その人物がなにか特別なことを発揮できるという意味で、そのための一種のスカウトなのだそうだ。
ギャビーは、彼らが価値あるとみなした者たちを導くそうした者たちの一員で、もっとも重要な人間だと言われたという。5歳児には荷が重そうだが。
ギャビーはいまだ変わらずにそれを真剣に受け取っていて、彼らはより柔軟な心をもち、訓練しやすい子供たちに近づくと確信している。いわゆるシャドーピープルとコミュニケートした人の例はほかには報告されていない。彼らはなんのために子供たちを訓練するのだろう?
3. ブラック・アイド・キッズ
ブラック・アイド・キッズ(BEKs)、黒い目の子どもたちは直に接近してくる。
ヒューストン出身のロジャーは、4日間トレーラートラックを運転して、家に帰る途中だった。午前2時も過ぎていたが、ロジャーはむしろ夜走るのは好きだった。道はすいているし、涼しいし、エンジンの音以外の静けさはなんともいえなかった。
ロジャーはソーダをちょっと飲み過ぎて、休憩所で停まらなくてはならなくなった。休憩所は真っ暗で、トイレも節電しているようだった。彼らがすぐ目の前に立つまで、ロジャーはまったく気がつかなかった。気がつくと3人の子どもが立っていたという。
19世紀風の服装をした8歳か9歳ほどの子どもが、トイレへ行こうとするロジャーの行く手を遮った。ロジャーは丁寧な口調で、しまいには威圧的な口調で失礼と言って、彼らをよけて前へ進もうとした。
だが、ロジャーは次第に状況を理解し始めた。午前2時過ぎという時間なのに、彼らの両親はどこにいるんだ? 突然、ロジャーは一目散に逃げ出したいほどの強烈な恐怖に襲われた。
子どもたちはトラックに乗せてくれと言い始め、道に迷ってしまったので、ロジャーが行くところまで乗せて行って欲しいと強く迫り出した。幸いなことに、ロジャーにはそれを断るだけの冷静さがまだ残っていて、トラックまで走るとすぐに出発した。
「彼らの正体がなんであれ、あれは子供ではないし、迷ったのでもない。彼らが人間とはとても思えない」ロジャーは言う。
・アメリカの都市伝説:目が真っ黒な子どもたち「ブラック・アイド・キッズ」 : カラパイア
4. 悪霊に何度もさらわれた男の子の超能力
ジョナサンは自分が人と違うことはいつもわかっていた。子どものころの奇妙な出来事を覚えているが、当時はその証拠を示すことができなかった。学校の体育館の裏で、いじめっ子を空中浮遊させたことだ。目撃者も何人かいたはずだと彼は主張する。
ジョナサンは、6歳のとき、なにかが自分を変えたと信じている。ジョナサンはエイリアンではなく悪霊たちにさらわれたのだ。
ある夜、奴らはやってきて、彼を連れ去った。ジョナサンは声を限りに叫んだが、どうしようもなかった。「朝までどうしてもあの子を見つけることができませんでした。たいていは裏庭にいるのに」母親は語る。
彼らは毎晩やってきては、ジョナサンをどこかへ連れていった。悪霊たちはジョナサンの精神力を鍛えるため、両親や妹が虐待・拷問される恐ろしい場面を見せた。
だが、悪霊たちはジョナサンの意識からすべてを忘れさせたため、彼は自分の精神力を制御することができなかった。
いじめっ子を宙に浮かせたのは、無意識のうちの反応だった。「悪霊たちの望みはなにかって?生々しい感情だよ。彼らは子供たちの柔軟性のある心が好きなんだ」ジョナサンは言う。
ジョナサンが初めて拉致されたのは3歳のとき。拉致は17回目の誕生日まで続いた。
5. 忍び寄るもの
オーストラリア、シドニー郊外のオークベールに住む14歳のサマンサは、友人たちと過ごすコーヒーショップへ行き来するのに、ほぼ1日かけてずっと歩くのが習慣だった。
ある夜、すっかり時間を忘れて、遅くなってしまったため、なるべく早く家に帰るために近道をした。みんなと別れてひとりになり、家からあと2ブロックというところまで差しかかったとき、通りの並木の間からなにかが飛び出してきた。
サマンサははっとして足を止め、それが何をするのか見ようとした。数分後、それは木の間に横向きに戻り、通りを渡っていなくなった。サマンサは怖くなって家まで走って帰った。
自分の寝室にたどり着いてほっとしたが、それも長くは続かなかった。サマンサが窓の外を見ると、家の庭にあの得体のしれないものが立っていて、彼女の寝室を見上げている。サマンサは見られてはまずいと思ってすぐに身を隠した。それはその後30分ほどそこにたたずんでいたが、姿を消したという。
こんな出来事が数年続いた。サマンサが"忍び寄るもの"と名づけたそれは、数ヶ月ごとに突然現れ、そのままサマンサを家に帰らせて、彼女の寝室の窓をじっと見上げる、ただそれだけを繰り返した。
両親や、ボーイフレンドや学校のカウンセラーにも話したが、誰にも信じてもらえなかった。ある夜、サマンサが家に帰ってきて、窓の外をのぞくと、それは芝生の上ではなく、窓のすぐ前にいた。
だがよくみるとそれは決して邪悪なものではないことに気が付いた。それは、2年前に亡くなった祖父だったのだ。
6. 真っ赤な水のある世界に住む家族
あるうららかな日、ステファニーと4歳の息子トミーは家にいた。トミーは自分の部屋で遊び、ステファニーは家の雑用を片付けていた。静かな日だったが、その静寂が突然トミーの悲鳴で破られた。
ステファニーは大慌てで階下に降り、なにか恐ろしいことが起こったのではないかとトミーの部屋へ駈け込んだ。
トミーは、涙を流しながら部屋の隅に座っていた。ステファニーは息子をなだめようと、なにがあったのか訊いたが、トミーはどうにも落ち着かず、5分ほどたってやっと話ができるようになった。
「あのふたりの子たちが怖いよ。冬でとっても寒くて、今、水が真っ赤だって言うんだ。でも、その子たちのママとパパはもっと怖い」ほとんど聞き取れないほどの声で状況を訴えた。
「どうしてなの、トミー? どうして彼らが怖いの?」子どもの単なる空想だと思ったステファニーは、あまりに動揺しているトミーを落ち着かせようとした。「彼らは今、どこにいるの、トミー? ママには誰も見えないわ」
「大丈夫だよ。彼らがママを見てるから」
その後2年間、トミーは新しい友だちと遊び続けた。トミーはもう彼らは出て行って家に帰ったと言ったが、ステファニーによると、どこへ行こうと、トミーはまだ見えない霊と話しているという。ふたりは今はメイン州のバンゴアに住んでいる。
7. 儀式の輪の中心に置かれた黒い塊
オレゴン州デュフールという町は多少知られている。住民のクライド・Bによると、1998年に不吉なことが起こったという。
ドナルド・Fという子どもが実の両親に殺されそうになったのだ。ドナルドは7歳のときに、家の階下から大きな歌声が聞こえてきたので、何事だろうと見に行った。そして見たものにショックを受けた。
ドナルドの両親や知らない数人の大人たちが輪になって、理解できない言葉でなにかを唱えていた。
ショックを受けたのはその光景ではなく、輪の中心に置かれた黒い塊だった。それは人間のようだったが、そうではなかった。
それはドナルドのほうをまっすぐ見つめていた。大人のひとりがドナルドをつかまえて、それきりドナルドは気を失った。
翌朝、ドナルドは戸外で目覚めた。両親の姿はなく、家は空き家になっていて、町の誰もドナルドのことを知らなかった。
ドナルドはクライドに出会うまで、身寄りも家もない子どもになってしまった。クライドに話をしてから1日もたたないうちに、ドナルドは行方不明になった。後に残されたのはドナルドのコートと靴だけだったという。
References:therichest/ written by konohazuku / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
ロジャーさんトイレはどうなったの?
切羽詰まった尿意のなかでそんな恐怖体験して無事だったの?
2. 匿名処理班
ジョン・カーペンターの「光る眼」