彡(ﾟ)(ﾟ)「終わりました！いやー、おまっとうさんで…」

(´・ω・`)「おお、来てくれたか！ささ、そこへ座っておくれ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「へぇ！では、失礼して…それにしてもご立派なお屋敷に立派なお庭ですな！風通しもええし、暑い夏でもここに来たらスーッと汗が引きますわ」

(´・ω・`)「いやいや、植木屋さんの腕がいいからだよ。いつも丁寧に剪定してくれて…ご覧よあの植木、打ち水した雫が綺麗に垂れて、涼しげで気持ちがいいよ」

彡(^)(^)「ご隠居が可愛がってる植木達ですからな！こっちも喜んで貰わな！思って仕事にも身が入るもんですわ！」

(´・ω・`)「それで、貴方をここに呼んだのはね、私のお酒の相手をしてもらいたくてね、一緒にどうだい？」

彡(^)(^)「お酒いただけるんですか！？いやーありがたいことで！もちろん一緒させていただきます！」

(´・ω・`)「そうかそうか、ありがとう。しかし、酒にも好き嫌いはあるからね聞いとかないといけない…柳影は飲めるかい？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「柳影！？まーた贅沢なものいただけるんですなぁ！」

彡(^)(^)「仕事で火照った体に暑気払いに柳影！これはたまりませんな！」

(´・ω・`)「ほれ、注いであげるから」トクトク

彡(ﾟ)(ﾟ)「おぉうとっとっと…すんまへん！いただきます！」ゴクゴク

彡(^)(^)「ッハァー！いやー美味いなぁ！この間はみりんに焼酎をいれた なおしっていうのを飲みましてな！あれも美味かったけどこれも格別や！」

(´・ω・`)「ははは、ほれもっと飲んでおくれ」トクトク

彡(^)(^)「おっとっと…ではでは」ゴクゴク

(´・ω・`)「ささ、お酒だけではなくて箸も動かしてもらいたい、川魚の肴も出てるから食べておくれと言いたいが、川魚も好き嫌いがある…鯉の洗いは食べれるかい？」

彡()()「こ、こ、こ、鯉！？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「また贅沢なモノを…いやいや、今はともかく昔は大名魚といって、大名しか食べれへんかったらしいですわ…こうしてご当家で頂戴できるとは、いただきます！」パク

彡(^)(^)「んー、うん！美味いわ！」

(´・ω・`)「それはいいけど…貴方何も付けずにたべたな？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ん？何かつけるんですか？」

(´・ω・`)「そこにムラサキが出てるでしょ？お醤油につけて食べない」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ん、あぁ！どうりで！美味いんは美味いけど…もうちょっと塩気が欲しいなと思うてましてん」

(´・ω・`)「なら、つけなさいよ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「それはそうとご隠居、これは何ですかい？野菜？」

(´・ω・`)「あぁ、それは卸し金で摩り下ろして…」

彡(^)(^)「おもろい見た目して、でもこんな屋敷にでる野菜なら美味いに違いないんやろな、いただきます！」ガブッ

(´・ω・`)「あ、ちょ…最後まで聞きなさい」

彡(。)(°)「あがががががが」

(´・ω・`)「変な顔だね、それはワサビだよ…」

彡(。)(°)「ひぃひぃひぁ」

(´・ω・`)「吐き出してお酒を飲みなさいよ」

彡(。)(°)「ぺっ！」ゴクゴクゴクゴク

彡(ﾟ)(ﾟ)「っかー！えらい目におうたわ」

(´^ω^`)「ははは！全く、愉快な人だね君は」

彡(ﾟ)(ﾟ)「あれがワサビだったんですかい…八百屋で砂鉄みたいに降ろれたモンしか知らんかったもんで…無知ですんまへんな…」

(´・ω・`)「いやいや、かまわないよ」

(´・ω・`)「どうだね、お口直しに青菜でも」

彡(ﾟ)(ﾟ)「青菜！？まーた贅沢なものを…今はともかく昔は大名菜というて…」

(´・ω・`)「アホなこといいなさんな、ちょっと待ってな」

(´・ω・`)「おーい、奥や！」


└(*･ヮ･*)┘「はい、旦那様」襖開けー

(´・ω・`)「植木屋さんに青菜を食べたいそうな、お砂糖絞って持ってきてあげなさい」

└(*･ヮ･*)┘「かしこまりました、少々お待ちを」襖閉めー

彡(ﾟ)(ﾟ)「ご隠居の奥様は歳をとらないんですか？いつまでもお若い姿のままで」

(´・ω・`)「これこれ、からかうでない。まぁ、私の自慢の妻ですよ」

└(*･ヮ･*)┘「旦那様、よろしいですか？」襖開けー

(´・ω・`)「ん？なんだね？」

└(*･ヮ･*)┘「鞍馬から牛若丸が出でまして、名も九郎判官」

(´・ω・`)「え？…………ああ、はいはい義経義経、わかったよ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「お客さんですか？ならワイはそろそろお暇せんと」

(´・ω・`)「いやいや、今日は人を招く予定はないよ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「でも奥様言うてましたで？なんか、車からウッチャンと若菜嘉晴が来たって…不思議なメンツですな」

(´・ω・`)「違う違う、これは隠し言葉でな？車から牛若丸が出でまして、名も九郎判官…私が青菜を全て食べてしまってもうないから、恥を欠かせぬようにとな、それで名も九郎判官にかけて、義経義経」

(´・ω・`)「とまぁ、こういうことだよ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「はえー！旦那様を立ててくれる出来た奥様ですな！」グビグビ

彡(ﾟ)(ﾟ)「では、明日朝早く出なあかんのでここいらでお暇させていただきます！ご馳走でした！」

(´・ω・`)「そうか、気をつけてな。ありがとう」

彡(ﾟ)(ﾟ)「いやー、しかしご隠居は凄い人やなー！立派なお屋敷に立派なお庭！旦那をたててくれる綺麗な嫁！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ワイとウチのカカァとは大違いやで」

彡(ﾟ)(ﾟ)「この風通しの悪い、西日が直に射してくるボロい家…これがワイの家…そして………ただいまやで」

(o'ω'n)「こんな時間までどこで道草食ってたの？この野郎」

彡(ﾟ)(ﾟ)「嫁もえらい違いやで…ご隠居とこで酒をご馳走になってたんや」

(o'ω'n)「ほーん？まぁそれはええからおイドに出来てるデンボの膏薬張り替えてよ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「わかったで…しかし、汚ったないケツやな」

(o'ω'n)「あん？いいから早くしろ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「なぁカカァ、歳はとってもお前は女やろ？もっとお淑やかにできへんのか？」

落語やこれ　青菜

>>14
正解です

(o'ω'n)「何がお淑やかだよ、くそくらえ…いやケツ喰らえ」ドン

彡(ﾟ)(ﾟ)「くっさ！汚ったないケツを押し付けてくんな！なぁ、もう長い中夫婦してきて水くさいかもしれん、せやけど旦那のワイをたててくれるようなことしてくれてもええやん」

(o'ω'n)「例えば？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「んー、せや、ワイが客人に青菜を馳走すると言って青菜がなかったときや。お前ならどう言う？」

(o'ω'n)「青菜なら昨日全部食べたでしょうが！食いたいんなら買いにいけ」

彡()()「これやもんなぁ…」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ええか？原のご隠居のとこの奥さんの様な出来た人はこう言うんや！鞍馬から牛若丸が出でまして、名も九郎判官」

(o'ω'n)「なんなのそれ？デンボの治るおまじないか？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ちゃうわ！デンボから離れろや！ええか？これはな青菜がなかったときに旦那に恥をかかせんための隠語や！」

(o'ω'n)「ふーん」

彡(ﾟ)(ﾟ)「そろそろ真弓が風呂誘いにくる時間な…せや、真弓が来たときにこれを実践するで」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ワイとご隠居のやりとりを真弓で再現するわ、それで青菜のやつやるで」

(o'ω'n)「私はどこにいればいいのさ？この四畳半一間の家で」

彡(ﾟ)(ﾟ)「んー、押入れでええやろ」

(o'ω'n)「嫌だよ！くそ暑いのに！」グイグイ

彡(ﾟ)(ﾟ)「ええからはよ入れ！ええか？鞍馬から牛若丸が出でまして、名も九郎判官やぞ」グイグイ パタン

(　･`ω･´)「おーい、風呂いくぞー！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「あ、あー植木屋さん植木屋さん、仕事はもう終いか？」

(　･`ω･´)「何言ってんだ？俺は大工だ、植木屋はお前やろ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「貴方は柳影は好きかえ？」

(　･`ω･´)「また贅沢なもので一杯やってんなぁ、どこで手回ししたのか知らないが…いただこう！」

(　･`ω･´)「暑気払いのこの一杯！」ゴクゴク

(　･`ω･´)「くっっっそ温いじゃないか、これ……安物の酒じゃないか」

彡(ﾟ)(ﾟ)「あー、そうか？」

(　･`ω･´)「そうかじゃねぇよ…まぁ酒は酒だ、俺みたいな大の酒好きには温いも冷たいも関係ない、いただくぞ」ゴクゴク

彡(ﾟ)(ﾟ)「植木屋さん植木屋さん」

(　･`ω･´)「だから植木屋はお前だろ！俺は大工だ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「貴方は鯉の洗いは食べれるかえ？」

(　･`ω･´)「お前のとこは子供がおらんから鯉なんて贅沢ができるんだぞ？俺のとこみたいに子供が5人もおったら鯉どころか鰯の炊いたのも危ういんだぞ！でもありがとう！いただきます！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ちょっと待ちや」ヨソイヨソイ

(　･`ω･´)「鯉も洗いにするとシャモジですくうのか…？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ほら、食べなさい」

(　･`ω･´)「………オカラじゃないか！これお前の嫁さんが炊いたおからだろ？美味いんだよなぁ、あの人にこういうの炊かせたら右に出るものはいないからな！オカラ、いただきます」

彡(ﾟ)(ﾟ)「あー、植木屋さん」

(　･`ω･´)「いい加減にしろ！植木屋はお前だろ！しつこいぞ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「貴方は青菜は食べれるかえ？」

(　･`ω･´)「いらない」

彡(ﾟ)(ﾟ)「」

草

(　･`ω･´)「小さい頃から青いものは苦手なんだ、お袋があの手この手で誤魔化して食べさせようとしたけど意地でも食わなかったからな」

彡(ﾟ)(ﾟ)「食わんでも青菜食え」

(　･`ω･´)「いらないって言ってるだろ？このオカラだけでいい」ムシャムシャ

彡(ﾟ)(ﾟ)「…………」

彡(；)(；)「いいから食えや！」

(；･`ω･´)「な、泣くことか！？わかった！わかったから泣くな！いい歳してこんなことで…みっともない」

彡(^)(^)「青菜食べてか？」

(　･`ω･´)「あぁ、食べてみる…一口だけな」

彡(^)(^)「ちょっと待っててな…おい！奥や！奥や！」

(；o'ω'n)「はい！旦那様！」押入れアケ

(；･`ω･´)「うおおお！なんで嫁さんが押入れにはいってんだくそ暑いのに！汗だくじゃないか！」

彡(^)(^)「植木屋さんが青菜が食べたいと言ってな？お砂糖絞って持ってきてあげなさい」

(；o'ω'n)「かしこまりました！しばし！お待ちを！」押入れ入りー

(　･`ω･´)「また入っていったぞ！？なにがしたいんだお前ら！夫婦揃って様子おかしいぞ！……て、うわっ！また押入れから出てきた！」

(；o'ω'n)「あの、旦那様！鞍馬から牛若丸が出でまして！名も九郎判官義経………」

(　･`ω･´)「………？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「…………」

(o'ω'n)「…………」

(o'ω'n)「弁慶ぇぇぇぇぇ！！！」


以上、青菜というお話でした

おつ

イッチおつ

少ないとおもうけど見てくれた人はサンキューやで
ちなみに見てようが見てなかろうが明日もやる

>>30>>31
ありがとう！

御札はがしとかこいつらでやったらどうなるんやろ

面白かったで
また落語スレ立ててな