25日に衆院厚生労働委員会で採決された働き方改革関連法案を巡り、野党の抵抗戦術に濃淡がみられた。立憲民主党の議員が委員長席に詰め寄って抗議したのに対し、国民民主党は同委理事だけが委員長席に近づくなど、やや抑制的に振る舞った。安倍政権への対決色を強める立憲と、「対決より解決」(玉木雄一郎共同代表)の提案型を志向する国民民主の違いが出たようだ。
「最後まで採決させないよう、いろいろな手段で頑張りたい」。同日午前、立憲の辻元清美国対委員長は徹底抗戦の考えを記者団に示した。立憲などの野党は当初、委員会に先立つ理事会阻止のために理事会室前でピケを張る予定だった。だが高鳥修一委員長(自民)はいきなり委員会室に入室し、職権で理事会を省略して委員会を始めた。立憲側の準備は空振りに終わった。
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立憲議員は従来型の抵抗戦術を展開。委員会採決に先立つ衆院本会議では、西村智奈美・厚労委野党筆頭理事が加藤勝信厚労相に対する不信任決議案の趣旨弁明を2時間6分にわたって行った。加藤氏答弁を「はぐらかしに終始した」などと批判。採決遅延を狙う「フィリバスター」と呼ばれる戦術で、衆院事務局によると記録が残る1972年以降で最長の演説だった。
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