1924年6月2日、時のクーリッジ米大統領は「インディアン市民権法」(Indian Citizenship Act)に署名した。この法によって、当時「インディアン」と呼ばれていたアメリカ先住民は、アメリカ市民としての完全な権利を保証されるに至ったのである。
それ以前には、先住民が市民権を得るためには、軍隊に入るか、アメリカ市民と結婚する必要があった。
1868年に批准された「憲法修正第14条」は、アメリカ国内で生まれた全ての者に対して等しく市民権を保証するものであるが、アメリカ先住民については一部制限され得ると解釈されてきたのだ。
クーリッジ大統領は、後にスー族の長、ヘンリー・スタンディング・ベアによって、名誉部族民としての身分を与えられた。
以下の写真は、その当時、1920年代前後のアメリカ先住民の写真に、イギリスの専門家、ロイストン・レオナード氏が着色したものだ。市民権法の署名に際して、各部族の長たちがホワイトハウスでクーリッジ大統領と面会している写真も含まれている。
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1. クーリッジ大統領と先住民、ホワイトハウスの芝生で。
image credit: Royston Leonard/Daily Mail
2. 伝統衣装に身を包んだ先住民、ホワイトハウスにて。
image credit: Royston Leonard/Daily Mail
3. 伝統的な装いで星条旗を掲げる先住民のグループ、
1936年、リンカーン記念堂。
image credit: Royston Leonard/Daily Mail
4. クーリッジ大統領と先住民、1924年。
image credit: Royston Leonard/Daily Mail
5. アメリカ先住民、ホワイトハウスにて、1929年頃。
image credit: Royston Leonard/Daily Mail
6. 伝統衣装を着用したアメリカ先住民の長老二人と
クーリッジ大統領のスタッフによる、政策についての議論。
image credit: Royston Leonard/Daily Mail
7. 詳細不明。
image credit: Royston Leonard/Daily Mail
8. 伝統衣装の先住民、通行人と共に。1936年。
image credit: Royston Leonard/Daily Mail
9. 市民権法への署名を祝ってワシントンD.C.へ旅してきた女性たち。
image credit: Royston Leonard/Daily Mail
10. 1925年前後。
image credit: Royston Leonard/Daily Mail
11. 市民権法に先立ちクーリッジ大統領に面会する先住民の女性、
1923年。
image credit: Royston Leonard/Daily Mail
12. グループ写真のためにポーズを取る先住民、1915年。
image credit: Royston Leonard/Daily Mail
References: VINTAGE EVERYDAY / Daily Mail など / written by K.Y.K. / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
1900年代にはかなりアメリカンな見た目のインディアン多いな
2. 匿名処理班
あとから入ってきた白人が
何故か上から目線
3.
4. 匿名処理班
「フリンジ」ってインディアンのものなんだな
プレスリーが始めたのかと思ってた
5. 匿名処理班
先住民がかっこよすぎる
6. 匿名処理班
民族衣装がめちゃくちゃかっこいいな
こういう暮らしをしていた人たちも、みんなカジュアルな服装になっていっちゃうんだろうか
日本人もだけど、そういうのはちょっと寂しいね
7. 匿名処理班
かっこいい
8. 匿名処理班
ほんとにインディアンだな
9. 匿名処理班
伝統衣装カッコイイな
10. 匿名処理班
インディアン(アメリカインディアン)をネイティブアメリカン(アメリカ先住民)と呼ぶのは
差別の助長
11. 匿名処理班
ネイティブかっこよすぎ
12.
13. 匿名処理班
市民権が保証されたこと自体は善いことだと思うが、エスニック・クレンジングを行なった側が認めるという構図にどうにも讃することができない
14. 匿名処理班
こんなに美しい人たちをどうして
あんなに残酷に虐げようと思ったんだろう。
15. 匿名処理班
1915年にオイルヒーターがあった事に驚いた
16.
17. 匿名処理班
難しいな、非常に難しい問題だ
日本でもアイヌに対し結局は同じことをやった訳だしな
18. 匿名処理班
かっこいい
19. 匿名処理班
インディアンを見てるとアメリカはどの面下げて市民権だの権利を保障だのとほざき腐っているのかと笑えてくる
自由と尊厳を重んじているわりに彼らの土地を銃片手に奪って自由と尊厳を踏みにじったくせにさ
アメリカがインディアンや黒人にしたことを見るに人って力が無いと他者を人間扱いしないんだと学習した
20. 匿名処理班
もう純粋な100%インディアン、いないからね。
インディアン部族はいるけど、先祖の血はわずかしか受け継いでない。血以外なら受け継いでると思うけど。
アメリカの歴史調べてると、ほんとどん底に暗くなるよ。
21. 匿名処理班
ずっとアメリカの地に住んできた先住民のインディアンに市民権がなかったって意味不明だよね…
22. 匿名処理班
アメリカの抱える悲しい歴史や人種の問題を
的確にまとめて歌ったのが日本のブルーハーツの
名曲「青空」。それではお聞きください。
23. 匿名処理班
クーリッジは排日法や混血発言で、有色人種にとってあまりいいイメージのない大統領だけど、こういう事をしてる人なんだね。排日移民法も、議会に押し切られた格好だけど。
あと、関東大震災の時、真っ先に支援を決定して、フィリピンのアメリカ艦隊に物資を満載して急行させたのも、この人だった。
それ以前のシアトルの地震に、日本が物資支援してたので返礼だったかもしれないけど、クーリッジ政権の頃の日米関係は、かなり良かったんだよ。。。
24. 匿名処理班
七面鳥で有名なアメリカの感謝祭(サンクス・ギビング・デー)って
イギリスからの最初の入植者たちが、先住民のワンパノアグ族に助けられて越冬した故事に因むものなんだけど
その後ワンパノアグ族は入植者に戦争を仕掛けられ壊滅
生き残りも奴隷として売り飛ばされてんだよね
感謝祭は先住民によっては「屈辱の日」とされている事実を、連中は知ってんのかね
25. 匿名処理班
※10
本来はインド人の意味だからねえ
差別の有無とは別に誤解を避ける意味では直したほうがいいと思う
26.
27. 匿名処理班
※17
日本はアイヌに対して一方的な虐殺や隔離政策、奴隷化はしてませんがな
アメリカの先住民に対する扱いとは全く違いますよ。
28. 匿名処理班
なんか凄いワクワクする写真。異世界人との交流が始まったバリに。
29.
30. 匿名処理班
※10
呼び方について彼らに質問した記録が残ってる
好きに呼べばよろしい
だった
31. 匿名処理班
※27
いや極めて強い差別があったし、そもそも彼らアイヌを北海道に追いやったのは日本人だ
32. 匿名処理班
※31
先住民への差別なんてどこの国にも存在しますよ。いまでも世界中に存在する。
でもアイヌへの対応を、アメリカの先住民に対する民族浄化政策と同列に語るのは無知もいいところ
ダコタ戦争やロング・ウォーク・オブ・ナバホなど最低限調べてみようね
そして、それを指示した当時のアメリカ大統領の名前もね
33. 匿名処理班
※30
現在では、逆差別の認識が高く、彼ら自らインディアンと名乗っています。
それにしても素晴らしい写真だな、いわゆる南アメリカのインディオの風貌ながら、意外と
背が高いのには驚き。
34. 匿名処理班
※32
そういう君ももう少しアイヌと日本の歴史について調べてみようよ
新井田孫三郎の寛政蝦夷乱取調日記にはアイヌに対してインディアンのソレと同等と呼べるほど苛烈な弾圧・搾取行為が記されている
若い男と女を強制的に連行し、労働力としての価値がない老人病人は殺害
結果アイヌの間で飢餓が深刻化してアイヌ人口が大幅に減ったりとかな
>アメリカの先住民に対する民族浄化政策と同列に語るのは無知もいいところ
そうだね
インディアンの民族コミュニティと文化はまだいくらか残ってるけど
アイヌはもう完全に民族浄化完遂しちゃってるからね