308 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ [] 投稿日:2001/06/04(月) 13:37
会社から車で10分くらいのところにおばあちゃんが住んでました。
住んでたというか、病院経営の老人ホームにいたんです。
近所におばあちゃんの娘がいて、毎日顔を出していたようです。
それに甘えて、近いのにあまり会いに行かずにいました。
ある年の真夏、今年の敬老の日におばあちゃんにプレゼントをしようと思いました。
本当に突然の思いつきでした。
そのプレゼントはひざ掛け。早速デパートに行きましたが、真夏では簡単に見つかりません。
いつもなら諦めるとか、花で済ませようとか思うのですが、その時は絶対見つけないとと必死でした。
そんな必死な自分にとてつもない不安を感じていました。
来年もあるし、そう必死に探さなくても・・・・
でも、今年あげないと後悔しそう・・・・なぜ?もしかして・・・
そう考える自分がイヤでイヤでたまりません。
会社の帰り、休みの日、ずっと探しつづけ、やっと見つけたひざ掛けを敬老の日に持っていきました。
小さなおばあちゃん。ひざ掛けなのに全身覆われてしまって、思わず笑ってしまいました。
プレゼントできて良かったと思いましたが、不安は取り除かれませんでした。
そして、年明け。老衰のため他界してしました。
不安的中。ショックでした。わかっていながらどうにも出来なかったのです。
老衰じゃしかたないですけど。
でも、プレゼントできてよかったって今では思います。
その後、あのひざ掛けを探したんですが、誰に聞いても知らないといわれました。
今、何処にあるかもわかりません。