ロブスターはある意味不死者だ。
捕食されることなく、変な病気にならなければ140年生きることも可能なのだ。人間のように老衰で亡くなることはないのである。ただし全ての生物がそうであるように、永遠の死から逃れることはできないようだが.....
食べるとおいしいロブスターだが、ボイルしたものに溶かしバターとニンニクチップとか最高にうまいのだが、彼らは常時、テロメラーゼを作り出す。そのため老化で衰えることもなく、それどころかどんどんと大きくなるというのだ。
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ある意味寿命がないロブスター
@JUNIUS_64はツイッター上でその不死性について次のように解説している。
@JUNIUS_64:ロブスターは条件付きの永遠の命を手にするために悪魔と取引して、そのしっぺ返しを受けている。間違いない。
環境条件がちゃんとしていれば、ロブスターはいつまでも大きくなり続ける。これまで捕獲された中で最大のものは、約20キロあり、推定140歳だった。
そのロブスターは南北戦争の時代から世界各地の産業革命を経験し、さらに大恐慌や両大戦にも遭遇し、最初のウッドストック・フェスティバル にも間に合った。
ロブスターの長寿の秘密は「テロメア」にあり
@JUNIUS_64:このデカブツは10キロで、軽く50歳を超える。が、1977年に捕獲された最大のロブスターの足元にも及ばない。それは約20キロもあり、推定140歳だ
長寿の秘密は「テロメア」にある。これは染色体のキャップのようなもので、細胞が分裂するたびに短くなる。テロメアが短くなりすぎると細胞分裂できなくなる。人間の場合、テロメアを伸ばすことができないため、細胞分裂できる回数が決まっている。つまり、これが寿命だ。
@JUNIUS_64:テロメアは染色体の端にある靴ひものキャップのようなもの。バッファーゾーンで、何もコードされていないが、ほどけてしまうのを防ぐ。人間の染色体に見える白い点がそれだ。それと衰え死ぬこととどう関係するのか? そこがミソだ
@JUNIUS_64:これはヘイフリック限界(細胞の分裂回数の限界)といい、このために誰もが死ぬ。テロメアがある長さに達すると、細胞分裂しなくなる。
人間は歳をとると、テロメアを補充する酵素であるテロメラーゼが少なくなっていく。したがって、死はあらかじめコード化されている。
“fuck the Hayflick limit, I do what I want” is the motto of cancer, and the motto of lobsters
— labcoat lesbian @ AC (@JUNIUS_64) 2018年6月21日
because they produce heaps of telomerase. telomerase is a really nifty enzyme, it carries its own RNA template to build back the lost ends of the telomeres! pic.twitter.com/gWuIuM6jcZ
@JUNIUS_64:「くたばれ、ヘイフリック限界。俺は好きにやらせてもらうぜ」。これは癌のモットーであり、ロブスターのモットーでもある。ロブスターはテロメラーゼを作り出す。これはイカした酵素で、独自のRNAテンプレートによって失われたテロメアを再建する!
テロメラーゼを作り出せるロブスターでも死から逃れられない
だがテロメラーゼを無限に補充できるロブスターですら、永遠に死から逃れられるわけではない。エントロピーは必ず期限が到来する。ロブスターとて受け入れねばならない。
長年生きた巨大なロブスターは脱皮のせいで食われる心配はないかもしれない。だがエネルギー損失よって死ぬ恐れがある。
ある大きさを超えると、空を脱ぎ捨てるという行為は非常にやっかいな作業となる。また殻には寄生虫やバクテリアがたまり、やがては自分の骨格に閉じ込められてしまう。
@JUNIUS_64:死因が病気なのか、それとも単純に圧死なのかを取り扱った研究は見つからなかった。ぜひこれに関して、無脊椎動物の生物学者と話をしてみたい
@JUNIUS_64:そう、馬鹿げているし、非科学的でもあるけど、詩的に考えてみるのはとても楽しい。まるでロブスターは悪魔と取引をしたかのようじゃないか。悪魔は必ず代償を要求するんだ
@JUNIUS_64の投稿にに対する海外の反応は?
@luckydoghot:こういう話大好き!俺もロブスターは悪魔と契約したとものとばかり思っていたよ。”不老を与えよう。代わりに人間が食べるとうまい御馳走になる”ってな。
運命を受け入れろってやつだな。Accept your fate pic.twitter.com/8iTvyIxwDO
— jeff kinnon (@comeseecomesaw) 2018年6月22日
@AllkinsDavid:この投稿を読んだら、人間がまだ知らない海のどこかに、太古の巨大なロブスターが何百万匹もうごめいている姿を想像しちゃったよ。
ロブスターがどこまでも大きくなるという話を聞いて、海底に潜む怪獣のような奴に食われてしまうのではないかと心配する必要はない。きっと、それはとんでもなく骨の折れることだろうからだ。
References:twitter/ written by hiroching / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
永遠の命を手に入れた代償として、美味しくなっちゃった
2. 匿名処理班
ワニとかも同じだったような?
ただし、骨と筋肉の比率は変化しないので成長しすぎると足が体重を支えきれなくなって動けなくなるし、一日に必要なカロリー量も増えていくので高カロリーな獲物を24時間食べ続けても消化吸収が追いつかなくなるというオチがあったような・・・
3. 匿名処理班
ベニクラゲは神
4. 匿名処理班
その悪魔って、二足歩行して妙に毛が薄い哺乳類だったりしない??
5. 匿名処理班
20キログラムのモノが過去に捕獲されたことがあるなら、この海のどこかには30〜40キログラム位の怪物クラスがいても不思議ではない。
はさみで人間の腕を切断するくらい朝飯前かもしれん。
6. 匿名処理班
ベニクラゲは理論上は本物の不死者ですよ、成長するから不老では無いけど
ある程度成長すると幼化といって子供に戻ってやり直すってのを繰り返す
理論的には不死
けど魚に食べられちゃうのよね、それで死んじゃう
それが無ければ行き続けられる、あぁ自然界って無常ね
7. 匿名処理班
メガシャークVSメガキングロブスターって映画がそのうち出来そう
8. 匿名処理班
そうそう、だから触手モンスターみたいなものもよく考えたらあり得ないし、
(素早く動いて素早く分裂ってのは無い)
虫が巨大化するってのも何百倍はさすがにない
(巨大化すれば新陳代謝だけで莫大なエネルギーになり、人類のような火を使った調理が出来ないとエネルギー補充がムリ)
9. 匿名処理班
でも不死って死以上に怖い。
から人間は別にこのままでいいよ。
既に長生きしすぎだと思う。
10. 匿名処理班
この子も運が良ければ巨大エビになってたのかな
などとカップヌードルを覗き込む
11. 匿名処理班
アーケロンやメガロドンの死骸を
食った事のある大ベテランが
現役で居るのかもな。
12. 匿名処理班
無〜限のテロメ〜アに〜♪
刻〜んだ 神の〜罪〜♪
13. 匿名処理班
そもそも「脱皮」って言うシステムが高効率だよね。
14. 匿名処理班
マグロは違うの?
信じられんぐらいでかくなるけど。
15. 匿名処理班
※7
巨大怪獣vs巨大エビvs巨大蛾ならすでに東宝が大昔に作ってるね
16. 匿名処理班
これはつまり不死者ではなく
不老者と呼ぶべきでは
17. 匿名処理班
しをちゃん…
18. 匿名処理班
※12
炎に〜焼かれながら〜
目覚めの〜時を目指す〜〜
19. 匿名処理班
んで、デカいロブスターはおいしいの?(食べたい)
20. 匿名処理班
テロメアかどうかはわからないが、
カレイ(オヒョウ)も条件さえ揃えば北極海を1匹で埋めるぐらい大きくなる可能性があるとか
21. 匿名処理班
寿命が伸びると子供が産まれにくくなる、みたいなのもこういう関係?