UFOとは正確には何だろうか?「Unidentified flying object」の略語であり日本語に訳すと未確認飛行物体である。
つまりUFOは地球外文明からやってきた乗り物を意味するわけではなさそうだ。その定義が指し示すように、正体が特定されておらず、したがって人類の技術によって作られた可能性もある。
ここでナチスドイツと彼らの戦況を有利に進めるにいたらしめたその技術的な追求について考えてみよう。
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ナチツドイツが当時開発していた空飛ぶ円盤に光の玉
ナチスドイツは、当時最先端の戦車やロケットといった兵器を開発していたのはご存知の通りだが、それだけではなかった。
CIAの機密解除された戦争に関する一連の文書によると、ヒトラーの技術者たちは、連合国の戦闘機を追跡し注意を引きつけた空飛ぶ円盤や”光の玉(light balls)”と形容される奇妙な航空機を開発していたらしい。
ナチスのUFOは事実か作り話か?
レナント・ベスコは、ドイツが反重力を開発したと論じた。第二次世界大戦末期に円盤状かつ管状の飛行機が建造・試験されたが、彼によれば、それは未確認飛行物体についてきちんと説明するものだ。このコンセプトは、アメリカとソ連によって開発され、直接空飛ぶ円盤につながったと彼は主張する――リチャード・ドラン
ナチスのUFOは、ドイツでHaunebu、Hauneburg-Gerate、Reichsflugscheibenなどとも呼ばれ、第二次世界大戦中に開発された高度な航空機か宇宙船だと考えられている。
これらの技術と超飛行機はいくつもの陰謀論の中に登場する。大抵は難解なナチズム、すなわち超自然的あるいは超常的目的のためにナチスが復活するといった話が登場するイデオロギーと関連する。
多くの著者が、ナチスドイツ、世界中における探検、UFOといったものに歴史的なつながりを持たせている。
ナチスドイツが南極のノイシュヴァーベンラントを探検したと主張する者もいる。そこには1938年に探検隊が派遣され、基地まで作られたとされる。その基地は、大戦終結後、ナチスの幹部たちが逃れたと言われる場所だ。
・ナチスドイツ軍は南極大陸にUFOの秘密基地を作っていた? : カラパイア
ナチスは、ヴィクトル・シャウベルガーが開発したミサイルや強力なタービンといった高度な推進技術を調査していた。
第二次世界大戦中、目撃されたUFOは敵軍の兵器だと考えられた。事実、連合軍はいわゆるフーファイターと呼ばれるものは、ナチスの秘密兵器だと考えていた。
これらはすべて、それを裏付ける具体的な証拠に欠けた、一つの大仰な陰謀論のようにしか聞こえないだろう。
ナチスドイツとUFOのかかわりを言及した科学者
だが幸いにも、UFOに携わっていたことを認めた科学者数人に言及した記述がある。
ナチスのUFOに一番最初に言及したのは、イタリアのタービンの専門家ジュセッペ・ベルッツォによる一連の文書だ。1950年3月24、25日に書かれたものは、日刊紙イル・ジョルナーレ・ディターリアに掲載された。
空飛ぶ円盤タイプは1942年にはドイツとイタリアで設計され、研究された
ベルッツォはまた、「大国が研究のために円盤を飛ばしている」と意見を述べてもいる。
彼が高機能タービンについて記したすぐあとで、ドイツの科学者ルドルフ・シュリーバーがナチス政権期に空飛ぶ円盤を開発したことを認めた。デア・シュピーゲル誌のインタビューで、シュリーバーは、直径15メートルの回転タービンブレードを持つ円盤で駆動する航空機を設計したと主張している。
1950年代、各国で空飛ぶ円盤の開発が
1950年代、いくつもの国々が空飛ぶ円盤とでもしか言えないものに関心を示し、どうやら自国で空飛ぶ円盤を開発したいと願っていたようだ。
1953年、アブロ・カナダ社がVZ-9-AVアブロカーという、時速2400キロで飛行可能な円盤型ジェット機を開発していたことを発表。
それからほどなくして、ドイツ人技師のゲオルグ・クレインが、そのような設計はナチス期に開発されたと主張した。
クレインはさらにそのドイツの空飛ぶ円盤のタイプまで次のように説明している。
・ブレスラウで非回転円盤型。開発者はV-2ロケットの技師リヒャルト・ミーテ。機体はソ連に接収され、ミーテはフランスを経由しアメリカに亡命。最終的にアブロ社で働くようになる。
・プラハで、ルドルフ・シュリーバーおよびクラウス・ハーベルモール(Klaus Habermohl)が円盤を開発。固定されたコクピットの周囲を動くリング状タービンブレードで構成されている。クレインによれば、1945年2月14日に初の有人飛行を目撃したという。3分で高度12400メートルに到達し、水平飛行では時速2200キロを達成した。
CIAが機密解除した文書が明かすドイツのUFO計画
CIAの機密解除された文書によれば、ゲオルグ・クレインはこう述べたという。
多くの人々は”空飛ぶ円盤”が戦後に開発されたと考えているが、実際には1941年にはドイツの飛行機工場で計画段階にあった
尚この文書はオンラインアーカイブで閲覧可能だ。
・ENGINEER CLAIMS 'SAUCER' PLANS ARE IN SOVIET HANDS
文書はさらに以下のように続く。
”空飛ぶ円盤”は3分で高度12400メートル、時速2200キロに達した。ドイツの計画では、これら”円盤”の速度は時速4000キロに達する、とクレインは強調した。
クレインによれば、一つ難題とされたのが、”円盤”を作るための素材を手に入れることだった。しかし、この問題も1945年の終わりにかけてはドイツ人技師によって解決され、その建造の着手が予定された、とクレインは付け加えた。
なお空飛ぶ円盤について語る上で、ヘルマン・オーベルトに触れないわけにはいかない。彼はロケット工学と宇宙飛行学の父と呼ばれる人物だが、次のように語っている。
私の理論によれば、空飛ぶ円盤は実在し、それは別の太陽系からやってきた宇宙船だ。おそらくだが、何世紀にもわたり地球を調査してきただろう人種である、知的な観察者が乗っていると思う
Did The Nazis Build A UFO?
References:cia.gov / mysteriousuniverse / ancient-code/ written by hiroching / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
設計図がもしあるなら誰か再現して!!!
2. 匿名処理班
即席焼きそばやろ
3. 匿名処理班
アブロカーが2400キロって何の冗談だ?
実際には1メートルも受けずにヨタヨタ飛んだだけ
ぐぐればすぐ動画が見つかる
4. 匿名処理班
サターンの大戦略で出てたな
5. 匿名処理班
陰謀論的な物は信じないが、円盤形の飛行機を試作したのはホントだと思ってる。
6. 匿名処理班
まあ、ドイツ上空に出撃すれば、プロペラの無いめっちゃ速いジェット戦闘機や水平尾翼すら付いてないロケット戦闘機が襲いかかってくるんだから、連合軍パイロットは、もっとおかしな航空機(UFO)が飛んでても「ああ、またすごい新兵器出てきたな」としか思わないでしょうね。
7. 匿名処理班
科学技術は一般人の思ってる100倍向こうにあるらしいからな。下には降りてこないだけですよね。
8. 匿名処理班
はうにぷーーーーーーー!
9. 匿名処理班
な、な、なんだってーーーっ!!!?
10. 匿名処理班
アイアン・スカイっていう映画はナチが月面基地を作っていて今でも存在しているというコメディなので、よかったら観てね。UFOで攻めてくるとかバカバカしいこと請け合いです。
11. 匿名処理班
信じられないことばかりあるの
もしかしたらもしかしたらそうなのかしら
12. 匿名処理班
UFOというか、空爆で穴だらけになった滑走路でも大丈夫な垂直離着陸機を開発していたんじゃないの?
13. 匿名処理班
フライバイワイヤの技術がないと、まともに飛ばすの無理やで
14. 匿名処理班
これって40年以上前から言われてるでしょ?
古い怪奇本でネタになってたわ
15. 匿名処理班
大松「確認できている乗り物はUFOじゃないぞ」
16. 匿名処理班
先尾翼 前進翼 可変翼 無尾翼にデルタ 円形翼を研究していても不思議は無いな、
負けた方は記録が失われているから想像力が入り込む余地が有るし、英米も結構な変態兵器を研究してるけどハッキリと失敗迄の経緯がわかっているから、完成した時の予定性能が独り歩きして無いだけだと思うけどな。
17. 匿名処理班
ヘリコプター的な何かを開発してたんじゃないだろうか
当時のドイツはトンデモ兵器の開発が盛んだったから
18. 匿名処理班
ヤキソバンの母船
19. 匿名処理班
TR-3Bもただの全翼機なんじゃないの?w
20. 匿名処理班
ミステル・矢追案件ですね
21. 匿名処理班
ナチ=フリー素材説が更に補強されたな
22. 匿名処理班
知らない人はB-B効果、ブラウン-ビーフェルド効果などで検索してみれば良い。
アメリカの航空機メーカーや軍隊で研究済みで 、いくつかの爆撃樹や戦闘機は高速域では半重力のみで飛行しているらしい。
23. 匿名処理班
この時代にこれが成功してるなら現代の戦闘機はみんなこんな形になってるはず