55サッカーのロシア・ワールドカップ(W杯)でベスト16に進出し、列島を熱狂させた日本代表メンバーの中で、GK川島永嗣は批判にさらされ続けた。「ミス多すぎ」「川島出すな」。インターネット上ではそんな声が絶えずあがった・・



こうした論調に警鐘を鳴らすのが、ツイッターやブログでGK情報の発信を続ける元U-20ホンジュラス代表GKコーチ・山野陽嗣氏だ。W杯での川島のプレーと、ネットの論調について何を思うのか。J-CASTニュースは山野氏に話を聞いた。

川島への批判と同時に見られたのが、「控えの東口順昭や中村航輔だったらもっと上に行けた。チャンスを与えるべきだった」という声だった。これに対する山野氏の考えは「チャンスは与えられてきた。しかしモノにできなかった」というものだ。

「西野朗監督もバヒド・ハリルホジッチ監督も、これまでに2人をテストしてきました。しかし、川島から正GKを奪取できるだけのパフォーマンスは見せられませんでした。だからW杯で起用しなかった。代表は勝利のために今ある力を発揮する場であり、育成の場ではありません」

ロシアW杯出場決定後、東口はハイチ戦(3-3)、中国戦(2-1)、中村は北朝鮮戦(1-0)、韓国戦(1-4)、マリ戦(1-1)に出場。W杯直前のパラグアイ戦(4-2)には、前後半45分ずつ出場機会を得ている。

2人に限らない。川島が所属クラブを失った時期(15年6~12月)以降、代表のゴールを長く守ってきたのは西川周作だった。だが川島は、16年8月に現在所属のFCメス(フランス・リーグアン)に移籍すると、第3GKから正GKまで上り詰めた。代表でも再びチャンスが与えられると、これをモノにし、正GKに返り咲いた。

「川島を叩く前に、川島を超えるGKが日本で出てこないといけません。『(ドイツの)ノイアーや(ベルギーの)クルトワだったら止めていたのに...』などと無い物ねだりをしても意味がありません。日本での人材発掘とレベルアップが必要なのに、それに反するような形で叩いてばかりの風潮には危機感を抱きます」


・川島永嗣選手 パンチングからの失点が話題に



こうした点から山野氏は、次世代への影響を危惧している。

「スマートフォンやPCが普及している時代です。ネットで理不尽に叩かれているのを今の子どもたちは見るでしょう。それでGKに魅力を感じるでしょうか。

GKは失点した時、自分に過失やミスがなくても叩かれたり、後ろめたさを感じたりします。その中でいつ喜びを感じるかと言えば、一番はファインセーブでゴールを守り、『ありがとう助かった!』と周りが称えてくれる時です。

その励ましがモチベーションになるのに、今の川島に対するような評価をされたらGKのやりがいがありません。川島はプロとして強靭なメンタルで己の仕事をやり抜きましたが、他の日本人GKならメンタルが崩壊していたかもしれません。ファインセーブまで粗探しをされ、価値を落とされる。極めて危険な流れだと思います。GKをやろうという子どもが消えますよ」
GK人気が高いドイツのサッカー専門誌『キッカー』では、ロシアW杯GL第3戦ベスト11のGKに川島を選出した。日本人選手が同誌でベスト11に選ばれたのは、今大会では川島が初めてだった。「ポーランドとの大一番で、日本のGL突破を確実なものにした」との評価だ。「優れたプレーは最大限称賛するという文化があります。それが『GK大国』たる由縁なのかもしれません」と山野氏は話す。

川島は10・14・18年とW杯3大会連続でゴールマウスに立った。現在35歳。次代を担うGKの育成は急務だ。ファン・サポーターやメディアにできることは何か。

「悪いプレーやミスがあった時に厳しい目で論じるのは、もちろん重要です。同時に、良いプレーをした時は最大限に称賛する。感情的にではなく、根拠をもって冷静に評価していくことが必要です。

メディアは、失点したら問答無用で採点を低くするのではなく、ミスが失点に直結する責任あるポジションだからこそ、活躍した時は英雄になれるような土壌をつくっていってほしい。テレビも、ゴールシーンだけでなくGKのファインプレーまで流してやる。そういった積み重ねがあれば、『GKをやりたい』と思う人が増えてくるのではないかと思います」・・

詳細は(source: J-CASTニュース - 「GKやる子供消えます」 川島永嗣へのW杯異常バッシング、専門家警鐘


・川島永嗣 無所属から這い上り 3度目のW杯へ








・川島が悪い訳では無く、そもそも日本人GKのレベルが低いと思う、点に直結するポジションなので協会はもっとGK育成を強化して欲しい

・GKは身長が高くないと難しいもんな。カンポスや川口は例外で世界的に190前後ないとGKは難しい。クルトワなんか199センチやし。

・ゴールキーパーは昔から冷遇されてる
やりたい子なんかいない
体が大きくてスタミナのない子がGKさせられる

・この専門家さんの意見が正しいとか正しくないとかの問題ではなく、今の日本は吉田選手が言ってた通り、少しのミスをまるで犯罪者のように叩きまくる人間が多すぎる。
サッカーだけじゃない。
一つ発生した流れに乗り遅れまいと、素人がよく知りもせず、他人の受け売りの言葉で批判に便乗する。
そういう自分一人では何もできない、便乗屋だらけになっているから、袋叩きのような構図がすぐに出来上がってしまう。
学校や職場で起こるような、イジメやパワハラ、セクハラの問題については、過敏すぎるほど反応するのに、ネット上で同じことが起こっていても、反対するどころか、便乗して叩く方にまわる人ばかり。
この風潮は将来的にどんどんひどくなっていくでしょうね。

・中村やその他の若いGKが海外に行って強くなってきてほしいけど、ヨーロッパのチームが外国人枠まで使って獲得するGKは突出した力がないと契約に至るまで難しいと思う。
それにプラス言語も出来て指示もしなきゃいけないので、他のポジションの選手が海外に行くよりハードル高いよね。
川島は若い時から海外行ってレギュラーを掴み取ってきたのは間違いなく総合的な能力が高かったということ。
この大会の川島は残念なプレーが目立ってたけど、人格を否定するような叩き方はおかしいと思う。
批判と侮辱は違うから。

・flo***** | 1時間前
この記事は大事だと思う。
それまでは兄貴とか守護神とかもてはやし、少しミスすると異常なほどの追求。
3戦目ではまたスーパーセーブしたらもてはやし、最終戦ではまた異常なほどのけなし。

・シュート5本、4本失敗しても、1本入ればヒーロー。GKは、ノーミスが当たり前。不公平です。ヨーロッパではGKがあこがれのポジション。日本は、司令塔が人気。

・どのスポーツもそうだけどみんな最初は点取るのが面白くて始めるからキーパーは余った人やデカい人太った人に回ってくるもんな。
しかも上手くなってもポジションは1つだから出れない時も多い。
育てるのは難しいよね。

・本来、サッカーのGKほど、責任と楽しさがあるポジションなんて、そんなにないのにね。


・【GKスーパーセーブ 2018】 TOP25