ホームレスにギター教えてもらった思い出
※TwitterやLINEで好評だったのでおすすめの過去の良記事を再掲します1:名も無き被検体774号+@\(^o^)/: 2016/11/21(月) 21:00:51.99ID:y+NcPp2n.net
暇だからちょっと語らせてくれ
聞きたい人がいるかどうかは知らない。でもふっと思い出したから書く
書きだめはないのでごゆるりと待っててください
この時俺は中二で…痛いやつ真っ盛りだった。
ただモテたいがためにってのと…姉貴がいて姉貴がベースをしてたから俺はギターを始めた
ギター自体は姉貴のやつを使ってた。もちろん全く弾けない。全然弾けない
姉貴にも死ぬほど笑われたw
姉「ビートルズすら弾けないの?w」って感じで…悔しくて堪んなかった
姉貴はジャズばっか聞いてて正直メチャクチャ上手かった。
二人の共通項は洋楽好きってこと。ジャンルは全く違った。俺はこの時にわかで全然知らなかったけれど
どんだけやってもコードチェンジが上手くいかない。ビートルズとかニルヴァーナとかメチャメチャギター簡単な曲すら弾けなかった。
それで結構すぐやめちったwww
ギターはインテリアと化してた。俺は音楽だけ弾いてギターは弾かないって日々が続いた。
因みに母は死んでていなかったけど親父はよくしてくれた。有名なゲーム会社に勤めててお金もあった。だからCDなんかは全部買ってもらってた
うちのクラスのDQNがギターで弾き語りするっていう出し物をする事になったんだ。その時内心しまった!って思ったけど…
そいつ地味に上手かったんだよね。邦楽をしてた(確かtubeとか)んだけど歌も上手いしギターも弾ける。最悪だった。
俺のクラスはそいつを全面バックアップするってことに決まった。部活のやつは部活の出し物とかあったんだがいかんせん帰宅部だった…
俺はそいつのギター持ちになった
DQN「ぜってー落とすなよ?落としたら殺すかんな?」
俺「分かってるよ…落とさんっちゃ」
ずっとこんな感じだった。こんだけ言っても俺より安物のギターだったんだけどなw
ギター持ちの仕事はかなり楽だった。でもものすごく悔しかった。学校行事でそいつは拍手喝采だった。先生からも受けがよかった
これでもう1回始めることにしたんだw
インテリアと化してたギターを手にとって必死に練習…するはず無かった。それだけ意志が弱かったんだな、全然ダメ。
姉貴からはとうに見捨てられてた。俺はもうビーオタするだけの浮いた中学生になってた。
中二の終わり、俺は電車通学でいつものように電車に乗ろうとしてたんだが…いつもと違うんだな。
ストリートのミュージシャンがいた。俺はこんな田舎でなんになるんだ?金になるの?とか考えてた。よく見るとスーツはきてんだけど全体的にボロい。ハットも被ってるけどヨレヨレ。
こいつ…完全にホームレスじゃあねえか。
その時すぐ無視した。
学校が終わってその日は珍しく友達と遊ぶことになった。俺ほとんど友達とかいなかったしなw
結構テンション高めで帰ったの。その時気付いて無かったけど、1回家に帰ってもっかい駅に行くとまだストリートのやつはいた。
こいつ何時間いるんだよ!?朝の8時に見て今夕方だぞ?って思ったのを覚えてる。
そのホームレスは意外とお爺ちゃんでそれもあってかギターケースには結構小銭が入ってた。
年を売り物にしやがって…それが最初の感情だった。ギター売れよwとかも思った
チラッと見たとき目があった。うわっ最悪…
ジジイはにやっと笑ってイマジンを歌い出した。その時の俺がジョンレノンのシャツを着てたからだった。
俺「あれ?意外と上手くね?」
ジジイは声高々にイマジンを歌う。ギターは簡単なのは知ってたけど弾けなかったから羨ましかった。
気付いたらジジイの前に立ってた。ジジイはイマジンを歌い終わるとちょっとこっちを見て
「金」
とだけいった。
https://www.youtube.com/watch?v=dq1z1rkjw-E
じじいwww
ワロタ
俺「金?あーっと…」
ここで渡すのはなんだかしゃくだった。友達との約束ごとも忘れてジジイにいった。
俺「ビートルズ弾ける?」
ジジイ「あんなに簡単なの弾けねえやつおらんが」
カチンと来た。ビートルズを貶された気持ちにもなったし尚且つ俺の嫉妬が吹き出した。
俺「へー。ブラックバード弾けたら金やるよ」
ジジイ「…口の聞き方気を付けろい」
それでもジジイは笑ってたが。
https://www.youtube.com/watch?v=Mo_DMGc2v5o
どうせ無理だと思った。いきなりのリクエスト。しかもブラックバードは意外と難しいというのをCD屋のマスターから聞いていた。
ジジイ「ブラックバードシンギン…」
めっちゃうめえ。ふざけんな。期待を返せ。あとものすごく発音がよかった。本家のポールより歌が上手い気がした。
チャカチャカずっと鳴らして演奏は3分ほどで終わった。
ジジイ「…で?」ニヤ
このにやけにまたもカチンと来た。
俺「じゃあ次はアクロス・ザ・ユニヴァースだ!」
ジジイ「へいへい…」
といってチューニングをし直した
https://www.youtube.com/watch?v=CnmHNinaxMc
面白いwwww
そのシジイは交差点で悪魔に魂を売ったのさ…w
>>19
赤い目の悪魔さんちーっす
>>21
誰が赤いおめめのトナカイさんやねんw
ロックの定義は人それぞれ難しいな
ポンポン
その時チューナーを使ってなかった。俺は合わせるだけでもチューナー頼りだったのにw
俺「チューナー使わんの?」
ジジイ「…チューナーねえw」
弾けなかったら殺してやるとまで思った。マジで。
ジャラン…
完璧だった。完璧すぎてビートルズ聞いてるのすら恥ずかしいくらいの完璧。歌は上手いしギターに狂いはない。
ジジイ「…金」
流石にここで折れた。小銭入れから300円出してギターケースに入れた。
ジジイ「…お前中学生か?」
俺「なんで分かったんじゃ?」
ジジイ「…額がショボい」
このジジイ、殺す。ジジイは笑うのを止めなかった。
ジジイ「お前今ビートルズきいてんのか?」
俺「ビートルズにニルヴァーナ。後はジョンのソロとか」
結構洋楽は聞いてると思い込んでた。でもジジイは鼻で笑って
ジジイ「…ロックってのを知ってねえなあ…」
ビートルズは大好きだったから腹立ったけどそれ以上にジジイに興味が湧いた。自然に怖いイメージは無かった
んでんでんで
俺「じゃあどんなんがロックなんだよ!」
ちょっとキレてた。まー痛い中学生だったししょうがないな。
ジジイ「まあ、待てや。俺はもうロックは飽きたんや」
俺「じゃあ何しよるん?」
ジジイはにやけて「教えられまっしぇーん」と言った。今でも覚えてるけどあのときの殺意。
ジジイ「…これくらい集まりゃいいか」
ジジイはギターケースをチラッと見て言った。確かに3000円以上あった。
ジジイ「お前ギターすんのか?」
俺は痛いとこつかれたと思った。隠してもしょうがないと観念した。
俺「したいけど出来ない」
ジジイ「なんでや?」
俺「弾けんけえじゃ」
するとジジイはカッカッカッって笑ってすくっと立った。意外と背が高い。多分170以上はあった。
ポンポンと肩を叩かれ聞かれた。
ジジイ「弾けるようになりてえか?」
俺「…うん」
面白い
ジジイ「…ほんじゃ」
といってメモになんかかいた。それは空き地の場所だった。
ジジイ「明日土曜やろ?今のガキは土曜休みじゃろうからここ来いや」
俺「は?」
ジジイ「ギターは必ず持ってこいよ」
俺「何時や?」
ジジイ「…朝や」
友達から誘われなくなったのは言うまでも無かった。
次の日朝8時に起きて少しドキドキしながら仕度した。姉貴からはどうした?って聞かれたけど友達の約束ってことにして出て来た。
空き地には既にいた。というより…そこがジジイの家だった。間違いなくホームレスだった。その空き地には小さな小屋があって中には四畳半くらいのスペースが裏の山手にあった。
ジジイ「来たな?くそガキ?」
そういって頭をがしゃがしゃされる。
俺「やめえや!臭くなるじゃろ」
ジジイ「…お前元気やなあ…」
その時ジジイはジャージにシャツ1枚だった。
俺「しかし汚いな…」
ジジイは笑っているばかりだった。そのまま裏の小屋につれていかれた。
ジジイ「ここはスノウドニアっちゅうんや」
俺「スノウドニア?」
ジジイ「この小屋の名前や」
こいつ頭おかしいと思った。ほんとにこのジジイは大丈夫なんだろうか?殺されないだろうかというドキドキが出てきた。
ジジイ「…おい、ギター」
俺「へ?」
ジジイ「ギターだよ、練習すんだろ?」
そう言われて慌ててケースからギターを取り出す。ジジイのギターは野ざらしっぽかった。
ジジイ「へえ…ヤマハたあ良いもん持ってんじゃねえか」
俺「元は姉貴のじゃ」
ジジイははーん…といってまたにやけた。そこでやっと気付いた。
俺「ジジイのギター変なやつやな?」
ジジイ「お前ほんと生意気じゃな?」
ジジイはそういってギターを取った。後に知ることになるがそれはドブロというアコギ(というよりリゾネーターギター)だった。
知りたい人は調べてほしい。俺はそのギターに興味津々だった。
ジジイ「これか?こいつは"よしの"じゃ」
俺「は?」
ジジイ「ギターの名前や」
なんでも名前つけるのか…ほんとに頭おかしいと思った。これまた後に分かるがジジイはなんでも名前をつけるクセがあったw
リゾネーター・ギター (Resonator guitar) またはリゾフォニック・ギター (Resophonic guitar) は、アコースティック・ギターの一種。
第二次世界大戦前、エレクトリック・ギターが跳梁する前に、ギターの音量を増大させるために考案された。「リゾネーター」(日本語ではレゾネーターとも)と呼ばれる、円形の薄いアルミニウム製の共鳴板をブリッジの下に取り付けた。ボディはブルースに使用される場合は金属製の物が多く、ブルーグラスには木製のものが使用される。 金属性ボディのものは当初のもくろみほど大音量を得る事は出来なかったが、音色に独特の響きを持ち、ハワイアンやブルースなどの、スライドギターを好むミュージシャンが多く使用した。ブルーグラスで使用される木製ボディは、大音量が得られるようになっている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/リゾネーター・ギター
ジジイはドカッと座って俺を見た。
ジジイ「何が弾きたい?」
俺は色々迷ったが好きな曲を素直に言った。
俺「ヒア・カムズ・ザ・サン。これしたい」
俺はジョージハリスンファンだったのだ。ジョージのシャツなんて1枚も持ってなかったがw
ジジイ「…分かった」
この時少し目付きが変わった気がしたんだ。俺はジジイに続いて汚い座布団の上に座ってギターを担いだ。
https://www.youtube.com/watch?v=i4WN40NKf7M
ジジイ「まあまずは焦るなや。キーから教えんぞ」
いきなり教則本を完全に無視だった。全くキーなんて言葉知らなかった。
ジジイ「…あー。キーってのはな?コードのベースや。簡単に言うとな」
それから基本音というのを教えてもらった。ジジイはやっぱり面白い人間だったが教え方も凄い上手かった。
焦らんでええ、手が小さいのはしゃあおまへんとか慰めの言葉をかけてくれてた。
まだまだ中学生。手が小さい上に飽き性だ。キー押さえるだけでつまらなくなっていった。そこでジジイの話題をふった。
おれの音楽のスタートはThe EaglesのHotel Californiaだったなあ。
https://www.youtube.com/watch?v=8UAlD8SI-6U
>>44
私もイーグルスのホテルカリフォルニアだった
弾けずじまいだったけどw
俺「なあ?ジジイってなんでホームレスなん?」
ジジイ「…うっさいわ。ホームレスでもええやろ」
俺「何歳?」
ジジイは少し考えて「68」とだけ言った。正直ジジイジジイと言ってたが見た目はもっと若かった。このジジイが60代なのも信じられなかった。
朝9時から約三時間。延々キーを単音で押さえるだけをしていた。正直つまらくなっていた。
俺「なー、こんなんで上手くなるん?」
ジジイはクスッと笑って俺の肩を叩いた
ジジイ「お前、名前と年は?」
俺はいきなりでなんでこんなことを聞くのか分からなかった。
俺「俺は俺。14じゃ」
ジジイ「俺はジジイ、68」
益々分からなかったけれどちょっと面白かったw
ジジイ「…54も違えばギターの歴も違うっちゅうことや」
そういってすくっと立っていきなり着替えだした。
俺「なんで着替えるん?」
ジジイ「…金」
また一言呟いただけだった。
俺もすぐ見たいと思った。ほんとはどんな音楽をするのか気になったからだ。
俺「着いていってええか?」
ジジイ「…変な目で見られるからやめえや」
俺「遠くで見とくわ」
ジジイ「…そうか」
そういって俺は自転車。ジジイは歩いていつもの駅まで向かった。俺のギターケースはハードソフトだったがジジイはハードだった。
俺「ケース重くないん?」
ジジイ「…まだ若いけえの」
良いねー面白い
スーツ姿に違和感しかなかったがスーツ姿でジジイは駅の前に陣取った。
ジジイ「…今日は焼き鳥だな」
俺「は?」
ジジイは無視してギターを取り出してチューニングした。そして筒状の変なガラスを出して歌い出した。
その声はとても力強くて、カッコよくて、渋かった。ジジイらしかった。ピックも使わずギターをバンバン叩きながら歌うのに俺は鳥肌がたちだした。
俺「ジジイ!」
話しかけても歌を途中で止めることはなかった。何度しても曲の途中で止めなかった。
ジャラン…
ジジイ「なんや?うっさいのお…」
この曲の全てが知りたかった。訳の分からないことを歌っているはずなのにカッコいいだなんて今まで聞いたこと無かったからだ。
俺「なんや?今の曲?なんてタイトル?」
ジジイ「これか…これはなあデスレターっちゅうんや」
俺「デスレター?」
聞いたことも無かったし見たこともなかった。
俺「作者は?」
ジジイは既にまたチューニングしていた。それから少し音を替えてまたひきだした。今度は知ってる曲だった。
俺「…スタンド・バイ・ミー?」
ジジイは結構大きな、でも優しい声でスタンド・バイ・ミーを歌い上げた。
すると会社員一人が金を落としていった。(確か会社員。記憶曖昧w)
ジジイ「…っし、仕事や」
ジジイはそれからずっと歌ってた。俺は途中で飯を食べにスーパーに買い物行ったりしてたがジジイはびくとも動かなかった。
ちょこちょこお金が増えていく。曲は知らないものから知ってたものまで色々あったが全てが洋楽だった。
夕方になってもジジイは歌った。俺はそろそろ帰らないとまずいかなと思い出したときだった。
ジジイ「お前そろそろ帰れや」
まずい!顔にでたか?と内心焦った。でもそんな焦りとは真逆だった。
ジジイ「お前にやる焼き鳥はねえんじゃ」
そんなことかい。焦って損したわ。
俺「へー。帰りまーす」
すると後ろからジジイがボソッと呟いた。
ジジイ「…また明日来いや」
おもしろい
おもしろいな
その次の日にも行った。またいた。
ジジイ「よおーきよったのお」
また前日と同じような日になった。三時間キーを単音で押さえるだけ。その日はちょっとリズムがついたが。
それから駅に行ってまたご飯の品目を言って歌い出す。最初に夜何を食べるのかを決めて歌うのだという。1日2食しか食べないとしってなんで死なないんだこのジジイと思った。
それからこんな変なジジイとのギター練習が始まった。
学校がある日はダッシュで駅を出てチラッとジジイを見てうなずく。ジジイはにやっと笑ってまたギターを弾く。これが今日は行くの合図だ。
といってもほぼ毎日行っていたんだがwww
これ思い出した
https://www.youtube.com/watch?v=MUcdDz7DUj4
ジジイが夕方少し早めに弾き語りを止めて小屋に帰った。それからは親や姉貴を心配させないために1時間半しかジジイに会えなかった。
ジジイはなんら嫌そうな顔せずにギターを教えてくれた。俺も一時間半しかないから真面目に練習した。
ジジイがしっかり褒めてくれてたからだ。間違っても
「あーそうじゃあねえな。こうだ」ってな感じで全然厳しくなかった。それでもサボらず練習した。
一軒家だったから音を小さめに家でも練習した。姉貴からは案外感心された。なぜかは知らない。
そんなに頻繁にホームレスに接触してたら、誰かに見られて何か言われそうだがな
俺は覚えが悪くて何回もイライラした。それでもジジイは笑うばっかりだった。
ジジイは駅でかなり上手いギターを弾く。俺はそれをしっかり見ていたんだがな…
運指が速すぎて見えないんだなw初心者にあれは無理だわw
それから1ヶ月が過ぎた。やっとこさキーをマスターした。どこがどの音ってのを完全に覚えた。
俺「よっしゃあ!」
ホントに声が出た。ジジイからテストを受けてそれに全てオーケーをもらったのだ
ジジイ「はっはあ!覚えたなあ!」
そうやって肩をバンバン叩かれた。少し痛かったけど嬉しくてそれどこじゃなかった。
ジジイ「それじゃあ次は曲に行くかあ」
俺「ホントかよ!?」
嬉しくて大声を出した。
ジジイ「バカッうるせえ。たまたま近くに家がねえからって人がいるかもだろ」
俺「す、すまね…」
ジジイ「…スモーク・オン・ザ・ウォーターや」
俺「は?」
https://www.youtube.com/watch?v=Sy1_wvkJjsE
ディープの名曲
期待
アコギ始めて一ヶ月で既に折れそうな自分に一言
大事なのはいかに音楽が好きで、その気持ちを維持する事心折れずに練習する事だよねー
テクニックなんて後で嫌でもついてくるからさー
全くもって騙されたと思った。俺が弾きたいのはヒア・カムズ・ザ・サンだ。ビートルズに取りかかれると思っていたのだ。
その怒りを察したのかジジイはやれやれと言った顔でギターを取った。
ジジイ「こういうのをロックっていうんや」
ジャッジャッジャー
あ、知ってる。聞いたことある。簡単そうだな…でもなんでこれがロックなのか?それが分からなかった。
ジジイ「…とりあえず本家聞いてみい」
そういって俺の授業ノートをひったくって
"Deep Purple smoke on the water"
と殴りかいた。
ジジイ「…聞いてみい」
その日はそれだけだった。家に帰って親父にテキトーに言い訳したあと聞いてみた。
俺「なあ親父」
親父「ん?」
俺「親父ってロック聞く?」
親父「有名どこだけな。俺はフォークのファンだからな」
俺はノートをこっそり取り出して聞いてみた。
俺「スモーク・オン・ザ・ウォーター?ってやつなんだけどある?」
親父は驚いた顔で椅子から立ち上がって笑った。
親父「お前もそんなん聞きたいのか」
親父は和室に行って俺を手招きした。そこは立ち入り禁止の場所でこっそり入るとよく親父に怒られた場所だった。
そこにあったのはレコードプレイヤー。なんでレコードで聞くか分からなかった。
俺「俺の部屋にCDプレイヤーあるが?」
親父「バカ。それじゃダメだ。ダメなんだよ」
と無理矢理レコードで聞かされた。俺が始めて聞いたハードロックとなった。
「Deep Purple - Made in Japan」というアルバムだった。ライブ盤で今でも愛聴盤だ。
衝撃だった。全ての曲が俺を揺らした。誇大じゃなくてホントに。声がでないの。
そんときホントの感動を知ったんだよね。それでホントに決めたの。ギターが弾けるようになりたいって。
それから3年生になった。始業式の時の安全訓話で冷や汗が流れた。
ホームレスと遊んだり関わるのは止めましょう。
ホントに俺はガキだった。ここで言うこと聞いたらロックじゃねえぜ!って思ったんだよな。まあ焦ったのは間違いないが。
教室ではありえないだとか気持ち悪いとか騒いでたけど俺は
ああ…こいつらはホントのロックを知らない。悲しすぎるぜ。とか自分に酔ってたわwww
ええな
なにこれおもろい
自分もCD屋のあんちゃんにギター教わったことある。
店長に見つかって即終了したけど。
営業時間はさすがにね…。
高崎晃は好きですか?
>>86
俺はラウドネスよりアースシェイカー聞いてまして…すいません
今いくつ?
>>89
今は27です。とうとうジミやカート、ジャニスの年になっちゃいました
>>90
45歳位を想像してたからイメージと違いすぎた
面白いから書き上げてねー
楽器はイイね、生涯の楽しみになるもんね
俺はそれからもジジイとこに通った。中三という受験シーズンになっても変わりはなかった。いつものようにダッシュで家に帰ってギターを取ってこそっと駅に戻る。
ジジイはまた早めに切り上げて小屋にもどる。そしてスモーク・オン・ザ・ウォーターを聞いたことを伝えると
ジジイ「そうかそうか!」と笑ってギターを練習することになったのだ。
リフ自体は簡単だった。弾けるのに2日はかからなかった。でもその時に始めてアップピッキングというのを知った。
ジジイ「この曲のリフはな、アップピッキングなんや」
ジジイはそういってギターを爪弾く。俺はただ見よう見まねで言うとおりに弾く。曲になっていったのが楽しくてたまらなかった。
いつものようにキーを押さえたあとにスモーク・オン・ザ・ウォーターを弾く。それだけの変化で一時間半という時間が永遠のように感じたんだよ。
ジジイは上手い上手いと俺を励ましてリフを弾く。それからは曲のAメロからサビまで全部教えてくれた。
俺はこの時Fというかパワーコードすら押さえられなかったけどジジイはコツを教えてくれた。
ジジイ「パワーコードはな親指でEを押さえるとしやすいで?」
俺はこれで練習したせいでFは握りこんで弾くようになってしまったんだがw
でも確かに弾きやすかった。というより刷り込みだったんだろう。
真面目に練習すればソロ以外は1ヶ月程度だった。
でもある時だった。予想外に多くの金を手に入れたジジイはニコニコしながらある買い物をした。
俺「何を買ったんじゃ?」
ジジイ「2ヶ月に1回の楽しみじゃ」
そういって買ったのはタバコだった。今でも覚えてるというか俺が今でも吸うきっかけになった。アメスピだった。
俺「ジジイはマイセンやろw」
ジジイは凄く幸せそうな顔をしてタバコを吸った。
小屋に戻った時にジジイがトイレで席を外した。その時ふっとジジイのギターが気になった。
ものすごい良い音がするしカッコよかったからちょっとした好奇心でそれを弾いた。
俺「意外と弾きにくいなあ…」
そしたらジジイはいきなり戸を開け今まで聞いたことの無い大きな声で
ジジイ「そのギターに触るんじゃない!!」と怒鳴った。俺はマジで焦ってこそこそと返した。
俺「ご、ごめん…」
ジジイ「…また明日来いや。今日はもうしけたわ」
この時が最初で最後のジジイのぶちギレだった。ホントに怖かった。見た目からは想像もつかないドスの聞いた声だった。
その日は半泣きで帰って家でちょこっと練習して寝た。
でも次の日行ってみるとまたジジイはけろっと笑って演奏を止めた。俺はホントに昨日のジジイか?と内心疑問だった。
スモーク・オン・ザ・ウォーターがソロ以外は完璧に弾けるようになったときに1つの思いがけない事がおこった。
中三の五月。その日は1日休みでまたジジイに教わって駅に向かったときの事だった。
ジジイが弾くいつもの場所に既に先客がいた。弾き語りの先客だった。
ジジイ「はー…珍しいこともあるんじゃなあ」
そこにいたのは黒髪が長く凄く美人、というより超俺好みの女性だった。正直一目惚れだった。
しかし変な点が1つあった。その美貌からかかなりのお金が落としてあったが小銭が投げられたときは深々と頭を下げるのにお札が入れられたときには普通に弾くのだった。
そんな変な違和感をうっすら感じているとジジイがスタスタ近付いていった。内心全く準備が出来てなくて慌てて追った。
ジジイ「嬢ちゃん、ギター上手いな」
とジジイはいきなり女性の横にドカッと座る。因みにその女性は折り畳み椅子に座ってた。
女性は横を向いてちょっとニコッとして
「もしかしていつもここで弾いてる人ですか?」と聞いた。
ジジイは腕を組んで絶世のドヤ顔で「いかにも!」と言った。ホントに吹き出しそうだった。
すると女性が演奏を止めてジジイの方を向き満面の笑みで言った。
女性「私あなたに憧れてここで弾くことにしたんです!」
憧れ?ちょっと待てよwジジイに?俺はジジイがギターと歌が上手かったから興味を持ったんであって憧れとかはそんなに無かった。うっそだろwとか思ってたらジジイもウソでしょ?みたいな顔してた。
この光景うまく描写したいんだけどねwホントにシュールだったからwww
女性は尚も続けた。
女性「いつもサンハウスとかジョン・リー・フッカーとかしてますよね!私好きなんです!」
俺にはジジイがやってた曲の作者なんて知らなかったがこの女性の趣味が相当渋いのが手に取るように分かった。
女性「私もやろうとするけど出来なくて…」
ジジイは驚いた顔を一瞬だけしてまた笑って女性の肩を叩いた。
ジジイ「なんも心配することないさ。嬢ちゃんだって弾けるぞ?」
女性は唐突にジジイに私の演奏を聞いてくれと言った。ジジイは何かはっとした顔をしてまた笑っていいぞと言った。
女性はアコギをチューニングしてセットした。よく見れば彼女は左利きだった。そういえばこの頃俺は既にチューナー無しでチューニング出来るようになっていた。というかさせられていた。
女性「じゃあ」とだけ言って演奏に入った。ものすごく上手い。ジジイとは違うけれど上手い。どこか優しげな音色が連弾で爪弾かれる。
ジジイはにやっとしてタバコを手に取りまた黙って演奏を聞いた。
一方の俺は「え?歌は?」みたいな感じでヤムチャ目線で曲を聞いてた。
ほんの2分程度で演奏は終わった。俺には感動しかなかった。ジジイは大きく煙を吐き出すとにやついて
ジジイ「リトル・マーサか。嬢ちゃん渋いね」と笑った。その演奏にまた誰かが小銭を投げる。女性はすっとうなずいた。
ジジイはふっと悲しい顔をして溜め息をついた。
ジジイ「嬢ちゃん今まで大変だったろう?いくつよ」
そのジジイは今なにしてんだよ
ギター弾いてたからこーゆーのは面白い
不思議なおもしろさについつい引き込まれたよ
続きに期待してる
じじいと嬢ちゃんは誰似?
>>130
どちらかというとホントのサンハウスみたいな感じです。女性は私感で堀北真希さんの全盛期をもちっとクールにした感じです
ミッキー・カーチスをさらに小汚なくした感じを勝手にイメージしてるんだけど
ミッキー・カーチス(Mickey Curtis[1]、1938年7月23日 - )は、日本のタレント、ロック歌手、俳優。東京府生まれ。植木等の死去後、所属しているワタナベエンターテインメントでは最古参の部類に入るタレントである[2]。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ミッキー・カーチス
>>131
ミッキーが小汚ない前提でワロタ
>>131
俺もそのイメージだった
めくら。この言葉の意味は中学生でも分かった。盲目の人だった。女性は目を開いてるのに見えないってのでちょっと絶望した。
でも瞬時に尊敬の念が出てきた。なんで目が見えないのに弾けるんだ?まさか音だけ!?ってな感じで。
女性「私は○○五十鈴。五に十に鈴で五十鈴です」
いきなりの自己紹介にもジジイは動じなかった。
ジジイ「ジジイや。68やで」
女性が年を言わざるを言えない状況にするあたりホントにデリカシーないと思った。女性は気にせずニコッとして「17です」と語った。
俺「姉貴と同い年やん…」
思わず言葉が出てしまった。女性はきょとんとして「そちらに誰か?」と聞いた。慌てて返事を返す。
俺「俺っていいます。中学生です」
女性「そう。俺君。お孫さん?」
いやー…といってジジイとクスッと笑った。
俺「俺はジジイにギターを教わってる立場です」
すると女性は驚いた顔をして俺の手を取ろうとした。
女性「ズルいです!私も教えてほしいです!」
ジジイはカッカッカッと笑って女性の肩を叩いた。
ジジイ「よっしゃ!嬢ちゃん何が弾きたい?教えてやるぞ?」
女性は大きな声で「プリーチング・ザ・ブルース」と言った。
俺は盲目の彼女に恋をした。
その日は俺だけ彼女の連絡先を手に入れみんな解散した。彼女は事情が事情だし週末の2日だけジジイに会いに来ることになった。
週末に予定を入れるきはさらさら起きなかった。親父が飯食べに行こうといっても断った。彼女に会えたらそれでよかった。でも1回もつ鍋に連れていくと言われた時はむちゃくちゃ考えた。
ジジイは俺に課題を出すようになった。コードを覚えろということだった。正直キーが分かっていて教則本を見ればすぐだった。
彼女にはボトルネックの扱いを1から教えてた。彼女は覚えがいいのかものすごく上手だった。それに歌も優しくキレイだった。
彼女は良く「リトル・ウィング」を弾いた。良く考えれば17にして弾ける人間は今からしたらそうはいない。上手いのも当然だった。
それに耳が良かった。俺のギターが少しでもチューニングが狂えば教えてくれた。3人ともチューナーなんて使わなかったw
いつものサイクルに彼女が加わった。俺は色んな意味でハッピーだった。何回も彼女で抜いた。失礼なことに盲目というのも興奮してた。中学生なんで許してくれやw
青春だなー
俺は彼女とよく話した。彼女もよく話してくれた。音楽に関してはジジイと彼女で語り合って蚊帳の外だった。
だから恥を承知で彼女に聞きまくった。どんな音楽が好き?カッコいいのを教えて下さい。
彼女は聞いた翌日にCDを持ってきた。
五十鈴「はい、これ。これスッゴいカッコいいんだ!今のバンドではこれが好きかな!」
そのCDはホワイト・ストライプスだった。その日から夢中でコピーした。パワーコードに単音リフ。意外と簡単に感じた。
中でもブラック・マースという曲は死ぬほど弾いた。ジジイも彼女も凄いと褒めてくれた。
俺は自信がついて色んな曲をコピーした。正直言ってビートルズなんか忘れてたw
ディープ・パープルは難しすぎたけどホワイト・ストライプスとかニルヴァーナだったら簡単に出来た。
ギターを始めて半年と少し。俺のレパートリーは20曲を超えた。
彼女は色々な音楽を教えてくれた。ロックからブルース。ジャズにクラシックまで。しかも即日CDを持ってきてくれた。
俺「気になったんですけど」
この口調はいつもジジイに笑われる。ジジイにはため口の癖に女性には敬語ってところが面白かったんだろう。
五十鈴「なあに?」
俺「なんでそんなにすぐに大量のCDを持ってこれるんですか?」
五十鈴「えーとねえ…」悩む姿すら可愛くてしょうがなかった。
五十鈴「そうだ!1回うちにきなよ!」
唐突に。その時ジジイはいなかった。勝手にお家にお呼ばれしてしまったのだ
嬉しくて堪らなかった。その日は親父に勉強しろと言われていたけれどそんなの知ったこっちゃ無かった。
いつもの駅で待ち合わせて俺はジジイがつけてないかどうかを調べて出会った。やっぱり駅の階段は危なっかしかった。
通行人は彼女の杖を避けない。気にしない。後に聞いた話だが何回も転ばされたという。
五十鈴「おまたせ!」
俺「う、うす…」
五十鈴「じゃあ私の目になって!」
そういって腕を捕まれた。正直泣きそうだった。彼女の身の上に勝手に同情してた。
それからその駅に戻って2駅ぐらい進んで降りた。正直自転車でも行けた。
彼女とひたすらに点字ブロックの上を歩いて不意に彼女が止まった。
五十鈴「今右にお店あるよね?」
俺「え、ええ。ありますよ」
五十鈴「そこ!」
そこは小さな古楽器店だった。そこが彼女の家だった。(正確には住む家はもっと駅の手前にあった)
カラン
いらっしゃいと出てきたのは女性だった。彼女の母親兼店長だった。
彼女母「あら?その方は?」
説明しようとすると遮られた。
五十鈴「私の目!」
俺は恥ずかしくってちょっとと止めにかかってた。母親はあらあらとにんまりしてたのを覚えている。
店内はやっぱり広くは無かった。楽器だけでなくCDも置いていた。しかも凄い数が仕舞われていた。
俺「すっげー…」
彼女母はふふんと鼻をならした。彼女母は若いときはかなりの美人だったんだろうなあという顔。この母あってこの娘。という感じだった。
店にはもう一人いた。彼女の妹だった。彼女の妹はなんと俺と同い年。縁を感じざるを得なかった。
それから夏休みに入った。夏休みになると流石に勉強しなければいけなかったからジジイと彼女に会う時間は減った。
1週間に2日だけ。その時を全力で楽しんだ。
夏休みのある時。
ジジイ「お前の歌な。なんか違和感あるんだよ」
歌は全て耳コピ。英語の意味なんて知らなかった。
五十鈴「私もかんじてました」
ジジイと彼女は考える…ふりをしてた。
ジジイがわざとらしく手を叩いて言った。
ジジイ「英語だ。こいつは英語喋ってねえんだ」
彼女も大きくうなずいた。正直文法英語は苦手だった。文系な俺は数学は論外だったが英語も少し苦手だった。
俺「あー確かにそうかも。英語苦手じゃけえ」
ジジイ「それじゃあ意味ねえじゃねえかwww」
ジジイはガハハと笑ってまた肩を叩いた。彼女の前でそんな1面見せたくなかったから恥ずかしかった。というより聞かせたくなかっただな。
ジジイ「それじゃあギターはだいぶ出来るようになったけえ英語を教えるか」
俺「は!?なんでここが学校になるんだよ!」
ジジイは手を出して首をゆっくりふった。
ジジイ「俺は学校教育みたいな情けねえ英語は教えねえ。発音と慣用句。これだけで英語は喋れる」
ジジイはそう豪語した。彼女はギターをポロンと弾いて
「めくらな私でも日常会話は出来るよ!頑張ろ?」と言ってくれた。この時始めて彼女が英語を喋れることに気付いた。
益々惚れたがジジイも英語を喋れることに驚いた。確かに発音は良かったけどまさか喋れるなんて…
かくして中学生の俺。ホームレスのジジイ。盲目の五十鈴。こんな変な3ピースはギターに打ち込んだのだ。
そこからは変な日常が始まった。ギターのトレーニングの前に発音の練習からだった。歌詞を見させられジジイと付きっきりで発声。恥ずかしい上に意味不明だった。
でも文法があーだとか単数がーとか全く無かった。ジジイ…発音上手い…何もかもジジイに負けたと思った。
夏休みの間ほとんどそうだった。そして夏休みが明けたとき、俺はこのトレーニングによって新な効果を実感した。
二学期が始まってすぐテストがあった。それなりに勉強してたから大丈夫だろうと思ったけど少し不安だった。
でもその時の英語のテストである変化がおきた。俺はリスニングが得意じゃなかった。
英語が分かる!聞き取れる!
自分でも恐ろしく解けた。結局蓋を開ければ学年3位までになっていた。
幸せだった。変な意味でのリア充。それも嬉しかった。人と違うことをしている自分も好きになっていった。
この結果に親父はもちろん姉貴やジジイ、彼女も喜んでくれた。彼女はCDをくれた。クリームという可愛らしいバンドのCDだった。
ここでクリームというバンドに出会ったことで俺はブルースの重要性を感じることになるのだがまあ詳しくは書かない。あんまジジイとの関係もないし。
ジジイはある時歌う場所を変えると言い出した。俺にはなぜか分からなかったが多分警察がチラチラうろついていたからだろう。彼女もそれに応じて歌う場所を変えた。
それは山の麓の公園。
ジジイは嘆きながら
「駅前のほうがもうかるんだがな…」と呟いた。
山までの彼女の行き道は俺が自転車で二人乗りすることになった。
クリーム(Cream)は、1960年代に活動したイギリスのロックバンド。メンバーは、ベーシスト兼ボーカリストのジャック・ブルースとギタリスト兼ボーカリストのエリック・クラプトン、ドラマーのジンジャー・ベイカーから構成され、しばしばスーパーグループの一つに数えられる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/クリーム_(バンド)
年が明けた。ジジイは結局一年間以上も俺にギターを教えてくれた。俺はあんまり上手くはならなかったが。
年明けすぐにジジイに会ったときこんなことを言い出した。
ジジイ「…俺はな。ホントは長居するつもりなんて無かったんじゃ」
俺「は?じゃあどがんするつもりやったんじゃ?」
ジジイ「旅から旅の根なし草。俺はずっとそうしてきた」
そう言われてあることが俺の脳裏をよぎった。そのまま伝える。
俺「…その前はなんしよったんじゃ」
ジジイ「その前って…ホームレスに旅人になる前っちゅうこと?」
旅人なんざカッコつけやがってw笑ってしまうぜw
俺「そうじゃ。なんかしよったんじゃら?」
ジジイは頭をポリポリ掻いて口を濁した。そんなジジイは珍しかった。というより一年間も一緒にいたがジジイの身の上話は全然してこなかったんだよ。
ジジイに興味が無かったわけじゃない。でもそれ以上にジジイから学ぶことが多かったんだ。
でも今度こそはジジイを吐かせたかった。このままじゃいつか壁になる。中学生なりに必死に考えた末だった。
俺「はっきしせえ」
ジジイ「あー!分かった!話す!こっちきい!」
いつもの小屋に行くと思えば全く別の方向に歩き出した。
俺「ちょお!どこいくんじゃ」
ジジイ「…黙ってついてこい!」
ジジイは悲しそうでもあり嬉しそうでもある何とも言えない表情で俺を連れる。
ジジイ「…お前、金あるか?」
俺「ジジイよりはあるわい」
ジジイ「ぬかせw」
ジジイと俺はひたすら歩いた。彼女はそこにはいない。連れていくと言えば今日は誘うなと言われた。
着いたのは市の外れの銭湯だった。小さな銭湯だが意外と新しかった。
ジジイ「…腹割って話そうや」
その時のジジイはいつもより数段若く見えた。
銭湯に入って身体を洗う。ジジイはにかっと笑ってジジイの背中を指差した。
ジジイ「お前、身体あらっちくれい」
俺「はあ!?嫌じゃ!」
ジジイ「ええから。損はねえぞ?」
俺「損しかないわいw」
そう言い合いながらも結局二人して洗った。親父以外と風呂に入るなんて始めてだった。中学の修学旅行は風邪で休んだしな。
ややあって湯船に二人で入る。客は他に誰もいなかった。
ジジイ「で?何から聞きたい?」
珍しくジジイからの質問。いや下らない質問は嵐のように受けたけど…
俺は経歴を追うことにした。
俺「生まれは?」
ジジイ「満州じゃ」
俺「は?」
ジジイは戦前の満州で生まれたらしい。戦争中に日本に来たという。
ジジイ「だからって俺は支那人でもねえぞ?根っからの日本人や」
ジジイはいつものおしゃべりになったがどこか面持ちが違った。ああこれは裸のマジの付き合いなんだなとガキながらに感じた。
ジジイ「頑張って大学まで行った。何回も死んだがましかと思ったが人生は楽しかった」
もはや質問はいらない。俺は黙って粛々と聞いた。
ジジイ「卒業して就職した。国鉄に入った。日本の立ち直りを支える誇りを感じながら仕事をしちょった」
ジジイ「その時くらいやな。日本に海賊レコード言うてな?アメリカのが入ってくんねん」
ジジイ「俺は音楽が好きじゃったけえしっかり買った。それにはアメリカの最新の音楽がつまっちょった」
ジジイ「あの子がお前に持ってきたこともあるやつや」
あの子は五十鈴を指していた。その時ロックの歴史ってことで色々借りたのを思い出した。
ジジイ「俺はチャック・ベリーに心をうたれた。感動した。俺はこういうのをやらないかんち思うた」
ジジイ「しかしなあ、ギター揃えていざっゆうてもな海賊レコードはな、音質が悪すぎるんや」
ジジイ「ザッザッ言うしな?それで最初は諦めた。お前とおんなじや」
そういってにっこり笑った。
チャールズ・エドワード・アンダーソン・ベリー(Charles Edward Anderson Berry、1926年10月18日 - )はアメリカのミュージシャン・ギタリスト。「チャック・ベリー(Chuck Berry)」の名で知られている。
ロックンロールの創始者の1人と言われている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/チャック・ベリー
ジジイ「俺はお前よりもっとひどいぞ?それから3年もギターには触れんかった」
意外だった。ギターが大好きだと言っていたジジイの話とは思えなかった。
ジジイ「しかしなあ、昭和の40に入るとな、周りにちょこちょこギターをするやつが出てきた」
ジジイ「その時に俺の嫌いな同僚がギターをこうたっち聞いた。これはやるしかないと思った」
なんか…ほとんど俺と同じきっかけな気がするんだが?言いたくてしょうがなかったがまだこらえた。
ギターを始めたての頃を思い出して目頭が熱くなった
ジジイ「やっぱり弾けね。絶対ひけないと思った」
ジジイ「それでもしっかり練習した。1日仕事以外はギターにぎっとったわ」
このジジイが真面目に練習?それだけで俺には不思議な感覚だった。
ジジイ「それでなある時レコードと同じように弾ける俺がいた」
ジジイ「といっても原曲の早さはすごかった。チャック・ベリーは意外とはやびきだぞ?」
またそしてにやっとした。仕事以外って国鉄って忙しいんじゃねえの?ガキの俺にはぼやっとした思いしかなかった。
ジジイ「それからちょっとして海外出張があった。行き先はイギリスだった」
俺の脳裏に不意によぎったあるバンド…
俺「ちょっと!それ何時の話?」
ジジイは笑って言った。
ジジイ「昭和36の冬から37の春。西暦は…」
ジジイ「1961年から1962年やな」
俺「もしかして見たんか?」
ジジイは顔をゴシゴシ。話をじらすな!
ジジイ「見たさ。ビートルズにたまたま来てたマディも見たさ」
マディ?そんなのは知らなかった。ビートルズを見たという衝撃。しかもデビュー前だと…?
マディとはマディ・ウォーターズのことでこの話を後に五十鈴にするとそっちの方を羨ましがっていた。
マディ・ウォーターズ(マディー・ウォータース、Muddy Waters, 1913年4月4日 - 1983年4月30日)は、米国のブルース・シンガー、ギタリスト。本名は、マッキンリー・モーガンフィールド(McKinley Morganfield)。シカゴにおいてエレキ・ギターを使ったバンド・スタイルのブルースを展開し、シカゴ・ブルースの形成に大きな足跡を残したことから、「シカゴ・ブルースの父」と称される。生涯に6度グラミー賞を受賞し[1]、没後の1987年にはロックの殿堂入りを果たした[2]。
その豊富で深淵な声、豪快なボトルネック・ギター、カリスマ的キャラクターで、ブルースの第一人者のひとりとなった。ロック界においても、ローリング・ストーンズ、エリック・クラプトン、ロリー・ギャラガー、ポール・ロジャース、ジョン・メイオール、フリートウッド・マックなど、彼から影響を受けたミュージシャンは多く、その影響力は計り知れない。
https://ja.wikipedia.org/wiki/マディ・ウォーターズ
俺「どのくらい!?」
ジジイは溜め息をもらして呟いた。
ジジイ「わりいな。ビートルズはあんまり面白く無かったんじゃ」
俺「は!?」
ジジイ「ギターは下手くそだし歌も下手。曲作りも単純でバカみたいな英語ばかり。ホントにイギリス人か疑ったよ」
ここまでビートルズをこき下ろした人間は後にも先にもジジイ以外見たこと無い。あ、2chではチラホラいたかもw
ジジイ「俺はマディやチャックに憧れたしイギリスでブルースを知った。出張から帰って来たら必死に耳に残った、目に焼き付いたフレーズを練習したさ」
ワロタ
ジジイ「そうすると意外と弾けてた。上手くなるのが実感出来てた」
ジジイ「そうすると知りたくなるのがチャックやマディは何を元に弾いてきたのか」
ジジイ「そもそものルーツはなんだか知りたくなったんじゃ」
ジジイの指がチラッと映る。切れてるのか指の色が変色していた。
ジジイ「それから少しして俺は見合いをした。それで結婚した」
俺「あれ?ジジイ奥さんいたんか?」
ジジイ「ああ、俺にはもったいないくらいの嫁がな」
なんで嫁がいるのにホームレス?あっ…
ジジイ「その嫁は"よしの"といった。俺より3つ上でいい女だった」
色々あったんやろな…爺さんも
1つのギターが頭に浮かぶ。そうか、あのギターはそういうことか。
ジジイ「よしのは俺のギターをよく褒めてくれた。俺はもう30になろうとしていた」
徐々にジジイの目が潤む。俺は気付いてないふりをする。
ジジイ「会社でも出世した俺が30だったか?確か課長になったはずだ」
今考えれば国鉄の課長に30でなれるなんて化け物だよなw苦労したと今なら分かる。
ジジイ「俺が出世した辺りで音楽雑誌にあるバンドが載った」
ジジイ「俺はその時流行ってたビートルズは余り興味無かったがベンチャーズは好きだった」
ジジイ「俺は基本的に技術力があるやつが好きじゃけえなw」
ジジイは大笑い。そうだったんだと言って俺も少し笑った。
ジジイ「クリームだった。最初はふざけた名前だなと気にもとめてなかったんだがな」
ジジイ「そしたらロック好きの部下がな、持ってきやがった」
ジジイ「1日だけ借りて聞いてみた。俺は分かったんだな。ブルースの大切さをな」
ブルース。ジジイがしてた音楽はそういうのか。五十鈴も時々ジジイのブルースは本物だと言っていた。ブルースの本物?意味が分からなくて気にもしてなかった。
ジジイ「益々ルーツを探した。30過ぎてバカやったさwww」
大きく笑うが目は真剣な目付きだったのを覚えている。俺はジジイにとってブルースはとても重要なものと察した。
ジジイ「するとな、海賊レコードの主人がやってくれたさ!ブルースを見つけてくれた」
ジジイ「主人はアメリカから来たといった。見つけるのに苦労かけたわw」
ジジイ「俺の初めてのブルースはサンハウスじゃ」
今なら分かる。ジジイは永遠にサンハウスの背中を追い続けたんだ。だってリゾネーターなんて使わねえよな?
ジジイ「よしのもカッコいいですねと言いやがる。男だったら女の為にギターを弾くもんじゃろ!?」
ジジイ「家ではギターばっか触ってたな。34にもなると子供が出来た。一人息子。子供はそれだけ」
子供もいたのか…尚更何してんだよ…
ジジイ「俺はあの時代を生きて幸せじゃった。それから色んなバンドが出た。ほとんど海賊を買うてな?音質がわりいわりい」
ジジイ「それでもブルースの影響を受けてるやつは片っ端から聞いた。フリーなんて死ぬほど聞いた」
ジジイ「いつか部下が話したことだがクラプトンやジョン・レノンは課長より年下ですよ?ってのはショックだったわ」
ジジイ「まあそれでもエレキは弾く気にならんかったわ。まあアコギは一人で出きるしな」
ジジイ「ある時よしのがプレゼントをくれた。今でも覚えてるわ」
ジジイ「38の誕生日。ギターをくれた。今も使ってるあいつだ」
あれそんなに古いのだったのかよ!?俺はびっくりたまげてたわ。
ジジイ「内緒でよしのなんて名前をつけた。ばれてたまるかい、恥ずかしいw」
笑ってはいるがとても嬉しく誇りにしているのが伝わる。俺のギターもそうなれば…そんなことを思った。
エエ話やね
ジジイ「そこでな?不思議な縁でな。大学の教授やっちくれいって誘いがあった」
ジジイ「俺が?なんて思ったさ。まあ面白そうじゃ、受ける。2つ返事じゃ」
今の感覚ではこのジジイねらーかよw何の縁でそうなんだよとか思ってた。
ジジイ「そして※※大学に行った。まあ母校だったしな」
あれ?どこかで聞いたことがあると思った。親父の母校だった。
ジジイ「それで40で母校の先生じゃ」
ジジイ「そうやな、今から30年くらい前じゃ」
ジジイは懐かしそうに語る。
ジジイ「そこのアコースティックギター部の顧問もした。あんま教えられんかったが」
ジジイが他に教えてる人間がいたのか…そもそも大学の客員とはいえ教授なんだからあんだけ教えるのが上手かったのかと納得した。
ジジイ「お前1つ勘違いしとるぞ?」
ジジイはにやっと俺を見る。
俺「何がじゃ?」
ジジイ「俺は昔は厳しかったんだぞ?めたらめっぽう誉めたりなんざしねえ」
衝撃だったな。これも。あんなに愉快で褒めちぎりのジジイが?厳しかった?ウソにしか聞こえない。
俺「ホントか?それ」
ジジイ「なめられねえよう必死だったからな。大学生だろうと容赦はしなかったぜ?」
俺は口をポカン。
ジジイ「それから少しして、つーても昭和の終わりになった頃かな?」
突然悲しい顔をした。とても、とても胸に来る表情だったのを覚えている。
ジジイ「息子が死んだ。単に事故だったがな」
息子さん…死んだのか。俺はまるで身内が死んだかのように心に深い感情を抱いた。
ジジイ「…湯冷めすんな。上がるか」ザバッ
パシッ
俺「…湯冷めでいい。続き。話して下さい」
これが俺のジジイに対しての最初で最後の敬語だ。ジジイは驚いていたがまたすぐに笑って
ジジイ「風邪引いたらお前のせいじゃけえな」
とまた湯船に浸かった。
ジジイ「息子は12で死んだ。西暦だと…1982年だな」
ジジイ「あの時はよおく覚えてるわ。マイケルジャクソンがスリラーを出したんじゃ」
いきなりのことに何のことか分からなかった。マイケルのスリラーは俺でも知っていたが…
ジジイ「連日ゾンビの映画が流れたな。俺はな壊れたかもしれんかった」
ジジイ「…ゾンビでいい。息子を返してくれ。俺もそしてゾンビになるから」
ここはよく覚えている。余りにも悲しく切なかった。俺はもう熱いものをこらえられなかった。
ジジイは俺の涙に気付いていたのか気付かなかったか。まあ気付いていただろうな。それでも話を続けた。
ジジイ「酷かったのはよしのだった。あいつは息子の名前をただ呼ぶのみ。見てられなかったわ」
ジジイ「…それでも俺は仕事をした。息子を忘れたかったんだろう」
ジジイ「それからだんだんよしのも立ち直った。戦争後の日本を支えた二人だからな。やわじゃあない」
ジジイ「時代は俺らを置き去りに進んだ。その間も多くの生徒から慕われた。俺は幸せじゃった」
泣き続ける俺。なんてジジイに声をかけよう。そんなこと思えなかった。ただジジイに同情した。
ジジイ「よしのが還暦になった年よしのは病気になった。もう助からん。そう言われた」
俺「…は?」
ジジイ「よしのは余命半年と言われた。今から思えばあの医者はヤブじゃな」
ジジイは笑った。
ジジイ「よしのに俺はよくギターを聞かせた。ブルースじゃあねえ。イーグルスとかドゥービーとかだ」
イーグルスもドゥービー(ブラザース)もほとんど知らなかった。
でも今なら…なるたけ明るい、気さくな音楽を届けようとしていたのが伝わる。
ジジイ「あいつはスタンド・バイ・ミーをよく歌えと言った。あげな簡単なやついくらでも聞かすわw」
笑ってはいるが、もはやジジイも、限界だった。
ドゥービー・ブラザーズ (The Doobie Brothers) はアメリカ合衆国のロックバンド。1971年のデビュー以来、解散時期を挟みながらも現在まで第一線で活動し続ける人気グループ。1960年代後半から1970年代まで、アメリカ音楽界で大きなムーヴメントとなったウェストコースト・ロックを代表するバンドのひとつ。デビュー以来3,000万枚以上のアルバム・セールスを誇り[1]、1979年のシングル「ホワット・ア・フール・ビリーヴス[2]」でグラミー賞を受賞。2004年にボーカル・グループの殿堂入りを果たした。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ドゥービー・ブラザーズ
ジジイ「よしのは…よしのは余命半年ながら3年も生きた。俺が還暦の誕生日、あいつは死んだ」
ジジイは泣いていた。俺も泣いていた。浅い湯船に湯を増やすかの如く涙は流れた。止まる気配もない。止める気も…無かった。
ジジイ「…すまんな。こんな…」
俺「いいから…続けろ」
ジジイ「ふん!」
手で顔を拭った。ジジイはやっぱり若く見えた。
ジジイ「周りも良くしてくれた。特に生徒は花束をよくくれた」
ジジイ「でももう…そこにはおれんかったわ」
ジジイ「それで…ホームレスや」
俺「おかしいだろ。別にホームレスなる必要ないじゃろ」
ジジイ「…よしのはほとんど東京から動いたことが無かった。だから俺は使命を感じたんじゃ」
ここで使命という言葉を使ったのをよく覚えている。もう12年も前なのになw
ジジイ「俺はよしのに日本を見せるんじゃ」
ジジイは涙を流しながら笑った。俺は少しおかしくて、笑った。
俺「あんなに叩き付けて弾いてええんか?」
ジジイ「アホ、あれは音楽じゃ。しゃあないわ」
俺「…そうか」
言い返しはしない。ジジイがそういうならそうなのだ。
ジジイ「…そうだ」
ジジイはもう泣いてなかった。顔をバシャバシャさせて、俺に聞いた。
ジジイ「お前、あのめくらの娘、好きか?」
いきなりの問いに俺は本当に溺れるかと思った。なんで五十鈴さんを?この流れで?
ジジイの目は…また真剣だった。
俺「…ああ。好きだ」
ジジイは立ち上がって湯船を出た。そして振り替えって俺を笑った。
ジジイ「…曲を作るぞ」
帰って風邪なんてひかなかった。それから俺は彼女に隠れて初の曲作りをしていた。ジジイはとても、とても嬉しそうだった。
それから受験が終わった。家から一番近い公立に合格した。まあ別に勉強は出来たしランクも落として受験したしな。親父には不思議がられたが特に何も言われなかった。
高校では部活を始めた。これは親父との約束だったからだ。入る部活も決められそうになかったからこれも親父に決めてもらった。
そこではいったのは弓道部だった。そこで二人の友達が出来た。音楽のジャンルが結構似通ってたし二人とも楽器をしてたからな。
ぼっちの俺はもういなかった。すげえ嬉しかった。
しかしある時事件が起こった。姉貴にジジイと会っているのを見つかった。
イッチーブラックモアにわろた
リッチー・ブラックモア(Ritchie Blackmore, 本名:Richard Hugh Blackmore(リチャード・ヒュー・ブラックモア),1945年4月14日 - )は、イギリス出身のギタリスト。アメリカ合衆国在住。ミドル・ネームがハロルド(Harold)と表記されることも多いが、誤りである。身長179cm。
「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において2003年は第55位、2011年の改訂版では第50位。2016年、ディープ・パープル名義でロックの殿堂入り。
https://ja.wikipedia.org/wiki/リッチー・ブラックモア
姉貴「…なにしてんの?俺?」
正直いつもの公園ならばれないと思った。トレーニングの為にランニングを始めた初日だったらしい。
ジジイは全然動じてはいなかった。
ジジイ「おりょ?知り合いか?俺」
一方の俺は汗だくだった。姉貴は怒るとメチャクチャ怖い。さらに親父はもっと怖かった。二人とも普段は温厚なのに怒ると怖いんだ。それは今も変わらない…
姉貴「どうみてもホームレスでしょ?なにしてんの?」
俺「…ギターを」
姉貴「聞こえない。はっきり喋って」
ジジイは笑っていた。
俺「ギターを教えてもらってた」
俺と姉貴の尋問は続いた。
姉貴「…いつから?結構前からなんでしょ?」
俺「えーと…1年くらい前から」
姉貴「1年!?受験だったのに!?」
ジジイはまたガッハッハッと笑った。俺はそれどこじゃない。
俺「で、でも高校はちゃんと受かったし」
姉貴「ランク落としてたでしょ!」
俺「…」
ジジイは立ち上がって姉貴の肩を叩いた。姉貴はすぐその手をはたいた。
ジジイ「ふーん。姉ちゃん、楽器は?」
姉貴はとても冷たい目をして言った。
姉貴「関係ないでしょ。近づかないで」
ジジイよりも俺のほうがぶちギレそうだった。
俺「あのさ、ギター教えてもらった、いわく先生なんだよ。失礼すんなよ」
姉貴「うるさい。家に帰るよ。その人も一緒だよ」
ジジイは気にせずまた座ってギターを手に取った。俺は内心焦った。親父の元に連れてかれるのは勘弁だったからだ。
ポロロン…
俺「あっ…」
ジジイはリトル・マーサを弾き出した。五十鈴がよくしていたので覚えていた。
姉貴「…うま」
この時だけ少し姉貴の目が優しくなった。でもすぐに俺を向いて
姉貴「行くよ」
https://www.youtube.com/watch?v=kmSPCOby-1A
俺「…お、うん。じゃあジジイ頼むよ」
ジジイはふうっと溜め息をついてしゃあないわと立ち上がった。
そうして3人で重い足取りで家に行った。ジジイは俺の家が見えると俺にいい家だなと呟いた。それに誰も返事を返さない。
家に入ると親父はコーヒーを飲んでた。姉貴はすぐに親父に向かって話した。
姉貴「こいつホームレスなんかにギター教わってたから高校のランク落としたんだよ!」
明快にしかも単刀直入に切り出した。親父はゆっくりこっちを見て「なんだと?」と言った。ドスが効いてて凄く怖かった。
だけどすぐに親父の態度が変わった。驚いた顔でこっちに来た。
親父「…ジジイ、先生?」
俺と姉貴は頭に?を浮かべて親父を見つめた。ジジイも誰だか分かってない様子だった。
親父「やっぱりだ!先生でしょう、ゼミの親父ですよ!」
ジジイはまだ覚えていないふうだった。それに見かねて親父は本棚をガタガタいじって1冊の本を出した。
親父の大学のアルバムだった。
親父「ほら!これですよ!」
ジジイ「うーん…ああ、親父君か!久しぶりだなあ」
親父「…お久しぶりです!」
そういって親父は泣き出した。親父が泣いた回数はホントに少ない。だからとても印象深い。姉貴もそうだった。
ジジイ「何も泣くこたあねえじゃねえか。久々じゃ」
親父「だって…旅に出たと聞いて、それで」
親父は涙のせいでポツポツとしか話せなかった。俺も姉貴もどうしていいか分からなかった。姉貴が気をきかせて全員テーブルにつかせた。
ジジイ「親父、おかんさんと付き合ってたろ?どうなった?」
笑ってジジイはおかんの名前を出した。俺が4つの時に死んだおかん。いや母さんと言ってた…気がする。
親父「おかんさんは…結婚出来ましたよ?10年少しに亡くなりましたけど」
ジジイは少し悲しい顔をした。ジジイは一言「そうか」とだけ。
親父「約20年ぶり?ですかね?」
ジジイ「お前いくつだ?」
親父「42です」
ジジイは親父の肩を叩いてまだ若いわと笑った。
親父「その肩を叩くのも懐かしいです」
親父はやっと涙が止まった。姉貴がそこで切り出した。
姉貴「…こちらの方は?」
親父が言った。
親父「俺の大学の先生だ」
姉貴は意外という顔をしてジジイを見た。俺は親父がジジイの教え子という事実に驚いたがそれよりは嬉しかった。
親子2代で同じ師をもつという不思議な感覚。そのことに喜んでいた。
親父「それで…俺よ」
俺「へ?」
親父「どこで知り合った?」
いきなり飛んできた矢に俺はドキドキしながら今までの経緯を説明した。時々ジジイが補足をしつつこの1年と少しの説明をした。
親父はそれを真摯に聞いてくれた。時々へえやほうなど相槌をうちながら。どこか俺の話を羨ましそうに。
親父「…分かった」
姉貴はもう怒って無かった。それよりギターを聞きたそうだった。
親父「そうだ!ご飯、食べてって下さい!」
そうして初めてジジイと飯を食べ、家の風呂に入り、同じ部屋で寝た。姉貴はジジイが怪しい人間じゃないことが分かるとギターのリクエストをした。
姉貴「私ギターもしてたけど良くできなかったんだよね…」
姉貴「あれ弾きたかったんだよね、オアシスのワンダーウォール!」
https://www.youtube.com/watch?v=bx1Bh8ZvH84
ジジイは笑って俺を見た。
ジジイ「姉ちゃん、それは俺の世代じゃねえなあ。俺、弾けるか?」
俺「…うん、練習したから」
姉貴「え?あんたが?」
姉貴をギャフンと言わせたくて実は練習していたのだ。姉貴がこの曲が好きなのは知っていたから。
ジャラーン
初めてジジイと五十鈴以外にギターを聞かせた。リビング、台所には親父。二人に対してのライブだった。
姉貴は出来るじゃん!と褒めてくれたし親父は頑張ったなと声をかけてくれた。それだけで俺は何万人からの拍手をうけたみたいな気分だった。
次の日からジジイはまた出ていった。親父は少しの間でもうちで住まないかと聞いたらしいがジジイが断ったという。
それからは普通だった。またジジイにギターを習いにいく。今度は親父に隠す必要は無くなった。時々姉貴もついてきた。
そして俺はバンドを組んだ。弓道部の友達二人とだ。主にドラムの奴のせいでジェフ・ベックをよくした。曲は好きだったがギターは凄く難しかった。
ジェフ・ベック(Geoffery Arnold "Jeff" Beck, 1944年6月24日 - )は、イングランド出身のミュージシャン、ギタリスト[1]。
エリック・クラプトン、ジミー・ペイジと並ぶ世界3大ロック・ギタリストの一人とされ、『ローリング・ストーン』誌の選ぶ「最も偉大な100人のギタリスト」において2003年は第14位、2011年の改訂版では第5位。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ジェフ・ベック
それから五十鈴に向けての曲作りもしていた。姉貴も意見をくれた。最初はインストゥルメンタルにしようとしていたがやっぱり言葉が欲しいという姉貴の意見で歌詞をつけることにした。
そして1ヶ月ほどたったある時五十鈴から話を持ち掛けられた。
五十鈴「私ね、ジジイさんに凄く感謝してるの。だから曲をプレゼントしたいなって思ってるの」
思わず吹き出しそうになる。結局、考えることは一緒だったのだ。
俺はバンドでジェフ・ベックを、ジジイと五十鈴に曲を、五十鈴とジジイに曲をという忙しい生活を送ることになった。
親父がジジイの教え子だったなんて凄い偶然があるんだね
それから高校の部活もこなしつつ夏休みになった。
夏休みはよく五十鈴と遊んだ。端から見ればデートだったのだろうが俺はデートにしたかったのだ。五十鈴に内緒で曲を作った。
そしてとうとう出来上がった。つたない、2分半ほどしかない曲だった。内心喜びと不安が同居していた。分かるかな?この気持ち。
曲名は今でも覚えている。というより今も自分のレパートリーだ。
『Hold My Hand』だ。
彼女の家に行き、彼女のお母さんに席をはずしてもらって、手筈は整った。
五十鈴「どうしたの?」
彼女には何もおしえていない。ジジイに向けた曲の練習とも勘違いしていた。
俺「そ、そうじゃないんです。1つ聞いて欲しい…ものがあって」
元来人前で喋るのは苦手だったんだよね。でも1つ1つ振り絞って声を出す。
俺「それで、えーと五十鈴さんのために曲を書いたんです!」
五十鈴「え?」
俺「今年の初めから書き出して、凄い時間かかっちゃったけど、一生懸命作ったんです!」
バリバリに保険をかけてギターを手に取り歌を歌う。
演奏が終わったときには俺は泣きそうだった。ミスしなかった悦び。想いが届いたかどうかの不安。たった数秒でも俺には凄い時が流れた。
五十鈴「…私ね、嬉しい」
そういって彼女もポツリと話し出した。
五十鈴「…好きなんでしょ?私のこと。でもだめ。盲目だから」
俺「え、あと…」
こんな時すらすら言葉が出てくれば。日頃のコミュニケーションが足りない証拠だった。
五十鈴「私も、好きでした。顔は分からないけどずっと優しさは伝わったから」
彼女はゆっくりと、綺麗に喋る。
五十鈴「でもね、苦労する。私は盲目だし妹は多指症。いじめられるよ」
初めて知った事実もあった。彼女の妹は多指症だった。しかも同じ高校というのも後に分かる。
俺「で、でも!ホントに好きです!バカみたいだけど、ホントに好きなんです」
今から思い返してもバカな一言だ。もっとましな返しは出来んのかw
五十鈴「…困る」
俺「?」
五十鈴「諦められないじゃん!」
バンと立ち上がって彼女は大きく後ろに転げた。俺は慌てて寄り添う。
五十鈴「こんななのに!ホントにいいの!?」
気づけば彼女は泣き叫んでいた。俺はただ狼狽えるだけ。自分の無力さを嘆いた。
俺「…はい。大丈夫です。俺が脆いっすけど、ステッキになります」
今でもこの台詞は揶揄される。それだけ思い出深かったのだろう。
彼女はただ俺に抱きついた。結果、五十鈴は年上の恋人になった。
ジジイにその事を話すとパアッと明るい顔になって俺の肩をバンバン叩いた。
ジジイ「そうか!良かったじゃねえか!ちゃんと杖になりやがれよ!」
ジジイはそれからも変わらず二人にギターを教えてくれた。そんな事が永遠に続くと思ってた。本当に。
俺と五十鈴はジジイに向けた曲を書き上げた。かなり時間がかかった。バンドもしてたから大概五十鈴に任せっきりなってしまった。これが今でも後悔の元だ。
ある時ジジイの家?に言って改めて話をした。
ジジイ「ほーん、曲ねえ?」
五十鈴「俺君頑張ってたんです!聞いてください!」
俺「いやいや何もしてねーよ、殆ど五十鈴さんで…」
ジジイは頭を掻きながら分かった分かったというように手を振った。
ジジイ「早く聞かせてくれ。あ、そうだ」
ジジイはそういって自分のギターを取り出した。
俺「なにしてんの?」
ジジイ「いやー、そんな曲ならよしのでひいてくれよ?思い出になる」
そういって"よしの"を取り出した。初めて、初めてジジイのギターに触れた。どことなく温もりがあって、力強い何かを感じた。
俺「いいんか?」
ジジイ「…もういいじゃろが。お前なら」
そういって二人で、一緒に、歌った。
ジジイは黙って聞いてくれた。演奏が終わると静かに拍手をしてくれた。俺も五十鈴も驚いた。でも嬉しかった。
ジジイ「…俺よ。もうちょっと上手くはなれんのかw」
俺「おいおい、今の流れでいう言葉じゃねーぞ」
そういって3人で笑った。季節は秋に入っていて外は少し寒かったが俺らは暖かかった気がする。
ある時バンドで地元のホントに小さいライブハウスでライブをした。俺らにはベースがいなくて姉貴が請け負ってくれた。
ジジイは五十鈴に金を借りたらしく一番前で酒をのみ、タバコを吸いながら俺らを囃し立てた。
この時三バンドの対バンで、手違いでトリになったのもいい思い出だ。前の二バンドはとても上手くてメチャクチャ緊張してた。
ステージに上がると最初に声をあげたのはジジイではなく五十鈴だった。
五十鈴「俺君頑張ってよ!」
こうなると後には引けないし、ミスも出来ない。ジジイも囃し立てる。
ジジイ「ミスったらそのテレキャスへし折るぞ~!」
観客は笑う。俺はますます緊張した。俺の緊張を解そうとしたみたいだが逆だった。
他の二人(プラス姉貴)はその言葉で緊張がほぐれたらしく笑みがこぼれていた。
最初の曲はジェフ・ベック・グループのシチュエーション。必死に練習したんだ。この曲はそつなくこなした。
問題は二曲目だった。前のバンドと曲が被ったのだ。曲はクロスロード。もちろんクリームの方である。
https://www.youtube.com/watch?v=SS6nhP5pX74
俺「ホントにやるか?」
全員はおうとうなずく。しょうがない。諦めた。
みんな最高だった。ジジイはいいぞいいぞーとずっと騒いでいた。周りもノリノリだった。二次会は俺の家で行われた。もちろんジジイも五十鈴も同じだ。
キーボードのやつはジジイに気に入られてた。ずっとジジイと腕相撲してた。俺はドラムの奴に五十鈴のことでいじられてた。親父は夜遅くまで遊ぶ俺らに何も言わなかった。
高一の終わり。ジジイがあることを言い出した。
ジジイ「俺はな、短歌が好きなんじゃ」
俺「短歌?」
ジジイ「あんなに完成されたものはない。俺はずっとブルースをしてるが短歌もしてみたいんだよ」
初めて聞く。短歌だって?俺からしたら意味の分からん文章でしかなかった。
ジジイ「好きな短歌があるんじゃいつしか聞かせてやる!」
今聞かせろよ!そう思った。でも聞かなくて良かったと今は思う。
その話を聞いた次の日いつもの如くジジイにギターを習おうと今度はジジイを家に呼んだ。
すると少しジジイは親父に話していた。親父はそうですか、そうですか。と俯き喋っていた。
その日初めてスライドバーを使ってブルースをした。確か曲は子牛のブルースだったはず。
ジジイはまたうめえぞと言って俺の肩を叩く。俺はやかましい、と返す。まあ普通のやりとりだった。
そして練習が終わってジジイが変な事を言い出した。
ジジイ「あー…お前のギター貸せや」
俺「は?」
ジジイ「お前のギターいいおとするから帰って弾いてみたいんじゃ。ええやろ?」
それくらいならとギターをケースに入れて渡した。ジジイは俺のギターを肩に、ジジイのギターは手に持って帰っていった。それが最後のジジイの姿だった。
朝起きて学校に行く準備をして外に出る。すると玄関にギターが立て掛けてあった。
俺「手渡しにこいよ…あのジジイ」
一旦ギターを部屋に置いてそれから学校に向かった。そして家に帰ってギターをケースから取り出した。今日は五十鈴が家に来る、なんて想いながら。
ギターの裏板に何か書いてあった。それは旅行に太宰府天満宮に行った時によく見た短歌だった。
東風吹かば
匂いおこせよ
梅の花
主なしとて
春を忘るな ジジイ
意味がわからず親父を呼ぶ。
俺「親父ぃ!見てくれ、どゆいみ?」
親父はその短歌を見てすぐに泣き崩れた。俺はおろおろするばかり。
ピンポンとチャイムがなり五十鈴と妹が来た。
俺「あー…一応上がって?」
親父はまだ部屋で泣いていた。妹はどうしたの?と不安そうに俺に聞く。
俺「俺にもわからん」
妹がその短歌が書かれた俺のギターを手に取る。
妹「俺って…古文出来ないの?」
俺「国語は現代文だけやな。あとは世界史は得意…」
妹「ふーん…」
五十鈴もおろおろしていた。何がおこってるのかよく分かってないのだろう。
親父がぼそりと呟いた。
「大事にしろ」
それから次の日に先生に聞いた。そこで全てを察した。学校なのに大泣きした。部活もサボった。ジジイを探し回った。いつものジジイの家、公園、駅前、先頭、屋体、タバコ屋。どこにもジジイはいなかった。
家に泣きながら帰ると親父が玄関に立っていた。
親父「お前、部活をサボったそうだな…」
そんなことどうでもいい。ジジイのことしか頭に無かった。
親父「…話がある」
そういって親父は親父の部屋に俺を招き入れた。親父はジジイからの最後の伝言を聞いていた。
ジジイは俺が立派なギタリストになっていること、長居はするつもりはないこと、五十鈴によろしくということを言い残したそうだ。
俺には何も心に来なかった。というより大切な親友が死んだみたいに絶望?した。何故それを直接言わなかったのか、何故突然また旅に出たのか。
疑問しか浮かばなかった。
俺は黙って親父の話を聞くだけだった。涙は流れ続けた。
親父「…なあ、俺にもギターを弾いてくれよ」
親父は突然言い出した。
俺「え?」
親父「先生、すげえだろ?昔はもっと怖かったんだがな」
親父「まあいい、とにかくやってくれよ」
親父は俺のギターを勝手に持ってきて俺につきだした。
親父「何でもいいさ。ほらブルースとかしてくれよ」
ブルースなんか歌えない。でも歌えというなら俺は歌う。簡単なブルースだ。ジジイにも全く届かない腕前だけど、全く届かない声色だけど、俺は歌うと決めた。
俺「…あ、じゃあ…ヘイ・ジョーってやつ」
親父「ジミヘンか、いい趣味じゃん」
ジャラーン
二人して泣く。親父はいつの間にか母さんの写真を持ってた。俺はヘイ・ジョーを歌った。五十鈴が最初に教えてくれたジミヘンの曲だった。
それから五十鈴にも説明した。ジジイは旅に出たことを。五十鈴はそうとだけ呟いて顔を背けた。
https://www.youtube.com/watch?v=R-DO8zskzq4
俺は黙って五十鈴を抱き締めた。五十鈴が泣いた気がした。気のせいなんだろうけど。
そして短歌も聞かせた。五十鈴はジジイさんはカッコつけすぎと僅かに笑った。
それからバンドで色んな曲をした。いつしか俺はバンマスになっていてブルースロックをよくした。
ブルースをやっているときだけジジイと繋がってる気がするからだ。
今になってもジジイを探そうという気はあまり起きない。いつの日かひょこっと戻ってきそうだから。今ジジイは80かな?あのジジイは100まで死にそうにないからなw
ジジイと別れて約10年、ジジイの記憶だけは忘れたためしがない。それだけ俺とジジイの関係は密だったんだ。
369まで聞いてくれてありがとうございます。周りに当時のこと聞きまくって自分の記憶の裏をとってました。
仕事が忙しくて全然来れないときあったけど暇つぶしなのにこんなに読んでくれてありがとう。ホントに、事実なんですよ。不思議でしょ?
答えられることなら質問受けまーす。思い出したら泣けてきたwww
凄い話だった
おつかれ
いい話をありがとう
五十鈴さんとはどうなった?
今もギターは弾いてる?
375:名も無き被検体774号+@\(^o^)/: 2016/11/28(月) 23:04:06.93ID:lsD4K5kd.net
>>109でジジイのギター弾いとるやん
これは別のギターか?
>>375
同じです。ちゃんと弾いたのは聞かせたときが最後です。
あんまり最初のは弾けるって言っちゃいけないやつですねwすいません。
姉貴はギターが弾けないかわりにベースがとても上手です。すいません。
>>1は今でもよく弾くの?
あと五十鈴とはその後どうなったの?
もし良ければジジイが去ってから後の話も聞きたい
>>371
今でもよく弾きます。ライブなんかもしてます。
その後書いたほうが良いですか?
>>373
簡単でいいからできれば書いてほしい
高校の終わり頃に親父が病気になった。なんか重い病気らしくすぐ入院した。
姉貴は大学言ってたけど、見た感じ行けそうもないなと思ったから俺は叔父に頼んで高卒で就職した。
それからバンドに五十鈴と姉貴、さらにベースの奴の彼女を正式にバンドに入れて スウィート・ピーチってバンドに名前を変えた。
俺が20になった夏親父が死んだ。親父は最後に俺に泣くなと言ったから泣かなかった。俺らは叔父の家に引き取られた。
>>382
成人してたら引き取られるとか無くね?
>>388
何故か取られた。叔父は姉貴に独り暮らしさせたくないっぽく。俺は今は五十鈴の実家に住んでるけどね。
姉貴はまだ叔父叔母いとことすんでるわ
五十鈴も悲しんでくれた。俺はそれからよく五十鈴と会うようになっていった。バンドメンバーは全員五十鈴を支えてくれた。
五十鈴の家に止まることも多くなった。因みに高三の時に五十鈴の妹と同じクラスになって仲良くなった。
そして俺が24になって、五十鈴が27。五十鈴はジミの歳になっちゃったなんて言ってたっけ。俺が告白した。
俺「一生貴女のステッキにさせてください!」
そして俺らは結婚した。五十鈴はただただ俺に抱きつくだけだった。
今じゃ五十鈴はキャンディスナイト。俺はリッチーブラックモアになってる。五十鈴へは婚約指輪は渡さなかった。俺が渡したのはお互いの名前が深くほってあるサムピック。
キザだなー俺www今からしても恥ずかしいわ。現在五十鈴は産休だけど実家のCD屋を義母さんと営んでる。目が見えないというのはあんまり重要じゃないらしい。彼女いわく。
キャンディス・ナイト (Candice Night、1971年5月8日 - ) は、アメリカ合衆国ニューヨーク州ロングアイランド出身のミュージシャン。ブラックモアズ・ナイトのメイン・ボーカリスト・作詞家・マルチプレイヤー。
元々モデルだったが、ラジオ局勤務を経て、リッチー・ブラックモアの妻として共に音楽活動を行っている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/キャンディス・ナイト
そうかそうか、それなら良い!お前さんと一緒になったなら、それで良い!
五十鈴は来週30。今年くらいは五十鈴にギターの音色をプレゼントしようと思ってる。
何の曲がいいかな?お前らに聞きたい!
>>387
right next to the right one / tim christensen
お二人にぴったりの曲だと思うので
https://www.youtube.com/watch?v=tIoW4Nel2v0
>>387
Eminem/Love The Way You Lie
https://www.youtube.com/watch?v=uelHwf8o7_U
>>394
聞いたことなかったんで聞いてみますね!ありがとうございます!
ピープル・ゲット・レディー♪
https://www.youtube.com/watch?v=yC_j_dzkaVE
>>390
ピープル・ゲット・レディいい曲ですよね!俺達も良くします!
BE MINE TONIGHT
ちょっとシチュエーションに合わないかなw
https://www.youtube.com/watch?v=8sZQIxDZKac
>>393
ブラックモアズ・ナイトのギターがここで活きてくるかも!
Since I've Been Loving YouかウィリーディクソンのI Can't Quit You
やってみて
https://www.youtube.com/watch?v=rpxNJcNRwFA
>>399
貴女を愛し続けてはやったことありますがI Can't quit youは盲点でしたね…練習してみます!
短歌の意味教えろよ
>>404
短歌の意味は東風が吹いたなら主人がいなくても春を察知して花よ咲け。という意味の歌です。
菅原道真が太宰府に左遷されたときに自分の好きだった梅の花によんだとされる歌です。
>>404
俺はもう生きてこの地を踏む事もない
だがお前は梅の木の様に花を付け
東風に乗せその香りを俺に届けてくれ
俺は生きてお前には会えないだろう
だが>>1は今まで通りの生活をし
俺にギターの音色を届けてくれ
こんな感じじゃね?
別れの句と思う
多分、だけど
じじいが梅の花の短歌が好きだったってのもあるかもしれんが
その歌にじじいが託した意味は「俺がいなくてもギターを弾き続けろよ」だと思う
小粋なじじいだな
何だか短歌ってカッコいいな
乙
おもしろかったよ
面白かった!
んー感動した!ありがとう
【画像あり】アンビリバボーの再現VTRがやたらセクシーだと話題に
【画像あり】天然巨乳AV女優と偽乳AV女優の見分け方wwwwwwwwwwwwwww
俺「クソッ!また二郎食いたい病が……」
【!?】救急車に「ばーか、ばーか」と6年間叫び続けた男、逮捕wwwwwwwwwwwwww
この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます
人気記事ランキング
おすすめサイト最新記事一覧
コメント
2.気になる名無しさん2016年11月30日 06:07 ▽このコメントに返信
※1
読むの早すぎィ
3.気になる名無しさん2016年11月30日 06:13 ▽このコメントに返信
BECKかよ
4.気になる名無しさん2016年11月30日 06:19 ▽このコメントに返信
なんかどっかで聞いたことある話だな
5.気になる名無しさん2016年11月30日 06:55 ▽このコメントに返信
長げーよバカ
6.気になる名無しさん2016年11月30日 06:59 ▽このコメントに返信
作り話だろ 読んでないけど
7.気になる名無しさん2016年11月30日 07:03 ▽このコメントに返信
小学生の時ホームレスに日本刀握らせてもらった事あるで
母に言ったら警察沙汰になってワロタ
8.気になる名無しさん2016年11月30日 07:10 ▽このコメントに返信
懐かしい感じのスレだな
9.気になる名無しさん2016年11月30日 07:24 ▽このコメントに返信
めっちゃ面白いやんけ・・・
10.気になる名無しさん2016年11月30日 07:30 ▽このコメントに返信
創作でも、今にない良い話や
こんなのをジャンプで連載したらええんや
11.気になる名無しさん2016年11月30日 07:34 ▽このコメントに返信
創作だろうが実体験だろうが面白かったよ
12.気になる名無しさん2016年11月30日 07:36 ▽このコメントに返信
ホームレスを家に連れて行く下りとかあり得ないし創作だろうけど、単純に面白かった
ギター頑張ろうって気持ちになるわ
13.気になる名無しさん2016年11月30日 07:42 ▽このコメントに返信
こういうのだとなろうよりVIP落とした方が読者増えそうだよな
14.気になる名無しさん2016年11月30日 07:58 ▽このコメントに返信
ええ話やないか
15.気になる名無しさん2016年11月30日 08:12 ▽このコメントに返信
はいはい作り話おつかれ。
ガキしかだまされねーよ
16.気になる名無しさん2016年11月30日 08:17 ▽このコメントに返信
映画にならんかな
17.気になる名無しさん2016年11月30日 08:19 ▽このコメントに返信
14ページ!?
うせやろ?
18.気になる名無しさん2016年11月30日 08:31 ▽このコメントに返信
こういう作り話流行ってるの?そもそもそんなに昔の会話覚えて無いだろwww
19.気になる名無しさん2016年11月30日 08:43 ▽このコメントに返信
素直に良いスレだった
20.気になる名無しさん2016年11月30日 08:55 ▽このコメントに返信
>>393のBe Mine TonightはBlackmore's Nightの方じゃないのか?
21.気になる名無しさん2016年11月30日 09:00 ▽このコメントに返信
毎度思うけど創作やら騙されまいとか言ってる輩は、こういったものの趣旨を理解してないよな。
22.気になる名無しさん2016年11月30日 09:04 ▽このコメントに返信
ちょっと前のvip っぽくて懐かしかったしおもしろかったよ
23.気になる名無しさん2016年11月30日 09:10 ▽このコメントに返信
凄い面白かったし感動した
一つのことにこんなに取り組んでいく姿勢がかっこよかったなぁ
わいも頑張らなきゃな
24.気になる名無しさん2016年11月30日 09:16 ▽このコメントに返信
ビーヲタの創作だな。Here comes the sunはカポ付けないと原曲通りには弾けないし。
25.気になる名無しさん2016年11月30日 09:17 ▽このコメントに返信
創作じゃない訳ないだろw
冒頭の自己紹介で読む気失せた
文章書きなら読者の事考えて、もっと簡潔に面白いところを書けよ
26.気になる名無しさん2016年11月30日 09:28 ▽このコメントに返信
いい話だな。
27.気になる名無しさん2016年11月30日 09:31 ▽このコメントに返信
嘘くっさ
28.気になる名無しさん2016年11月30日 09:31 ▽このコメントに返信
映画で観たい
29.気になる名無しさん2016年11月30日 09:33 ▽このコメントに返信
なんか中高生好きなバンド書き綴っただけみたいな記事だな
30.気になる名無しさん2016年11月30日 09:34 ▽このコメントに返信
ホームレスのおじいさんはもう死んでそうだなぁ
駅前でギター弾いてたなら探せば見つかりそうだったけど
31.気になる名無しさん2016年11月30日 09:44 ▽このコメントに返信
映画化クラスやろ...
こういうの読んでも全然泣かないし涙流さないのにマジで流してまったやん。
本当にいいお話でした。ありがとうございました。
32.気になる名無しさん2016年11月30日 09:46 ▽このコメントに返信
くっさ、嘘松乙
33.気になる名無しさん2016年11月30日 09:47 ▽このコメントに返信
創作でもいい、久々に面白い話だった
34.気になる名無しさん2016年11月30日 09:48 ▽このコメントに返信
気まぐれからはじまったんだろうな
すごい縁だ
35.気になる名無しさん2016年11月30日 10:13 ▽このコメントに返信
全米が泣くわ
36.気になる名無しさん2016年11月30日 10:19 ▽このコメントに返信
実際にいるホームレス見てみろよ、創作に決まってるだろ
37.気になる名無しさん2016年11月30日 10:21 ▽このコメントに返信
ギターは下手の横好き状態で今もたまに出張から帰ったら弾いているが、この話を読んでますますギターがもっと上手く弾けるように練習したいと思った。
>>1、お疲れ様。いい話をありがとう。
38.気になる名無しさん2016年11月30日 10:23 ▽このコメントに返信
創作だったら何か問題あるのか?
理解力も感受性もないキッズは失せろや、まあキッズよりも多分ニートの枠にも入れなくなったおっさんの方が多いんだろうけどな
39.気になる名無しさん2016年11月30日 10:37 ▽このコメントに返信
Fコードが無ければ完璧だったのに...
40.気になる名無しさん2016年11月30日 10:49 ▽このコメントに返信
弟と話してたホームレスを家に連れて行く必要ないだろ
41.気になる名無しさん2016年11月30日 10:53 ▽このコメントに返信
いい話な上、おもしろくて草
42.気になる名無しさん2016年11月30日 11:05 ▽このコメントに返信
ワンダーウォールで釣りだと分かる
43.気になる名無しさん2016年11月30日 11:28 ▽このコメントに返信
あー、まぁ、広島ならこんなおっさん居ったから細部を脚色してはいるだろうが、そういうこともあったかもしれんな
44.気になる名無しさん2016年11月30日 11:42 ▽このコメントに返信
フィンランド人の女の子と自転車旅行する話と作風が似ているような気がする。
45.気になる名無しさん2016年11月30日 11:50 ▽このコメントに返信
いいっすねぇ…
久々に感動した
46.気になる名無しさん2016年11月30日 12:21 ▽このコメントに返信
文章書くのが上手ですね。ギターってかっこいいなって思いました!
47.気になる名無しさん2016年11月30日 12:38 ▽このコメントに返信
ジジイが親父の恩師だった時点で創作だと思った
まぁそうとう面白かったけどね、全部読んだし
48.気になる名無しさん2016年11月30日 12:45 ▽このコメントに返信
ジジイと親父が知り合い、実家が楽器を扱ってる盲目の17歳、この2つで創作臭さが一気に増したわ
何でただのホームレスジジイにガキがギターを教えてもらうって話にできんかね
ベッタベタな設定盛り込みまくりでクソつまらんわ
そもそも何でこういう創作書く奴って長々としたセリフシーン書くんだろな
10年以上前のことを詳細に覚えてるわけねーだろ
あと地の文キモすぎ
センスないわ、こいつ
49.気になる名無しさん2016年11月30日 12:56 ▽このコメントに返信
創作だろうけどポロポロ泣いた。
50.気になる名無しさん2016年11月30日 13:14 ▽このコメントに返信
米48
あら、やだ。
相当ひねくれてるわ、この方。
51.気になる名無しさん2016年11月30日 13:23 ▽このコメントに返信
わりと面白かった
52.気になる名無しさん2016年11月30日 13:53 ▽このコメントに返信
※48
ブーメラン刺さってますよ
53.気になる名無しさん2016年11月30日 13:54 ▽このコメントに返信
創作とか関係なくジーンときたありがとう
54.気になる名無しさん2016年11月30日 13:57 ▽このコメントに返信
ジジイの歌ききたい
55.気になる名無しさん2016年11月30日 13:57 ▽このコメントに返信
良い話だった。創作とか、実話だとか、重要な所はそこじゃないと思う。
56.気になる名無しさん2016年11月30日 14:09 ▽このコメントに返信
創作って見抜けたら偉い訳でもあるまいに
普通に面白かったわ
57.気になる名無しさん2016年11月30日 14:12 ▽このコメントに返信
良かったよ、青春だなぁ
58.気になる名無しさん2016年11月30日 14:40 ▽このコメントに返信
読み終わった後、こんな素敵な気持ちになれるんだ。俺は騙されるようなガキで良かったよ
59.気になる名無しさん2016年11月30日 14:51 ▽このコメントに返信
1は自分が弾いてる動画上げればいいのに
60.気になる名無しさん2016年11月30日 15:00 ▽このコメントに返信
あげられてる歌の一つ一つに情景が浮かんできたよ
素敵な話だった
61.気になる名無しさん2016年11月30日 15:03 ▽このコメントに返信
人の心を動かせない奴が残す嫉妬コメは作品の価値を下げないよ
自分の心が人から取り残されていくだけ
62.気になる名無しさん2016年11月30日 15:04 ▽このコメントに返信
1/14のページ数に先が長くて切ろうかと思ったけど読みやすい文章で最後まで読めた
告白ところなんかちょっと目頭が熱くなっちゃったじゃないかw
いいスレだったありがとう。
63.気になる名無しさん2016年11月30日 15:10 ▽このコメントに返信
おれはすごく面白かったと思うしめっちゃ感動したんだけどみんなひねくれすぎじゃね?
64.気になる名無しさん2016年11月30日 15:14 ▽このコメントに返信
普通に映画化しても問題ない
65.気になる名無しさん2016年11月30日 15:15 ▽このコメントに返信
公園にめっちゃ上手いジジイいたけどこの人かな
66.気になる名無しさん2016年11月30日 17:12 ▽このコメントに返信
曲は全く知らないけど、面白かった。
67.気になる名無しさん2016年11月30日 17:37 ▽このコメントに返信
※44
俺もそう思った
しかし何故、知ってる人間が見れば特定余裕なこと書くんだろう?
68.気になる名無しさん2016年11月30日 17:49 ▽このコメントに返信
ギターまったくわからないのに感動する・・・
ジジイと俺さんの曲を生で聞いてみたい
69.気になる名無しさん2016年11月30日 18:12 ▽このコメントに返信
とても良い話だった。感動した。
音楽で繋がるってやっぱ素晴らしいね。
70.気になる名無しさん2016年11月30日 18:16 ▽このコメントに返信
久しぶりに泣いた
71.気になる名無しさん2016年11月30日 18:36 ▽このコメントに返信
久しぶりに抜いた
72.気になる名無しさん2016年11月30日 18:38 ▽このコメントに返信
さも事実かの様に語ってるから批判されるだってのw
創作ですって言ってからだったらそんなに叩かれ無いよw
嘘つきはキモいじゃんw
73.気になる名無しさん2016年11月30日 18:51 ▽このコメントに返信
ジジィがリリィフランキーで脳内再生された
74.気になる名無しさん2016年11月30日 19:03 ▽このコメントに返信
嫌ならみるな(ウジテレビ並感)
75.気になる名無しさん2016年11月30日 19:05 ▽このコメントに返信
まとめ系の長い話を久々に最後まで読んだ。
すげぇ面白かったよ。
これからギター弾きます。わくわく。
76.気になる名無しさん2016年11月30日 19:36 ▽このコメントに返信
盲目の黒髪の美人が出てきたところで創作確定w
77.気になる名無しさん2016年11月30日 20:07 ▽このコメントに返信
創作でいいよ
漫画家してくれ
78.気になる名無しさん2016年11月30日 20:24 ▽このコメントに返信
通勤途中で涙出そうになったわ
歳かな…
79.気になる名無しさん2016年11月30日 21:23 ▽このコメントに返信
面白かった
創作でも良い
80.気になる名無しさん2016年11月30日 21:55 ▽このコメントに返信
小笠原さんだろ
有名だよそのジジイ
81.気になる名無しさん2016年11月30日 22:09 ▽このコメントに返信
出来過ぎな話であれ?って思った部分もあったけど
全体的に面白くて読めたわ。
82.気になる名無しさん2016年11月30日 23:36 ▽このコメントに返信
創作だけど良い話だね
83.気になる名無しさん2016年11月30日 23:42 ▽このコメントに返信
たまに、こういう話を読めるからまとめサイトは止められない
84.気になる名無しさん2016年11月30日 23:46 ▽このコメントに返信
凄い話だな!
なんか羨ましい
どうしたらこんな素敵な人生送れるんだろう
85.気になる名無しさん2016年12月01日 01:17 ▽このコメントに返信
作家志望の人じゃない? 洋楽にやたら造詣が深い作家って多いし
86.気になる名無しさん2016年12月01日 02:16 ▽このコメントに返信
てめぇが楽しめたんだ。それでこのまとめは良いものなんだよ。
奴さんが楽しめなかったなんて感想なんざクソの足しにもならねぇんだ
87.気になる名無しさん2016年12月01日 03:07 ▽このコメントに返信
ゲーセンで出会った~を書かれた方ですか?
88.気になる名無しさん2016年12月01日 06:32 ▽このコメントに返信
創作くせぇ
89.気になる名無しさん2016年12月01日 10:18 ▽このコメントに返信
田所さんだろ
有名だよそのジジイ
90.気になる名無しさん2016年12月01日 10:57 ▽このコメントに返信
ジャラーンで全部持ってかれるわw
91.気になる名無しさん2016年12月01日 12:13 ▽このコメントに返信
こういう気色悪いハナシを毎日毎日せっせと書いてるワケね
92.気になる名無しさん2016年12月01日 13:08 ▽このコメントに返信
創作くせぇ
創作だとしたら、相当凄いんだけど。
素直に感動したよ。俺もギター練習しなくちゃ。
93.気になる名無しさん2016年12月01日 15:39 ▽このコメントに返信
感動した
家帰ったらギター弾くわ 最近Creeping Deathにハマってるんよな
94.気になる名無しさん2016年12月01日 19:28 ▽このコメントに返信
創作でも良かったわ
俺もギター上手くなりたい
95.気になる名無しさん2016年12月01日 21:21 ▽このコメントに返信
我流でもひたすら弾き続けたらそれなりに上手くはなる
ソースは20年弾き続けている俺
あと、弾き語り程度でギターの上手い下手はそこまで差が出ない
96.気になる名無しさん2016年12月01日 21:24 ▽このコメントに返信
こんなん漫画にしたら映画化いくやん
97.気になる名無しさん2016年12月01日 21:29 ▽このコメントに返信
コメ欄歪んでる人多くてワロタ
98.気になる名無しさん2016年12月01日 21:45 ▽このコメントに返信
自分はティッシュ1箱分の涙が流れた・・・
事実であろうが創作であろうが、良い話もストレートに受け入れられないとは悲しい奴らが多いな・・・
99.気になる名無しさん2016年12月02日 04:06 ▽このコメントに返信
長いけど最後まで読んで良かったわ
お幸せに
100.気になる名無しさん2016年12月02日 04:54 ▽このコメントに返信
映画にできるわ
101.気になる名無しさん2016年12月02日 11:11 ▽このコメントに返信
なかなか読ませる文章だから俺は好きだぞ
102.気になる名無しさん2016年12月02日 11:58 ▽このコメントに返信
これに創作とか突っ込むのはやぼだぜー
すげーよかった!
103.気になる名無しさん2016年12月02日 14:04 ▽このコメントに返信
映画化してくり
104.気になる名無しさん2016年12月02日 22:21 ▽このコメントに返信
「創作だなんて言ってもしょうがない」ってのもわかる。けど、仮にも本当にあったこととして話してるはずなのに、嘘臭すぎて話にのれないってことはあるでしょ。
105.気になる名無しさん2016年12月03日 08:10 ▽このコメントに返信
良いものはいい。暖かい気持ちになったわ。
106.気になる名無しさん2016年12月03日 20:42 ▽このコメントに返信
創作なら創作って言えば良いのに
創作でも良い話は良い話なんだから
107.気になる名無しさん2016年12月03日 22:38 ▽このコメントに返信
創作だけど全俺が泣いた
108.気になる名無しさん2016年12月04日 02:01 ▽このコメントに返信
創作だなんだって言ってる奴は陰キャ
そんなんどっちでもいいだろ
空気壊すな
109.気になる名無しさん2016年12月04日 06:15 ▽このコメントに返信
創作でも実話でもなんでもいいんだけど、
ストーリーも、全部読んでないからあれだけど悪くないしいい話なのに
主の文章の書き方がただただ気持ち悪いなと思っただけ。
110.気になる名無しさん2016年12月04日 10:30 ▽このコメントに返信
俺も泣いたわ!
111.気になる名無しさん2016年12月04日 10:46 ▽このコメントに返信
ここで絶賛コメントしてる奴ら気持ち悪いって事わかってね
112.気になる名無しさん2016年12月04日 10:51 ▽このコメントに返信
あきらかな創作です。
113.気になる名無しさん2016年12月04日 11:19 ▽このコメントに返信
創作した話なのにリアルにあった話として語りたいのは、脳の病気なのかな?
114.気になる名無しさん2016年12月04日 15:44 ▽このコメントに返信
読む気無いけど感動した
書籍化決定確実
115.気になる名無しさん2016年12月04日 16:32 ▽このコメントに返信
長くてだれた。
書き溜めてないからの設定はなんだったんだろう。。。
116.気になる名無しさん2016年12月04日 16:35 ▽このコメントに返信
創作うんぬんはほんとどっちでもいいです。
実話であろうがなかろうがこの感動はぶれません。
中学の時にもっとギターにさわればよかったのか。
今からでもいいのか。
people get readyを聞きながら,しみるな~と思います。
117.気になる名無しさん2016年12月04日 18:26 ▽このコメントに返信
ジジイを内田裕也でキャスティングして映画化はよ。
118.気になる名無しさん2016年12月04日 19:57 ▽このコメントに返信
もしかしてYouTubeに「公園のクールなブルースおじさん」てタイトルのジジイがそいつじゃねーか?
119.気になる名無しさん2016年12月04日 20:33 ▽このコメントに返信
マジで気持ち悪ない?
120.気になる名無しさん2016年12月04日 21:04 ▽このコメントに返信
感動した
映画化希望。
121.気になる名無しさん2016年12月04日 21:10 ▽このコメントに返信
このスレが創作かどうかは置いといて
何にでも創作創作言っちゃう人は平凡な毎日を送りすぎて、ちょっと劇的だとなんでも創作に見えちゃうんですね
122.気になる名無しさん2016年12月04日 22:00 ▽このコメントに返信
出たな創作厨、屠ってくれるわ
123.気になる名無しさん2016年12月04日 23:11 ▽このコメントに返信
面白かったから創作でもいいわ
124.気になる名無しさん2016年12月05日 01:06 ▽このコメントに返信
( ;∀;) イイハナシダナー
少し泣いてしまったぜ・・・
125.気になる名無しさん2016年12月05日 14:04 ▽このコメントに返信
なんだメタラーか
126.気になる名無しさん2016年12月05日 14:21 ▽このコメントに返信
やっすい感動やな
音楽論もスノッブ丸出しで気持ち悪いわ
127.気になる名無しさん2016年12月07日 01:19 ▽このコメントに返信
ジジイ、大学行ってなに教えるんだよ?w
国鉄鉄道研出身の非常勤講師は知ってるが、みな大学院まで出て博士持ちだぞ
看護とか経営学なら博士もたない教員もいるが、その道のエキスパートだからな
128.気になる名無しさん2016年12月07日 03:05 ▽このコメントに返信
面白かった。
タイトルしか読んでないけど
129.気になる名無しさん2016年12月07日 11:12 ▽このコメントに返信
てかエミネムの曲おかしくね?
130.気になる名無しさん2016年12月07日 16:29 ▽このコメントに返信
世の中に本当の事なんて存在しないし別に創作でも嘘でもさして影響ない
131.気になる名無しさん2016年12月08日 06:44 ▽このコメントに返信
もうちょいギターとか音楽の素養つけてからかけよ。
創作かそうじゃないかじゃなく、童貞が書いたポルノ小説みたいで恥ずかしくて読めん…
132.気になる名無しさん2016年12月08日 11:13 ▽このコメントに返信
創作ポルノ小説くっさ
133.気になる名無しさん2016年12月08日 11:16 ▽このコメントに返信
創作どうこうより臭すぎてキツい
134.気になる名無しさん2016年12月08日 23:57 ▽このコメントに返信
泣きそうになってしまった
>>1のお陰でもっとギターが好きになれた気がする
135.気になる名無しさん2016年12月10日 13:47 ▽このコメントに返信
最初に創作って書いてくれれば楽しく読めた。
136.気になる名無しさん2016年12月11日 21:01 ▽このコメントに返信
楽しく拝読いたしました。やや腑に落ちないのは、このジジイさん、自分の母親と同い年。スウィング、シャンソン、アンコールピース。国内なら宝塚、skd osk 辺りを聞いて育った世代です。ギターミュージックが台頭する前なので、セゴビア一択。戦後になってラインハルトを知った位でしょうか。歌手ならピアフまで。モンゴメリーなどのクールジャズはもう世代では無かった筈です。もっと後のサーフサウンズやロカビリーで目覚めたとなると 20代でギターを始め。30代でルーツ探しのギターキッズ、活動キャリアのないまま40歳で指導者ということに・・・。ちなみに、自分は80年代メタル世代でグランジ以降のロックは全く分かりません。後からジャズをかじりましたが、結局、少し理論がわかるだけの速弾きバカのままです。世代の呪縛からは逃れられません。
137.気になる名無しさん2016年12月12日 12:43 ▽このコメントに返信
長くてもいいじゃん。
面白くて興味深い話でした!ありがとう!
138.気になる名無しさん2016年12月16日 02:24 ▽このコメントに返信
創作だろうとなんだろうと面白かったわ
139.気になる名無しさん2016年12月16日 05:23 ▽このコメントに返信
あー小笠原か
140.気になる名無しさん2017年02月17日 07:11 ▽このコメントに返信
事実は小説よりも奇なり
141.気になる名無しさん2017年02月17日 09:21 ▽このコメントに返信
実体験だったとしても作り話って体で聞きたかったかな
142.気になる名無しさん2018年07月31日 23:32 ▽このコメントに返信
わかりやすい嘘松だなw
143.気になる名無しさん2018年07月31日 23:50 ▽このコメントに返信
話の流れはマンガ的で面白いけど
楽器やってると赤面ものの明らかにおかしな文章が多くて共感性羞恥ってやつになる
144.気になる名無しさん2018年07月31日 23:54 ▽このコメントに返信
こういう創作自分語りって、最終的に必ず恋人出来るよなw願望混ぜてるんやろなぁ・・・
145.気になる名無しさん2018年07月31日 23:57 ▽このコメントに返信
言っちゃ悪いけどフィクションってのはすぐわかるから事実かのように述べないほうがいいと思う
いや、めっちゃ面白かったけどね!?
1.気になる名無しさん2016年11月30日 06:03 ▽このコメントに返信
創作くせぇ