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【決定】怖い話グランプリ結果発表!優秀賞2話目『占い』 | 不思議.net

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【決定】怖い話グランプリ結果発表!優秀賞2話目『占い』

2018年08月18日:21:00

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コメント( 25 )



怖い話グランプリ、優秀賞2話目です。
占いにまつわるとても不思議なお話です。

■優秀賞2話目
タイトル:占い
ペンネーム:赤坂美月 様


リアリティのある話に惹き込まれました。
今も実在するのかと思うとワクワクするお話です。

結果発表は以下のスケジュールで行います。
18日(土)
15:00〜管理人特別賞『心霊スポットどんでん返し』『稲刈りのあと』
17:00〜管理人特別賞『忘れらない言葉』
19:00〜優秀賞『ナイトツーリング』
21:00〜優秀賞2話目←今ココ

19日(日)
15:00〜優秀賞3話目
17:00〜優秀賞4話目
19:00〜優秀賞5話目
21:00〜最優秀賞
21:30〜怖い話グランプリまとめ&番外編ネタ部門



優秀賞2話目『占い』

ペンネーム:赤坂美月

私の母は幽霊を信じていません。
けれど、超常的な「何か」はあると信じています。

 これは、母から何度も聞いた話を私なりにまとめたものです。母は昔地方局に勤めるアナウンサーでした。母はあるテレビ番組の企画で田舎へ取材に行くことになりました。テレビ局に匿名のリクエスト用紙が届いたのです。何でも、その田舎には百発百中の占い師がいる。そして、その占いの仕方がとても変わっているので是非取材に行ってほしい、とのことでした。

その方法は確かに変わっていたらしく、母は大学の教授をゲストに迎えて数人の番組スタッフと共にその田舎へと向かいました。だだでさえ地方なのに更に田舎。車を何時間も走らせてようやく着いたその場所は川沿いにある村だったらしいです。

その村にある◯◯という家を尋ねると、柔和な印象の素朴なお爺さんが出てきたといいます。事前に取材の申し込みはしていたので、すぐさまその占いに取り掛かってもらいました。

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 その占いとは、木の枝を使ったものだったそうです。お爺さんは母たちに、どれでもいいから外から枝を二本拾ってきて欲しいと頼みました。落ちているものでもいいし、木から折ってきてもいいと。ゲストである教授とスタッフ一人を残し、母たちは枝を拾いに行きました。木の枝を二本集めて家に戻ると、早速占いが始まりました。占ってもらうのは母と番組スタッフ二人の計三人です。ゲストの教授はインチキなどがないように見張る役割です。もちろんこの見張りについてもお爺さんは了承済みです。

 占いは極めてシンプルだったらしいです。まず枝の一本をお爺さんが持ち、もう一本は占ってもらう側が持つ。次に、占ってもらう側はYES.NOで答えられる質問をする。ただし、一人につき質問は二つまで。そして、YESなら枝が熱くなりNOなら枝はそのまま、というものです。また、占ってもらう三人とも同じ枝を使用するのでYESの後にNOがくれば枝は冷たく感じるだろう、とのことでした。

 取材を行う前、この占いについて聞いた教授は「ありえない」と言ったそうです。教授は行きの車の中で、あらかじめ何らかの仕掛けが施された枝が用意されているはずだと予想していました。しかし、実際は自分たちで拾ってくるという形式でした。教授はこの時点で面食らったような表情をしていたそうです。

 占いは母からです。番組の構成上、まず母が二つ質問をします。そしてスタッフ二人はそれぞれ一つずつ質問をすることになったみたいです。当時父と付き合っていた母は「3年以内に結婚できますか」と質問しました。枝に変化はありません。NOということになります。そもそも母はこの占いを信じていなかったので、特に何も感じなかったらしいです。

 母は続けて質問しました。「私は結婚自体ができるのでしょうか」その瞬間、明らかに枝が熱くなったらしいです。握れないほどではない。しかし、明らかに熱い。母はすぐにスタッフや教授にも触らせました。その枝は人肌よりも明らかに熱く、かつ手が触れていない部分も熱かったようです。教授は全く分からない、と何度も呟き不思議そうに枝を眺めていたらしいです。お爺さんはただ枝を持ってニコニコしているだけです。

 続けて二人のスタッフがそれぞれ質問をしました。母は直前のショックが大きすぎてその質問の内容をよく覚えていないらしいです。けれども、一人は枝が冷たくなり、もう一人は枝が再び熱くなったということは覚えていました。枝に変化が起こる度に皆で確認したといいます。全く同じ枝を使用しているのに、一人でに熱くなったり冷たくなったりしている。教授だけでなく母も現に目の前で起こっているにも関わらず信じられなかったらしいです。


 占いはとりあえず終了しました。教授はこの仕組みについて最後まで分からなかったらしいです。教授はお爺さんから許可を貰って使用した枝を持ち帰ることにしました。母たちはお爺さんへ、なぜこんなことができるのかと疑問をぶつけました。

 お爺さん曰く、自分はこの占いの二代目である。そして先代は自分の母である。母がある日家の前にある小川でスイカを冷やしていると、白い蛇に噛まれた。それ以降こういう事が出来るようになった。この占いの方法は夢の中で誰かが教えてくたものである。自分は10年ほど前に母からその力を受け継いだ。その受け継ぐ方法については秘密だと言われたそうです。そして、主に村民を占っている。村民以外を占ったのは貴方達が初めてだ。また、母からの言い付けで占いは必ず無料で行っている。

 話も一通り聞き、取材は終了しました。帰り際に母は居間に気になるものを見つけたらしいです。それは小盛りになった枝の山でした。これについて質問すると、占いに使った枝を積み重ねたものらしいです。母たちは丁重にお礼を言い、家を後にしました。

 取材後しばらくの間、教授はその枝を何度も調査したらしいです。けれども、全く異常なし。特殊な木というわけでもなく、どこにでもあるただの木の枝だったようです。完全にお手上げということで、教授は母たちの会社に枝を持ってきたらしいです。

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 一方で、スタッフの一人には異常が発生していました。占いに全く関与していない運転係のスタッフが原因不明の体調不良に悩まされていたのです。具体的には、とても肩が重くめちゃくちゃだるいというものだったらしいです。しかし熱はなく、病院へ行っても肩凝りで片付けられてしまう。そのスタッフは滅多に会社を休まなかったらしいのですが、あの取材直後から休みの連絡を入れることが度々あったようです。

 母たちはとても心配していたといいます。そうしてる内に、半年に一回の大掃除の日がやってきました。当然そのスタッフの机も掃除せねばならず、引き出しを開けたそうです。その中には、教授が返しに来た枝とは別の木の枝が置いてあったらしいです。母が枝を手に取ると、とても熱かったそうです。占いの時以上に熱く、長くは持っていられない程だったと。  直感的に、あの村の枝ではないかと母は思ったそうです。そのスタッフへ連絡すると、「すいません」と言った後にこう切り出したそうです。お爺さんの話を聞いて、あの小盛りになった枝がとてもご利益がありそうに思えたので一つ持ってきたのだ、と。そのスタッフはあろうことかあのお爺さんの家から枝を盗んできていたのです。

 母たちはすぐ返しに行こうと打ち合わせをし、お爺さんに連絡を入れ、教授が持ってきた一本と盗んだ一本を箱に入れて車に積み、そのスタッフも家から引きずり出してあの村へと向かうことになりました。

 お爺さんの家に着くと母たちは何度も謝罪をして改めて簡単に経緯を説明しました。当然そのスタッフも震えながら謝罪をしたそうです。お爺さんは変わらずニコニコしており「いえいえ構いませんよ」と言ったそうです。母たちはもう一度謝罪をし、枝をしっかりと小盛りの山に返しました。その瞬間、居間に飾ってあった一升瓶がパリンと音を立てて割れたそうです。

 母は占いよりもこの瞬間の方が強烈に感じたらしく、はっきりと覚えているし今でも夢に見ることがあるそうです。本当に驚いたし、何より怖かったと。母たちはもしかしたら神様の様な「何か」が怒っているのかとお爺さんに尋ねたそうです。お爺さんはニコニコしながら「なーに、神様は(神だとはっきり言ったそうです)そんな事では怒りはしません。返して貰って安心したんでしょう」と言ったそうです。そして「引き出しの中は窮屈ですからねえ」と。引き出しにしまっていたとは一言も伝えていなかったそうです。お爺さんはニコニコしながら、枝が教えてくれたと言ったそうです。母はとにかく怖かったらしく、もう一度謝罪をしてすぐにスタッフを連れてその村を後にしたそうです。

その村の近くにはトンネルがあるのですが、そのトンネルを車で抜けた瞬間「あーー楽になった。あースッキリしたあ。」と後部座席で休んでいたあの運転係のスタッフが突然叫んだらしいです。そのスタッフ曰く、トンネルを抜けた瞬間何かが離れる感覚になり、一気に肩が軽くなったと。何でもできると思うほど身体が楽になったと。スタッフは母たちにお礼と謝罪を言い、元気いっぱいの様子で運転を変わったそうです。

 しかし、母たちはこの一連の出来事で怖くなったらしくプロデューサーに相談することにしました。プロデューサーは面倒な企画に巻き込んですまなかった。ギャラは当然払うが、オンエアはしない。念のためフィルムはお祓いしてもらうと言ったそうです。そのままそのフィルムはお祓いされた後焼かれてしまったそうです。その後、テレビ局ではこの話はタブーになったと母は言っていました。

 そして、肝心の占いについてです。母はあの占いの通りになるのが嫌だったらしく、あの取材から半年後に父に思い切って逆プロポーズをしたらしいです。しかし、父は海外で新たに仕事を始めようとしていた時期で断られてしまったそうです。けれども必ず君と結婚するから待っててくれ、とも言われたそうです。そう言われれば黙るしかなかったようで、父からのプロポーズを受けたのは結局5年後だったそうです。

 母は枝を返しに行ってしばらくした後都市部で働くことになりました。占いを受けたスタッフ二人、そしてあの運転係がその後どうなったのかは知らないそうです。母は小さい頃から私に言い続けています。「ママは幽霊を信じない。けれども目に見えない何かは必ず存在する。だから他の土地の物を勝手に持って帰ったりしたらダメ。枝はもちろん、石も砂も置いていきなさい」

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 母がこの体験をしてから既に何十年も経っています。お爺さんが生きているかは分かりません。母曰く、昔の人は見た目が老けるのが早いから、あのお爺さんもまだ生きている可能性はあるみたいです。もし亡くなっていたとしても、三代目がいる可能性もあります。母はあの村の名前を覚えています。何十年経とうとも忘れることの出来ない出来事だったのでしょう。何度も私に話すことで記憶の定着に役立っていたのかもしれません。しかし、さすがに所々忘れている箇所もあります。例えばお爺さんの名前などは覚えていないそうです。

 私はネットや本を使って調べて見ましたが、その占いに関する情報は一つも見つかりませんでした。お爺さんの言った通り村民にしか行っておらず、リクエストをした人も村民の一人だったのでしょう。調べるなら実際に現地へ行かなくてはならない。私達は今都市部にいるのでその村へ行くためにはまとまった時間が必要です。もし時間が出来れば、母を連れて実際に行ってみようと思っています。



発表のスケジュール詳細はこちら
http://world-fusigi.net/archives/9214901.html










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コメント

1  不思議な名無しさん :2018年08月18日 21:12 ID:Qbpiu3vU0*
興味深い話だった
今日が不思議体験談コーナーで
明日がホラー部門かな。期待してるで
2  不思議な名無しさん :2018年08月18日 21:14 ID:u.VDKn6B0*
とりあえず母から聞いた話はわかったけど残りがよくわからない
誰か三行でまとめてください
3  不思議な名無しさん :2018年08月18日 21:14 ID:rcl3xGP80*
綺麗に纏まってて読みやすいし面白かったです
4  不思議な名無しさん :2018年08月18日 21:17 ID:fLqpsQBC0*
僕はマヨネーズになりたい。
5  不思議な名無しさん :2018年08月18日 21:20 ID:39BxYTCn0*
読みやすかったけど
怖い話が見たいなあ…
6  不思議な名無しさん :2018年08月18日 21:22 ID:wxT3fiIq0*
ロマンがある。それに誰も本当に不幸になったりはしてない
思い返しながら想像ふくらませて寝るのにとてもいい不思議な話
7  不思議な名無しさん :2018年08月18日 21:22 ID:m727akzw0*
分かりやすいホラーが読みたい……
8  不思議な名無しさん :2018年08月18日 21:23 ID:qDjXgDKd0*
ペンネーム赤坂美月ってダブルキャストから来てるだろうから、そういうお話かと思ったら違った
9  不思議な名無しさん :2018年08月18日 21:23 ID:.nv5bMo20*
面白い話だね。そんな占い師さんがいるのか。テレビで放映はしなくてよかったね、毎日行列できちゃったりしたら神様もうんざりしたかもだし
10  不思議な名無しさん :2018年08月18日 21:34 ID:pPR3E2q.0*
長い……
11  不思議な名無しさん :2018年08月18日 21:49 ID:.rvmHMkM0*
世界は唯一無二であり現在進行形なので過去を読み取れても未来予知は不可能とは地元の繁華街で店を持つ占い師である従姉の言葉。
無料で拾った枝から的中する占いをする爺さんがいるというのに、あのオバハンときたら石やらなんやら売りやがって…
実に読みやすく想像しやすい文章なので星4にしました。
12  不思議な名無しさん :2018年08月18日 22:02 ID:pO2z1cHt0*
良く良く出来てると思う。占いのやり方が面白い
13  不思議な名無しさん :2018年08月18日 22:17 ID:Cbuez8bC0*
面白(*/□\*)毛
14  不思議な名無しさん :2018年08月18日 22:39 ID:81M7qqUl0*
面白かった!文も読みやすくて不思議ネットにピッタリな話!
15  不思議な名無しさん :2018年08月18日 22:39 ID:jzeEO5sn0*
ここまでの話、全部面白いけど怪談ではないw
不思議netだしろでもいいっちゃいいけど
16  不思議な名無しさん :2018年08月18日 23:00 ID:muSMLaSy0*
待ってました!
17  不思議な名無しさん :2018年08月18日 23:14 ID:FS4LbVC40*
次からは
短編部門、長編部門
怖い部門、不思議な部門
ぞっとする部門、あたたかい部門
とか、
とにかく2つに分けてほしいわ。
多分管理人の選定基準と、
期待してた人たちの選定基準の間に大きい差があるから不満出てる。
その差を少なくするために部門をもうけることが必要だと思うわ。
まぁ次やるとしたらの話だけど。

俺もなぁ、、期待してたんだけど
別に感動は求めてないから正直期待はずれ。
まとめサイトでこういうコンテストをやるというのは面白くて楽しみにはしてたんだが。
18  不思議な名無しさん :2018年08月18日 23:18 ID:O5mUubox0*
イイハナシダナー
19  不思議な名無しさん :2018年08月18日 23:36 ID:GExOP6cE0*
面白かったです!
20  不思議な名無しさん :2018年08月18日 23:37 ID:Frf6P0pD0*
でもいいね。
コメント欄で、素人が素人の批評。


「ポイントは抑えてるが、ここでヒネリが欲しい。自分ならここからこう展開する。」
とか色々思うとこがある。
21  不思議な名無しさん :2018年08月18日 23:39 ID:RqSQ90Np0*
不思議な話だった
22  不思議な名無しさん :2018年08月18日 23:42 ID:A5xE6mzE0*
どういう感覚で選考してるんだ?
これが怖い話なのか?
この調子だと最優秀作品は感動の大作になるんじゃねぇの?
23  不思議な名無しさん :2018年08月18日 23:43 ID:QnTeyCVx0*
次からは
短編嘘松部門、時間をムダにする長編部門
こんな話書いた奴が怖い部門、不思議な妄想話部門
書き手にぞっとする創作話部門、信者があたたかい話部門
とか、
とにかく2つに分けてほしいわ。
24  不思議な名無しさん :2018年08月18日 23:57 ID:kCyMCm7o0*
占いの話、わかりやすくて面白かった。
占いに使った枝にも神様は宿るんだね。それを無断で持ち帰ったら障りが出たと。
人間、目先の欲に惑わされて礼儀やマナーを忘れちゃダメだってことだね。
25  不思議な名無しさん :2018年08月18日 23:58 ID:1nuu4zaE0*
怖くない!!なんやねん!!

 
 
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