太陽系を飛行しているNASAの探査機によって、小惑星「ベンヌ」の姿が撮影された。
実はこのベンヌ、撮影した探査機「オシリス・レックス」自身が2020年に着陸を予定する小惑星だ。
着陸に成功すれば、オシリス・レックスは古代の岩石を2キロ採集し、それをカプセルに入れて地球に送り返す算段である。計画通り進めば、カプセルは2023年に米ユタ州の砂漠に落下することになる。
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小さな白い点にしか見えないけど、初のベンヌの姿
オシリス・レックスによる初のベンヌの画像は220万キロの距離から撮影された。地球と月の距離のおよそ6倍である。
宇宙のスケールではとても近いのだが、画像からベンヌの詳細を窺うにはまだ少々距離がある。それは不鮮明な回転する白い点にしか見えない。
探査機は2018年12月初旬にベンヌ表面から7キロの距離を軌道し始める。そして時速0.16キロで、ゆくり周回しつつ、マップを作成し、着陸に適したポイントを探す。
NASAがベンヌを目指す理由
太陽系で知られている78万個の小惑星の多くに比べると、ベンヌはかなり小さい。だがとても興味深い。
一つに、ベンヌには将来的な宇宙探査に利用できる貴重な資源が眠っている可能性がある。
オシリス・レックスによる調査の中心人物であるアリゾナ大学のダンテ・ローレッタ氏の関心は、ベンヌに粘土層があるかどうかだ。
ベンヌの土壌サンプル採取のイメージ
なぜなら粘土には水が含まれている。そして水は水素と酸素でできており、どちらもロケット燃料に不可欠な物質である。
したがって、ベンヌはいつの日か燃料ステーションのような役割を果たすかもしれないということだ。
さらにベンヌは保存状態の優れた古代の小惑星であると考えられており、太陽系よりも古い宇宙のかけらが含まれているかもしれない。
ベンヌが形成された仕組みとそれを構成する物質を理解すれば、40億年ほど前に太陽系がどのように形成されたのかについても理解が進むことだろう。
ついでにベンヌは2176年と2195年に危険なほど地球に接近する恐れまである。
・2135年、小惑星「ベンヌ」が月と地球の間を通過。重力の影響により地球と衝突する危険性が示唆される(米研究) : カラパイア
ローレッタ氏によれば、2700回に1度の確率で嬉しくないほど地球に近寄ってくるらしく、最も注意深く観測されている小惑星の1つだ。
ベンヌの大きさイメージ
ベンヌの構成が分かれば、万が一のときにそれを反射する対策を練る上で大切な情報が手に入るとのことだ。
References:solarsystem.nasa / space/ written by hiroching / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
はやぶさのような大騒ぎはもうないだろうな
あの時はプレミアム会員なのに追い出されるわと大変だった
2. 匿名処理班
こんなちっこい星よく見つけたな