大規模停電 発生原因 “需給バランス 急激に崩れて”
北海道電力によりますと、震度6強の地震があった午前3時すぎ、北海道全域では310万キロワットの電力の需要があり、その電力を北海道内にあるおもに4か所の火力発電所で供給していました。
しかし、地震の揺れにより、この4か所のうち、厚真町にある苫東厚真火力発電所が停止し、165万キロワット分の電力供給が止まりました。
これによって、急激に北海道内の電力の需給バランスが崩れ、運転を継続していた、ほかの3か所の火力発電所も、故障を防ぐため、自動的に停止しました。
このため北海道内全域の電力供給がストップし、295万戸すべてが停電したということです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180906/k10011612821000.html 泊原発 外部電源喪失も核燃料は冷却 重要設備に異常なし
震度2の揺れを観測した北海道泊村にある泊原発は、3基の原子炉があり、いずれも運転は停止中で、合わせて1527体の核燃料が燃料貯蔵プールに入っています。
北海道電力によりますと地震が発生したとき、外部からの電源が3系統で供給されていましたが、およそ20分たった午前3時25分に、3系統すべてで電源が供給されなくなりました。
すぐに、6台の非常用のディーゼル発電機が自動的に起動し、核燃料の冷却が行われ、貯蔵プールの水位や水温に変化はないということです。
このあと北海道電力は、午前6時7分、3系統6回線ある外部電源のうち1系統の1回線を復旧させましたが、午前6時21分に再び電源供給が停止したということです。
原子力規制庁や北海道電力によりますと、道内にある火力発電所が運転を停止しているため、外部電源の復旧の見通しは立っていないということです。
ただ非常用ディーゼル発電機の起動は続き、燃料の軽油は敷地内に備蓄されていて、仮に3基の原子炉が運転していた場合でも、最低で7日間、発電機が稼働し続けることができ、プールを冷却するための電源の確保には問題はないということです。
また、この地震により、安全上重要な設備に異常は確認されておらず、原発周辺の放射線量を測定するモニタリングポストの値にも変化はないということです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180906/k10011611531000.html