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世界で愛されるビッグマックの正体…作り方や原料を徹底的に調べてわかった真実:らばQ
2018年09月14日 11:00

世界で愛されるビッグマックの正体…作り方や原料を徹底的に調べてわかった真実

 


世界で最も愛されるファストフードの一つ、ビッグマック。

マクドナルドの顔とも言えるビッグマックは、大好きすぎて3万個も食べた熱烈なファンが話題になるなど、世界中のファンの規模は計り知れません。かくいうらばQの編集長も、ビッグマックが大好きなファンの一人。

しかし美味しいのはともかくとして、品質についてはどうなのでしょうか。

ファストフードというと、安かろう悪かろうなイメージが付きまとうもの。子供も大好きなだけに、安全安心な材料が使われているかどうか、気になるところです。

そこでビッグマックの主要な食材が、どんな原料から作られているのかを徹底的に調べてみました。

ビッグマックを構成する食材は?

ではまず、ビッグマックを構成する食材を確認しておきましょう。


主な食材は、バンズ、ビーフパティ、レタス、ビッグマックソース、チーズ、ピクルス、オニオンの7種類。

マクドナルドのレギュラーメニューの中では、食材の種類が多いものの一つなので、どんな品質の材料が使われているかをとことん調べることで、マクドナルドの食材選びに対する姿勢が見えてくるのではないでしょうか。

マクドナルドの品質担当責任者にとことん聞いてみた


と言うわけで、ビッグマックにどんな食材が使われているのか、マクドナルド本社に直接疑問をぶつけに行ってみました。

応対してくれたのは、食品安全・品質システム部マネージャーの野寺さん。

マクドナルドの品質担当責任者ということで、答えにくそうな質問も遠慮なくバシバシぶつけて、ビッグマックの真実を白日の下に晒してしまおうではありませんか!

ビーフパティについて

まずはハンバーガーの主役とも言える、ビーフパティの素性から明らかにしてみましょう。


――では早速ですが、牛肉の産地を教えてください。

「ビーフパティには、広々とした豊かな自然の中で育てられた、オーストラリア・ニュージーランド産の牛肉だけを使用しています。牛はイヤータグで管理されているので、年齢はもちろん、牧場から流通ルートまで追跡できるようになっています。牛たちの移動履歴や出生地、健康状態も記録することができ、もし出荷した牛の情報が必要な場合は、すぐに取り寄せることが可能です」


――なるほど…では使用部位について教えてください。ミンチ肉には、いわゆるクズ肉や内臓肉を使っているのでは…なんて疑いの目が向けられますが、マクドナルドのビーフパティは、具体的にどの部位を使っているのでしょうか。

「ビッグマックなどマクドナルドで使われているビーフパティは、肩、ロイン、もも、バラ、すねの部分の切り落としを使用していて、内臓肉などは一切使っていません。また加工の段階で、軟骨やスジが残っていないかチェックし、除去しています」

あれ?なんか想像してた以上に素材を厳選してる…!


――では、添加物は加えていないのでしょうか。ビーフ100%を売りにされていますが、100%ジュースと言いながら添加物が入ってるものを見たことがあるので、その辺とても気になるのですが…。

添加物はもちろん、調味料もつなぎも一切加えていません。純粋な100%ビーフです。低温管理を徹底することで、添加物に頼らずに品質を保ち、挽肉のこね具合を調整することでつなぎも使用しないでビーフだけの味わいをお楽しみいただけるようにしています。味付けは、お店でグリルする段階で塩や胡椒をかけるだけです」

答えにくそうな質問をぶつけたつもりが、まさかのハイクオリティな返答。添加物一切なしとは、想像していた以上に品質へのこだわりが強い…!

以前チキンマックナゲットを取材した時も、鶏肉の部位のうち、ムネ肉、モモ肉、鶏皮だけを使っていることを知り驚きましたが、牛肉でもそのクオリティは変わらないようです。

食材の道のり ビーフパティ工場篇(日本)

レタスについて

――では次に、レタスの産地について教えてください。


「マクドナルドで使われているレタスのほとんどは、北海道から沖縄まで約130の農家から仕入れた、旬の国産レタスを使っています」

――普通に国内のスーパーで売っているものと変わらないんですね。

「厳密にはちょっと違います。マクドナルドには独自の管理基準、『マクドナルドGAP』(農業生産工程管理)が導入されていて、土壌や使用する水についての調査、適切な畑の管理、農薬の取り扱いなど、100を超える要求項目があり、一般的なものより厳しい基準で作られているんです」

――そこにもこだわりがあるんですね。ところで『ほとんどが』国産というのが気になったのですが、全てではないんですか?

「季節や天候リスクをふまえ一部台湾、アメリカ産のレタスも使用することがあります。ただそれらも国内と同様に、厳しいマクドナルドGAP基準をクリアした品質のものを使用しています」

――なるほど、安定した供給のために工夫されているんですね!


――ところでマクドナルドのレタスって、なんとなく切り口が変色したのをあまり見ない気がするのですが、何か薬品処理をしているのですか?

「いえ、食中毒防止の観点から、殺菌用に食品への使用が認められているものを必要最低限だけ洗浄時に使用していますが、それ以外は使用していません。変色しないのは、収穫してすぐ中心まで冷やし、収穫からカット、店舗までの低温管理を徹底し、鮮度を保っているからなんです。レタスの変色を防ぐには、温度管理が重要なんですよ」

――そうだったんですね…。でもそれだと、お店で調理を待っている間に変色してしまいませんか?

「長く置いておくと変色してしまいますね。だからマクドナルドでは、レタスを一度調理台に出したら、タイマーで使用期限を厳密に管理しているんです。また、レタスの劣化を防ぐ工夫もしています。調理台上にあるレタスなどの野菜をストックする容器は常に保冷されていて、鮮度を保つために低温管理がなされています」

レタスの変色を防ぐって、とても大変なんですね…!


「ちなみにマクドナルドのレタスは、2種類あるってご存知でした?」

――えっ、そうなんですか?

「マクドナルドで使用されているレタスは、大きくカットされたランダムカットと、細かくカットされたシュレッドレタスの2種類があって、ビッグマックにはシュレッドレタスが使われているんですよ

――わざわざ2種類を使い分けるのは、余計にコストがかかりそうに思えるのですが、1種類にまとめないんですか?

「コスト的には1種類の方がメリットがありますが、そこはマクドナルドの譲れないこだわりでして…。ビッグマックの味と食感は、やはりシュレッドレタスでなければ出なくて、そこを変えてしまったら、もうそれはビッグマックではないんですよ」

――コストよりも味や食感を優先しているんですね…!すいません、マクドナルドはコスト徹底主義だと思っていたので、ちょっと意外でした。

食材の道のり レタス篇

バンズについて


――では、バンズの原料について教えてください。

「バンズの原料は、アメリカ・カナダ・オーストラリア産の小麦粉を使っています」

――国産の小麦粉は使われていないんですね。何か理由があるんですか?

「理由は二つあって、一つは供給量の問題です。マクドナルドではたくさんのバンズを全国2900店舗に供給しているのですが、国産の小麦粉はとても少なく、供給量が全然足りないんです。そしてもう一つは、小麦の性質の違いですね。国産小麦はタンパク質の含有量が低く、マクドナルドのバンズにはあまり向いていないんです」

――なるほど。海外産の小麦の品質は問題ないんですか?

「小麦粉は、政府売渡制度により日本政府が買い付けしたもので、当然ながら品質は政府お墨付きのものです。もちろん、遺伝子組み換えの小麦は使用していません」

――そんな制度があるんですね。ではマクドナルドで使われている専用のバンズは、普通に売っているパンと何か違う点はありますか?


「マクドナルドの厳しい品質基準に沿っているのはもちろんですが、大きな違いとして歯切れをよくするための『麩切り』という工程が加えられています。またどこを食べてもビーフパティ、バンズのバランスが同じになるように、均一な厚みに焼き上がるよう工夫しているんですよ」

――そういえばマクドナルドのバンズって、平べったいですよね。普通にパンを作ると中央が盛り上がったドーム型になるのに…なるほど、そんな工夫が!

「あとビッグマックはサンドする前に、バンズをトーストしているんです。トーストすることで香ばしさを出すと同時に、表面を焼き固めてソースを染み込みにくくし、ベチャッとした食感になるのを防いでいるんですよ」

うーん、ただのバンズと思いきや、なんというこだわり。聞けば聞くほど、安かろう悪かろうなイメージから遠ざかっていくのは気のせいなのか…?

食材の道のり バンズ篇

ビッグマックソースについて


――ではビッグマックがビッグマックたる要の食材、ビッグマックソースについて教えてください。あまり情報がなくて不思議に思っていたのですが、まずこれはどこで作られているのでしょう?

「日本のビッグマックソースは、日本の大手調味料メーカーで作っています」

――えっ、てっきり門外不出のレシピで、秘密のベールに包まれた海外の工場で作られているのかと思っていたのですが…意外ですね。

「世界中にマクドナルドがこれだけあると、1箇所でソースを作るということはとても難しいんです。またマクドナルドでは他にも多くのソースを使用しているので、基本的に材料は各国の製造工場に委託して作ってもらっています」

――そうなんですね!でも世界中で作るとなると、手に入る食材も微妙に違うでしょうし、味にバラつきが出たりしないんですか?

「確かに国によって手に入る材料は微妙に異なります。ですがマクドナルドの厳しい審査に合格したソースのみを使っているので、世界中どこで食べても同じ味なんですよ」

――なるほど。それではズバリ、あの魅惑の味わいを作り出している、原料についてお聞きしたいのですが…

「材料には特製マスタード、みじん切りのピクルス、複数のスパイスなどが入っているのですが…すみません、これ以上は秘伝の部分なので、お教えすることができないんです」

ううむ、ビックマックでしか味わえないあのソース、なぜあんなにも美味しいのか明らかにしたかったのですが…ここだけは明らかにすることができませんでした。残念…!

とことん聞いてわかったビッグマックの真実


またビッグマックの食材の中で、割合としては少ないチーズ、ピクルス、オニオンについても、重箱の隅をつつくようにとことん聞いてみたのですが、どれも厳格なマクドナルドの世界品質基準に沿って高い品質が保たれていて、非の打ち所は見当たりませんでした。


ただ聞いていて感じたのは、マクドナルドが決してコスト優先の安かろう悪かろうで作っている企業ではなかったということ。

世界規模の巨大企業なだけに、なんとなく工業的なイメージを持ってしまいがちですが、味や品質を優先してわざわざ手間やコストをかける姿勢は、むしろこだわりの料理人の心意気と変わらないか、それ以上にさえ感じられました。


庶民的な価格で、美味しくて高品質なものをお客様に届けたい…という真摯な姿勢は、素直に素晴らしいとしか言いようがありません。

こちらが考えていたような衝撃的な事実は何も得られませんでしたが、それは裏を返せばそれだけ誠実であるということ。世界規模だからこそ、世界中で同じ品質、同じ味わいのビッグマックを高いコスパで食べられている事実を知る結果となりました。

見える、マクドナルド品質

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