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「なぜロトの剣は安いのか問題」 8つの仮説 【ドラクエ考察シリーズ】
 

「なぜロトの剣は安いのか問題」 8つの仮説 【ドラクエ考察シリーズ】


◆それなら2Gで買いましょう◆

 私には『ドラクエ』でどうしても納得できない疑問がある。それは、、、

rotonoturugi01.jpg

 なぜロトの剣は安いのか問題!

 『ドラゴンクエスト』に出てくる伝説の武器・防具といえば「ロトの剣」をはじめとするロトシリーズであるが、それらのアイテムは伝説と呼ばれているわりに市場価格があまりにも安いのである。

 たとえば『2』で必死こいてロトの剣をGETしたとしよう。売る気は更々ないものの自慢がてら道具屋へ見せに行いくと「ロトの剣ですね、それなら2Gで買いましょう」なんて、寝言みたいなこと抜かしやがるのだ。

rotonoturugi22.jpg
 ※実際の画面

 はあ? 自分、これ伝説の武器やで。
 はい。ロトの剣ですよね。ですから2Gで、、、
 話にならんわ、店長呼ばんかいワレホンマに~!

 なんてトラブルになってもおかしくない案件だろう。なぜロトの剣はこれほどまでに、商売人連中から不当とも思える低評価を付けられているのだろうか、、、



◆ロトシリーズの売価◆


 ※ジャケットに描かれている勇者の持つ武器・防具は、いずれの作品もロトシリーズではないように見える

 考察を始める前に、ロトシリーズについておさらいしておく。ドラクエの『1』,『2』,『3』はロト三部作と呼ばれており、ロトシリーズもロト三部作にしか出てこない(一部例外あり)。したがって今回の考察はファミコン版のロト三部作のみを対象とすることにしよう。

 それをふまえた上で、各作品におけるロトシリーズの売却価格を確認すると、、、

rotobukiurine2.png

 安っ!

 『2』のひのきの棒の売価が15Gであることを考えると、ロトの剣のみならずロトシリーズ全体が異常に安く見積もられていることを改めて痛感するのだ。



◆そもそもロトとは?◆

 『3』にはロトシリーズの武器・防具が出てこないため売価もないわけだが、その理由はロト三部作の時系列が『3』→『1』→『2』の順だからである。そもそも『3』の勇者がその功績を称えられ「まことの勇者はロトを名乗る」というアレフガルドの古い伝承になぞらえて、ときの王様から勇者ロトの称号を承ったという経緯があるのだ。

rotonoturugi23.jpg
 ※『3』エンディングより(イメージ画像)

 ラスボスを倒した『3』の勇者は人知れず姿を消してしまった。「そのとき彼が残していった武器・防具がのちの時代にロトシリーズとなった」というのが公式見解である。

 具体的にそれがどんな武器・防具だったのかについてはEDメッセージに具体名が語られていないため、諸説あるものの、2011年発行「ドラゴンクエスト冒険の歴史書」に以下のような思わせぶりな記述があった。

rotonoturugi30.jpg
III
「ロトの○○」という名前の装備品は登場しない。しかし、王者の剣、ひかりのよろい、ゆうしゃの盾は、とある理由で外見がロトの装備そっくり

 これ以上ない思わせぶりであるが、決定的なエビデンスとまでは言えないだろう。

 ひとつ、注意すべきは『3』の勇者=ロトではないという点だ。『3』の時点で勇者ロトは伝説上の人物だったので、それよりはるか以前に勇者ロトの発祥となったエピソードが存在したはずである。それを仮に『0』としよう。時系列にすると以下のようになる。

roto5.png

 なぜ『0』→『3』の間にロトシリーズが生まれなかったのかについては、初代ロトは素手だったとか、あるいは単純にどっか行っちゃったとか、そんなところだろう。その辺りは本題ではないので先へ進ませてもらう。



◆8つの仮説◆

 さて、お勉強の時間は終わりだ。背景もわかったし、いよいよ、ここからは様々な仮説について検証・ツッコミを入れて行くぞ!



1、偽物を疑った説

 まずはこれ。「なんでも鑑定団」なんか見ていると、本物だったら100万円、偽物だったら500円というようなシチュエーションによく出くわす。いつもその落差には驚いてしまうのだが、つまり道具屋は偽物を疑ったんじゃないかとするのがこの説である。今までさんざん偽物を売りに来たやつがいたんじゃないだろうか。しかしだとしたら「これは偽物ですね」ぐらいセリフがあってもいいと思うのだが、、、
 しかも、単純に金属のカタマリとして見た場合、その原価を考えたら2Gなんてことは無いだろう。もしかして武器・道具屋組合が偽物の買取を禁止しているのかもしれないが、その場合はキッパリと買取拒否するはずである。(本物なのに)


2、コンディションが悪かった説

 ファミコンカセットでも箱説が無かったり、汚れていたり、割れていたりしたら、その値段は大幅に下がる。この剣も、とんでもなく汚かったり、所々欠けてたり、折れてたりしたのではないだろうか、というのがこの説である。しかし、これも原価を考えたら、2Gなんてことは無いだろう。再利用できないほど朽ち果てていたのだとしたらそもそも武器として機能しないはずである。


3、呪われていた説

 ドラクエ世界には呪われている武器・防具がたくさん存在する。それらの呪いのグッズは武器・防具として恐ろしく秀でている代わりに、装備すると体が麻痺したり、王様から忌み嫌われたりというデメリットがあるのはご存知のとおり。それを踏まえて、実はロトシリーズも呪われていたのではないかというのがこの説だ。
 しかし呪いのグッズはむしろ高く売れることが多い(※)のだ。おそらくドラクエ世界には呪物蒐集が貴族や資産家の間で嗜(たしな)みのひとつとなっているのだろう。呪い専門の鑑定士が「いい呪いしてますねえ」とか何とか言って適当に高い値段をつけているんじゃないだろうか、大切になすってください、とか言って、、、

 ※ 『3』の般若の面(売価1G)など一部のアイテムを除く


 

4、勇者しか扱えない説

 万が一、呪われていたとしたら勇者になんらデメリットが無いように見えるのはなぜか。この疑問を解決するのがこの説である。ロトシリーズの武器・防具はロトの血筋の者でないとまともに扱えないようになっている呪物なのだ。きっと。
 しかしだとしたら2Gという値踏みは不可解である。前述の通り、ドラクエ世界には呪いグッズの市場が確立していることは間違いない。たとえばその呪いがロトの血筋の者以外の人間が触っただけで死ぬレベルだったらそもそも買取を拒否するだろうし、そうでないなら、もっといい値段で買い取るはずである。どちらにしても不可解なのだ。


5、三種の神器説

 ご存知、三種の神器は天皇の所有物だからこそ本物だとされている。ロトシリーズも同様に勇者が持っていたからこそロトシリーズと呼ばれるようになったのではないかというのがこの説である。たとえば『3』の勇者が持っていた剣は、後世に伝わっているような立派なものではなく、当時はボロボロの棒切れみたいなものだったのかもしれない。時代を経て打ち直されたり、装飾が施されていったのかもしれないのだ。『2』の世界ではロトシリーズが最強の武器ではないことも傍証となろう。
 しかし、だとしたら「そんな装備でよくラスボスを倒せたな」というツッコミは避けて通れない。それとも前述の「勇者しか扱えない説」とミックスして、普段はボロボロの棒切れだけど、勇者が持った途端、立派な剣に変わるとでも言うのだろうか、、、 


6、組合の協定説

 アカデミー賞のトロフィーであるオスカー像は売買が禁止されており、万が一売りに出された場合は1ドルでアカデミーへ譲渡しなければならないという規定があるのはご存知だろうか。これと同様にドラクエ世界の武器・道具屋組合には「ロトシリーズは○○ゴールドで買い取る」という協定があるのだと主張するのがこの説である。
 ドラクエ世界における伝説のロトシリーズは埋蔵文化財であり、その所有権は王室にあるためロトの血を引く者以外は単純所持しているだけで処罰の対象となる。したがって買い取られたロトの剣は、すぐさま王室の役人が飛んできて没収していく。有事のとき本物の勇者へ託すため、王室にはロトシリーズを所持・保管しておく責務があるからだ。
 だとしたら、なおさら本物の勇者である主人公がロトシリーズを売却できてしまうのはシステム的におかしいという反論があるかもしれないが、そもそも「道具屋にロトシリーズを売り払っちゃうようなやつが本物の勇者なわけがない」というのが王室の見解なのだろう。我々は試されているのかもしれない、、、




7、道具屋には識別できない説

 『3』の勇者が残して行った武器・防具について、確定的な公式アナウンスが在しないため、「ラスボスを倒したときの装備」と解釈すると、どの武器・防具でクリアしたかは、そのプレイヤーにしかわからない情報(未プレイの場合は誰にもわからない情報)であるから、当然、道具屋には識別できないと考えるのがこ
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[ 2018/09/21 17:54 ] 謎・調査シリーズ | コメント(18)
 ブログパーツ
精霊ルビス伝説とドラクエ11は含めないんですか?
7012. [ 2018/09/21 18:09 ] [ 編集 ]
相応に高かったら錬金の対象になっちゃうからだと思うけど。
7013. [ 2018/09/21 18:24 ] [ 編集 ]
本記事はファミコン版1.2.3の範囲で考察しましたが、いろんな角度からのご意見をお待ちしております。
7014. [ 2018/09/21 18:24 ] [ 編集 ]
「錬金の対象になっちゃうから」だとして、それは誰がどんな理由で都合悪くて、どういう対策をしてるのか、物語の中で納得いく説明がほしいのですよ。
ライアン事件のときもそうですけど、ゲームの世界に入り込んでいるプレイヤーが、いきなり物語の外の事情(たとえばゲームデザイン的に都合が悪いとか)を、放り込まれたら興醒めしてしまいますから、なんとか自分の中で妄想を展開して、多少でっち上げてでも、物語の中で納得したいという気持ちがあります^ ^
しいて言うなら説6支持ということかな?
7015. [ 2018/09/21 18:43 ] [ 編集 ]
ゾーマは3以前にロトの剣を壊しました。
その事件以降武器屋たちは、厄介事に巻き込まれるのはご免だと思って買い取りを拒否したかったはずです。
しかし商売相手は天下の勇者様、他の武器を買ってくれる上得意客です。
仕方なくロトの剣を買い取りはしますが、処分に困る品です。
その処分の手数料を差し引いた額が1ゴールドなのだ!
って子供ながらに解釈してました。
7016. [ 2018/09/21 19:08 ] [ 編集 ]
11やってないと、この話を進めるには不十分になってしまう…。

まあ、どうせなら0円買取にして、無償で譲渡されてしまうぐらいが良かったかも。設定できないのかな。
7017. [ 2018/09/21 20:15 ] [ 編集 ]
7016さん
こういう当時どうやって解釈したか、という意見は楽しいですね。いまでいう警棒とか、仕込みナイフとか、法律的に売買は厳しいけど、上客だから買い取っちゃったみたいな(笑)

7017
それは11をやれば答えがわかるということで?
7018. [ 2018/09/21 21:37 ] [ 編集 ]
なぜ7017さんに対してだけさんを付けずに妙に高圧的なのであろうか…
7019. [ 2018/09/21 21:41 ] [ 編集 ]
いや11やって、説をさらに増やしましょうってことで。ライアン説も6やってもわからないとは思うけど、説を増やせるかなな。無理か。

個人的には0ゴールドでいいと思うけど。0じゃなく、安値ってのが。謎ですね。
7020. [ 2018/09/21 21:43 ] [ 編集 ]
11になるのでは?
7021. [ 2018/09/21 21:47 ] [ 編集 ]
おそらくですが、スタッフの遊び心なのでは?と解釈してました。
普通伝説の武器なんて売りませんよね?
でも、興味本意で売ってみようと思った人がいた時に、「チクショー」ってなったり、「伝説の武器を2Gで売ってやったぜぇい。ワイルドだろう?スギちゃんだぜぃ」というのもまた一興。
そんなプレイヤーの姿を想像しながら入れたのかもしれません。だとしたらちょっとお茶目ですよね。
売っても金にならないので、大事に使って下さい。というメッセージもこもっているかもしれませんが。
7022. [ 2018/09/21 21:49 ] [ 編集 ]
ロトの剣には、実はマジックで自分の名前と学年と組が書いてあって、武器として使う分には差し支えないのだが、売りもんとしては恥ずかしいものだったのでは?
ファミコンカセット裏にマジックで名前書いてあるアレと同じかもです!

2年3組 ロト


7023. [ 2018/09/21 21:56 ] [ 編集 ]
ああわかった。ロトの剣とロトの鎧は2ゴールドで売られていたと判断したからです。だから1ゴールドで買い取りです。ひのきの棒の買値が15Gであるのは、販売価格が30Gと判断したからです。

なぜそう判断したのかの謎は残りますが。推定された販売価格はわかります。
7024. [ 2018/09/21 22:13 ] [ 編集 ]
7017さんには「さん」を付け忘れただけですよ!
失礼しました^^
7026. [ 2018/09/21 22:51 ] [ 編集 ]
私の中では、ツレみたいなもんと勝手に思ってるから、お気遣いなく。なあ、オロチ。












まあ会ったことないですけど。
7027. [ 2018/09/21 22:53 ] [ 編集 ]
7022さん
むしろ伝説の武器なのに2Gかい!っていうツッコミをさせるためにという意見は面白いですね。堀井さんがやりそう。
実は、この記事を書く前にいろいろな方に相談したのですが、その中に、スタッフの遊び心というか、伝説の武器を子どもに売って欲しくないので、わざと最低の値段にしたのでは、という意見はありましたね。
いずれにしても当時のプレイヤー(子ども)のことを思って、スタッフがわざとそうしたという説は、メタ的ではありますが、なかなか興味深いものがあります。
7028. [ 2018/09/21 23:05 ] [ 編集 ]
7023さん
出た。名前が書いてあった説!
でもロトって伝説の勇者ですよね。むしろ高くなるんじゃ、、、

7024さん
買取値段の法則は『1』の場合は半値ですが、『2』『3』は販売価格の75%ですから道具屋の買取価格が1Gの場合は約1.3G。2Gの場合でも約2.7Gですね。したがって販売価格から逆算したとはあまり考えにくいですね。
7029. [ 2018/09/21 23:19 ] [ 編集 ]
この中では6説推しです。

但し、組合協定どころではなく、もっと大きな取り決めがある説です。

どこの城、街であっても売値、買値が同じである世界。
全世界で、価格に関する取り決めがあると考えられます。

さらに、ロトの装備に限らず、宝箱から入手した貴重品を売却後、
復活の呪文でゲームを再開すると、元の宝箱に戻されていることより、
貴重品を元の場所に返却する取り決めもあると考えられます。

但し、ロトの装備では、盾と兜は安全な場所にありますが、
剣は竜王の城、鎧にいたってはロンダルキアへの洞窟内。
邪心の像がなければ、洞窟に入ることも出来ません。
たとえ入ることが出来ても、強力な魔物が巣くうあの洞窟に、
誰がロトの鎧を戻すことが出来るのか…


そこで私は、次の説を提唱します。
「精霊ルビスの力により、貴重品はロトの子孫以外の手に渡らない」
ある意味、4説に近いのかもしれません。

世界中の店員は知っているのです。
ロトの装備を買い取ったところで、それを手に出来ないことを。
どうせ手に入らないから、安値でしか買わないのです。

この説なら、竜王の城やロンダルキアへの洞窟に巣くう魔物が
ロトの剣や鎧に手を出さない理由も説明出来ます。
手を出さないのではなく、出せないのだと。

そして、剣や鎧と比べると、盾や兜が少し高く売れる理由は…
効能が鎧ほどではないので、精霊ルビスの力が強くは及ばない。
その証に、盾と兜は魔物から隔離された場所に置かれているのです。

少し高く買い取ってくれるのは、店員が
「もしかしたら、自分の物に出来るかもしれない」
と淡い期待を抱いているのではないでしょうか。

…もっともらしい理由を考えるのは、楽しいですね。
7030. [ 2018/09/22 00:05 ] [ 編集 ]
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