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卯月「バトルオペレーションセット!」 リン「イン!」 : ホライゾーン - SSまとめサイト

卯月「バトルオペレーションセット!」 リン「イン!」

2018-10-14 (日) 12:01  アイドルマスターSS   0コメント  
38: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:08:30 ID:VIr

西暦20XX年

IT技術が特異点を超えた近未来

高度に発達したAIとネットワークにより、世界は平和と繁栄の時代を迎えていた


自我を持ったAIは自らを形作り、人に寄り添い生きることを選んだ

人々は自らの相棒となったその者たちを『ネットナビ』と呼び、

日々の生活に欠かせない存在となっていった


今を時めくアイドル「島村卯月」と、そのナビ「リン」



これは、人間とネットナビの、

電子の壁を超えた、真の友情物語である





2: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:22:52 ID:XKA

PiPiPi…PiPiPi…

「卯月!朝だよ!」

卯月「うーん。。。」

「ほら、今日は大事なCM撮影の日でしょ?起きないと遅刻だよ」

卯月「……は!そ、そうでした!」

「プロデューサーからメール来てるよ、今日の予定が書いてあるみたい。早く着替えて出発しないと」

卯月「はーい、ちょっと待ってて」




3: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:23:53 ID:XKA

卯月は『スマートフォン』をゲットした!
ピンク柄のデコレーションが入った最新機種だ

卯月は疑似人格型ナビゲーションプログラム『リン.EXE』をゲットした!


リン「おはよう、卯月」

卯月「おはようございます!リンちゃん!」

リン「顔洗ってきなよ、髪もぼさぼさだよ」

卯月「わ、ホントだ」

リン「今日は大事な撮影なんだから、身支度はしっかりしないとね」

卯月「うん!今日も頑張ります!」




4: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:24:44 ID:XKA

卯月「おはようママ!」

卯月ママ「おはよう卯月。朝ごはんできてるから、着替えたらリビングにいらっしゃい」

卯月「はーい!」

リン「流石ママだね、毎日早起きだし。卯月も見習わないと」

卯月「むぅ、リンちゃん朝から厳しいです」

リン「ふふっ、卯月はアイドルなんだから、いつもしっかりしてないとね」

卯月「はぁい、お顔洗ってきます」




5: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:25:18 ID:XKA

卯月「ふぅ、さっぱりした」

卯月ママ「卯月、食器の用意お願い」

卯月「あ、はーい」

卯月ママ「今日は大事なCM撮影でしょ?元気が出る献立にしてみたの」

卯月「わぁ、ママありがと!」




6: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:25:48 ID:XKA

卯月「ごちそうさま!」

卯月ママ「おそまつさま。はい、これお弁当」

卯月「ありがとう!」

卯月ママ「お仕事頑張ってね。いってらっしゃい」

卯月「はい!行ってきます!」

リン「卯月、忘れ物ない?仕事の資料とか部屋に置いてきてない?」

卯月「えーっと…ガサゴソ…大丈夫!」

リン「うん、じゃあ行こうか」




7: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:26:38 ID:XKA

とある公園…


卯月「おはようございます!」

ディレクター「お、卯月ちゃんおはよう」

スタッフ1「おはようございます」

卯月「今日はよろしくお願いします!」

ディレクター「はい、よろしく。卯月ちゃんの笑顔のおかげで俄然やる気が出たよ」

スタッフ1「スタッフ一同、精一杯フォローします。頑張ってください」

卯月「はい!島村卯月、頑張ります!」




8: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:27:02 ID:XKA

「卯月ちゃーん」

卯月「あ、藍子ちゃん!」

藍子「おはようございます、卯月ちゃん」

卯月「おはようございます!今日はよろしくね!」

藍子「はい!頑張りましょう」

「あーちゃん!私もしまむーに挨拶!」

藍子「あ、ごめんね。はい」

ミオ「おっはよーしまむー!」

卯月「ミオちゃんもおはよう!」

ミオ「しぶりんもおはよー!」

リン「おはよう、だからそのしぶりんは止めてって」

ミオ「えー良いじゃんしぶりん。呼びやすいし」

藍子「ごめんねリンちゃん、ミオちゃんのあだ名センス独特だから」

卯月「私は可愛いと思いますよ?しぶりん」

リン「もう…しぶの2文字は一体どこから来たのさ…」




9: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:27:49 ID:XKA

「皆さん、お揃いですね」

卯月「あ、プロデューサーさん!おはようございます!」

藍子「おはようございます」

武内P「おはようございます。高森さん、本日のご共演、よろしくお願いします」

藍子「はいっ、よろしくお願いします!」

卯月「チヒロさんは一緒ですか?」

「はい、いますよ」

卯月「チヒロさん!おはようございます!」

チヒロ「おはようございます。リンちゃんもミオちゃんもおはようございます」

リン「おはよう、チヒロさん」

ミオ「おはよー!」

チヒロ「皆さん今日も元気いっぱいですね。撮影頑張ってください」

卯月・藍子「はい!」

武内P「では撮影まであと1時間ありますので、最終打ち合わせを行いたいと思います。台本の読み合わせは完了していますでしょうか?」

卯月「あ、はい!ばっちりです!」

武内P「わかりました。ではあそこの休憩所で行いましょう」




10: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:28:06 ID:XKA

武内P「………以上です。他になにかご質問ありますか?」

卯月「いえ、大丈夫です」

藍子「私も問題ないです」

武内P「わかりました。本日は屋外での撮影ですので、気温の変化にもご注意ください。チヒロさん、天気予報は如何でしょうか?」

チヒロ「はい。降水確率5%、1日中ほぼ晴れのようですね。撮影には問題ありません」

武内P「了解です。あと30分で撮影が始まりますので、お二人とも衣装への着替えと準備をお願い致します」

卯月「はい!藍子ちゃん、行きましょう」

藍子「はい!」




11: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:28:57 ID:XKA

...



カメラマン「あれ……おっかしいなぁ」

スタッフ1「どうしたんですか?」

カメラマン「いや、急に撮影カメラの調子がおかしくなって…モニターが映らないんです。さっきまで普通に動いてたんですが……」

武内P「どうしましたか?」

スタッフ1「あ、346プロの……。すみません、どうやら機材トラブルのようで」

武内P「機材トラブル?故障でしょうか?」

スタッフ1「このカメラは先月新調したばかりで、今までは問題なく動作していたものです。急に故障することは……」

ディレクター「おいおいどうした?もうすぐ撮影だぞ、誰か直せる奴いないのか?」




12: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:29:34 ID:XKA

スタッフ2「ちょっと見せてください、機材のことなら多少分かるかもしれません」

スタッフ2「………こ、これは」

ディレクター「何かわかったか?」

スタッフ2「機械の故障ではないです。これは……ウイルスが入り込んでます!」

武内P「なんですって……?」

ディレクター「ウ、ウイルスだって!?なんで撮影カメラなんかに!?」

カメラマン「そ、それがこのカメラ、インターネットに繋がってるんです。撮影した映像を即時にクラウドに保存するために……」

スタッフ1「まさか、それでネットからウイルスが?」

ディレクター「マジかよ、なんとかできないか?俺はこういうの得意じゃないんだ」

スタッフ2「わ、私は調べることはできますが、駆除までは……」

ディレクター「ほ、他にはいないのか!?」

スタッフ達「………」




13: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:30:17 ID:XKA

ディレクター「誰もいないのかよ……346プロさんはどうですか?」

武内P「社用ナビは持っていますが、事務業務用なのでウイルスに対応できる能力はありません。おそらく力には……」

チヒロ「すみませんPさん……お役に立てず……」

武内P「いえ、チヒロさんのせいではありません」

ディレクター「そうですか……くそ、もうすぐ本番だってのに」

武内P「やむを得ませんね。演者の方々にはしばらく待機してもらって、本社から対処できる方をお呼びしましょう」

スタッフ1「撮影は夕方までの予定ですし……間に合うでしょうか」

ディレクター「上司にスケジュール遅延の報告上げないとなぁ……厄介なことになった」




14: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:32:05 ID:XKA

卯月「お待たせしましたー……どうしたんですか?」

武内P「島村さん、高森さん。もうしわけありません。機材トラブルによりしばらく撮影開始が遅れそうです。」

藍子「なにかあったんですか?」

武内P「撮影カメラにウイルスが入り込んだみたいです。この現場には対応できる方がいらっしゃらないようでして……」

ミオ「えぇ!大変じゃん!」

藍子「カメラ、全く動かないんですか?」

武内P「えぇ……このまま撮影するのはおそらく不可能かと」

武内P「ひとまず本社に応援を要請しますので、お二人は申し訳ありませんがしばらく待機して頂けますでしょうか?」




15: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:32:26 ID:XKA

リン「………卯月」

卯月「……うん!」

卯月「プロデューサーさん!私、できます!」

武内P「え……?な、なにをでしょうか?」




卯月「ウイルスバスティングです!」




16: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:32:50 ID:XKA

武内P「……!い、いけません。アイドルであるあなた方に危険なことは……」

リン「プロデューサー、私と卯月の実力知ってるでしょ?」

武内P「しかし……リンさん、あなたもネットナビアイドルです。もしものことがあったら……」

卯月「大丈夫です!リンちゃんは強いですから!皆さんが困っているのにただ待っているだけなんてできません」

リン「そういうこと。心配しないで、ダメージ1つ負うことないから」

ミオ「あ、しぶりんだけずるい!私も戦う!」

藍子「卯月ちゃん、私達もお手伝いできますが……」

リン「ミオ達は一旦待ってて、まずは私が様子を見てみるから。卯月、それでいい?」

卯月「はい!藍子ちゃん、心配しないでください。危なそうだったら手伝ってね」

藍子「……わかりました。でも無茶はしちゃだめですよ?」

卯月「はい!」

武内P「………緊急事態ですし、仕方ありません。お二人とも、くれぐれもご注意を」

卯月「任せてください!」




17: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:33:30 ID:XKA

卯月「ディレクターさん、ちょっとカメラ見せてもらっても良いですか?」

ディレクター「卯月ちゃん?急にどうしたんだい?」

卯月「ウイルスですよね?私たちが退治しちゃいます!」

スタッフ1「えぇ!?島村さんが?」

スタッフ2「アイドルなのに良いんですか?」

武内P「私が責任を持ちます。今は二人に任せてみましょう」

リン「卯月、行くよ!」

卯月「はい!」



卯月「プラグイン!!リン.EXE、トランスミッション!」




18: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:33:59 ID:XKA

撮影カメラの電脳……


リン「…っと、到着」

リン「ここがカメラの電脳…中は普通だね」

卯月「リンちゃん、聞こえますか?」

リン「良好だよ。電脳空間には異常はないみたい」

リン「ウイルスは……いた」

「ピニャー!ピニャー!!」

卯月「わ、なんでしょうあの緑色のウイルス……」

リン「見かけないウイルスだね。卯月、大丈夫?」

卯月「数は少ないですし、いけそうです。一気にやっつけちゃいましょう!」

リン「了解、オペレートお願い」

卯月「はい!」




19: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:34:17 ID:XKA

「ピニャ?ピニャー!!!」

リン「!……こっちに気付いた」

卯月「リンちゃん!最初のチップです!」

リン「アクアソード、初っ端から良いの引いたね。じゃあ……いくよ!」

「ピニャー!!!」

リン「どっから来たのか知らないけど、卯月達の仕事の邪魔はさせないよ」

リン「はあぁぁぁ!」

ザンッ!!

「ピニャ!?ピニャァァァ……」

リン「よし、まずは1体」




20: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:35:14 ID:XKA

卯月「リンちゃん後ろです!」

リン「!」

「ピ-ニャー!!」ドゴオオオオオッ!!

リン「っ!」

卯月「リンちゃん!」

リン「大丈夫、上手く避けたから」

リン「地面が抉られてる……かなり破壊力あるねあのパンチ、でもそう簡単には当たらないよ」

卯月「近づくのは危険そうだね、ここは遠距離攻撃チップです!」

リン「一撃で仕留める!バブルスプレッド!」バシュン!!

「ピニャァァァ!!??」

ドゴーン!!!

ミオ「おぉ流石しぶりん!上手く誘爆させて他のウイルスも巻き込んだね」

藍子「私たちの出番は無さそうだね」

ディレクター「す、すげぇ」

スタッフ1「これなら何とかなりそうですね!」




21: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:36:32 ID:XKA

卯月「あと1体です!」

リン「一気に決めるよ」

「ピニャア……ピニャアアアアアアアアアア!!」

卯月「わわっ!な、なんですか!?」

リン「いいようにやられて怒ったみたい、それにしてもなんか間の抜けた雄叫びだよね」

「ピィイイイイイイイイイニャアアアアアアア!!」

卯月「うぅ……」

リン「どうしたの卯月?」

卯月「なんでしょう……よくわかりませんが、さっきから聞いてて妙に親近感を覚える声で…」

リン「そ、そう?卯月ってあんなに濁った声じゃないと思うけど……」

「ピニャアアアア!!!!」

ミオ「二人とも!変なこと言ってないで来てるよ!」




22: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:36:59 ID:XKA

「ピニャニャニャニャニャアアアアアアアアアアアア!!!!」

リン「凄い勢いで突進してくる……!卯月!」

卯月「はい!まずは動きを止めます!スロットイン!パネルアウト!」

リン「やぁ!」ズシャアン!!

武内P「地面に穴を?」

藍子「あのスピードなら避けられません!」

ミオ「はまっちゃえー!」

「ピニャ!?」ガコォン!

「ピニャピニャニャ!!??」ジタバタジタバタ

リン「ふくろのねずみだね、最後の1枚よろしく」

卯月「はい!スロットイン!アースクエイク!」




23: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:37:27 ID:XKA

リン「せーのっ……えいっ!」

ヒューン……

「ピニャ?」

リン「押しつぶされちゃいなよ」

「ピニャアアアアアアアアアアアアア!!!!」

ズガァァァァァァァン!!!


リン「ふぅ……デリート完了」

卯月「やりました!ぶいっ!」




24: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:38:05 ID:XKA

武内P「お二人とも、お疲れさまです」

藍子「やったね卯月ちゃん」

卯月「はい!島村卯月、頑張りました!」

ミオ「しぶりんもすごいよ!あっという間に倒しちゃった!」

リン「相手が電気属性だったら苦戦してたかもね、まあ今回はすんなり行けたかな」

ディレクター「すげぇ!ホントにやっつけちまった!」

カメラマン「カメラも正常に動いてます!いつでも撮影開始できそうです!」

武内P「そうですか、もう問題なさそうですね」

卯月「大丈夫そうですか?」

武内P「はい。お二人とも、本当にありがとうございます」

卯月「えへへ……よかったです」

武内P「少々時間も押してしまいました。ウイルスバスティングの直後で申し訳ありませんが、撮影準備できそうですか?」

卯月「大丈夫です!撮影も頑張りますっ!」




25: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:38:39 ID:XKA

夕方…



卯月「ふぅ……」

藍子「なんとか予定通り撮影終わりましたね」

卯月「はい!頑張りました!」

武内P「お二人ともお疲れさまです」

卯月「プロデューサーさん!お疲れさまです!」

武内P「本日の撮影はこれで終了となります。クランクアップ後、一旦事務所に戻っていただきますので、よろしくお願いします」

卯月「わかりました!」




26: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:39:17 ID:XKA

藍子「私もこのあとうちの部署のプロデューサーと打ち合わせがあるから、ここでお別れだね」

武内P「高森さんも、本日はありがとうございました」

卯月「藍子ちゃん、ありがとう!」

藍子「はいっ!良いCMになってると良いですね」

ミオ「しまむーとしぶりん、今日はカッコ良かったよー。あとでウイルス退治のこと、部署のみんなに知らせなきゃ」

リン「も、もうミオ!あんまり言いふらさないの!」

ミオ「映像にもばっちり撮影したし。ね、あーちゃん」




27: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:39:48 ID:XKA

藍子「ふふっ、ごめんね卯月ちゃん。こっそり撮影してたんです」

卯月「えぇ!?そうなんですか!?」

ミオ「私がこのデジカメから撮っていたのだよ!あとでみんなで鑑賞会するんだ」

リン「な!ちょ、ちょっと!」

卯月「あわわ、恥ずかしいです……」

藍子「ふふっ、心配しないで。あまり大袈裟に広めるつもりはないですから。ミオちゃんもほどほどにね」

ミオ「はぁーい」

リン「まったくもう……」

卯月「あはは…」

藍子「じゃあ、私たちはこれで。卯月ちゃん、リンちゃん、また事務所で」

ミオ「ばいばいしまむー、しぶりん!」

卯月「はい!お疲れさまです!」




28: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:40:13 ID:XKA

ディレクター「いやぁ本当に今日はありがとうございました」

武内P「いえ、無事終わってよかったです」

ディレクター「それにしても卯月ちゃん凄いですね。あんな若い子が、しかもアイドルなのにウイルスバスティングも得意だなんて」

武内P「えぇ、島村さんとリンさん、お二人ともとても息の合ったコンビネーションでした」

ディレクター「確かナビのリンちゃんもアイドルでしたっけ?イマドキはネットナビもアイドルする時代なんですねぇ……」

武内P「弊社でも力を入れ始めている新事業です。いつかは人とナビが手を取り合い、多くの方達に夢を与える存在になれると、私は信じています」

ディレクター「そうですか……我々も影ながら応援させて頂きます。頑張ってください」

武内P「はい、ありがとうございます」

チヒロ「Pさん、そろそろお時間です」

武内P「わかりました。では、我々はこれで失礼します。映像が出来上がり次第、私まで送付お願い致します」

ディレクター「はい。お気をつけて」




29: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:40:46 ID:XKA

社用車内…

武内P「本日はお二人のおかげで助かりました。ありがとうございます」

卯月「いえっ、そんな……」

リン「卯月のオペレーションがあってこそだよ」

卯月「えへへ、ありがとうリンちゃん」

武内P「ですが、あまり無茶はしないでください。お二人は我々にとっても大切な存在ですので」

卯月「ご、ごめんなさい……」

リン「自分の立場は…理解してるつもりだよ。でも、ほっとけないから」

武内P「………それが、あなた方の良いところでもあります。上手く両立して、これからも頑張ってください」

卯月「プロデューサーさん……はい!」




30: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:41:40 ID:XKA

リン「それにしても、おかしなウイルスだったね」

卯月「うん、見たことない形だった…。インターネットで見かける子達よりもちょっと強かった気もします」

武内P「私も不可解に思っています。クラウド接続していたカメラとはいえ、企業が保有する機材がそう簡単にウイルス感染することは稀です」

チヒロ「セキュリティの穴を抜けられる最新型が出てきたのかもしれません。あとで調査しておきますので」

武内P「よろしくお願いします、チヒロさん」

武内P「今後もこのような事件が起きないとも限りません。お二人もご注意ください」

卯月「そうですね、私たちももっと実力付けないと。ね、リンちゃん」

リン「うん、卯月もオペレートよろしく」

卯月「はい!」




31: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:42:20 ID:XKA

某所、とある建物…



「実験の調子はどうだ?」

「ハッ!インターネットにはなった数百体のうち、既に何体かは独自進化を遂げています!」

「ネットポリスやウイルスハンター等に駆除された個体もいるようですが、想定の範囲内です。問題ありません。」

「実験はかねがね順調と言えます。このままいけば、予定通り3ヶ月後には結果が出ることでしょう」

「そうか……この実験の成功が我々にとってのスタートラインだ。失敗は許されない」

「ハッ!承知しております!」

「……この世界に輝きなどない、全てはまやかしだ。現状に夢を語る者たちへ、現実を知らしめる」



「人間とナビは、決して分かり合える存在などではないことをな……」




32: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:42:48 ID:XKA








プロローグ 完

第1章へ続く




33: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:43:33 ID:XKA

<島村卯月>
アイドルマスターシンデレラガールズを代表するキャラクター。
本作全編通しての主人公。
346プロ芸能事業部第2プロダクション所属のアイドル。
ネットナビ「リン」のオペレーターで、使用端末はピンク色のデコレーションが施されているスマートフォン。リンはこの中にインストールされている。
アイドルながら、ネットバトルの腕前はピカイチ。

<リン>
卯月のネットナビ。モデルは渋谷凛。
水属性で水系チップの扱いを得意とする。デフォルト武器は剣。
この世界ではネットナビもアイドルをしており、リンもアイドルをやっている。
基本的にソード系をベースに戦うが、卯月とのコンビネーションにより様々なチップの使用を得意とする。




34: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:43:59 ID:XKA

<高森藍子>
Paでも屈指の人気を誇るゆるふわガール。
ネットナビ「ミオ」のオペレーター。卯月と同じく346プロ芸能事業部のアイドルだが、卯月とは違う部署に所属している。
プロローグのCM撮影は卯月との共演者として参加。
使用端末はいつも持ち歩いている黄緑色のデジカメ。ミオはこの中にインストールされている。

<ミオ>
藍子のネットナビ。モデルは本田未央。
無属性。デフォルト武器の杖と銃を使い分け、近距離・遠距離どちらともこなせる万能型。
リンと同じくネットナビアイドル。
藍子のデジカメを使ってたまに勝手に写真を撮ったり、録画を始めてしまうことがあるため、そのたびに藍子にはゆるーく怒られている。




35: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/26(水)20:44:10 ID:XKA

<武内P>
アニメ版のプロデューサー。
本作品では346プロ芸能事業部第2プロダクション代表プロデューサーとして登場。
人間のアイドルプロデュースだけでなく、ネットナビのプロデュースも同時にこなしていて、卯月のプロデューサーであり、リンのプロデューサーでもある。
使用端末は電子手帳。普段はチヒロがインストールされている。
仕事一筋の真面目人間で、ネットバトルはあまり得意ではなく、
また、自身のナビも所有していない。

<チヒロ>
業務中の武内Pが所持するナビ。モデルは千川ちひろ。
事務処理に特化したナビで非常に優秀な経理・事務能力を持つ。
そのかわり、ネットバトルにおける戦闘能力はほぼ皆無で戦うことはできない。
武内P本人の持ちナビというわけではなく、346プロから業務アシスタント用ナビとして配布されている。




39: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:09:18 ID:VIr

第1章 投稿します




40: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:10:13 ID:VIr

346プロ 第2プロジェクトルーム…



ガチャッ

卯月「お疲れさまです!」

きらり「あ、卯月ちゃん!おっつおっつ☆」

李衣菜「おつかれー」

智絵里「お、お疲れさまです」

美波「お疲れさま。撮影どうだった?」

卯月「はい!ばっちりです!」

李衣菜「なんかトラブルがあったって聞いたけど、大丈夫だったの?」

卯月「え?もう知ってるんですか?」

李衣菜「藍子ちゃんとこのミオちゃんからメッセージが届いてさ」

リン「ミオのやつ…言いふらさないでって言ったそばから…」




41: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:10:56 ID:VIr

「リンちゃん!リンちゃん!」

リン「ん?」

「もう李衣菜チャン!早くポッケから出して!喋り辛いにゃ!」

李衣菜「なんだよミク、騒がしいなぁ」

ミク「文句言わないの!ナビは自分で端末動かせないんだからオペレーターが動かすのが当然でしょ!」

李衣菜「はいはい、ご不便ですねー」

ミク「ふにゃー!なんにゃその態度は!?」




42: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:11:34 ID:VIr

リン「……それで?どうしたのミク」

ミク「そうにゃ!リンチャン、撮影現場でウイルス退治したってホント?」

リン「はぁ、そこまで知られてるんだ……ミオのやつ、あとでお灸据えとかないと」

卯月「撮影開始前にカメラがウイルスに乗っ取られてしまって、それで私とリンちゃんが対応したんです」

李衣菜「へー、そうだったんだ」

ミク「むー、その場にミクがいれば華麗に活躍したのににゃぁ」

李衣菜「でもその場合オペレートするのは私じゃん?それって私の実力あってのことだよね」

ミク「にゃにおぅ!?強いのはミク自身の実力にゃ!ミクは一人でも戦えるもん!」

李衣菜「さっきオペレーターが動かすのが当然とか言ってたのはどこの誰だよ!」

ミク「それとこれとは話が別にゃ!」

リン「また喧嘩し始めた……」

卯月「二人ともやっぱり仲が良いですね♪」




43: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:12:01 ID:VIr

智絵里「撮影前にウイルス退治……凄いなぁ。私には無理だと思う……」

「そんなことないよ智恵理ちゃん。智絵里ちゃんも勇気を出せばきっとできるから」

智絵里「カナコちゃん……」

カナコ「リンちゃん大丈夫だった?怪我とかしてない?」

リン「うん、大丈夫だよカナコ」

カナコ「よかった、電脳マカロンあるから食べる?」

リン「ありがと、貰っておく」

カナコ「じゃあ後でメールに添付して送っておくね」




44: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:12:44 ID:VIr

「カナコちゃーん、こっちにも頂戴ー」

カナコ「うん、アンズちゃんの分もちゃんとあるよ」

アンズ「わーい、おやつゲットだぜ」

きらり「もうアンズちゃん!おかしばっかり食べてちゃダメにぃ!まんまるおデブの処理落ちナビになっちゃうよぉ?」

アンズ「へーきへーき、アンズは高性能だから」


カナコ「しょ、処理落ち……」

智絵里「カ、カナコちゃんはそんなに重くないよ?」




45: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:13:15 ID:VIr

「リン、ウイルス倒したのですね?ハラショーです」

リン「ありがと、アーニャ」

アーニャ「私たちも、ショージンですね、美波」

美波「ふふっ、そうだねアーニャちゃん。卯月ちゃん達のコンビネーションは見習わないと」

卯月「そんな、美波さん達の方がよっぽど凄いですよ」

リン「美波達はこのプロダクションでも上位の実力者だからね、きっと私たちより早く解決してたと思うよ」

美波「うーん、どうだろ?最近はアイドルのお仕事がメインであまりネットバトルもしてないし」

アーニャ「アーニャ、アイドルも、ネットバトルも大好きです。楽しいこと、いっぱいですね」

美波「そうだね。プロデューサーさんに出会ってから、毎日が夢のよう」

李衣菜「まさかナビと一緒にアイドル活動することになるなんて思わなかったからねー」




46: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:13:32 ID:VIr

ガチャ

武内P「お疲れさまです」

李衣菜「お、噂をすればだね」

武内P「?……いかがしましたか?」

卯月「ふふっ、内緒です」

武内P「はぁ……」




47: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:14:18 ID:VIr

.....


武内P「では、定例ミーティングを始めます」

武内P「まずは島村さん、本日のCM撮影お疲れさまでした」

卯月「はい!頑張りました!」

武内P「皆さんにも共有しておきたいのですが、撮影現場にてウイルス事故がありました」

武内P「大きな事件にはならなかったのですが、感染したウイルスは新型である可能性が浮上しています」

美波「新型、ですか?」

武内P「はい。詳細はチヒロさんが調査中ですが、今後インターネット等にも出現する可能性があります。皆さんも十分にご注意ください」




48: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:14:46 ID:VIr

智絵里「新型……もしカナコちゃんが襲われちゃったら、どうしよう……」

カナコ「大丈夫だよ智絵里ちゃん、そのときはウイルスに電脳キャンデーを渡して食べてる間に逃げちゃおう?」

ミク「それだとウイルスよりまずアンズチャンが引っかかりそうにゃ」

アンズ「んー、まあ否定はしない」

ミク「しないんかい!プライドくらい持とうよ!」

武内P「えー……続けます」




49: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:15:43 ID:VIr

武内P「皆さんに、新しい企画のお知らせです」

卯月「新しい企画?」

武内P「こちらが企画書です。確認してください」

李衣菜「えっと……全国アイドルネットバトル選手権…『シンデレラグランプリ』?」

武内P「はい。タイトルにある通り、アイドルの皆さんによるネットバトル大会が開催されることが決定しました」

美波「ネットバトルの大会、ですか?」

李衣菜「へー、なにこれおもしろそう!」

ミク「もしかしてこれ、ミクたち出れるの!?」

武内P「えぇ、我がプロダクションにも、出場者募集の要望が掛かっています」

リン「ネットバトルの大会か……」

アーニャ「リンは、興味ないですか?」

リン「ないと言えばうそになるけど、でも全国って言うだけあって出場者もたくさんいそうだよね」

卯月「やっぱり私たちが出会ったこと無いくらい強い人たちもいるんでしょうか?」




50: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:16:27 ID:VIr

武内P「もちろん、我が社のみならず、全国から多くのアイドルとそのパートナーのナビ達が出場すると思われます」

武内P「ですが、定員に限りがあるので、我が社から出演できるのは3組のみとなっています」

李衣菜「たった3組!?」

武内P「都内は特にアイドルプロダクションが多いこともあり、定員が絞られてしまっているようです」

智絵里「確かに、東京だけ多すぎても困りますから……」

武内P「今回は芸能事業部の中で3つあるアイドル部署の中から、それぞれ1組を選出して出場して頂くという話になりました」

きらり「えっとぉ、ってことはぁ……」

美波「この5組の中からだと、1組だけ出場できるということですね」

卯月「私たちの中から…」

リン「たった1組…」

武内P「そういうことになります。すみません、先方からの条件ですので」




51: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:17:00 ID:VIr

きらり「アンズちゃん、どうすゆー?」

アンズ「えー、言うまでもないじゃん。アンズはパス」

きらり「ぶー、アンズちゃんノリが悪いにぃ」

智絵里「わ、私もネットバトルは……ちょっと……」

カナコ「無理しなくても良いよ智絵里ちゃん、私も戦うのは得意じゃないから」

ミク「ミクは出たいにゃ!」

李衣菜「お、珍しく意見が合うね。ネットバトルの大会なんてロックじゃん!」




52: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:17:29 ID:VIr

美波「すみませんプロデューサーさん、この開催予定日ですけど……」

武内P「えぇ、わかっています。申し訳ありませんが、新田さんはその日に地方ロケの予定が入っていますので、今回の大会への出場はできかねるかと」

美波「やっぱりそうですか……。私たちは応援する側みたいだね、アーニャちゃん」

アーニャ「オディノキィ……寂しいです。アーニャも出場、したかったです」

武内P「申し訳ありません新田さん、アナスタシアさん。地方ロケは大会以前より企画されていたものなので、今回はスケジュール都合が合わず……」

美波「あ、気にしないでください。みんなの頑張ってる様子を見るのも楽しいので」




53: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:18:03 ID:VIr

李衣菜「そういえばプロデューサー、これってテレビ放送とかされるんですか?」

武内P「はい。大会の様子は全国に生中継される予定とのことです」

卯月「わぁ、生放送だってリンちゃん」

リン「うん、すごいね。卯月は大会出たいの?」

卯月「うーん、そうですね…」

きらり「卯月ちゃんはつおいからきっと大活躍だにぃ!」

美波「確かに卯月ちゃんなら、もしかして優勝狙えちゃうかも」

卯月「そ、そうでしょうか?」

武内P「島村さん、いかがですか?」

卯月「えぇっと……確かに興味はありますけど」




54: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:18:26 ID:VIr

李衣菜「あ、卯月ちゃんも出たいの?そうかぁ、どうしますプロデューサー?」

武内P「そうですね、では……」

卯月「あ、いや……やっぱり良いです」

李衣菜「え?良いの?卯月ちゃん」

卯月「はい、李衣菜ちゃんが出たがってますし。それに私も全国大会となるとちょっと……」

武内P「よろしいのですか?島村さん」

卯月「良いんです。ごめんねリンちゃん」

リン「別に謝る必要はないよ。卯月がそう決めたなら」

李衣菜「あー、なんかごめんね。遠慮してもらっちゃったみたいで」

卯月「えへへ、気にしないでください」




55: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:19:24 ID:VIr

ミク「……メにゃ」

李衣菜「ん?どしたのミク?」

ミク「ダメにゃあ!!!」

卯月「わぁ!」

李衣菜「きゅ、急に大きい声出さないでよ!」

武内P「ミクさん、どうしましたか?」

ミク「ミクは認めないよ!譲り合いで受け取った出場権なんてまっぴら御免にゃ!」

李衣菜「ミク……?」

ミク「李衣菜チャン!ネットバトルは勝負の世界、実力が物を言うにゃ!」

ミク「ミクは実力で出場権を勝ち取りたい!だから卯月チャン!リンチャン!」



ミク「ミク達と、ネットバトルで勝負にゃあ!!!」




56: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:20:20 ID:VIr

卯月「えぇ~!?」

李衣菜「えぇ~!?」

アンズ「いやオペレーターまで一緒に驚いてどうするのさ」

ミク「こら李衣菜チャン!ミクのオペレーターならもっとしっかりしなさい!」

李衣菜「ちょ、ちょっとミク!そんな勝手に……」

リン「ふーん……そういうの、嫌いじゃないよ」

卯月「リンちゃん?」

リン「卯月、ミクの挑戦受けて立とう。売られたバトルは買うのが礼儀だよ」

卯月「そうなんですか?」

ミク「さっすがリンちゃん!話がわかるにゃあ」

李衣菜「はぁ~……もうしょうがないなぁ。でもミクの言うことも確かだね、お情けで貰った出場権なんて確かにロックじゃないし」

李衣菜「ゴメン卯月ちゃん!そういうことだから、ネットバトルお願いできる?」

卯月「わ、わかりました!島村卯月、頑張ります!」




57: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:21:12 ID:VIr

武内P「……」

チヒロ「はからずとも、想定した結果になりましたね」

武内P「えぇ、私の方から提案するつもりでしたが、彼女たちは思っていた以上に、負けず嫌いなのかもしれません」

武内P「ミクさんの言う通り、ネットバトルは勝負の世界です。もちろん、アイドルの世界も」

チヒロ「譲り合いで手に入れられるほど、甘いものではないということですね」

武内P「……はい。お互いに高め合い、努力の末に得たものこそ本当に価値があると言えます」

武内P「今回の大会は我が社のネットアイドル事業にも大きな影響があると思います。彼女たちには、頑張って頂きたいです」

チヒロ「えぇ、そうですね」


武内P「(緒方さんとアンズさんの二人は、それぞれ自信と積極性を付けて頂く必要がありそうですね……)」




58: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:21:48 ID:VIr

......



アーニャ「ミナミ、モニターへの接続、終わりました」

美波「うん、ありがとアーニャちゃん。じゃあ二人とも、準備は良い?」

卯月「はい!」

李衣菜「オッケー!」

智絵里「ど、ドキドキします……」

きらり「二人ともファイトだにぃ☆」

李衣菜「やるよミク、足引っ張んないでよね!」

ミク「りーなチャンこそ!」

リン「卯月!行くよ!」

卯月「はい!」




卯月「バトルオペレーション!セット!」

リン「イン!」




59: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:22:31 ID:VIr

第2プロジェクトルームの電脳....



ミク「さぁリンチャン!覚悟するにゃ!」

リン「その言葉、そっくり返すよ」

ミク「その強がりも今日までにゃ!ミクのスピードを見せてあげる!」

リン「(ミクはスピード重視のナビ、接近戦に持ち込まれたらマズイね)」

卯月「リンちゃん!一旦距離を置きましょう!」

リン「悪いけどミク、そう簡単に近寄らせてあげないから」

ミク「む、離れて遠距離攻撃するつもりでしょ。そうはいかないよ!りーなチャン!」

李衣菜「オッケー!チップスロットイン!トップウ!」 ビュオオオ!!

ミク「とりゃー!」

リン「……!(追い風を利用して突っ込んで来た!)」

ミク「ミクスラッシュ!」 ズバァ!!

リン「くっ……!」

卯月「リンちゃん!」

リン「大丈夫、かすっただけ」




60: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:23:23 ID:VIr

ミク「上手く避けたみたいだね、次はそうはいかないよ!」

李衣菜「ミク、構えて!フミコミザン!」

ミク「うにゃー!」

リン「くうっ!」 ガキィン!!

ミク「ミクのフミコミザンを受け止めるなんて流石だね!でも剣と爪、どっちが強いかにゃ!?」

リン「(速さだけじゃなく、パワーも申し分ない。やっぱりミクは強いね)」

卯月「リンちゃん!このチップで!」

リン「……!ありがと卯月!」

李衣菜「ヤバッ!」

ミク「んにゃ?」

リン「吹っ飛びなよミク、フウアツケン!」 ブワァァ!!

ミク「にゃあああああ!!?」

李衣菜「ミク!?」

リン「一旦形成を立て直すよ!」

卯月「はい!」




61: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:23:43 ID:VIr

ミク「くうぅ……油断したにゃ」

李衣菜「もうしっかりしてよ、卯月ちゃんの動作で反撃が来ることくらいわかったでしょ」

ミク「なっ!りーなチャンだって気付いてたなら教えてほしいにゃ!」

李衣菜「とっさのことだったから伝えるタイミングなかったんだよ!」

ミク「それならミクだってそんな暇なかったにゃ!」

ワー!ワー!キャー!キャー!

智絵里「ま、また喧嘩してます……」

美波「あはは……」

きらり「やっぱり仲の良いコンビだにぃ!」

アンズ「そうなのかなぁ?」




62: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:24:34 ID:VIr

リン「隙だらけだよミク!」

ミク「にゃ!?」

リン「ワイドショット!」

李衣菜「わわ!ミク避けて!」

ミク「言われなくても!」 サッ!

卯月「畳み掛けます!リンちゃん!これを!」

リン「うん!ツインファング!」

ミク「わわっ!回避ぃ!」 ドゴォン!!

リン「もう一発!」

ミク「あっぶないにゃ!」 ドゴォン!!

リン「やっぱりすばしっこいね」

卯月「まるで本物の猫ちゃんみたいです」

ミク「ふう……避け切った」

李衣菜「防戦一方じゃん、ミク」

ミク「りーなチャンがなんとかするにゃ!」

李衣菜「はいはい。ま、私に任せなさいって」

ミク「頼んだは良いけど、なんかムカつくにゃ」




63: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:26:02 ID:VIr

李衣菜「さぁミク、あのチップで行くよ!」

ミク「やっとアレを引けたかにゃ。よぉし、来いにゃ!」

リン「何かしてくる…?」

卯月「李衣菜ちゃんのことだから、油断はできません!」



李衣菜「スターライトチップ!スロットイン!」




64: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:26:46 ID:VIr

ミク「パワーアッープ!」 シュワーーン!!!

リン「な、何が起こってるの?」

ミク「さぁ行くよリンチャン!とぅ!」 シュイン!

リン「っ!……消えた!?」

ミク「こっちにゃ!」

リン「えっ?……きゃあ!」 ズバッ!!!

卯月「リンちゃん!」

リン「……っ!一瞬で後ろに現れた」

ミク「にゅっふっふ、びっくりしたにゃ?」

李衣菜「これが私たちのスターライトチップ、その名も『キャットウォーク』!」

ミク「今のミクは獲物を狙う猫チャン!もう誰も着いて来ることはできないにゃ!」




65: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:28:15 ID:VIr

きらり「おぉー!りーなちゃんのスターライトチップカッコいいにぃ!」

武内P「ワープ系のチップ、でしょうか」

美波「いえ、おそらく瞬間移動をしたわけではないですね」

アーニャ「ダー、ミク、凄い速さで動いてますね」

カナコ「見えないほど速いってことですか?凄い……」

アンズ「へー、やるじゃん。これで距離を取る戦法は難しくなったね」






チヒロ「スターライトチップとは、チップフォルダに1枚だけ入れることができるそのナビ固有チップのことです」

チヒロ「それぞれのナビの特色を生かした能力を発動させることができます」




66: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:28:56 ID:VIr

卯月「リンちゃん大丈夫!?」

リン「今度のはちょっと食らったかな……」

李衣菜「ミク!一気に決めるよ!」

ミク「よーし、リンちゃん覚悟するにゃあ!」

リン「っ!まだ効果が続いてるの!?」

ミク「とにゃあ!」 シュイン!

リン「また消えた!」

卯月「リンちゃん!これを使って!」

リン「はぁ!」 ガキィン!!




67: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:29:31 ID:VIr

ミク「むっ!バリアで防いだにゃ?」

李衣菜「でも防げても1発までだよ!ミク!そのまま二撃目!」

ミク「えい!」 ズバァ!!

リン「くっ!」 ガキィン!!

李衣菜「剣でいつまで受け止められるかな?ミク!そのまま連続スラッシュ!」

ミク「にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃ!!!」

ガキィン!!ガキィン!!ガキィン!!ガキィン!!

リン「……っ!なんて猛攻……!」

卯月「リンちゃん!」




68: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:30:12 ID:VIr

カナコ「す、すごい。リンちゃん相手に押し勝ってる」

智絵里「カッコいい…」

李衣菜「へっへーん!私たちだってネットバトルの腕を磨いてるんだよ!」

ミク「さあリンちゃん、観念するにゃあ!」

リン「まだ……負けないよ!卯月!」

卯月「うん!スロットイン!エアシュート!」

リン「はぁ!」 バシュン!!

ミク「んにゃあ!?」 

リン「よし、当たった!」

卯月「この隙に距離を!」

ミク「くぅ~、逃がさないにゃ!」

李衣菜「ミク!もう一度構えて!次で決めるよ!」

ミク「よーし、狙いを付けるにゃ!」




69: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:31:13 ID:VIr

リン「見えなくても、地面の上を走ってることには変わりない……ならまずは、動きを封じる!卯月!」

卯月「はい!このチップなら……!スロットイン!」

ミク「とにゃあああ!」 シュイン!

リン「アイスステージ!展開!」 シュイーン!!

ミク「んにゃ!?」

李衣菜「な、なにこれ!?」

美波「アイスステージ、地面をアイスパネルに変えるチップだね」

アーニャ「アーニャと同じ、氷属性のチップですね」

ミク「わわわ!滑る!滑るにゃあ!」

リン「よっと」

李衣菜「な、なんでリンちゃんは普通に動けてるの!?」




70: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:32:29 ID:VIr

卯月「えへへっ、これです!」

武内P「あれは……エアシューズですか。地形効果を受けなくするチップです」

美波「そっか!アイスステージと同時に使ってたのね!」

李衣菜「そ、そんな!?」

ミク「と、止まらないにゃあ!」

李衣菜「わー!ミク!そっちは壁!!」

ミク「にゃあああああああああああ!?」

ドカーーーーン!!!

リン「あ、あれ……?」

卯月「思いっきり壁にぶつかっちゃいました……」




71: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:33:27 ID:VIr

ミク「きゅう…………」

李衣菜「ミ、ミクうううう!!?」

智絵里「ミクちゃん、グルグル目になっちゃった……」

美波「これは……」

武内P「…ミクさんはもう戦えませんね。この勝負、島村さんとリンさんの勝利です」

卯月「や、やりました!」

リン「ふぅ、ちょっと予想外な終わり方だったけど、なんとか勝てたね」

アンズ「最後ミクちゃん自滅しちゃったからねー」

アーニャ「アー、ミク、張り切り過ぎましたか?」




72: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:34:18 ID:VIr

李衣菜「くっそー……負けちゃったかー」

ミク「ふにゃぁ………」

李衣菜「おつかれ、ミク。今プラグアウトするね」

卯月「リンちゃんもお疲れさまです」

リン「うん、ありがと卯月」




73: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:34:49 ID:VIr

.....



武内P「では、勝負の結果を持ちまして、大会出場権を獲得したのは島村さんということになりました。多田さん、よろしいですね?」

李衣菜「はい。正々堂々やって負けたので文句はありません」

ミク「りーなチャン……ゴメン。ミク、勝てると思って調子に乗っちゃってた……」

李衣菜「良いよミク、結構良い勝負してたし。それに私も油断してたから」

ミク「りーなチャン……」

卯月「えっと、李衣菜ちゃん、ミクちゃん、ごめんね?」

李衣菜「ダメダメ卯月ちゃん」

卯月「え?」

李衣菜「勝った人が謝っちゃダメ、こういう時は堂々としてないと」

ミク「そうにゃ!ミク達を打ち負かしたんだから謝られても困るにゃ!」

武内P「島村さん、多田さん達の言う通りです」

卯月「プロデューサーさん…」

武内P「あなたは勝負に勝ちました。あなたには先へ進む権利があります。多田さん達の為にも」




74: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:35:25 ID:VIr

卯月「……そうですよね」

卯月「李衣菜ちゃん、ミクちゃん。私、頑張ります。大会でも、絶対勝ってみせます!」

李衣菜「うん、その意気だよ卯月ちゃん」

ミク「応援してるにゃ!」


きらり「良い話だにぃ……」

アンズ「うんうん、青春だねぇ」




75: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:35:50 ID:VIr

武内P「では、大会の出場者も決まったところで、もう時間も遅いです。本日はこれで解散とします。お疲れさまでした」

「「「お疲れさまでしたー!」」」


美波「卯月ちゃん、頑張ってね」

アーニャ「ダー、リンも頑張ってください」

きらり「みんなで応援しに行くにぃ!」

アンズ「観戦するのなら面白そうだしね」

智絵里「が、頑張って……!」

カナコ「当日は差し入れ持って行くね」

卯月「みんな……ありがとうございます!島村卯月、頑張ります!」

リン「やるからには、絶対負けないよ」




76: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:38:38 ID:VIr

翌日 346プロ中庭……



智絵里「はぁ……」

カナコ「智絵里ちゃん?どうしたの?」

智絵里「昨日のネットバトル、凄かったなぁって……」

カナコ「リンちゃんとミクちゃん?」

智絵里「うん、卯月ちゃんと李衣菜ちゃんのオペレートも凄かった…」

智絵里「でも私は…あんなオペレートは、できないんだろうなあって……。ネットバトル大会への出場も…断っちゃったし…」

カナコ「智絵里ちゃん……」

智絵里「ごめんねカナコちゃん……不甲斐ないオペレーターで」

カナコ「そんなことないよ智恵理ちゃん!私は智絵里ちゃんと一緒が良いからっ!」

智絵里「カナコちゃん……」

カナコ「そうだ!四葉のクローバー探そう?今日は見つかりそうな気がするから」

智絵里「……うん、そうだね」




77: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:39:24 ID:VIr

......



智絵里「うーん……ないなぁ」

カナコ「あ、見て智絵里ちゃん。テントウムシさんがいるよ」

智絵里「あ、ホントだ。…ふふっ、可愛い」

カナコ「……!智絵里ちゃん!」

智絵里「?」

カナコ「このテントウムシさんが乗ってる葉っぱ、もしかして…!」

智絵里「…あ、あった!四葉のクローバー!」

カナコ「やったね智絵里ちゃん!」

智絵里「うん…!ゴメンねテントウムシさん、ちょっとそのクローバー貰うね?」

ブーン

智絵里「あ、いっちゃった」

カナコ「テントウムシさんのおかげで見つけられたね」

智絵里「うんっ」




78: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:40:30 ID:VIr

.....



智絵里「今日はレッスン頑張れそう……!」

カナコ「うん、私も智恵理ちゃんに負けないよう頑張るよ」

智絵里「カナコちゃんも、もうすぐバーチャルフェスだもんね」

カナコ「そうなの。ダンス審査もあるから、今のうちに容量削減に励まないと…!」

智絵里「えっと……あんまり無茶はしないでね…?」

カナコ「えへへ、気を付けます」




智絵里「……?」

カナコ「智恵理ちゃん?どうしたの?」

智絵里「……まだ午前中なのに、スプリンクラーが上がってきてて…」

カナコ「あ、ホントだ。なんだろう?」

智絵里「機械の点検、かな……?」




79: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:41:16 ID:VIr

ブシュ・・・

智絵里「え…?」

ブシャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!


智絵里「きゃあ!」

カナコ「智絵里ちゃん!」

智絵里「きゅ、急に水が……!」

カナコ「しかも凄い勢い!普通の量じゃないよ!」

ブシャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!

智絵里「……!こっちからも!」

カナコ「ど、どうなってるの!?故障!?」

智絵里「わ、わかんない……!」




80: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:41:48 ID:VIr

ブシャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!

キャー!!
ウワー!ナンダー!?
オイダレカトメロー!!


カナコ「向こうでも起こってるみたい!」

智絵里「に、庭中が水びだしになっちゃう……!」

カナコ「とにかく逃げないと!びしょぬれになっちゃうよ!」

智絵里「う、うん……!」




81: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:42:35 ID:VIr

智絵里「あっ……」

カナコ「どうしたの智絵里ちゃん?」

智絵里「お、お花が……」

カナコ「え?」

智絵里「花壇が水びだしに……クローバーも……」

カナコ「あ……確かにこのままじゃ、お花が痛んじゃう!」

智絵里「ど、どうしよう……水、まだ止まらないし」

智絵里「近くに誰か……誰かいないの?」

カナコ「みんな避難しちゃったみたい」

智絵里「そ、そんな……このままじゃ……」




82: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:43:26 ID:VIr

カナコ「……智絵里ちゃん!」

智絵里「え……?」

カナコ「多分この近くに水道の制御パネルがあるはずだよ!」

智絵里「制御パネル…?」

カナコ「うん、きっとそこで何かあったんだよ」

カナコ「多分、システムにエラーが発生したか、もしくは……ウイルスが現れたのかも」

智絵里「!……ウイルス」

カナコ「智絵里ちゃん、行こう!様子を見てこようよ!」

智絵里「でも私……ウイルスバスティングは……」

カナコ「このままだとお花が枯れちゃうよ?」

智絵里「そ、それは……」

カナコ「まずは様子を見てみるだけだから、ね?」

智絵里「う、うん……」




83: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:44:13 ID:VIr

.....



智絵里「制御パネル……建物の壁際……かな」

カナコ「……あ!あれじゃない?」

智絵里「あれが…?」

タッタッタッタ

カナコ「庭園水道管理制御盤……これだね」

智絵里「……!赤いランプが点滅してる」

カナコ「やっぱり何かあったんだよ!」

智絵里「でも、どうしよう……」




84: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:45:13 ID:VIr

カナコ「智恵理ちゃん!私をプラグインさせて!」

智絵里「え?カナコちゃんを……!?」

カナコ「私が制御盤の電脳空間に行って様子を見てくるから!」

智絵里「でも……もし強いウイルスがいたら……」

カナコ「大丈夫だよ、危なそうだったらすぐにプラグアウトして」

智絵里「う、うん」

カナコ「じゃあ行くよ、智恵理ちゃん!」

智絵里「……うん!」



智絵里「ぷ、プラグイン…!カナコ.EXE……トランス、ミッション……!」




85: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:45:46 ID:VIr

水道管理制御盤の電脳……



カナコ「っと……」

カナコ「……!電脳空間中が水びだしになってる…」

智絵里「か、カナコちゃん!聞こえる……?」

カナコ「聞こえるよ!」

智絵里「よ、よかった。通信は大丈夫みたい」

カナコ「でも電脳空間がまるで大雨の後みたいになってるよ……かなり深刻かも」

智絵里「どうしてこんなことが……」

カナコ「原因を探ろう!奥に進めば何かわかるかも!」

智絵里「う、うんっ!でも危なくなったらプラグアウトするから……!」

カナコ「わかってる、行こう!」




86: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:46:46 ID:VIr

......



カナコ「この辺も水びだしみたい」

智絵里「足場以外は水没しちゃってるね…」

カナコ「うん、歩ける道があるだけでも良かったよ」


ワップ!ワップ!タスケテー!

智絵里「…カナコちゃん!誰か溺れてる!」

カナコ「た、大変!このフォークに捕まって!」

「ハ、ハイー!」

カナコ「引き上げるよ!……えーいっ!」

「ワー!」 ドサッ

カナコ「ふぅ、大丈夫?」

「ダ、ダイジョウブデス!タスカリマシタ!」

カナコ「この制御盤のプログラムさんだね、一体何があったの?」

プログラム君「ジ、ジツハ!トツゼンミシラヌウイルスガヤッテキテ!」

智絵里「う、ウイルス……!」

カナコ「そのウイルスがどうしたの?」




87: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:47:31 ID:VIr

プログラム君「アットイウマニ、コノデンノウヲセイアツシテシマッテ……!」

プログラム君「イマモスキホーダイ、アバレマワッテイマス!!」

カナコ「やっぱりウイルスの仕業だったんだ…」

カナコ「プログラムさん、そのウイルスってどこに行ったかわかる?」

プログラム君「サキホド、ワタシヲミズニツキオトシタアト、オクノホウマデ……」

カナコ「さっき……じゃあウイルスは近くにいるんだね」

プログラム君「ハ、ハイ!タタカウナラ、キヲツケテクダサイ!」

智絵里「カナコちゃん……やっぱり戦うの?」

カナコ「智絵里ちゃん?」

智絵里「私…やっぱり無理だよ……、勝てる自信が……出ない……」

智絵里「きっと、カナコちゃんをデリートさせちゃう……!」




88: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:48:24 ID:VIr

カナコ「智絵里ちゃん……大丈夫だから!」

智絵里「!」

カナコ「もっと自分に、自信を持とう?ほら、今日は四葉のクローバーも見つけたでしょ?」

智絵里「四葉のクローバー……」

カナコ「私がいつも入ってるペンダントも四葉でしょ?大丈夫、智絵里ちゃんには四葉の幸運が味方してくれるから」

智絵里「カナコちゃん……」

カナコ「昨日の卯月ちゃん達のバトル、凄かったよね。私、すっごくカッコいいと思った」

智絵里「わ、私も……!」

カナコ「うん、だから智恵理ちゃんも、きっとああいう風になれるよ」

智絵里「私が……卯月ちゃん達みたいに……?」

カナコ「うん!まだ練習が必要かもしれないけど、努力すれば、いつかきっと」

智絵里「カナコちゃん……」

カナコ「だからここは、その最初の一歩。みんなを困らせてるウイルスを、私たちで倒そう!」

智絵里「………うん、わかった」

智絵里「私、やってみる……!」




89: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:48:55 ID:VIr

カナコ「うん!ありがとう智絵里ちゃん!」

プログラム君「ダイジョーブデスカ?」

カナコ「あ、プログラムさん。教えてくれてありがと!」

プログラム君「ウイルスハアオイロデサカナミタイナミタメヲシテイマス!クレグレモゴチュウイクダサイ!」

カナコ「うん!ありがと!さぁ行こう、智絵里ちゃん!」

智絵里「うん!」




90: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:49:46 ID:VIr

.....



カナコ「このあたりだと思うけど……」

……!!……!!

智絵里「……?な、何?」

カナコ「水の中に何かいる!?」

サバーン!!

ビチビチィッ!!!

智絵里「きゃあ!」

カナコ「出てきた!」

智絵里「青い魚みたいなウイルス……きっとこの子達が……!」

カナコ「智恵理ちゃん、行くよ!」

智絵里「う、うん!バ、バトルオペレーション!セット!」

カナコ「イン!」

ソイヤッ!!ソイヤッ!!ソイヤーー!!




91: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:51:17 ID:VIr

智絵里「カナコちゃん!最初のチップです!」

カナコ「ありがと智絵里ちゃん!」

サバアアアアアア!!

カナコ「スチールゼリー!えいっ!」 ポヨーン!

ソイヤッ!!

カナコ「避けられた!?」

智絵里「カ、カナコちゃん後ろ!」

カナコ「え?……きゃあ!」 ドスッ!!

ビチビチィッ!!

智絵里「カナコちゃん!?」

カナコ「だ、だいじょうぶ……体当たりを受けただけだから……」

智絵里「で、でも肩に傷が…!そ、そうだこれで……!」

智絵里「リカバリー!」 シュイン!!

カナコ「傷が治った……?智絵里ちゃんありがとう!」




92: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:52:10 ID:VIr

智絵里「うん!……あ、来るよ!」

カナコ「!」

サバオリイイイイイイイイイイ!!!

智絵里「どうしよう、今のでチップが……」

カナコ「それなら私のこのフォークで……!えーいっ!」 ザクッ!!

グエェーーー!!??

ドカーン!!!

カナコ「や、やった!1体倒したよ!」

智絵里「ウイルスを……倒せた……!」

カナコ「でもまだ他にもいるよ!この調子でやっつけよう!」

智絵里「うんっ……!」




93: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:53:01 ID:VIr

智絵里「カナコちゃん、次のチップを…!」

カナコ「うん!」

ソイヤアアアアアッ!!

カナコ「ブレイクハンマー!」 ドゴーン!!

グエエエエエェェェェ!!!??

ドガーン!!!

カナコ「やった……!当たった!」

智絵里「カナコちゃん凄い……!」

カナコ「えへへ、お餅つきの練習してて良かった」

智絵里「そ、そんなことやってたんだ……」


サアアアアアアアアバアアアアアアアアアア!!!!!


カナコ「……!最後の1体来るよ!」

智絵里「さっきの子達より……速い!」




94: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:53:51 ID:VIr

ソイヤアアア!! ブシャアアアア!!!

智絵里「カナコちゃんよけて!」

カナコ「……!? きゃあ!」

智絵里「カナコちゃん!?」

カナコ「うっ…くっ、今のは……ウォーターカッター?」

智絵里「カナコちゃん!?大丈夫!?」

カナコ「ちょ、ちょっと腕をかすっただけ……平気だよ」

智絵里「ウォーターカッターなんて……速すぎて避け切れない!カナコちゃん、逃げようっ!」

カナコ「ダメだよ智絵里ちゃん…あと1体なんだから」

智絵里「でも…このままじゃカナコちゃんが……!」

カナコ「大丈夫」

智絵里「カナコ…ちゃん…?」

カナコ「私たちには、四葉のクローバーの幸運があるでしょ?」

カナコ「それに…」

智絵里「…?」

カナコ「私は智絵里ちゃんのこと、信じてるから」

智絵里「カナコちゃん……」




95: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:55:40 ID:VIr

サバオリイイイイイイイイイイイイイイ!!

カナコ「智絵里ちゃん!」

智絵里「…うん、わかった!カナコちゃん構えて!」

カナコ「うんっ!」

智絵里「相手はおさかなさん、それにウォーターカッターは水・・・それならっ!」

智絵里「チップ、スロットイン!ラビリング!これをウォーターカッターにぶつけて!」

カナコ「うん!」

ブシャアアアアアアアアアアア!!!!!

カナコ「えいっ!」 バシュン!!

サバババババババババババババ!!!!!!??????

智絵里「カナコちゃん!今だよ!」

カナコ「うん!えーーい!!」 ザンッ!!

グエエエエエエエエエエエエエエエエエ!?

ドカーーーーン!!!




96: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:56:03 ID:VIr

智絵里「や、やった……」

カナコ「倒した……?」

智絵里「やった…!やったよ…!私たち、ウイルスを倒せたんだ……!」

カナコ「うん!やったね智絵里ちゃん!」

智絵里「これでお庭の水も…………!?」

カナコ「どうしたの?」

智絵里「水が……止まってない!?」

カナコ「えぇ!?」

智絵里「どうして……?ウイルスはやっつけたのに……」

カナコ「……!見て智絵里ちゃん!」

智絵里「?」

カナコ「制御盤の赤ランプがまだ付いてる!」

智絵里「そ、そんな……いったいどうして……」




97: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:56:40 ID:VIr

ゴゴゴゴゴゴゴゴ………

カナコ「……!な、なに!?」

智絵里「ど、どうしたの?」

カナコ「急に地響きが……」

智絵里「……!?カ、カナコちゃん……あ、あれ、水の中………」

カナコ「えっ……?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ………

カナコ「な、なに?あの大きな影……」

ゴゴゴゴゴゴゴ!!!

ザバアアアアアアアン!!!!



ソイヤアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!



カナコ「きゃああああ!!」

智絵里「あ、あぁ……」 ペタン…




98: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:57:28 ID:VIr

ビィチビチィィィィィィィィ!!!!

カナコ「さ、さっきの何十倍も大きい……!まさか…これが親玉……?」

智絵里「カ、カナコちゃ……逃げ、逃げて……っ!(て、手が震えて、プラグアウトできない…!)」

サアアアアアアアアアアアアバアアアアアアアアアアアア!!!!

カナコ「きゃああああああああ!!」

智絵里「カナコちゃーーーん!!!」










「私の友達に、なにしてるのさ」




99: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:58:01 ID:VIr

ドゴーーーーーーーーーーン!!!

グエエエエエェェェェェ!!???


カナコ「………ふぇ?」

「大丈夫?カナコ」

カナコ「あ……!?リ、リンちゃん!!」

リン「なんとか間に合ったみたいだね」



智絵里「う、卯月ちゃん!」

卯月「大丈夫ですか!?智絵里ちゃん、カナコちゃん!?」




100: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:58:48 ID:VIr

リン「中庭が大変なことになってるって聞いて来てみたら、智絵里が制御盤の前にいたからさ」

卯月「間一髪でした!」

智絵里「う……卯月ちゃぁん……」グスッ

卯月「わわっ、智絵里ちゃん落ち着いて!もう大丈夫だから」

智絵里「うん……うんっ!」

リン「もしかして二人だけでウイルスバスティングしてたの?」

カナコ「う、うん。急にスプリンクラーが暴走し出して、それで……」

リン「……ふふっ、あれだけネットバトルに消極的だった智絵里がね」

智絵里「えっと……」

リン「うん、凄いと思う。智絵里も勇気、出したんだ」

カナコ「うんっ!智絵里ちゃん、頑張ったんだよ!」

智絵里「か、カナコちゃんのおかげだから……」

卯月「えへへ、とにかく二人とも無事でよかったですっ!」




101: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)17:59:39 ID:VIr

ソイヤァァァァ…………!!

リン「おっと、池の主さんが起きるみたいだね」

カナコ「こ、こんな大きなウイルス……どうやって倒せば」

リン「大丈夫、私たちならできるよ」

カナコ「え?」

卯月「智絵里ちゃん!一緒に戦いましょう!」

智絵里「えっ……!?で、でも私、弱くて……」

卯月「大丈夫です!智絵里ちゃんは強いですよ!」

リン「カナコも、今までしっかり戦ってこられたでしょ?」

カナコ「……うん!智絵里ちゃん!」

智絵里「…?」

カナコ「リンちゃん達と一緒に、このウイルスをやっつけよう!」

智絵里「……うんっ!」




102: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:00:17 ID:VIr

リン「さて、これだけ大きいと、一撃食らうだけでもヤバいね」

カナコ「ま、まずは離れて遠距離攻撃で行きましょう!」

リン「オッケー、卯月!」

卯月「はい!スロットイン!トライデント!」

リン「やぁ!」 バシュン!バシュン!バシュン!

カナコ「智絵里ちゃんこっちも!」

智絵里「う、うん!スロットイン!トレインアロー!」

カナコ「えーい!」 バシュン!バシュン!バシュン!

グエェーー!?

リン「割と効いてるみたい、このまま行くよ!」

カナコ「うん!」




103: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:00:55 ID:VIr

サアアアアアアヴァアアアアアアア!!! バシュン!バシュン!バシュン!バシュン!バシュン!

リン「!? まさか、魚雷!?」

卯月「たくさん来てます!」

カナコ「私がなんとかする!智絵里ちゃん!」

智絵里「うん…!スロットイン!ウズシオ!」

カナコ「えい!」 ザアアアアアアアア!!!

ドガガガガーーーン!!!!

卯月「凄い!全部壊せました!」

リン「やるじゃん、カナコ」

カナコ「えへへ」




104: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:02:10 ID:VIr

ソイヤァ!!! ザブーン!!

リン「……!水の中に潜った!」

卯月「どうしよう、これじゃ攻撃が当てられません…!」

智絵里「……!カナコちゃん!リンちゃん!下です!」

ドガーン!!

ソイヤァァァァ!!!! 

カナコ「きゃあ!」

リン「くっ!」

卯月「リンちゃん!?」

リン「大丈夫、なんとか避けたから…」

卯月「まさか足場を突き破ってくるなんて…」

カナコ「水の中から突進されたら太刀打ちできないよ!」

智絵里「やっぱり、このウイルス手ごわい…」

リン「水属性の私には有利なフィールドなんだけど、相手も水属性でしかも泳げるとなると、厳しいね」

卯月「水属性……ってことはウイルスの弱点は電気でしょうか?」

智絵里「……!う、うん、そうだよ!さっきもそれで1体倒して……」




105: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:02:50 ID:VIr

リン「なるほど、なら電気属性の技をぶつければ、もしかしたら」

カナコ「だ、だけどリンちゃん!」

リン「?」

カナコ「私たちの足元、水びだしだよ?あの巨体だと、足場も感電させちゃいそう…」

カナコ「無属性の私はともかく、水属性のリンちゃんは…」

リン「……確かに、大ダメージだろうね」

智絵里「そんなっ…!」

カナコ「だ、ダメ!そんな危ないこと、できないよ!」

卯月「エアシューズはどうでしょう?」

リン「確かにあれは地形効果を受けないけど、電気の流れはまた別だろうね」

卯月「うーん、そうですか…」




106: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:03:38 ID:VIr

智絵里「……!そ、そうだ、カナコちゃん!」

カナコ「どうしたの?」

智絵里「私、今持ってるの!私たちの…スターライトチップ!」

リン「カナコ達の、スターライトチップ?」

智絵里「うん、今まで使うことはなかったんだけど、今この場でなら……!」

カナコ「そっか!きっと感電しなくて済む!」

卯月「智絵里ちゃん達のスターライトチップ……気になります!」

智絵里「効果を説明するね、えっと……」




107: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:04:11 ID:VIr

ザパーン!! サヴァアアアアアアアア!!! 

リン「来たよ!」

カナコ「私が引き付けるから、智絵里ちゃんは二人に説明を!」

智絵里「う、うん!気を付けて……!」



ソイヤァアアアアアアアアア!!!

カナコ「こっちだよ!ヘンな鳴き声のおさかなさん!」

ビチビチィ#!?ソイヤァァァ!!




リン「……なるほど、それならいけるかも」

卯月「カナコちゃんらしい効果だね!」

智絵里「う、うんっ……二人で考えて作ったんだ」

リン「よし、じゃあ急いで準備しよう。カナコ!戻ってきて!」




108: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:04:44 ID:VIr

カナコ「はぁ…はぁ……走るのは…や、やっぱり苦手……」

卯月「お疲れさまです、カナコちゃん」

智絵里「カナコちゃん、疲れてるところゴメンね?」

カナコ「う、うん!休んでなんかいられないよ!」

リン「よし、やろう!」

ソイヤアアアアアアアアア!!!



智絵里「スターライトチップ、スロットイン!」

カナコ「キャンディアイランド!!」 パアアアアアアアアア




109: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:05:38 ID:VIr

ビチィ?

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ドサアアアアアアアアアアア!!!

グエエエエエエ!?


リン「凄い……ホントに大量の飴が降って来た」

卯月「飴が山積みになって、まるで島みたいです!」

智絵里「リンちゃん!その飴の上に乗って!」

カナコ「飴の包み紙はセロハンだから、電気を通さないよ!」

リン「うん!」

卯月「この上なら大丈夫です!」

サヴァオリイイイイイイ!!!

リン「ここからは私たちの番だね、卯月!」

卯月「はい!準備はできてます!」




110: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:06:52 ID:VIr

リン「まずは動きを止めるよ!」

卯月「はい!スロットイン!ラビリング!」

リン「はぁ!」 バシュン!

サババババババババババババ!!!???

リン「よし、ここは感電してない!卯月!」

卯月「はい!コンボで行きます!スロットイン、プリズム!そしてライトニング!」

リン「せーのっ、えい!」

ヒューン、ドスン!!

リン「全くソイヤソイヤって…お祭り騒ぎはここまで。トドメの一発、食らいなよ!はぁっ!!」

バリバリバリバリバリ!!!

グゥエエエエエエェェェェェェェェェェェ!!!????

ドッガーーーーーーーーーン!!!




111: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:07:28 ID:VIr

リン「……よし、デリート完了」

カナコ「やった……やったよ!智絵里ちゃん!」

智絵里「あんな大きなウイルスを……倒しちゃった……」

卯月「はい!智絵里ちゃんとカナコちゃんのおかげです!」

智絵里「そんな……私は、何も出来なくて……」

リン「そんなことないよ」

智絵里「え?」

リン「智絵里とカナコのスターライトチップが無かったら、私たちもどうなってたか」

卯月「はい!だから智絵里ちゃん、ありがとう!」

智絵里「う、卯月ちゃん…リンちゃん…」

カナコ「よかったね、智絵里ちゃん!」

智絵里「うん……うんっ!」

卯月「あ!見てください!水が止まってます!」

智絵里「ほ、ホントだ」

カナコ「やっぱりさっきのウイルスで最後だったんだね」

リン「よかった、もう問題ないみたいだね」




112: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:08:54 ID:VIr

.....



智絵里「……じゃあ、大丈夫なんですか…?」

職員「はい、多少水に漬かってしまいましたが、花壇は全て元に戻ります。対処が早かったおかげでしょう」

智絵里「よかった…」

カナコ「やったね智絵里ちゃん」

智絵里「うんっ」

職員「今回の件、本当に皆様にはご迷惑を……。私共より早く、ましてやアイドルの方に対応してもらうとは」

卯月「いえ、良いんです。とっさのことでしたから」

リン「私たちは途中からだよ。頑張ったのは智絵里とカナコの二人」

智絵里「えっと…その…」

卯月「ふふっ、智絵里ちゃん。謙遜しなくても良いんだよ?中庭のお花を守ったのは間違いなく智絵里ちゃん達だから」

智絵里「……///」

リン「それにしても、まさか346プロ社内にもウイルスが出現するなんて…」

カナコ「もしかして、プロデューサーさんが言っていた新型なのかな?」




113: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:09:42 ID:VIr

職員「詳しいことはまだ……。ですがこの庭の水道システムは外部の貯水施設のネットワークと繋がっています。おそらくそこから侵入したものかと」

リン「やっぱり、昨日戦ったウイルスみたいなのが他にも…」

職員「我が社としても、今回の件により対策が本格化されるでしょう。皆様も十分お気を付けください」

卯月「はい!」

智絵里「わ、わかりました…!」




114: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:10:32 ID:VIr

卯月「とりあえず、無事解決して良かったね」

智絵里「う、うん……あの、卯月ちゃん」

卯月「うん?」

智絵里「さっきは本当に、あ…ありがとうございます!」

卯月「あ、い、良いですよそんなこと!」

智絵里「私……ずっと自信が持てなかったの」

卯月「智絵里ちゃん…?」

智絵里「昨日も大会出場を断って…さっきも最初は逃げ出そうとしてた。カナコちゃんにも、何度も危険な目に合わせちゃって…」

カナコ「智絵里ちゃん……」

智絵里「でも……私、少しだけ、変われた気がする」

卯月「……」

智絵里「カナコちゃんに励まされて、一緒に戦えて、初めてウイルスを倒して……私、ちょっとは成長、できたのかなって」

リン「うん、智絵里は成長した。間違いなく、そう言えるよ」

智絵里「リンちゃん……ありがとう」




115: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:11:35 ID:VIr

卯月「えへへ、よかったね智絵里ちゃん!」

智絵里「うんっ!……だから、あのね、卯月ちゃん」

卯月「?」

智絵里「わ、私と、カナコちゃんと……今度、ネットバトルをしてほしいんだ…!」

卯月「え?」

リン「私たちと?」

智絵里「私、卯月ちゃんと戦いたい…!もっと、カナコちゃんと一緒に、強くなりたいから…!」

カナコ「智絵里ちゃん…!」

卯月「智絵里ちゃん………うん!よろこんで!」

リン「ふふっ、やるからには手を抜かないよ、覚悟してねカナコ」

カナコ「もちろんだよリンちゃん!」

智絵里「あ、ありがとう卯月ちゃん…!」

卯月「でもまずは、今日のレッスン頑張ろう?」

リン「アイドルもネットバトルも、両方楽しむがプロデューサーの言葉だからね」

智絵里「うん!」




116: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:12:26 ID:VIr








第1章 完

第2章へ続く




117: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:14:33 ID:VIr

<多田李衣菜>
ロックなアイドルを目指す少女。
卯月と同じく346プロ芸能事業部第2プロダクション所属のアイドル。
ネットナビ「ミク」のオペレーターで、使用端末は音楽プレイヤー。
ミクはこの中にインストールされている。
ミクとはよく喧嘩をするがすぐに仲直りするため、2プロダクションの風物詩となっている。

<ミク>
李衣菜のネットナビ。モデルは前川みく。
猫耳と尻尾が特徴的な猫娘型ナビ。機動力に優れたスピード重視の性能を持つ。
デフォルト武器の爪を駆使して戦うのが得意。
オペレータの李衣菜とはよく喧嘩しウマが合わないが、コンビネーションは抜群。
人間とナビが本気で喧嘩し、すぐに仲直りするような関係は珍しいため、武内Pが特に注目している二人である。
使用スターライトチップは「キャットウォーク」。
脚力を大幅に上昇させ、目にもとまらぬ速さで動き、相手を翻弄する効果を持つ。




118: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:17:09 ID:VIr

<緒方智絵里>
少し気弱な小動物系アイドル。
346プロ芸能事業部第2プロダクション所属アイドルの一人。
ネットナビ「カナコ」のオペレーターで、使用端末はクローバーのペンダント。
ペンダントには超小型のカメラやマイクロチップ等が組み込まれており、
カナコはここにインストールされている。
智絵里が四葉のクローバーを探す際、一緒に探してあげるためである。
ネットバトルはおろか、アイドル活動にもあまり自信が持てないでいたが、
今回の事件を通してカナコとの絆も更に深まり、自信が付いた。

<カナコ>
智絵里のネットナビ。モデルは三村かな子。
電脳スイーツをこよなく愛し、仲良くなったナビ達にメール等で配っている。
スイーツの食べ過ぎの為か容量が大きく、いろいろと動作が遅い。
本人はそれをとても気にしており、容量削減のためにダイエットをよくするが、
それでもスイーツは止められないらしい。
等身大のフォークをデフォルト武器としている。
使用スターライトチップは「キャンディアイランド」
大量の飴を召喚し、ウイルスに食べさせて油断させる効果がある。
1粒が大きいため、投げて攻撃することも可能。
今回は召喚した飴で島を作り、感電を防ぐ使い方をした。




119: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:19:34 ID:VIr

<諸星きらり>
身長186cmの長身アイドル。
346プロ芸能事業部第2プロダクション所属アイドルの一人。
ネットナビ「アンズ」のオペレーター。
使用端末は携帯ゲーム機でアンズがインストールされている。
きらりが遊ぶためというより、アンズが個人的に遊ぶため、
汎用電子端末よりこっちが良いとアンズがねだった結果、ゲーム機を持ち歩くことになった。
世話焼きで面倒見が良く、他のメンバーからの信頼も厚い。

<アンズ>
きらりのネットナビ。モデルは双葉杏。
実はネットナビの中でも最上級クラスの演算能力を持つ高性能ナビ。
その処理速度はチヒロ以上。
だが、その性能と引き換えに怠け者という欠陥がついてしまっている。
他の4人と同じくアンズもアイドルだが、基本的に不真面目なので武内Pも手を焼いている。
ゲーム実況などをメインとしており、少し変わった特色のナビアイドル活動を行っている。


きらりとアンズの活躍は後の章で。




120: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:20:58 ID:VIr

<新田美波>
346プロ芸能事業部第2プロダクション所属アイドルの一人。
メンバー最年長の19歳。
ネットナビ「アナスタシア」のオペレーターで、使用端末はスマートウォッチ。
アナスタシアがインストールされている。
文武両道の天才肌で卯月にも勝るネットバトルの腕前を誇る。
第2プロダクション所属アイドルの中でも特に人気が高く、
都内のみならず全国規模でアイドル活動を行っている。

<アナスタシア>
美波のネットナビ。モデルはアナスタシア。
通称アーニャ。ロシア製ネットナビで日本語処理能力がまだ不慣れの為、カタコトで話す。
氷属性であり、氷系の技を得意とする。デフォルト武器はレイピア。
他のネットナビに漏れず、アイドル活動を行っているが、
その美しい外見、振る舞いから絶大な人気を誇っており、
既に美波と同じく部署内No1の人気を獲得している。


美波とアーニャの活躍は後の章で。




121: ◆yE6CqWUBgbxm 2018/09/29(土)18:22:09 ID:VIr

第2章は来週~再来週あたりに投稿します



122: 名無しさん@おーぷん 2018/10/05(金)00:26:11 ID:iyK

そういえばしぶりんがロックマン最新作で声当ててたな



元スレ
http://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1537960846/

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