250 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・[] 投稿日:01/11/02 20:34
俺が厨房の時の話。

俺は河原を知らない男の人と歩いていた。
その河原は灰色の漬け物石みたいな石がごろごろしていて、草一本生えて無いなんともまぁ無機質な所で。
しばらく歩くと岩山みたいなのがあって、そこには真っ赤な鳥居があったんだよ。
その鳥居をくぐって岩山を登ると、その河原の周りが一望できた。
でも川が一本流れてる以外、やっぱり何もない。
暫くぼーっとしてると、川の向こうで誰かが手を振ってきたんだよ。
良く見たら、俺の母親なのね。
両手を挙げて笑顔で手を振ってるの。俺も手を振り返した。
そこで目が覚めた。
で、周りを見回して状況を把握したんだよ。
その時は母親の通夜2日目の最中で、俺はお線香の火の番をしてたんだって・・・。

その時は周りの大人たちは母親の事を「若くして亡くなった可哀想な人」だとか、、
俺の事も「受験の目前に母親を無くした可哀想な子供」とか言って、
兎に角「不幸な人」ってのに祭り上げちゃってくれてさ、それがすごい嫌だったのね。
だけどその夢の中の母親の笑顔を思い出したらさ、
そりゃ未練はあっただろうけど「後悔はない!」って表情だった気がしたんだ。
確かに若くして亡くなったのは悲しい出来事で不幸な事だけど、
決して今まで母親が生きて来た人生は「不幸」の一言でで片付けられるものじゃないし、
俺も悲しんでるんじゃなくて、母親の死も乗り越えて強く生きてる方がきっと嬉しいんだろうな~って悟った。

「ただの夢だろ?」って言われたらそれまでだけど、
それを機に俺は精神的に強くなれた気がするよ。