【特集】仏で死刑復活望む声
テロ犯「良すぎる」処遇も影響
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しかし、私が暮らすフランスでも死刑制度を支持する国民は少なくない。例えば、2015年に行われた世論調査によると、死刑制度への回帰を求める人が前年に比べて7ポイント増の52%に上昇。その後の調査でも、5割近くの人が同制度を支持する結果が出ている
背景には15年11月に起こり、130人が死亡、300人以上が負傷した「パリ同時多発テロ」の実行犯グループの中で唯一生存しているサラ・アブデスラム被告の精神状態が悪化したことを受けて、収監されている刑務所が昨年に処遇を改善したことが判明し、世論に火をつけたこともある。
十数平方メートルの独房、毎朝毎晩1時間の散歩、コーラン、イスラム教徒が使う祈祷(きとう)用のじゅうたん、テレビ、他の受刑者と共用のウェイト・リフティング付きスポーツジムの使用というそれまでの処遇に加えて、ガラスに隔てられずに家族と面会できるようになり、独房の窓ガラスもこれまでの不透明なものから直射日光を通す透明なものに変えられた。
ル・モンド紙の読者欄には「裁判後は、できる限りの虐待をすればいい」や「なんだってキリスト教徒がこんなやつを養わなきゃいけないのか?」といった怒りを爆発させる意見が目立った。
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