男「神様から与えられた“能力”が複雑すぎて覚えらんねえ」
- 2018年11月12日 23:40
- SS、神話・民話・不思議な話
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男「誰だお前は!?」
神「私は神だ……」
JK「神様ぁ?」
不良「俺らになんの用だよ!?」
優等生「何事です?」クイッ
神「今、この世には悪魔に能力を与えられた“悪の能力者”が蔓延っている」
神「それを倒せるのは同じ“能力者”しかいない!」
神「これより君たちに“能力”を授けよう。その力で悪の能力者を倒すのだ!」
男「なんだって!?」
JK「やったぁ!」
神「不良君、君には電撃などを繰り出せる“電気”の能力を授けよう」
不良「おおっ、こりゃすげえ!」バチバチッ
神「眼鏡をかけた君には、生物や物体の性質を調べる“分析”の能力を授けよう」
優等生「僕にぴったりの能力ですね」クイッ
男「俺には!? ねえ俺には!?」
神「君には……」
男「うわっ!」ズシッ
男(ぶ厚い冊子を渡された……)
JK「どんな能力?」
不良「読んでみろよ!」
優等生「己の能力を知らなければ、敵とは戦えませんからね」
男「う、うん」ペラ…
ざっとまとめると、以下のようになる。
月曜日 月光を操る
火曜日 火炎を操る
水曜日 液体を操る
木曜日 植物を操る
金曜日 金属を操る
土曜日 地面を操る
日曜日 日光を操る
男「ふむふむ」
男(やったぜ、他の三人より色んなことができるじゃん!)
日付が変わった直後(0:00)の威力を10とするなら、
正午(12:00)で威力は100となり、その後はまた威力が下がっていく。
日付が変わる頃になると10に落ちている。
男(えーと、つまり……日が変わってからだんだん能力のパワーは上がっていき)
男(正午で最大パワーになって、夜になっていくうちにつれてまた下がっていくわけね)
男「え」
日付が三の倍数の日(3日、6日、9日……)は、日付が変わった直後(0:00)の威力が100となり、
正午(12:00)で威力は10まで落ち、その後はまた威力が上がっていく。
男「え、えええ……」
神「ん?」
男「他の三人はシンプルな能力なのに、なんで俺だけこんなにルールが多いわけ?」
男「俺ももっとシンプルな能力が欲しいんですが」
神「仕方なかったのだ……もう残ってる能力がそれしかなくてな」
男「えええ……」
男(まあ、まだ大丈夫だ! 曜日と時刻と三の倍数に気をつければいいんだから!)
月曜日の能力はご覧の通り。月の欠け方によって能力が変わる。
満月の日 狼に変身できる
新月の日 相手を失明させる
半月の日 相手の体力を半減させる
三日月ぐらいの日 月光カッターを出せる
レモンっぽい形の日 月光をレモンに変化させられる
男(レモンっぽい形て……もっといい表現なかったのか)
10℃未満 周囲を照らす
10℃~20℃ 炎の玉を出す
20℃以上 自分の体温を人の限界以上に上昇させ、身体能力アップ
男(気温によって使い勝手が違いすぎる……)
晴れの日 液体全般を動かせる
雨の日 水でレインコートを作る
雪の日 かき氷を作る
男(雨や雪の日はどうしようもないな、この能力……)
第一、第三木曜日は針葉樹を操ることができない。
第二、第四木曜日は広葉樹を操ることができない。
金曜日の能力による攻撃は、プレミアムフライデーには威力が倍増する。
男(はぁ、そうですか)
たとえば、マグニチュード10のエネルギーを使ったら10日間全く動けない。
マグニチュード1のエネルギーを使ったら1日動けない。
マグニチュード2の能力とマグニチュード3の能力を一回ずつ使ったら6日間動けない。
男(マグニチュード10を二回やったら100日動けないのか……やべえじゃん)
男(いや、その前に地球がヤバイことになるか)
威力はLV1、LV2、LV3、LV4、LV5、の五段階で調整可能。
なお、黒色には吸収されてしまう。
また、反射されるケースもあるので注意せよ。レベルによって反射される素材は違う。
LV1 鏡で反射される
LV2 水で反射される
LV3 ガラスで反射される
LV4 紙で反射される
LV5 コンクリートで反射される
男(跳ね返ってくるってことはうかつに撃てねーな、これ……)
大安の日は特別デイ!
曜日ごとの能力が全て以下のように変化する。
月曜日 骨を操る
火曜日 重力を操る
水曜日 相手を誘惑する
木曜日 汚物を操る
金曜日 何もできない
土曜日 一瞬で料理を作れる
日曜日 竜に変身できる
男(……マジかよオイ! 全然変わっちゃうじゃねーか!)
能力で相手の精神や肉体に異常を起こさせる場合、能力を行使する日付の一ケタ目によって、
異常を起こすことのできる最大人数が変わる。
たとえば、1月15日なら5人、3月3日なら3人、10月10日なら0人、といった具合である。
男(こんな制約もあるのかよ……あー、めんどくさい)
男(な、なんだと!?)
暴発すると能力は発動せず軽い爆発が起こり、自身が軽傷を負うことになるので注意せよ。
男(常に正確な時計持ってなきゃ、あぶねーなこれ……)
男(えーと、ページがまだまだあるぞ……)ペラ…
JK「覚えられた?」
男「まあ、なんとか……」
不良「よっしゃ、だったらさっそく俺たちで悪の能力者とやらをブッ倒そうぜ!」
優等生「ええ、世界の平和は僕たちが取り戻すのです」クイッ
オーッ!
男(大丈夫かなぁ……)
不良「うおおっ、引き寄せられる!」グググッ…
男「俺に任せろ!」
男(今日は金曜日! 金属を操る能力で、あいつに鉄の塊をおみまいしてやる!)
男「いけーっ!!!」バッ
男「あれ?」
男「しまった! 今日は大安だったのか! 大安の金曜日は何もできない!」
不良「俺の雷を喰らわせてやる!」バリバリッ
JK「いけっ、風の刃!」シュバッ
優等生「敵の能力の性質をすぐ分析します!」クイッ
男「……」
男(また役に立てなかった……)
不良「気にすんなよ!」
JK「しょうがないって!」
優等生「戦いはまだまだ続きます。気長にいきましょう」クイッ
男(みんな優しいなぁ……だけどいつまでも甘えるわけにはいかない!)
男「いや俺、本格的にこの能力を使いこなしたいんだ」
男「ってわけで、しばらく修行してくる! 俺がいない間、能力者退治を頼むよ!」
不良「分かった……行ってこい!」
男(このぶ厚い冊子を全部覚えてやるぞぉ!)ドサッ
………………
…………
……
JK「こいつ、メチャクチャ強いわ! 私の風が無効化される!」
優等生「分析しきれない……!」
強敵「フハハハ……次の攻撃で終わりだ!」
「ちょっと待ったァ!!!」
不良「こ、この声は……!?」
JK「やっと修行が終わったのね!」
優等生「……待ってましたよ」クイッ
男「俺はようやく自分の能力を最大限発揮できる方法を発見した」
男「みんな……こいつは俺に任せてくれ!」
男「神様から能力を与えられた、四人目の能力者だ」
強敵「ほう、面白い……我が能力と真っ向勝負といこうではないか!」ゴゴゴゴゴ…
男「いや、その前に……」
強敵「?」
男「俺の能力について説明させてくれ」
強敵「自分から能力を明かすだと!? フハハ、バカなのか貴様!? 面白い、やってみせろ!」
男「一回しか言わないからよーく聞けよ」
強敵「覚えきれなぁぁぁぁい!」パァァァァンッ
男「今だみんなッ!」
不良「やっちまえ!」バチバチッ
JK「うんっ!」ビュオオッ
強敵「ぐあああああっ……!」
男「これが俺の能力の真価……」
男「一言でいうなら……“相手の頭をパンクさせる能力”だ」
おわり
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