2: :2013/03/23(土) 20:17:38.38 ID:
聞くぞ
4: :2013/03/23(土) 20:19:14.38 ID:
私(以下、アキ)が雪と出会ったのは高2になりたての春。
クラス替えの直後で、教室の中はざわざわと浮き足立ってた。
そして私が初めて自分の席に着いた時、前に座っていた女の子が、
グルンッと体を反転して声をかけてきた。
「一年の時隣のクラスだったよね!?私のこと解る!?」
笑うと八重歯が覗く可愛らしい女の子。
見覚えはなかったw
馴れ馴れしいな…と思いながらも、気使い屋な私が「顔は見たことあるかも」と答えると、
その女の子はパァッと明るい笑顔になった。
「私、雪(ゆき)!○○雪!!」
よろしく!と言わんばかりに、意気揚々と自己紹介を始めた雪。
私は呆気にとられて、ただウンウン頷くだけだったw
最終的に「次の移動、一緒に行ってくれる?」と、
豆柴のような瞳で迫ってきて、「もちろん」と答える押しに弱い私w
クラス替えの直後で、教室の中はざわざわと浮き足立ってた。
そして私が初めて自分の席に着いた時、前に座っていた女の子が、
グルンッと体を反転して声をかけてきた。
「一年の時隣のクラスだったよね!?私のこと解る!?」
笑うと八重歯が覗く可愛らしい女の子。
見覚えはなかったw
馴れ馴れしいな…と思いながらも、気使い屋な私が「顔は見たことあるかも」と答えると、
その女の子はパァッと明るい笑顔になった。
「私、雪(ゆき)!○○雪!!」
よろしく!と言わんばかりに、意気揚々と自己紹介を始めた雪。
私は呆気にとられて、ただウンウン頷くだけだったw
最終的に「次の移動、一緒に行ってくれる?」と、
豆柴のような瞳で迫ってきて、「もちろん」と答える押しに弱い私w
6: :2013/03/23(土) 20:24:52.24 ID:5: :2013/03/23(土) 20:22:51.13 ID:
豆柴wwwwwww
雪は小柄で華奢で色素が薄くて、女の子のテンプレみたいな子だった。
ほにゃーんとした笑顔から覗く八重歯が、雪をより魅力的に見せた。
事実、雪は男子から「可愛い」と人気があった。
でも雪は意外にも人見知りで、私以外の人間とは積極的に話そうとしてなかった。
だから大人しく見られがち、というか、実際真面目で物静かな女の子だった。
なんで私にはあんなに積極的だったん?と聞くと、
「アキが優しいこと、私前から知ってたから!仲良くなりたかった!」と返ってきた。
まぁその話は追々。
ほにゃーんとした笑顔から覗く八重歯が、雪をより魅力的に見せた。
事実、雪は男子から「可愛い」と人気があった。
でも雪は意外にも人見知りで、私以外の人間とは積極的に話そうとしてなかった。
だから大人しく見られがち、というか、実際真面目で物静かな女の子だった。
なんで私にはあんなに積極的だったん?と聞くと、
「アキが優しいこと、私前から知ってたから!仲良くなりたかった!」と返ってきた。
まぁその話は追々。
7: :2013/03/23(土) 20:27:34.72 ID:
こんな女の子らしい雪とは対照的に、
私は目つきが悪くてヤンキーに見られがちなjkだった。
人並みに校則破る程度の、普っ通ーの女子高生なのに!失礼な話だ。
自分で言うけどw、
私ってキツイ見た目とは裏腹に、情に熱い気配り屋さんなんだw
そんな私を解ってくれてる男が一人いた。
中3からツルんでる、夏(なつ)だ。
地元が同じで、中3で同じクラスになって以来、ビックリする程打ち解けた。
元々クラスのお祭り男で、誰とでも仲良く話せる夏。
馴れ馴れしい夏に合わせて話してたら、
なんだか無性に気が合うことに気付いて、毎日が楽しくなった。
私が背伸びすると、身長追い越しちゃいそうなくらい、男子にしては小柄な夏。
声変わりはしてたけど、リスみたいな頬袋を持ってる夏は、いつまでも少しだけ幼く見えたw
私は、そんな夏のことがずっと好きだった。
同じ高校に通えてるのだって、私が好きな人を追っかけたからだ。
告白したいと思ったことは何度もあったけど、
夏には何度か彼女がいたし、気まずい関係になるのが何より一番怖かった。
だからずっと友達の顔をして、夏と一番仲のいい女子を演じてた。
あまりの仲の良さに何度も噂になったけど、
そのたびに夏が気持ちいいくらい否定してた。
噂になって内心喜んでる私は、その瞬間いつも胸を痛めてたんだ。
私は目つきが悪くてヤンキーに見られがちなjkだった。
人並みに校則破る程度の、普っ通ーの女子高生なのに!失礼な話だ。
自分で言うけどw、
私ってキツイ見た目とは裏腹に、情に熱い気配り屋さんなんだw
そんな私を解ってくれてる男が一人いた。
中3からツルんでる、夏(なつ)だ。
地元が同じで、中3で同じクラスになって以来、ビックリする程打ち解けた。
元々クラスのお祭り男で、誰とでも仲良く話せる夏。
馴れ馴れしい夏に合わせて話してたら、
なんだか無性に気が合うことに気付いて、毎日が楽しくなった。
私が背伸びすると、身長追い越しちゃいそうなくらい、男子にしては小柄な夏。
声変わりはしてたけど、リスみたいな頬袋を持ってる夏は、いつまでも少しだけ幼く見えたw
私は、そんな夏のことがずっと好きだった。
同じ高校に通えてるのだって、私が好きな人を追っかけたからだ。
告白したいと思ったことは何度もあったけど、
夏には何度か彼女がいたし、気まずい関係になるのが何より一番怖かった。
だからずっと友達の顔をして、夏と一番仲のいい女子を演じてた。
あまりの仲の良さに何度も噂になったけど、
そのたびに夏が気持ちいいくらい否定してた。
噂になって内心喜んでる私は、その瞬間いつも胸を痛めてたんだ。
8: :2013/03/23(土) 20:30:07.38 ID:
話を戻す。
新しいクラスに慣れてきた頃、雪と廊下を歩いていて、夏とバッタリ出くわした。
「おー」って何気なく声掛けながらも、ラッキーって内心ガッツポーズの私。
でも、夏の視線は私の隣、雪に止まってた。
なんだかね、一瞬で解った
「あ、やばいかも」って。
案の定夏は「誰?新しい友達?」って、雪に興味を示し始めた。
「うん、雪。雪、こっちは同中の夏」淡々と説明したけど、心はぶるぶると震えてた。
そんな私を知る由もない夏は、目を輝かせて夏に挨拶してた。
人懐っこい夏の笑顔に、雪も笑顔で返してた。
新しいクラスに慣れてきた頃、雪と廊下を歩いていて、夏とバッタリ出くわした。
「おー」って何気なく声掛けながらも、ラッキーって内心ガッツポーズの私。
でも、夏の視線は私の隣、雪に止まってた。
なんだかね、一瞬で解った
「あ、やばいかも」って。
案の定夏は「誰?新しい友達?」って、雪に興味を示し始めた。
「うん、雪。雪、こっちは同中の夏」淡々と説明したけど、心はぶるぶると震えてた。
そんな私を知る由もない夏は、目を輝かせて夏に挨拶してた。
人懐っこい夏の笑顔に、雪も笑顔で返してた。
9: :2013/03/23(土) 20:35:11.17 ID:
こんなにひといないもんなんだねw
とりあえず書き溜めてた分投下してく(`・ω・´)
「あ、こいつハル!同じクラスの奴」
夏が後ろを振り返り、背の高い男の腕をつかんだ。
夏にしか目がいってなかったから、連れがいたなんて気付かなかった。
背がやけに高くて、手足も長くて、全体がヌボーっとした印象の男。
でも私はこの男をうっすら知っていた。
一年の時、この男を好きだと言う女の子と友達だったから。
そういやそんな名前だったっけ?程度の認識だったけどw
ハルと呼ばれる男は、私と夏をヌボーっと見て、小さくペコッと頭を下げた。
中身もヌボーっとしてんのか、って私が呆れ気味にハルを見てるとき、
それとは違う視線をハルに向けてる人間がいた事には気付かなかった。
「どーもー」って当たり障りなくハルに返して、その日は夏達と別れた。
とりあえず書き溜めてた分投下してく(`・ω・´)
「あ、こいつハル!同じクラスの奴」
夏が後ろを振り返り、背の高い男の腕をつかんだ。
夏にしか目がいってなかったから、連れがいたなんて気付かなかった。
背がやけに高くて、手足も長くて、全体がヌボーっとした印象の男。
でも私はこの男をうっすら知っていた。
一年の時、この男を好きだと言う女の子と友達だったから。
そういやそんな名前だったっけ?程度の認識だったけどw
ハルと呼ばれる男は、私と夏をヌボーっと見て、小さくペコッと頭を下げた。
中身もヌボーっとしてんのか、って私が呆れ気味にハルを見てるとき、
それとは違う視線をハルに向けてる人間がいた事には気付かなかった。
「どーもー」って当たり障りなくハルに返して、その日は夏達と別れた。
10: :2013/03/23(土) 20:36:54.87 ID:
聞いてるぞ
11: :2013/03/23(土) 20:39:07.38 ID:
それから雪のソワソワした振る舞いが始まった。
移動教室や休み時間、しきりにキョロキョロとする雪。
教室にいても、窓の向こうに何かを見つけた途端、雪の意識はそちらに向かう。
そして毎日どこか楽しそう。
いよいよ本腰入れて「どうしたの?」って聞くと、
「…ハル君って、いいよね…」とはにかむ雪。
ややこしいことになった、と思った。
夏の気持ちを確認してはないけれど、
夏が雪を好意的な目で見ているのは気付いていた。
そして私はそんな夏が好き。
でも雪は、夏の隣のハルを見ている。
ややこしいことに気付いてしまった。
それからと言うもの、私は毎日溜め息ばかりついていた。
移動教室や休み時間、しきりにキョロキョロとする雪。
教室にいても、窓の向こうに何かを見つけた途端、雪の意識はそちらに向かう。
そして毎日どこか楽しそう。
いよいよ本腰入れて「どうしたの?」って聞くと、
「…ハル君って、いいよね…」とはにかむ雪。
ややこしいことになった、と思った。
夏の気持ちを確認してはないけれど、
夏が雪を好意的な目で見ているのは気付いていた。
そして私はそんな夏が好き。
でも雪は、夏の隣のハルを見ている。
ややこしいことに気付いてしまった。
それからと言うもの、私は毎日溜め息ばかりついていた。
12: :2013/03/23(土) 20:42:03.76 ID:
そして、私の溜め息を更に重たくするメールが届いた。
「雪ちゃんって彼氏おんの?」
これで今までうっすら気付いた程度の夏の気持ちが、確信に変わった。
よりによって私の親友を好きになるなんて、と夏に苛立ちさえ覚えた。
私はこんなに夏のことが好きなのに、私を通り越して雪を見つめるなんて。
でも、しょうがない、と諦めるほかなかった。
それ程に雪という女の子は可愛かったから。
私には永久に越えられない壁だった。
「雪ちゃんって彼氏おんの?」
これで今までうっすら気付いた程度の夏の気持ちが、確信に変わった。
よりによって私の親友を好きになるなんて、と夏に苛立ちさえ覚えた。
私はこんなに夏のことが好きなのに、私を通り越して雪を見つめるなんて。
でも、しょうがない、と諦めるほかなかった。
それ程に雪という女の子は可愛かったから。
私には永久に越えられない壁だった。
15: :2013/03/23(土) 20:48:28.55 ID:
順番間違えたw
不慣れでごめんw
でも私は、雪の気持ちを知っていた。
雪はハルが好きなんだ。
夏を通り越して、ハルを熱い視線で見つめてる。
私の中の黒い感情が、言葉となって出た。
「雪、私応援するから、頑張ってハルを落としてね!」
ありがとうと喜ぶ雪。
雪を思って目を輝かせる夏。
私は二人の笑顔を思い浮かべながら、毎日どんより重たい気分を味わっていた。
>>12
の続きはこっちw 不慣れでごめんw
でも私は、雪の気持ちを知っていた。
雪はハルが好きなんだ。
夏を通り越して、ハルを熱い視線で見つめてる。
私の中の黒い感情が、言葉となって出た。
「雪、私応援するから、頑張ってハルを落としてね!」
ありがとうと喜ぶ雪。
雪を思って目を輝かせる夏。
私は二人の笑顔を思い浮かべながら、毎日どんより重たい気分を味わっていた。
14: :2013/03/23(土) 20:45:22.56 ID:
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