惑星の整列という科学的には認知されていない手法で地震を予測する研究家がいる。惑星と月の位置が地球のテクトニックプレートの動きに影響を与えるのだそうで、「惑星直列」の時は注意が必要なのだという。
2018年11月30日、アラスカ州アンカレッジでM7.0の地震が発生した。
太陽系では水星、金星、地球、火星、木星がほぼ一列に並ぶという「惑星直列」がはじまっている。果たして関連性はあるのだろうか?
スポンサードリンク
地震発生の予兆
アラスカ地震によって30万人の人々が暮らす州都には甚大な被害が発生。道路、建物、インフラ施設がいくつも破壊された。
一方、幸いにも死者や大怪我の報告はなく、現在は余震に備えて警戒態勢が敷かれている状態である。
Scenes of chaos as 7.0 earthquake rocks Alaska
その地震に先立つ11月11日、地震学者らが世界中で謎めいた低周波の地震波を検出した。
さらに、水星、金星、地球、火星、木星が一列に並ぶという「惑星直列」が始まっており、大きな地震が発生するサインであると警戒が促された。
地震波の原因はまだ判明していないし、惑星直列がピークを迎えるのは2018年12月21日のことだ。
それでもこれらを結びつけ、地震が起きるという主張は止まなかった。
たとえば、惑星の配列から地震を予測するオランダの非営利団体Ditrianumの創立者フランク・フーガービーツがいる。
彼は、Ditrianumのサイトで次のように地震の発生を予報していた。
予報――2018年11月30日20時51分(UTC)更新 ここ数日は地震活動が続くと予測される。震度は最大6〜7になる見込み。ここ1週間の状況がよくない。特に7〜10日には、マグニチュード8以上の甚大な被害をもたらす地震が起きるかもしれない。
この予報はアンカレッジ地震が起きたまさにその日、投稿された。
偶然だろうか?
image credit:Derek Bruff/flickr, CC BY-NC
果たして惑星直列と地震に関連性はあるのか?専門家の意見
予報で言及されている惑星直列は、2018年10月中旬からアメリカの西の空で観察されているもので、2019年まで続く。
非常に長い期間で、どちらにしろいくつもの地震が発生していたことだろう。
はたして、その期間中に起きる地震の中で、惑星直列に起因して生じるものはあるのだろうか?
フーガービーツは2017年2月にも、同様の地震予測をしている。
・2017年3月4日前後に、世界のどこかでマグニチュード8以上の地震が起きると主張するオランダの地震神秘主義者 : カラパイア
天文学者のフィル・プラットはこうコメントした。
はぁ、またか。惑星直列が地球上に地震を引き起こすわけがない。文字通り不可能だ。以前、これについて計算したことがあるのだが、理想的な条件で全惑星が並んだときに生じる最大の重力は、月が地球に与える重力よりもずっと小さいものでしかなかった。その月が地震に与える影響は、あったとしてもせいぜい微弱なものでしかない。
さて、今回のアラスカ地震は、惑星直列の間に地震警告を出し続けるフーガービーツの予測がたまたま的中したのだろうか?
フーガービーツは特に12月7日〜10日に被害をもたらす地震が起きる可能性があると発言している。更に2018年の惑星直列のピークは12月21日だ。
12月中に大きな地震がきたら全てフーガービーツの予測があたったことになってしまうわけだが、とりあえず万全の対策だけはしておこう。
References:Massive Alaskan Earthquake Blamed on Planetary Alignment | Mysterious Universe
あわせて読みたい
日本が2つも!火山噴火・竜巻・巨大地震、近い将来必ず来る!と予測されている10の自然災害
動物たちに地震予測を。サイキックアニマルの育成研究がはじまる(中国)
地震予知能力を持つアリ。地震が起きる前に異常行動を起こすことが判明(ドイツ研究)
チベット地下のマントルに巨大な断裂が発見される。地震との関連性が?(米研究)
甚大なる被害をもたらした世界25の地震
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
いいね!しよう
カラパイアの最新記事をお届けします
「知る」カテゴリの最新記事
「自然・廃墟・宇宙」カテゴリの最新記事
この記事をシェア :
人気記事
最新週間ランキング
1位 1715 points | U.S.S.エンタープライズ号に乗り込むとき。宇宙探索にぴったりのスタートレック風デニムジャケットが登場 | |
2位 1464 points | 永遠にピザ!どこまでもピザ!本物のピザをアクリル樹脂に埋め込んだオブジェが販売中(アメリカ発) | |
3位 1220 points | 大親友だった犬の亡き後、悲しみに暮れていた猫。 親友の残した首輪を発見し、ニオイを嗅ぎスリスリと頭をこすりつける | |
4位 1134 points | 心停止後も脳は機能していて、人は自分が死んだことを知る(米研究) | |
5位 1088 points | いつ食べたいかで方法を選べる。固いアボカドをやわらかくする5つの方法 |
スポンサードリンク
コメント
1.
2. 匿名処理班
土星から外側の惑星を除外してるのは何か根拠があるのかな?
3. 匿名処理班
ふーん、じゃあまたボイジャー飛ばさないといけないね。
4. 匿名処理班
影響は重力だけじゃないだろ。重力じゃなくて、磁場はどうかな?
太陽黒点も、地球のマントルの動きも磁場に影響するし、逆に影響される可能性だってある。
特異な惑星配列で、特異な磁場の流れが発生する可能性は?
5. 匿名処理班
星辰が正しい位置についたとき、主は目覚め、ルルイエは再び浮上する
天仰げ 空高く 今宵 星戻る
永劫は 終わった 我らの 主の目覚め
主は来たる
6. 匿名処理班
この現象みるといつも顎無しゲンさん思い出すわ
7. 匿名処理班
※4
惑星同士はめちゃくちゃ離れてるから磁場の影響は殆どないんじゃないかな。
8.
9. 匿名処理班
※4
その磁場が地殻を動かすほどのエネルギーを持ってるなら、生物なんてひとたまりもないし、みんな全滅だからもはや地震の心配をする必要はないな。
10. 匿名処理班
あれ?コンジャクションとか5年ぐらい前にもなかったっけ?特になんもおきんかったぞ。
11. 匿名処理班
もし仮に何かあったとしても防ぎよう無いし、その現実を受け入れるしかねぇ〜だろ
なんも無いことを願う。