<社説>渡嘉敷「永久承諾」 自治権の重大な侵害だ
危機感を抱かせる前代未聞の出来事だ。渡嘉敷村の前島で、航空自衛隊那覇基地が、村と「永久承諾」という取り決めがあるとして、2000年以降、捜索救出などの訓練を村に通知せず年に100回以上も実施していることが判明した。ただ自衛隊は「永久承諾」について記した文書の所在は「不明」とし、村側は「聞いたことがない」としている。
<中略>
事の重大さはそれだけにとどまらない。軍事訓練である。一歩間違えれば、住民の生命や財産に関わる。根拠が曖昧な上に通知もない訓練が繰り返されていること自体、村にとっては絶対に許されない。住民の生命や財産を守るのは自治体の重要な責務だからだ。
そもそも通知を必要としない陸上も含めた「永久承諾」などという取り決めは自治体側にとってはあり得ない。その時々の住民の意思や安全面、環境、行政判断など状況は変わり得るからだ。そんな取り決めは、住民の権利や自治権の放棄であり、事実上の占領状態と言っても過言ではない。
自衛隊側に、このような訓練がまかり通るという感覚があるのも由々しき問題だ。感覚にとどまらず実際に長年実施しているのだから、シビリアンコントロール(文民統制)が機能していないとの批判も免れない。
自衛隊が住民の生命や財産をないがしろにする形で訓練する姿は、沖縄戦当時、渡嘉敷村などで住民を「集団自決」(強制集団死)に追い込んだ日本軍の姿勢とも重なる。
(略)
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-846449.html
一人でも多くの日本人にしんでもらおうと、琉球新報は必死過ぎだな