232: :2011/11/19(土) 22:33:37.10 ID:
「将来のことを考えていたよ。
卒業後、心理学の専門学校に行くって言ってたけど、
貯金はまだ貯まってないし、とりあえず実家に戻ってアルバイトでもしようかなって」
私が行こうと思っていた専門学校は海外の学校だったため、
9月から新学期が始まる予定だった。
「そうか、将来のことを考えていたんだね。結婚のことは考えなかった?」
「うーん・・、まく吉の年齢を考えたら、先に結婚してから専門学校に行く準備をしたほうがいいかな・・・とも思ったよ」
卒業後、心理学の専門学校に行くって言ってたけど、
貯金はまだ貯まってないし、とりあえず実家に戻ってアルバイトでもしようかなって」
私が行こうと思っていた専門学校は海外の学校だったため、
9月から新学期が始まる予定だった。
「そうか、将来のことを考えていたんだね。結婚のことは考えなかった?」
「うーん・・、まく吉の年齢を考えたら、先に結婚してから専門学校に行く準備をしたほうがいいかな・・・とも思ったよ」
233: :2011/11/19(土) 22:36:07.08 ID:
「・・・やっぱりそうか・・・」
まく吉は意味深な雰囲気で間を取ると、こう言った。
「実は今日、私達は卒業後結婚すべきだってお告げが来たんだ。夕子にも同じ思いが与えられたみたいだね」
「え、そうなのかな?でも、そんなことあるのかな?」
「これは間違いなく啓示だよ。私には分かる。夕子、結婚のこと考えてみてほしい」
私はその時、まく吉の言葉を完全に信じていた。
もうこれが運命なのかな、と感じていた。
今、どん底にいるけれど、これ以上のどん底はないだろう。
あとは、良くなるだけ・・・そんな期待を抱くようになっていた。
まく吉は意味深な雰囲気で間を取ると、こう言った。
「実は今日、私達は卒業後結婚すべきだってお告げが来たんだ。夕子にも同じ思いが与えられたみたいだね」
「え、そうなのかな?でも、そんなことあるのかな?」
「これは間違いなく啓示だよ。私には分かる。夕子、結婚のこと考えてみてほしい」
私はその時、まく吉の言葉を完全に信じていた。
もうこれが運命なのかな、と感じていた。
今、どん底にいるけれど、これ以上のどん底はないだろう。
あとは、良くなるだけ・・・そんな期待を抱くようになっていた。
234: :2011/11/19(土) 22:36:43.37 ID:
ま さ か
235: :2011/11/19(土) 22:50:17.58 ID:
そうして後日プロポーズをされ、私は承諾した。
それまで進学のために貯めていた100万程のお金は、
ささやかな結婚の費用に当てることに決まった。
まく吉が会社にあまり行けていないことは、両親も知っていたが、
そこまで酷い状態だとは思っていなかったのだろう。
再度、挨拶に来た時、まく吉はパリっとスーツを着こなしていた。
借金のことは隠して、会社に行けていた頃の年収を提示して、大丈夫だと安心させた。
結果、4年近くにわたる交際の末の結婚ということで、許しがでた。
それまで進学のために貯めていた100万程のお金は、
ささやかな結婚の費用に当てることに決まった。
まく吉が会社にあまり行けていないことは、両親も知っていたが、
そこまで酷い状態だとは思っていなかったのだろう。
再度、挨拶に来た時、まく吉はパリっとスーツを着こなしていた。
借金のことは隠して、会社に行けていた頃の年収を提示して、大丈夫だと安心させた。
結果、4年近くにわたる交際の末の結婚ということで、許しがでた。
237: :2011/11/19(土) 22:55:12.74 ID:
なんかこっちがつらい..
239: :2011/11/19(土) 23:01:56.84 ID:
20歳。成人式の日、私は薬指に婚約指輪をはめていた。
そして、結婚式当日。
家族だけでの小さな結婚式が開かれた。
純白の花嫁衣裳に包まれバージンロードを歩く私の写真は、幸せそうな顔をしているように見えた。
そこでひとつハプニングが起こる。
私は式の途中で、眩暈を起こして倒れかけてしまったのだ。
その後は、ずっと調子が悪くて、なんとか式場の進行をこなしているところだった。
その日、私が事前に知らされていた予定では、私の家族と、まく吉の家族は、母と妹とその娘だけが来ると聞かされていた。
あとはまく吉の友人が二人。のはずだった。
そして、結婚式当日。
家族だけでの小さな結婚式が開かれた。
純白の花嫁衣裳に包まれバージンロードを歩く私の写真は、幸せそうな顔をしているように見えた。
そこでひとつハプニングが起こる。
私は式の途中で、眩暈を起こして倒れかけてしまったのだ。
その後は、ずっと調子が悪くて、なんとか式場の進行をこなしているところだった。
その日、私が事前に知らされていた予定では、私の家族と、まく吉の家族は、母と妹とその娘だけが来ると聞かされていた。
あとはまく吉の友人が二人。のはずだった。
240: :2011/11/19(土) 23:02:41.39 ID:
うわあああああああ
ヴァージンロード…
ヴァージンロード…
241: :2011/11/19(土) 23:03:55.52 ID:
式後の写真撮影の中で、来てくださった人たちに挨拶をして回ったのだが、
ひと段落して二人になった頃、まく吉妹の旦那さんから電話が鳴った。
そして1時間にも及ぶ電話。
まだ肌寒い季節に、私は袖なしのドレス一枚で、駅構内で震えていた。
まく吉は暗い顔をして戻ってきた。
そしてこう告げた。
「妹の旦那さん、夕子のことすごく怒ってたよ。
せっかく来てやったのに挨拶もしないなんて非常識だって。
これだから若い子と結婚したらダメになるって。
妹の旦那さんも、バツ3だけど若い子と結婚したときは、すぐに離婚したんだって。
私が代わりに謝っておいたからね・・・ひどい目に遭ったよ」
ひと段落して二人になった頃、まく吉妹の旦那さんから電話が鳴った。
そして1時間にも及ぶ電話。
まだ肌寒い季節に、私は袖なしのドレス一枚で、駅構内で震えていた。
まく吉は暗い顔をして戻ってきた。
そしてこう告げた。
「妹の旦那さん、夕子のことすごく怒ってたよ。
せっかく来てやったのに挨拶もしないなんて非常識だって。
これだから若い子と結婚したらダメになるって。
妹の旦那さんも、バツ3だけど若い子と結婚したときは、すぐに離婚したんだって。
私が代わりに謝っておいたからね・・・ひどい目に遭ったよ」
242: :2011/11/19(土) 23:04:20.80 ID:
私は、目が点になった。
「妹の旦那さんが来るなんて聞いてないよ・・・。
顔も知らないけど、いったいどの人のこと?」
「来てたんだよ、夕子が挨拶しないから、私が怒られたんじゃないか!」
結婚式当日なのに、非難されて泣きたい気持ちになった。
「妹の旦那さんが来るなんて聞いてないよ・・・。
顔も知らないけど、いったいどの人のこと?」
「来てたんだよ、夕子が挨拶しないから、私が怒られたんじゃないか!」
結婚式当日なのに、非難されて泣きたい気持ちになった。
245: :2011/11/19(土) 23:05:37.51 ID:
これは精神おかしくなるレベル
247: :2011/11/19(土) 23:23:34.48 ID:
育った環境もあるだろうな
夕子の生真面目すぎるとこは性格もあるだろうけど
夕子の生真面目すぎるとこは性格もあるだろうけど
248: :2011/11/19(土) 23:25:42.82 ID:
オッサンの身内にまともな精神な人はいないのか
>>248
まく吉の母は心療内科に通っていて、妹の家族が引き取りました
妹はというと、まく吉が会社に通えなくなって借金をしはじめた頃に、
結婚して家を出ました
自分のお金はきちんと貯金していて、すぐにマイホームを買っていました
友人は宗教関係の人が2人ほどしか。一人はサークル仲間のユミさん
もう一人は、遠方に住んでいる男性で、どちらも結婚式に参加してくれました
>>248
まく吉の母は心療内科に通っていて、妹の家族が引き取りました
妹はというと、まく吉が会社に通えなくなって借金をしはじめた頃に、
結婚して家を出ました
自分のお金はきちんと貯金していて、すぐにマイホームを買っていました
友人は宗教関係の人が2人ほどしか。一人はサークル仲間のユミさん
もう一人は、遠方に住んでいる男性で、どちらも結婚式に参加してくれました
249: :2011/11/19(土) 23:29:49.14 ID:
環境と宗教による異様なほどの視野の狭さと
もともとの性格、判断能力の低さに40過ぎの男が付け込んだ話だな
もともとの性格、判断能力の低さに40過ぎの男が付け込んだ話だな
250: :2011/11/19(土) 23:36:10.16 ID:
>>249
そのとおりですね
絶妙なまとめだと思います
そのとおりですね
絶妙なまとめだと思います