554243歳の息子に手をかけたのは父親だった。20年間にわたって自宅に引きこもり、家族に暴力を振るってきた愛息。父は殺害直後、こう思ったという。
「ほっとした。もう殴られない」・・





チェーンソーで暴れる息子、悩んだ父が殺害 救いの手は


9月中旬、長野地裁。殺人罪に問われた男(70)に懲役5年の有罪判決が言い渡された。判決によると、男は今年2月、長野県上田市内の自宅で、居間で寝ていた長男(当時43)の頭を、金づちで何度も殴って殺害した。

男は妻と長女、長男との4人暮らし。長男は専門学校を中退した22歳ごろから自宅に引きこもりがちになり、家族に暴力をふるうようになった。長男が暴れると、男と妻は自宅隣の倉庫にいつも逃げ込んでいた。


・家庭内暴力やひきこもりで壊れていく家庭を救う現場に密着



長男が30歳を過ぎたころだった。我が子の対応に困り果てた男が妻に切り出した。「殺しちゃおうか」。妻は「私がやります。お父さんにはまだ働いてもらわないと困るから」。1カ月後、妻は息子との無理心中を図り、命を落とした。

妻の死後、しばらくはおとなしかった長男。それが昨秋ごろ、再び暴力的になった。チェーンソーで自宅の柱や壁を傷つけ、溶かしたセメントを自宅内にまき散らした。男は事件の1カ月前、「頭にくる。殺したくなる」と長女に語った。長女が止めると、自分に言い聞かせるように何度もつぶやいた。「そうだよな」・・


・深刻化する大人の引きこもり











・高齢化する引きこもり 家族崩壊の現実